学園編
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「1、2、3、4、1、2、3、4、・・・」
リズム良く手を叩く音と部活をしている生徒達の声が屋上と綺麗な青空に響いている
「はい、そこでターン!」
「・・・うん、前より良い感じね。じゃあ一旦休憩にしましょう」
リズム良く手を叩いていた音が止まり、休憩と言われリア達は集中を解き、はあ・・と息を吐いた
「だああ・・もう、きっつぅ~」
「リタ、大丈夫です?」
リタはそのままへたり込み、エステルはタオルと水の入ったペットボトルをリタに渡し隣に座った
「はい、リア」
「ありがとうイサキ。さっきのタイミング確認してみる?」
「そうね。先輩見せて貰っても良いですか?」
「ええ、良いわよ」
リアとイサキもタオルで汗を拭き水を飲んだ後、そう言ってセットしていたビデオカメラの方へ向かって行く
「それにしても、本当にやるんだね」
「あいつ等がやるっつったら、やるだろ」
「ワゥン」
「リタは最初嫌がっていたけれどね」
その様子を遊びに来ていたカロルとラピードもユーリと様子を見に来ていたフレンと一緒に見ていた
今、リア達は学園祭のステージで披露するダンスの練習をしていた
何故ダンスの練習をしているか、
それは3日前の事だった ――
chouette musique(前編)
「ふんふん、・・・今はこう言うのが流行なんですね」
「エステル、何読んでるの?」
昼休みになりリア達はいつものように昼食を屋上で食べようと思い屋上にやって来ると先に屋上に来ていたエステルが何か雑誌を読んでいた
「あ、リア、イサキ、リタ、これ見て下さい!」
「? なになに・・、スクールアイドル・・・?」
エステルは見ていた雑誌のページを近くにやって来たリア達に見せリタはそのページに書かれている文字を読んだ
「ああ、スクールアイドル特集ね」
「スクールアイドル、今人気だもんね」
リアとイサキはその事を知っていたようだったが、リタは知らないようだった
「スクールアイドルって、学校でアイドルやってるって事?」
「はい! 歌詞も曲も衣装も自分達で作っているそうです」
「結構動画サイトにも上がってるのよ。見てみる?」
イサキは自分のスマホの画面をエステルとリタに見やすいように見せてあげた
「うわあ、皆さん凄いです!」
「歌もダンスも凄いわね・・・」
「今凄く人気だから大きな大会も開かれてるのよ」
「部活の大会みたいなものなの?」
「うーん、まあ一応部活、だからね。でも学生以外にも人気なのよ」
「へえ・・・」
「・・・皆さんキラキラしてます」
エステルはじっと動画を見てぽつりとそうつぶやいた
「ん? なんだ、まだ飯食ってなかったのか」
「あ、ユーリ、フレン」
「あんた達遅かったわね」
普段なら日直の仕事がない限りリアとイサキと一緒に屋上に来るユーリとフレンだったが今日は別に来ていた
「僕は少しだけ生徒会の仕事だよ」
「オレはその手伝いに借り出されたんだよ」
「借り出されたと言っても相談に乗って貰っていただろ」
どうやら生徒会の人達の相談にユーリも少しだけ話を聞いてアドバイスをしてあげたようだった
「相変わらずユーリはそういう所面倒見が良いわね」
「ユーリはみんなに頼られるからね」
「茶化すなっての。んで、お前等は飯食わないで何してたんだ?」
「ああ、実は・・・」
「あの、フレン!」
リア達が昼食を食べてない理由を答えようとしているとエステルはそう言って立ち上がってフレンを見た
「な、なんでしょうか、エステリーゼ様?」
急に勢い良く声を掛けられフレンは少し驚きながらも返事を返す
「あの、学園祭のメインステージの枠ってまだ空いてます?」
「え? メインステージの枠、ですか?」
「・・・エステル、まさか」
そこでエステルが何を言おうとしているか察したリタは声を掛けたが、エステルは気にせずその後の言葉を言った
「わたし達、メインステージでやりたい事があるんです」
「やりたい事ですか?」
「はい、わたしとリアとリタとイサキでスクールアイドルをやるんです!」
