学園編
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「え? 私が?」
「ああ」
「リアが出た方が絶対に盛り上がるから」
「いや、えと、その意味が良く分からないんだけど・・・ι」
体育祭 ~ヴェ学名物をヴェ学の有名人達が走る?~
夏休みも終わり9月になり新学期を迎え、久しぶりに会う友達やクラスメイト、先生や後輩達に挨拶をしたり、夏休みをどう過ごしたか話したりしていた
けど、新学期を迎えて直ぐに取りかからなくてはならない行事がある
それは体育祭
秋の名物であり、体育会系の人達が一番力の入る行事
そしてこのヴェ学もそれは例外ではない
ユーリとイサキに唐突にそう言われリアは疑問符を浮かべて首を傾げた
今リア達は自分達の教室でクラスメイト達とその体育祭に向けての話し合いをしていた
各々出場する種目が決まり、最後の一つとなったのだが・・・
「私もヴェ学の有名人のリアが出た方が盛り上がると思うなぁ」
「ヴェ学の有名人がこの学校の名物の種目に出る、か・・・」
「確かに盛り上がるよな!」
「それだけでもポイント獲得出来そうだし!」
ユーリとイサキの言葉にクラスメイト達も同意してわいわいと盛り上がる
ヴェ学の体育祭の名物、それは“借り物競走”
何故か毎年ヴェ学の借り物競走は盛り上がる
それは普通の借り物競争とは違うからだった
3週する時に7枚のカードを引き、そこに書かれているものを持って行く、と言うものだった
「みんなはこう言ってるけど、リア、どうする?」
黒板に種目と出場者を書きながら話を進行していたフレンがリアへと視線を向けると他のみんなからも視線が集まり少しだけ考えて言う
「・・・うーん・・、まあ前の種目と被ってないし、みんながそこまで言うなら・・出ても良いよ?」
「ホント!!」
「さっすがリア!!」
リアの返答を聞き更にクラスメイト達は騒ぎ出し、全部の種目も決まり後は種目に出る人達の話し合いとなるので解散となり、リア達も帰り支度を済ませ廊下を歩いていた
「リア、本当に出て良かったのかい?」
少しだけ浮かない顔をしているリアにフレンが声をかけると薄く笑って答えた
「多数決みたいなものだったからね。それに、どのみち誰かが出なきゃいけなかったし」
「それにリアが出た方が色々と盛り上がるしな」
「だからなんで私が出たら盛り上がるの?」
「さっきも言ってたじゃない。ヴェ学の有名人がヴェ学名物の種目に出るから、って」
「ヴェ学の有名人なら、私じゃなくてもユーリやフレンでも」
「なんだ、やっぱ今年はリアがヴェ学名物に出るのか」
そう声が聞こえ顔を上げると正面から歴史学教諭でありリアの兄であるセイと、物理学教諭のレイヴンが歩いて来ていた
「兄さん、レイヴン先生・・・。どうして知ってるの?」
「そりゃリアちゃんのファンの子達が騒いでたからねぇ~」
「え?」
それを聞き少しだけ辺りを見ると確かにリアのファンクラブと思われる女の子達がきゃーきゃーと騒いでいた
クラスの中にもリアファンはいるが、いつの間にか他のクラスのリアファンクラブの人達にもリアがヴェ学名物に出る、と言う事が広っていた
「・・・相変わらず、リアのファンクラブは凄いね」
「当日はもっと応援が凄そうね」
「応援ポイントはリアちゃん達のチームが持って行きそうね、これは」
「そのつもりでリアに出てもらったからな」
「さり気なく本音言ったわねι」
「ま、当日は頑張れよ」
「あはは・・・はぁ・・・ι」
そんな様子を見てセイはリアに声をかけるとリアは苦笑して小さく溜息を吐いた
そして当日、
「リア、頑張って下さい!」
「ありがとう、エステル。じゃあ行ってくるね」
リアは同じチームであるエステルに声をかけられ薄く笑って歩いて行った
「なんだかちょっと元気がなかったのお」
「まあこの競技が一番走るからね」
「借り物競走って普通はそんなに走らないと思うけど・・・」
「だからこの学校の名物でもあるんだけどね」
同じく同じチームのパティとリタも思っている事を口にするとフレンとイサキがフォローを入れる
確かにリアは運動が苦手ではないしリア自身も納得してこの競技に参加したが、“ヴェ学名物”と言われているものに参加、となり周りの応援も増し、少しだけ緊張していた
