学園編
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ピピピッ・・・
「・・・38.2℃」
「・・・見事に風邪、だな」
「・・・・うん・・」
体温計を見て小さく息を吐く声とベッドの中から弱々しい声が聞こえた
風邪とアイスと冷たい手
「じゃあ、リアは大人しく寝とけよ」
「うん、いってらっしゃい」
パタンと玄関のドアが閉まり、シンっと家の中が静まり返った
「・・風邪なんて久しぶりに引いたな」
微笑して肩から落ちそうになっていた上着を羽織り直し、リビングへと移動した
リビングに戻るとアスラがおかゆと風邪薬を用意していた所だった
「仕事頑張り過ぎたんじゃない?」
「そうかもね」
年末から三箇日までリアは本家の神社の手伝いをしていた
年々神社に訪れる人達が増え、今回は少しだけユーリ達にも手伝ってもらっていた
その疲れが一気に出たのかリアは体調を崩し熱を測ってみたら38℃もあり、学校を休む事にし、セイはアスラにリアの事を頼みそのまま学校へと向かった
携帯を開きユーリ達に休むとメールを送り携帯を閉じて、テレビを見ながらおかゆを食べ始めた
*
風邪薬を飲み部屋に戻ったリアはそのままベッドに行き横になった
(そろそろ小テストがあるんだったよね。小テストって言っても範囲は結構広かったし、あの辺りってちょっと苦手な所だからフレンに聞こうと思ってたんだけどなあ・・・)
うとうととしながら次の小テストの事を考えていると、段々と薬が効き始めたのかリアはそのまま寝てしまった
*
(・・・あ、冷たい・・・)
暫くすると急に額に冷たいものを感じた
(・・でも、気持ちいいなぁ・・・)
まだ熱がある所為かその冷たさが心地良かった
「・・・ん・・?」
何か衣擦れする音が聞こえリアはゆっくりと目を開ける
「ん? 起きたか?」
「・・・あれぇ・・、ユーリ・・・?」
「よ、おはようさん」
声の聞こえた方にぼんやりとした頭でその人物の声を聞きゆっくりと顔を向けると、学校へと行っていたはずのユーリがいた
「なんでユーリが此処にいるの?」
「なんでって、風邪引いたってメールくれただろ」
時計を見ると既に授業が始まっている時間だった
「・・・またサボり?」
「思ったよりも元気そうじゃねえか」
ユーリはリアの言葉を綺麗に流し、微笑んでリアの頭を撫でた
「起きたんなら何か食うか?」
「・・アスラは?」
「オレが来たの見て、任せるっつって買い出しに行ったぜ」
「そっか・・・」
「ほい、」
ユーリの言葉を聞きゆっくりと身体を起こすと、上着とバニラアイスを渡された
「それ食ってちょっと熱冷ませよ」
「ありがとう」
ユーリから上着とアイスを受け取り、アイスの蓋を開け一口食べた
「美味しい」
普段から食べ慣れてはいるが、やっぱり熱があるからかいつも以上に美味しく感じた
「今頃学校中大騒ぎだろうな」
「え?」
「リアが学校休むなんて滅多にないだろ?」
「そうだね」
その光景が目に浮かんだのか小さく微笑んでいると、ユーリはコンビニの袋から違う味のアイスを取り出し蓋を開けて食べ出した
「・・・・」
「・・ん? どうかしたか? 早くしねえと溶けるぞ」
「あ、うん・・・」
リアは返事を返すがじっとユーリが食べているイチゴ味のアイスを見ていた
「・・・食いたいのか?」
リアの視線を感じユーリは食べる手を止めて、尋ねるとリアが小さく頷いた
「仕方ねえな」
「え・・?」
言うとユーリはアイスの乗ったスプーンをリアの方に向けた
「こっちも食いたかったんだろ」