「ス、スクールアイドル、ですか!?」「スクールアイドルを・・・?」
その言葉にユーリとフレンは驚き、予想通りの言葉にリタは盛大に項垂れながら溜め息を吐き、リアとイサキは顔を見合わせてやっぱりね、と微笑した
「エステル、あんた本気で言ってんの!?」
「ダメ、です?」
「うっ・・・/// ていうか、あたし達スクールアイドルの話はしてたけどやるなんて言ってないでしょ!」
「確かに話はしてたけどやる、って言う話しにはまだいってないわね」
エステルの悲しそうな顔を見て一瞬押し黙るも、確かに話はしていたが、やろう! とは一言も言っていない
「・・・リアはどうなんだ?」
「え? 私?」
ユーリはリアにそう聞き、いきなり質問を振られたリアは驚くもエステル達からも視線を向けられる
「うーん、ずっと続けるのは無理だけど、学園祭の間なら考えてみても良いかな・・・」
「本当です?!」
「なら私も異論はないわよ」
「ちょっ、イサキ!」
リアの言葉に表情をぱあっと嬉しそうにしたエステルを見てイサキも言葉を続け、リタは驚いてイサキを見たが、更に続けてユーリからも同意される
「良いんじゃねえの、やっても」
「ちょっ、あんたまで何言ってんのよ!」
「何って簡単な事だろ。リアは歌が上手いしまとめ役はイサキが上手いだろ」
「確かにそうだね」
「それにダンスなんて今強制的に授業でもやるだろ」
「強制的にって・・・ι」
「それにこのメンバーが注目を浴びるなんて今更でしょ、ヴェ学の有名人さん達」
イサキはウインクをしながらそう言った
確かにその通りで、リアもエステルもリタもイサキもヴェ学では有名人だ
勿論この場に居るユーリとフレンもだが
このメンバーが揃っていても居なくても人気があり学園で注目されているのは等の本人達も知っている事だった
「ね、リタ、一緒にやりましょう」
「・・・ホントに、やるの・・?」
「はい!」
「・・・・ならやってあげても良いけど、あたしはあんまり目立たないわよ」
「リタ、有り難う御座います!」
リタの返事を聞き、更にエステルは嬉しそうな顔をしてリタの手を取っていたリタは頬が赤くなっていた
「無事に決まったみたいだね」
「あの雰囲気じゃ断れないものね」
「でもフレン、メインステージって使う人が多いって聞いてるけど、空いてる枠ってあるの?」
何とか期間限定のスクールアイドルをやると決まったが、まだ肝心の空いている枠の確認をしていなかった
「バンドとかで使う奴も多いから空いてるとこねえんじゃねえの?」
「ああ。けど、まだ調整中の所も多いからね。早めに申請をしてくれれば何とか確保出来るよ」
「なら後で私が申請しておくわね」
「流石イサキ、このメンバーのリーダー決定だな」
「じゃあフレン、後で申請用紙頂戴ね」
「ああ。じゃあそろそろ昼ご飯を食べないと昼休みが終わってしまうよ」
こうして期間限定のヴェ学のスクールアイドルが誕生したのだった
詳しい話し合いは放課後すると言う事になり、放課後、屋上にリア達はまた集まっていた
「それで曲とかどうすんの? 誰も作れないでしょ?」
「衣装は何とかなりそうですけど、曲は・・・」
「流石にこの期間で曲や歌詞作ったりは難しいから今人気のあるグループの曲を何曲か歌うのが良いんじゃない?」
「うん、その方が知ってる人も多いから聞きやすいだろうし」
「あ、それが良いと思います」
「なら曲はそれぞれ動画を見て気に入ったものを何個か出し合って決める方向でいきましょう」
「それぞれって一人ずつって事?」
「ええ、その方が歌いやすいでしょ」
「それにリタもエステルもまだちょっとしか見てないから家に帰ってじっくり見て決めた方が良いと思うし」
「・・・まあ、そうね」
「じゃあ次に・・・」
「・・・どうやら順調に進んでいるみたいだね」
「ああ。リアとイサキが上手く進めてるしオレ達は見守るか」
「あ、ユーリ、フレン!」
「ワン!」
ユーリとフレンは影からリア達の様子を見ていたが聞き慣れた声が聞こえ屋上へ続く階段の方を見ると、カロルとラピードがいた
「やあ、二人とも」
「よ、カロル、ラピード」
