聖なる夜に、
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(少し疲れたし、テラスに行こう・・・)
私は人並みを抜けてテラスへと向かった
テラスに出ると涼しい風が頬に当たる
「落ち着くなぁ」
久しぶりにこんなに賑やかな所に着たからか、少しだけ疲れが出ていた
「何やってんだ」
「あ、兄さん」
そう声が聞こえ振り返ると、兄さんが私の方に歩いて来ていた
「ちょっと涼みにね。兄さんはどうしたの?」
「俺も涼みにだよ。あと、休憩にな」
そう言って兄さんは手摺りに寄りかかってふうと息を吐いた
「また会場にいた人達に声かけられたの?」
「まあな・・・」
みんなとも久しぶりに会って話しをしたりと言うのもあるけど、どちらかというと今の兄さんは後者の方で疲れているのだろう
「兄さんって下町にいる時もだし、何処に行っても人目を惹くからね」
兄さんの外見や性格を考えれば、女の人が寄ってくるもの無理はないけど・・・
下町にいた頃も、良く告白されてたし
そう思いながら言うと兄さんはお前もだろ、と返事を返した
その言葉に少しだけ笑って私は兄さんの方を見て言葉を続ける
「兄さんってそういう事に関してあんまり興味示してないよね」
「そうか?」
「うん・・・」
昔から兄さんといるけど、あんまり自分から恋愛事に絡んでいると言うのは見た事なかった
相談に乗ったりって言うのは何度かあるけど・・・
「まあ興味ねえ訳じゃねえけど、立場上つーのが一番あるけどな」
確かに私達言霊使いみたいな特殊な力を持ち、特殊な仕事をしていると色々と考えてしまう
特に相手を選ぶ基準のようなものはないけれど、一応私も兄さんも本家の人間で正統後継者で跡取りの人間で力も人一倍強い
そうなるとやっぱり色々と考えてしまうのも当然と言えば当然だ
みんながみんな、ユーリやフレン達みたいに気にしないと言う人ばかりじゃないから・・・
「・・・兄さんの相手になる人は、ある意味役得かも」
「何だよ急に」
「だって私達の周りには綺麗で格好良い神将 がいるし」
それにずっと一緒にいる私ですら兄さんがどんな女性 が好みだって分からないくらいだし・・・
ユーリとフレンも同じ事言ってたけど・・・
「・・・・」
そう言うと兄さんはそのまま黙って空を見上げた
「まあ確かに神将達 を越える奴はそうそういないだろうけどな」
アスラ達神将はみんな個性豊かで誰が見ても凄く魅力的で格好良いし綺麗な人達ばかりだ
私もイサキも憧れてる所もあるし
そう言えばみんな口を揃えて「リア(様)(姫様)程じゃない」って言われるんだけどι
「けど、」
そう思っていると、兄さんが口を開き視線を戻す
「今は俺の事より、気にしてなきゃなんねえ事があるしな」
「気にしてなきゃいけない事・・・?」
その言葉に首を傾げていると兄さんは苦笑して私の頭を撫でた
「・・・?」
兄さんは優しい目をして私の頭を撫でている
(今はお前がユーリ達と幸せそうに過ごしている姿が見られれば、俺達は十分だしな)
星喰みを抑えていた力もなくなり不自由な事が無くなっても、言霊使いの仕事が終わった訳ではない
特にリアもセイも力が強い為、請け負う仕事が危ないものばかりだから・・・
「兄さん・・・?」
私は更に首を傾げて疑問符を出していると兄さんは小さく息を吐いて私に言う
「とりあえず、お前はさっさとユーリとフレンに返事返せよ」
「ぅ゛・・・」
その言葉に押し黙ると兄さんは笑ってまた頭を撫でた
「・・・気にしてなきゃいけない事って、その事・・?」
「ああ。故郷の奴等に変わって言霊使いの姫君の相手を見届けるつー大事な役目があるし、あいつ等の面倒見てた俺としては気になるとこだしな」
「なにそれ・・・ι」
確かに私を含め兄さんはずっとユーリとフレンの面倒を見ていたから、二人が私の事を好きだと言う事には早くから気付いていたと思うし・・・
まあ、返事を返せていないのは事実なんだけど・・・ι
「それに」
「それに?」
そう思っていると兄さんが言葉を続け、私はまた兄さんの顔を見る
「大事な妹の幸せを見届けるのが兄貴としての役目だろ?」
「兄さん・・・」
いつも以上に優しい声音と笑顔で言われ、凄く嬉しくなって思わず兄さんに抱きついた
「・・・兄さん」
「ん?」
兄さんは腕の中にいる私に目を向け、私はゆっくりと告げる
「・・・暫く、兄さんに甘えたい」
そういうと兄さんは一瞬驚いた顔をしたが、直ぐに小さく笑って答えた
「ああ、良いぞ」
「ありがとう、・・・お兄ちゃん」
言って、私は兄さんの背中に腕を回しギュッと抱きついた
それを見てセイはまた微笑んでリアの頭を撫でだした
(久しぶりに“お兄ちゃん”って、聞いたな・・・)
リアがセイの事をそう呼ぶ時は本当に甘えたい時だけだった
本格的に仕事を始めた辺りから兄さんと呼ぶようになっていたが、セイもフキ達もユーリもフレンもその辺りに関しては特に気にはしてなかったが、リアが甘えたい時だけはセイの事をそう呼んでいた
(これをあいつ等が見たら後で文句言われたり色々と言われそうだが・・・。ま、こんだけ人がいるし、後ろ向いてるから大丈夫か)
セイはちらりと後ろに見えるパーティ会場を見て小さく笑ってリアに視線を戻した
(たまには、こうやって甘えられるのも、悪くねえな)
「・・・色褪せない、純真な宝石・・か」
「・・・?」
セイはある事を思い出しぼそりと呟くとリアが顔を上げた
「・・何か言った・・・?」
「いや。そろそろ冷えてきたし、中に入るか」
「うん」
言うとリアはセイの隣に並び歩き出し、セイはリアに視線を向ける
(この宝石が、いつまでも輝いてるのが、俺達の願い、だからな ――)
セイは小さく笑ってリアの頭を撫でるとリアはセイの顔を見て微笑み返した
どんなダイヤモンドも 色褪せてしまう程
その瞳に溢れるプリズム 眩しい
胸に届いた光 愛しさを帯びてゆく
こんなにも強い勇気は 誰かの為にあったんだ
聖なる夜に、 -Innocent Jewels-(セイ編)
end.