「う、うん・・。で、でも・・・」
差し出されたアイスを見てあたふたとしていると、
「食わねえなら食うぞ」
「ぅ・・・」
そう言われ小さく口を開けるとユーリがそのままリアの口にアイスを入れた
「・・・甘い」
「もう一口食うか?」
「うん」
イチゴの甘い味が口の中に広がり微笑むとユーリも微笑んでもう一口貰った
もう一口貰って幸せそうな顔をしているリアを見てユーリはある事を思い微笑んだ
「餌付けされてるみたいだな」
「餌付けって、///」
そんな風に見えていたのかと思って言葉に詰まっていると、ユーリが笑ってリアの手から空になったカップを取り、ヨーグルト味のアイスを渡した
「何個買ってきたの?」
「これで最後だぞ。ホントはチョコもあるんだが、置いてなくてな」
「やっぱりユーリって私達よりチェック早いよね・・・甘い物に関しては」
「甘い物限定かよ・・・」
「あ、これも美味しい」
「そりゃ良かったな」
言うとリアは黙々とアイスを食べ、ユーリはそんなリアを見てまた微笑んでいた
「で、」
「ん?」
「オレにはくれないワケ?」
「え?」
ユーリの言葉に食べていた手が止まりユーリを見るとくれ、と顔に書いてあった
「あ、うん。じゃあはい」
リアはそのままカップをユーリの前に出すと
「食わせてくれ」
と、言われた
「・・え、食べさせてって・・?」
「さっきオレがやったみたいに」
「・・・風邪、移しちゃうかもしれないよ?」
「オレが丈夫なの知ってるだろ」
「・・、じゃあ・・・はい」
ユーリの言っている事が解らず聞き返すとそう言われ渋々納得しユーリの前に出した
「・・美味しい?」
「ああ」
「・・あ、!」
ユーリの返事を聞き微笑み、今度は自分が食べようとしているとユーリがスプーンの上に乗っているアイスを食べた
「これでお相子だろ」
さっき二口貰ったのだからお相子と言えばお相子だが、リアは何処か納得がいっていない顔をしていた
「納得してない顔してるな。それとも口移しでくれたのか?」
「なっっ////!!」
そんなリアを見てユーリは悪戯な笑みを浮かべて言うと、リアは驚いて顔を上げた
「な、何変な事言ってるのよ///!!」
「冗談だよ。騒ぐと余計に熱上がるぞ」
「騒がせてるのはユーリでしょ・・・。」
言い返していると急に咳き込んだ
「ほら言わんこっちゃない」
ユーリはリアの手からアイスとスプーンを取り、蓋をしてテーブルの上に置いた
「アスラが帰って来るまで横になっとけ」
「うん・・・」
ユーリの言葉に頷き横になるとユーリが枕の横にペットボトルを置いた
「風邪ん時は枕元にこれ置いとく方が良いぞ」
「うん、ありがとう。ユーリ、」
「ん?」
「さっきみたいに、額に手置いててくれない?」
「こうか?」
ユーリは少し疑問に思いながら言われた通りリアの額に手を置いた
「・・・冷たくて気持ちいい」
「オレはタオル代わりか?」
「ふふっ・・」
「ま、リアがそれで良いなら寝るまでこうしててやるよ」
「うん。・・ありがと・・・」
ユーリの言葉に安堵しリアは目を閉じ、額から伝わる冷たさを感じ眠りについた
「・・寝ちまったか。・・ま、思ったより元気そうだったし、直ぐに治りそうだな」
「・・・ぅ・・ん・・・」
リアが寝息を立てだしたのを見てユーリは微笑みそう呟いて頭を撫でだすと、少しだけくすぐったかったのかリアは身を捩らせた
「・・けど、やっぱリアが元気ねえとオレも、あいつ等も調子狂うし心配だからな。だから、早く良くなれよ」
またリアの額に手を置き、アスラが帰って来るまでリアの額に手を乗せていた
end.