カロルとラピードはヴェ学の生徒ではなく、近くにある公立ブラスティア工業学校の生徒なのだが、両校とは交流があり入出許可証があれば入る事が出来るので時々こうやって遊びに来ていた
「二人ともこんな所で何してるの?」
「ワン、ワン」
「ああ、今リア達は取り込み中でね」
「僕達はその様子を少しだけ見ていたんだ」
「え? 取り込み中って・・・?」
ラピードがリア達と一緒じゃないのか?と聞いてきたのでユーリとフレンはそれに答え、そしてリア達が取り込み中と言う事も二人から聞いたのだった
「え! リア達、スクールアイドルやるの!?」
「学祭までの期間限定、だけどな」
やはりカロルもリア達がスクールアイドルをやると言う事に驚いていた
「・・・あ、やっぱり発案者ってエステルなんだね」
「ワウン・・・」
そしてスクールアイドルをやるまでの経緯も話してあげるとカロルもラピードもやろうと言った人物がエステルだった事も予想出来たようだった
「へえ、リアちゃんとエステル嬢ちゃんとリタっちとイサキちゃんがスクールアイドルやるのねえ」
「うわあ!」
「レイヴン先生! それにセイ・・・先生」
「・・・付け足しの先生、どうも。まあ一応学校だしな」
「一応で良いんだ・・・ι」
突然別の声が聞こえ振り返るとレイヴンとセイが三人の後ろにいた
どうやら二人もカロルとラピードと同じように話を聞いていたようだった
「これ、リアちゃん達のファンの子が知ったら大騒ぎになるんじゃない?」
「はい。ですのでリアやエステリーゼ様からみんなには内緒でと頼まれています」
「それでリアからあのメッセージが着てたのか」
「リアからのメッセージって?」
どうやらエステル達と一緒に学園祭のメインステージに出る事になった、とスマホにメッセージが着ていたようだった
「内容まではまだ聞いてなかったけどな。後、フレンが言ったみたいに内緒にしてほしいってな」
「つー事だからおっさん、情報漏らすなよ」
「え、俺様限定なの!? 俺様こう見えてもこの学園の教師よ!?」
「レイヴンの事は俺が見ておくからそこは心配すんな」
「ワウゥン、ワンワン」
「ラピードも頼りにしてるぜ」
「ワン!」
ラピードも情報漏れがないか気を配ってくれるようだった
一方リア達はと言うと・・・
「でも、もう少しダンスを見てくれる人が居た方が良いですよね・・・」
「そうね、リアやイサキが見てくれるって言っても限度があるわよね」
「全体のフォーメーションをカメラだけじゃなくて人の目で確認するのも大事だからね」
「なら、そこは私に任せて」
そう言ったのはこのメンバーのリーダー、イサキだった
「イサキ、誰かダンスが上手な人がいるんです?」
「ええ。それに私達の頼みだったら喜んで協力してくれるわよ」
「まあこの学園の生徒ならあんた達の頼みは断らないでしょうしね」
「あ、もう返事着た」
「え、もう?」
話をしている最中にその人物にメッセージを送っていたようだが、直ぐに返事は返って着た
「勿論OKだって。私達の事も知ってるからちゃんと的確にアドバイスくれると思うよ」
「ユーリ達です?」
「ううん、別の人よ。エステルとリタは初めましてだと思うけど」
「え?」
「は? 誰よそれ」
「それは明日の放課後のお楽しみ♪ それじゃあ今日は此処までにしましょう」
「じゃあ各自、曲とグループ名の候補を決めてまた明日の放課後集合ね」
「はい。リタ、後で一緒に動画見ましょう」
「そうね。じゃあ帰りましょうか」
またウインクして言うイサキに誰なのか?と疑問が残るが、こうして初日の話し合いは終わったのだった
続く
あとがき
はい、ついにやっちゃったよ、このネタ!!
ずっと使ってみたいな~って思ってたスクールアイドル!!www
これだったら出したいなーって思ってたカロル先生やラピードとかも出せるかなーって思ってww
でもまだ出てない人いますよねww
イサキちゃんが言ってた人が誰なのかも気になるし、まだ登場してないジュディスちゃんとかパティとかなどなどw
まあ今回も続くとは思ってなかったよww(いつもの事だけどなw とみんなから声が聞こえたww←)
意外と男性陣が出番少なくなる可能性は高いが、まあ今後をお楽しみって事でw
では次回をお楽しみに!