あとがき
か、完成したぁ・・・セイ兄ちゃん編
選択肢って考えた時に、セイ兄ちゃんには甘えるパターンで書きたかったんですが・・・何か思ってた以上に苦戦して更に苦戦して・・・意外と甘えてるシーンが少なくなった・・ような・・・?
仕上げるまでに時間が掛かった作品、その2ι
でも、リアちゃんの事を大事に思っているのが伝わっていれば僕は満足です!!
つか、こんなに立派なお兄ちゃんが羨ましい・・・(うち、は・・・まあ兄貴いますけど、セイ兄ちゃんみたいに優しくないし・・・)
で、セイ兄ちゃんの好みの女性は・・・本編でも言ってた通り、リアちゃんもユーリもフレンも解りません!w 考えてません!ww
まあ、そこは一応“謎”って事でw
とりあえず、一番辛い事を背負わされた言霊使いの姫である、妹の幸せを願っているお兄ちゃんって言うのを意識して書いてみました
ちょっとだけでもほのぼのとなってたら良いなw
さ、じゃあ次の人書くぞ!!
Innocent Jewels:純真な宝石
ネオアンジェリーク Special レイン&エレンフリート キャラクターソング Innocent Jewels より
2009.12.01
私は人並みを抜けてテラスへと向かった
テラスに出ると涼しい風が頬に当たる
「落ち着くなぁ」
久しぶりにこんなに賑やかな所に着たからか、少しだけ疲れが出ていた
「何やってんだ」
「あ、兄さん」
そう声が聞こえ振り返ると、兄さんが私の方に歩いて来ていた
「ちょっと涼みにね。兄さんはどうしたの?」
「俺も涼みにだよ。あと、休憩にな」
そう言って兄さんは手摺りに寄りかかってふうと息を吐いた
「また会場にいた人達に声かけられたの?」
「まあな・・・」
みんなとも久しぶりに会って話しをしたりと言うのもあるけど、どちらかというと今の兄さんは後者の方で疲れているのだろう
「兄さんって下町にいる時もだし、何処に行っても人目を惹くからね」
兄さんの外見や性格を考えれば、女の人が寄ってくるもの無理はないけど・・・
下町にいた頃も、良く告白されてたし
そう思いながら言うと兄さんはお前もだろ、と返事を返した
その言葉に少しだけ笑って私は兄さんの方を見て言葉を続ける
「兄さんってそういう事に関してあんまり興味示してないよね」
「そうか?」
「うん・・・」
昔から兄さんといるけど、あんまり自分から恋愛事に絡んでいると言うのは見た事なかった
相談に乗ったりって言うのは何度かあるけど・・・
「まあ興味ねえ訳じゃねえけど、立場上つーのが一番あるけどな」
確かに私達言霊使いみたいな特殊な力を持ち、特殊な仕事をしていると色々と考えてしまう
特に相手を選ぶ基準のようなものはないけれど、一応私も兄さんも本家の人間で正統後継者で跡取りの人間で力も人一倍強い
そうなるとやっぱり色々と考えてしまうのも当然と言えば当然だ
みんながみんな、ユーリやフレン達みたいに気にしないと言う人ばかりじゃないから・・・
「・・・兄さんの相手になる人は、ある意味役得かも」
「何だよ急に」
「だって私達の周りには綺麗で格好良い
それにずっと一緒にいる私ですら兄さんがどんな
ユーリとフレンも同じ事言ってたけど・・・
「・・・・」
そう言うと兄さんはそのまま黙って空を見上げた
「まあ確かに
アスラ達神将はみんな個性豊かで誰が見ても凄く魅力的で格好良いし綺麗な人達ばかりだ
私もイサキも憧れてる所もあるし
そう言えばみんな口を揃えて「リア(様)(姫様)程じゃない」って言われるんだけどι
「けど、」
そう思っていると、兄さんが口を開き視線を戻す
「今は俺の事より、気にしてなきゃなんねえ事があるしな」
「気にしてなきゃいけない事・・・?」
その言葉に首を傾げていると兄さんは苦笑して私の頭を撫でた
「・・・?」
兄さんは優しい目をして私の頭を撫でている
(今はお前がユーリ達と幸せそうに過ごしている姿が見られれば、俺達は十分だしな)
星喰みを抑えていた力もなくなり不自由な事が無くなっても、言霊使いの仕事が終わった訳ではない