あとがき
風邪ネタ書いてみました
実際に今風邪引いてるし、最初の38.2℃は計った時にあった体温です(平熱が低いから37℃でもツライけど・・・ι)
リアちゃんが学校休むとホントに騒ぎになるだろうなぁ・・・ファンクラブの人とかがww
絶対に放課後にフレンとイサキとエステルとリタがお見舞いに来たと思う
その辺は・・・ご想像にお任せしますww
2011.01.08
「・・・38.2℃」
「・・・見事に風邪、だな」
「・・・・うん・・」
体温計を見て小さく息を吐く声とベッドの中から弱々しい声が聞こえた
風邪とアイスと冷たい手
「じゃあ、リアは大人しく寝とけよ」
「うん、いってらっしゃい」
パタンと玄関のドアが閉まり、シンっと家の中が静まり返った
「・・風邪なんて久しぶりに引いたな」
微笑して肩から落ちそうになっていた上着を羽織り直し、リビングへと移動した
リビングに戻るとアスラがおかゆと風邪薬を用意していた所だった
「仕事頑張り過ぎたんじゃない?」
「そうかもね」
年末から三箇日までリアは本家の神社の手伝いをしていた
年々神社に訪れる人達が増え、今回は少しだけユーリ達にも手伝ってもらっていた
その疲れが一気に出たのかリアは体調を崩し熱を測ってみたら38℃もあり、学校を休む事にし、セイはアスラにリアの事を頼みそのまま学校へと向かった
携帯を開きユーリ達に休むとメールを送り携帯を閉じて、テレビを見ながらおかゆを食べ始めた
*
風邪薬を飲み部屋に戻ったリアはそのままベッドに行き横になった
(そろそろ小テストがあるんだったよね。小テストって言っても範囲は結構広かったし、あの辺りってちょっと苦手な所だからフレンに聞こうと思ってたんだけどなあ・・・)
うとうととしながら次の小テストの事を考えていると、段々と薬が効き始めたのかリアはそのまま寝てしまった
*
(・・・あ、冷たい・・・)
暫くすると急に額に冷たいものを感じた
(・・でも、気持ちいいなぁ・・・)
まだ熱がある所為かその冷たさが心地良かった
「・・・ん・・?」
何か衣擦れする音が聞こえリアはゆっくりと目を開ける
「ん? 起きたか?」
「・・・あれぇ・・、ユーリ・・・?」
「よ、おはようさん」
声の聞こえた方にぼんやりとした頭でその人物の声を聞きゆっくりと顔を向けると、学校へと行っていたはずのユーリがいた
「なんでユーリが此処にいるの?」
「なんでって、風邪引いたってメールくれただろ」
時計を見ると既に授業が始まっている時間だった
「・・・またサボり?」
「思ったよりも元気そうじゃねえか」
ユーリはリアの言葉を綺麗に流し、微笑んでリアの頭を撫でた
「起きたんなら何か食うか?」
「・・アスラは?」
「オレが来たの見て、任せるっつって買い出しに行ったぜ」
「そっか・・・」
「ほい、」
ユーリの言葉を聞きゆっくりと身体を起こすと、上着とバニラアイスを渡された
「それ食ってちょっと熱冷ませよ」
「ありがとう」
ユーリから上着とアイスを受け取り、アイスの蓋を開け一口食べた
「美味しい」
普段から食べ慣れてはいるが、やっぱり熱があるからかいつも以上に美味しく感じた
「今頃学校中大騒ぎだろうな」
「え?」
「リアが学校休むなんて滅多にないだろ?」
「そうだね」
その光景が目に浮かんだのか小さく微笑んでいると、ユーリはコンビニの袋から違う味のアイスを取り出し蓋を開けて食べ出した
「・・・・」
「・・ん? どうかしたか? 早くしねえと溶けるぞ」
「あ、うん・・・」
リアは返事を返すがじっとユーリが食べているイチゴ味のアイスを見ていた
「・・・食いたいのか?」
リアの視線を感じユーリは食べる手を止めて、尋ねるとリアが小さく頷いた
「仕方ねえな」
「え・・?」
言うとユーリはアイスの乗ったスプーンをリアの方に向けた
「こっちも食いたかったんだろ」
「う、うん・・。で、でも・・・」
差し出されたアイスを見てあたふたとしていると、