2019.01.08
リズム良く手を叩く音と部活をしている生徒達の声が屋上と綺麗な青空に響いている
「はい、そこでターン!」
「・・・うん、前より良い感じね。じゃあ一旦休憩にしましょう」
リズム良く手を叩いていた音が止まり、休憩と言われリア達は集中を解き、はあ・・と息を吐いた
「だああ・・もう、きっつぅ~」
「リタ、大丈夫です?」
リタはそのままへたり込み、エステルはタオルと水の入ったペットボトルをリタに渡し隣に座った
「はい、リア」
「ありがとうイサキ。さっきのタイミング確認してみる?」
「そうね。先輩見せて貰っても良いですか?」
「ええ、良いわよ」
リアとイサキもタオルで汗を拭き水を飲んだ後、そう言ってセットしていたビデオカメラの方へ向かって行く
「それにしても、本当にやるんだね」
「あいつ等がやるっつったら、やるだろ」
「ワゥン」
「リタは最初嫌がっていたけれどね」
その様子を遊びに来ていたカロルとラピードもユーリと様子を見に来ていたフレンと一緒に見ていた
今、リア達は学園祭のステージで披露するダンスの練習をしていた
何故ダンスの練習をしているか、
それは3日前の事だった ――
chouette musique(前編)
「ふんふん、・・・今はこう言うのが流行なんですね」
「エステル、何読んでるの?」
昼休みになりリア達はいつものように昼食を屋上で食べようと思い屋上にやって来ると先に屋上に来ていたエステルが何か雑誌を読んでいた
「あ、リア、イサキ、リタ、これ見て下さい!」
「? なになに・・、スクールアイドル・・・?」
エステルは見ていた雑誌のページを近くにやって来たリア達に見せリタはそのページに書かれている文字を読んだ
「ああ、スクールアイドル特集ね」
「スクールアイドル、今人気だもんね」
リアとイサキはその事を知っていたようだったが、リタは知らないようだった
「スクールアイドルって、学校でアイドルやってるって事?」
「はい! 歌詞も曲も衣装も自分達で作っているそうです」
「結構動画サイトにも上がってるのよ。見てみる?」
イサキは自分のスマホの画面をエステルとリタに見やすいように見せてあげた
「うわあ、皆さん凄いです!」
「歌もダンスも凄いわね・・・」
「今凄く人気だから大きな大会も開かれてるのよ」
「部活の大会みたいなものなの?」
「うーん、まあ一応部活、だからね。でも学生以外にも人気なのよ」
「へえ・・・」
「・・・皆さんキラキラしてます」
エステルはじっと動画を見てぽつりとそうつぶやいた
「ん? なんだ、まだ飯食ってなかったのか」
「あ、ユーリ、フレン」
「あんた達遅かったわね」
普段なら日直の仕事がない限りリアとイサキと一緒に屋上に来るユーリとフレンだったが今日は別に来ていた
「僕は少しだけ生徒会の仕事だよ」
「オレはその手伝いに借り出されたんだよ」
「借り出されたと言っても相談に乗って貰っていただろ」
どうやら生徒会の人達の相談にユーリも少しだけ話を聞いてアドバイスをしてあげたようだった
「相変わらずユーリはそういう所面倒見が良いわね」
「ユーリはみんなに頼られるからね」
「茶化すなっての。んで、お前等は飯食わないで何してたんだ?」
「ああ、実は・・・」
「あの、フレン!」
リア達が昼食を食べてない理由を答えようとしているとエステルはそう言って立ち上がってフレンを見た
「な、なんでしょうか、エステリーゼ様?」
急に勢い良く声を掛けられフレンは少し驚きながらも返事を返す
「あの、学園祭のメインステージの枠ってまだ空いてます?」
「え? メインステージの枠、ですか?」
「・・・エステル、まさか」
そこでエステルが何を言おうとしているか察したリタは声を掛けたが、エステルは気にせずその後の言葉を言った
「わたし達、メインステージでやりたい事があるんです」
「やりたい事ですか?」
「はい、わたしとリアとリタとイサキでスクールアイドルをやるんです!」
「ス、スクールアイドル、ですか!?」「スクールアイドルを・・・?」
その言葉にユーリとフレンは驚き、予想通りの言葉にリタは盛大に項垂れながら溜め息を吐き、リアとイサキは顔を見合わせてやっぱりね、と微笑した