特にリアもセイも力が強い為、請け負う仕事が危ないものばかりだから・・・
「兄さん・・・?」
私は更に首を傾げて疑問符を出していると兄さんは小さく息を吐いて私に言う
「とりあえず、お前はさっさとユーリとフレンに返事返せよ」
「ぅ゛・・・」
その言葉に押し黙ると兄さんは笑ってまた頭を撫でた
「・・・気にしてなきゃいけない事って、その事・・?」
「ああ。故郷の奴等に変わって言霊使いの姫君の相手を見届けるつー大事な役目があるし、あいつ等の面倒見てた俺としては気になるとこだしな」
「なにそれ・・・ι」
確かに私を含め兄さんはずっとユーリとフレンの面倒を見ていたから、二人が私の事を好きだと言う事には早くから気付いていたと思うし・・・
まあ、返事を返せていないのは事実なんだけど・・・ι
「それに」
「それに?」
そう思っていると兄さんが言葉を続け、私はまた兄さんの顔を見る
「大事な妹の幸せを見届けるのが兄貴としての役目だろ?」
「兄さん・・・」
いつも以上に優しい声音と笑顔で言われ、凄く嬉しくなって思わず兄さんに抱きついた
「・・・兄さん」
「ん?」
兄さんは腕の中にいる私に目を向け、私はゆっくりと告げる
「・・・暫く、兄さんに甘えたい」
そういうと兄さんは一瞬驚いた顔をしたが、直ぐに小さく笑って答えた
「ああ、良いぞ」
「ありがとう、・・・お兄ちゃん」
言って、私は兄さんの背中に腕を回しギュッと抱きついた
それを見てセイはまた微笑んでリアの頭を撫でだした
(久しぶりに“お兄ちゃん”って、聞いたな・・・)
リアがセイの事をそう呼ぶ時は本当に甘えたい時だけだった
本格的に仕事を始めた辺りから兄さんと呼ぶようになっていたが、セイもフキ達もユーリもフレンもその辺りに関しては特に気にはしてなかったが、リアが甘えたい時だけはセイの事をそう呼んでいた
(これをあいつ等が見たら後で文句言われたり色々と言われそうだが・・・。ま、こんだけ人がいるし、後ろ向いてるから大丈夫か)
セイはちらりと後ろに見えるパーティ会場を見て小さく笑ってリアに視線を戻した
(たまには、こうやって甘えられるのも、悪くねえな)
「・・・色褪せない、純真な宝石・・か」
「・・・?」
セイはある事を思い出しぼそりと呟くとリアが顔を上げた
「・・何か言った・・・?」
「いや。そろそろ冷えてきたし、中に入るか」
「うん」
言うとリアはセイの隣に並び歩き出し、セイはリアに視線を向ける
(この宝石が、いつまでも輝いてるのが、俺達の願い、だからな ――)
セイは小さく笑ってリアの頭を撫でるとリアはセイの顔を見て微笑み返した
どんなダイヤモンドも 色褪せてしまう程
その瞳に溢れるプリズム 眩しい
胸に届いた光 愛しさを帯びてゆく
こんなにも強い勇気は 誰かの為にあったんだ
聖なる夜に、 -Innocent Jewels-(セイ編)
end.
あとがき
か、完成したぁ・・・セイ兄ちゃん編
選択肢って考えた時に、セイ兄ちゃんには甘えるパターンで書きたかったんですが・・・何か思ってた以上に苦戦して更に苦戦して・・・意外と甘えてるシーンが少なくなった・・ような・・・?
仕上げるまでに時間が掛かった作品、その2ι
でも、リアちゃんの事を大事に思っているのが伝わっていれば僕は満足です!!
つか、こんなに立派なお兄ちゃんが羨ましい・・・(うち、は・・・まあ兄貴いますけど、セイ兄ちゃんみたいに優しくないし・・・)
で、セイ兄ちゃんの好みの女性は・・・本編でも言ってた通り、リアちゃんもユーリもフレンも解りません!w 考えてません!ww
まあ、そこは一応“謎”って事でw
とりあえず、一番辛い事を背負わされた言霊使いの姫である、妹の幸せを願っているお兄ちゃんって言うのを意識して書いてみました
ちょっとだけでもほのぼのとなってたら良いなw
さ、じゃあ次の人書くぞ!!
Innocent Jewels:純真な宝石
ネオアンジェリーク Special レイン&エレンフリート キャラクターソング Innocent Jewels より
2009.12.01