「食わねえなら食うぞ」
「ぅ・・・」
そう言われ小さく口を開けるとユーリがそのままリアの口にアイスを入れた
「・・・甘い」
「もう一口食うか?」
「うん」
イチゴの甘い味が口の中に広がり微笑むとユーリも微笑んでもう一口貰った
もう一口貰って幸せそうな顔をしているリアを見てユーリはある事を思い微笑んだ
「餌付けされてるみたいだな」
「餌付けって、///」
そんな風に見えていたのかと思って言葉に詰まっていると、ユーリが笑ってリアの手から空になったカップを取り、ヨーグルト味のアイスを渡した
「何個買ってきたの?」
「これで最後だぞ。ホントはチョコもあるんだが、置いてなくてな」
「やっぱりユーリって私達よりチェック早いよね・・・甘い物に関しては」
「甘い物限定かよ・・・」
「あ、これも美味しい」
「そりゃ良かったな」
言うとリアは黙々とアイスを食べ、ユーリはそんなリアを見てまた微笑んでいた
「で、」
「ん?」
「オレにはくれないワケ?」
「え?」
ユーリの言葉に食べていた手が止まりユーリを見るとくれ、と顔に書いてあった
「あ、うん。じゃあはい」
リアはそのままカップをユーリの前に出すと
「食わせてくれ」
と、言われた
「・・え、食べさせてって・・?」
「さっきオレがやったみたいに」
「・・・風邪、移しちゃうかもしれないよ?」
「オレが丈夫なの知ってるだろ」
「・・、じゃあ・・・はい」
ユーリの言っている事が解らず聞き返すとそう言われ渋々納得しユーリの前に出した
「・・美味しい?」
「ああ」
「・・あ、!」
ユーリの返事を聞き微笑み、今度は自分が食べようとしているとユーリがスプーンの上に乗っているアイスを食べた
「これでお相子だろ」
さっき二口貰ったのだからお相子と言えばお相子だが、リアは何処か納得がいっていない顔をしていた
「納得してない顔してるな。それとも口移しでくれたのか?」
「なっっ////!!」
そんなリアを見てユーリは悪戯な笑みを浮かべて言うと、リアは驚いて顔を上げた
「な、何変な事言ってるのよ///!!」
「冗談だよ。騒ぐと余計に熱上がるぞ」
「騒がせてるのはユーリでしょ・・・。」
言い返していると急に咳き込んだ
「ほら言わんこっちゃない」
ユーリはリアの手からアイスとスプーンを取り、蓋をしてテーブルの上に置いた
「アスラが帰って来るまで横になっとけ」
「うん・・・」
ユーリの言葉に頷き横になるとユーリが枕の横にペットボトルを置いた
「風邪ん時は枕元にこれ置いとく方が良いぞ」
「うん、ありがとう。ユーリ、」
「ん?」
「さっきみたいに、額に手置いててくれない?」
「こうか?」
ユーリは少し疑問に思いながら言われた通りリアの額に手を置いた
「・・・冷たくて気持ちいい」
「オレはタオル代わりか?」
「ふふっ・・」
「ま、リアがそれで良いなら寝るまでこうしててやるよ」
「うん。・・ありがと・・・」
ユーリの言葉に安堵しリアは目を閉じ、額から伝わる冷たさを感じ眠りについた
「・・寝ちまったか。・・ま、思ったより元気そうだったし、直ぐに治りそうだな」
「・・・ぅ・・ん・・・」
リアが寝息を立てだしたのを見てユーリは微笑みそう呟いて頭を撫でだすと、少しだけくすぐったかったのかリアは身を捩らせた
「・・けど、やっぱリアが元気ねえとオレも、あいつ等も調子狂うし心配だからな。だから、早く良くなれよ」
またリアの額に手を置き、アスラが帰って来るまでリアの額に手を乗せていた
end.
あとがき
風邪ネタ書いてみました
実際に今風邪引いてるし、最初の38.2℃は計った時にあった体温です(平熱が低いから37℃でもツライけど・・・ι)
リアちゃんが学校休むとホントに騒ぎになるだろうなぁ・・・ファンクラブの人とかがww
絶対に放課後にフレンとイサキとエステルとリタがお見舞いに来たと思う
その辺は・・・ご想像にお任せしますww
2011.01.08