「エステル、あんた本気で言ってんの!?」
「ダメ、です?」
「うっ・・・/// ていうか、あたし達スクールアイドルの話はしてたけどやるなんて言ってないでしょ!」
「確かに話はしてたけどやる、って言う話しにはまだいってないわね」
エステルの悲しそうな顔を見て一瞬押し黙るも、確かに話はしていたが、やろう! とは一言も言っていない
「・・・リアはどうなんだ?」
「え? 私?」
ユーリはリアにそう聞き、いきなり質問を振られたリアは驚くもエステル達からも視線を向けられる
「うーん、ずっと続けるのは無理だけど、学園祭の間なら考えてみても良いかな・・・」
「本当です?!」
「なら私も異論はないわよ」
「ちょっ、イサキ!」
リアの言葉に表情をぱあっと嬉しそうにしたエステルを見てイサキも言葉を続け、リタは驚いてイサキを見たが、更に続けてユーリからも同意される
「良いんじゃねえの、やっても」
「ちょっ、あんたまで何言ってんのよ!」
「何って簡単な事だろ。リアは歌が上手いしまとめ役はイサキが上手いだろ」
「確かにそうだね」
「それにダンスなんて今強制的に授業でもやるだろ」
「強制的にって・・・ι」
「それにこのメンバーが注目を浴びるなんて今更でしょ、ヴェ学の有名人さん達」
イサキはウインクをしながらそう言った
確かにその通りで、リアもエステルもリタもイサキもヴェ学では有名人だ
勿論この場に居るユーリとフレンもだが
このメンバーが揃っていても居なくても人気があり学園で注目されているのは等の本人達も知っている事だった
「ね、リタ、一緒にやりましょう」
「・・・ホントに、やるの・・?」
「はい!」
「・・・・ならやってあげても良いけど、あたしはあんまり目立たないわよ」
「リタ、有り難う御座います!」
リタの返事を聞き、更にエステルは嬉しそうな顔をしてリタの手を取っていたリタは頬が赤くなっていた
「無事に決まったみたいだね」
「あの雰囲気じゃ断れないものね」
「でもフレン、メインステージって使う人が多いって聞いてるけど、空いてる枠ってあるの?」
何とか期間限定のスクールアイドルをやると決まったが、まだ肝心の空いている枠の確認をしていなかった
「バンドとかで使う奴も多いから空いてるとこねえんじゃねえの?」
「ああ。けど、まだ調整中の所も多いからね。早めに申請をしてくれれば何とか確保出来るよ」
「なら後で私が申請しておくわね」
「流石イサキ、このメンバーのリーダー決定だな」
「じゃあフレン、後で申請用紙頂戴ね」
「ああ。じゃあそろそろ昼ご飯を食べないと昼休みが終わってしまうよ」
こうして期間限定のヴェ学のスクールアイドルが誕生したのだった
詳しい話し合いは放課後すると言う事になり、放課後、屋上にリア達はまた集まっていた
「それで曲とかどうすんの? 誰も作れないでしょ?」
「衣装は何とかなりそうですけど、曲は・・・」
「流石にこの期間で曲や歌詞作ったりは難しいから今人気のあるグループの曲を何曲か歌うのが良いんじゃない?」
「うん、その方が知ってる人も多いから聞きやすいだろうし」
「あ、それが良いと思います」
「なら曲はそれぞれ動画を見て気に入ったものを何個か出し合って決める方向でいきましょう」
「それぞれって一人ずつって事?」
「ええ、その方が歌いやすいでしょ」
「それにリタもエステルもまだちょっとしか見てないから家に帰ってじっくり見て決めた方が良いと思うし」
「・・・まあ、そうね」
「じゃあ次に・・・」
「・・・どうやら順調に進んでいるみたいだね」
「ああ。リアとイサキが上手く進めてるしオレ達は見守るか」
「あ、ユーリ、フレン!」
「ワン!」
ユーリとフレンは影からリア達の様子を見ていたが聞き慣れた声が聞こえ屋上へ続く階段の方を見ると、カロルとラピードがいた
「やあ、二人とも」
「よ、カロル、ラピード」
カロルとラピードはヴェ学の生徒ではなく、近くにある公立ブラスティア工業学校の生徒なのだが、両校とは交流があり入出許可証があれば入る事が出来るので時々こうやって遊びに来ていた
「二人ともこんな所で何してるの?」
「ワン、ワン」
「ああ、今リア達は取り込み中でね」
「僕達はその様子を少しだけ見ていたんだ」
「え? 取り込み中って・・・?」
ラピードがリア達と一緒じゃないのか?と聞いてきたのでユーリとフレンはそれに答え、そしてリア達が取り込み中と言う事も二人から聞いたのだった
「え! リア達、スクールアイドルやるの!?」
「学祭までの期間限定、だけどな」
やはりカロルもリア達がスクールアイドルをやると言う事に驚いていた
「・・・あ、やっぱり発案者ってエステルなんだね」
「ワウン・・・」
そしてスクールアイドルをやるまでの経緯も話してあげるとカロルもラピードもやろうと言った人物がエステルだった事も予想出来たようだった
「へえ、リアちゃんとエステル嬢ちゃんとリタっちとイサキちゃんがスクールアイドルやるのねえ」
「うわあ!」
「レイヴン先生! それにセイ・・・先生」
「・・・付け足しの先生、どうも。まあ一応学校だしな」
「一応で良いんだ・・・ι」
突然別の声が聞こえ振り返るとレイヴンとセイが三人の後ろにいた
どうやら二人もカロルとラピードと同じように話を聞いていたようだった
「これ、リアちゃん達のファンの子が知ったら大騒ぎになるんじゃない?」
「はい。ですのでリアやエステリーゼ様からみんなには内緒でと頼まれています」
「それでリアからあのメッセージが着てたのか」
「リアからのメッセージって?」
どうやらエステル達と一緒に学園祭のメインステージに出る事になった、とスマホにメッセージが着ていたようだった
「内容まではまだ聞いてなかったけどな。後、フレンが言ったみたいに内緒にしてほしいってな」
「つー事だからおっさん、情報漏らすなよ」
「え、俺様限定なの!? 俺様こう見えてもこの学園の教師よ!?」
「レイヴンの事は俺が見ておくからそこは心配すんな」
「ワウゥン、ワンワン」
「ラピードも頼りにしてるぜ」
「ワン!」
ラピードも情報漏れがないか気を配ってくれるようだった
一方リア達はと言うと・・・
「でも、もう少しダンスを見てくれる人が居た方が良いですよね・・・」
「そうね、リアやイサキが見てくれるって言っても限度があるわよね」
「全体のフォーメーションをカメラだけじゃなくて人の目で確認するのも大事だからね」
「なら、そこは私に任せて」
そう言ったのはこのメンバーのリーダー、イサキだった
「イサキ、誰かダンスが上手な人がいるんです?」
「ええ。それに私達の頼みだったら喜んで協力してくれるわよ」
「まあこの学園の生徒ならあんた達の頼みは断らないでしょうしね」
「あ、もう返事着た」
「え、もう?」
話をしている最中にその人物にメッセージを送っていたようだが、直ぐに返事は返って着た
「勿論OKだって。私達の事も知ってるからちゃんと的確にアドバイスくれると思うよ」
「ユーリ達です?」
「ううん、別の人よ。エステルとリタは初めましてだと思うけど」
「え?」
「は? 誰よそれ」
「それは明日の放課後のお楽しみ♪ それじゃあ今日は此処までにしましょう」
「じゃあ各自、曲とグループ名の候補を決めてまた明日の放課後集合ね」
「はい。リタ、後で一緒に動画見ましょう」
「そうね。じゃあ帰りましょうか」
またウインクして言うイサキに誰なのか?と疑問が残るが、こうして初日の話し合いは終わったのだった
続く
あとがき
はい、ついにやっちゃったよ、このネタ!!
ずっと使ってみたいな~って思ってたスクールアイドル!!www
これだったら出したいなーって思ってたカロル先生やラピードとかも出せるかなーって思ってww
でもまだ出てない人いますよねww
イサキちゃんが言ってた人が誰なのかも気になるし、まだ登場してないジュディスちゃんとかパティとかなどなどw
まあ今回も続くとは思ってなかったよww(いつもの事だけどなw とみんなから声が聞こえたww←)
意外と男性陣が出番少なくなる可能性は高いが、まあ今後をお楽しみって事でw
では次回をお楽しみに!
2019.01.08
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