「ま、今年はいつもより面白ぇ事になるけどな」
「え? どういう意味です?」
ユーリの言葉に皆疑問を持ってユーリを見るとユーリは何故か楽しそうに笑っていた
「位置について。ヨーイ・・・・ドンッ!!!」
こうして借り物競争が始まった
一斉に走り出すと、名物と言われるだけあって今まで以上に盛り上がり応援の声も増した
「これ! ・・・」
その声を聞きながらリアは1枚目のカードを取った
1枚目のカードを見ると・・・
<令嬢>
と書かれていた
「・・・エステルー」
リアはそれを見てエステルの方を向いて名を呼ぶとエステルは首を傾げて返事をした
「なんです? リア?」
「一緒に来て」
「え、リア!?」
言うとリアはエステルの手を引いてグラウンドへと戻って行き、次のカードを引く
2枚目のカード
<天才な人>
「「・・・リターー」」
「え? 何!?」
リアとエステルはそのカードを見て少しだけ顔を見合わせて直ぐにリタを呼んだ
「一緒に来て下さい」
「は? ちょ、何よ・・・」
呼ばれたリタはエステルの時と同じように驚き、エステルに手を引かれてグラウンドの方へと向かっていく
「ちょっと、なんであたしまで」
「カードにこう書かれてたから・・・」
リアはそう言って2枚目に引いたカードを見せるとリタは少しだけぽかんとした後眉を寄せた
「・・・借り物競走・・よね?」
「はい・・・」
「・・・なんで?」
「えと・・、ごめん、私にも良く解らないι」
グランドを走りながら借り物競走で借りるものに関しての疑問をお互いに言っていたがその答えは出ないまま次のカードを引く事になる
3枚目
<クソ真面目>
「そんなの一人しかいないじゃない」
「えと、・・フレン、来て下さーい」
「え? 僕ですか?」
4枚目
<ある意味、ヴェ学の有名人>
「ユーリ、だな」
「うん、ユーリよね」
「そうなんです?」
「ちょっと、そこの! さっさと来なさい」
「へいへい、お呼びかよ」
5枚目
<無気力な教師>
「おっさーーん」
「え、俺様?」
「さっさと来る!」
6枚目
<クールで人気のある教師>
「そんなのセイしかいないでしょ!」
7枚目
<伝説の!!>
「パティだよな」
もう途中からツッコむ気にもなれずひたすらカードを引き書かれているものを当てはめていき最後の一枚を引き、リア達はゴールへと向かって走り出した
「おおっ!!」
「きゃ~~、リアせんぱーい、頑張って下さ~い!!」
「きゃ~~、ユーリ先輩~~、フレン先輩~~~!!」
「セイ先生~、レイヴン先生~、頑張って下さ~い!!」
グラウンドを走っているのはヴェ学で有名な人達ばかり、その全員が勢揃いして走っているのだから、外野がきゃーきゃーと騒ぐのも無理はない
「学園の有名人が勢揃い、ね」
それを見てイサキはユーリの言っていた言葉が分かりくすくすと笑っていた
「・・・なんか、すっごい目立ってるんだけど」
「仕方ないよ」
「このメンツで走ってるんだからな」
「先頭走ってる私が一番恥ずかしいんだけど///」
リタの言葉にフレンは苦笑して、ユーリは楽しそうにして答え、リアは少しだけ顔を赤くして答えた
「ほら、もう少しでゴールだから頑張れよ」
「は、はい」
「一番は俺様達が頂きよぉ!」
「ゴーーール!! なのじゃ!」
「「「「おぉ~~~~!!!」」」」
セイは息を切らせて走っているエステルに声をかけエステルは返事を返し、レイヴンとパティのかけ声と共にリア達はゴールテープを切って、ゴールした
「リア達のお陰でうちのチームも見事優勝。みんな、本当にお疲れ様」
戻って来たリア達にイサキはニコリと笑って出迎え、一人一人にペットボトルとタオルを渡した
「ありがとう、イサキ」
「・・・借り物競走が、ヴェ学名物って言うの、なんとなく、解った気がするわ」
「・・・です・・」
未だに息を切らせているリタとエステルの言葉に皆同意する
「けど、今年は一番盛り上がった気がするのじゃ」
「ヴェ学の有名人が勢揃いしてグラウンド走ってたからな」
「俺様もその中に入ってるのはちょっと嬉しいわね!」
ユーリの言葉にレイヴンは嬉しそうな顔をしていた
普段ならリタ辺りがツッコむが今はまだ走り疲れがあるのかツッコむ気にもなれないのだろう
「でも、今年の借り物は凄かったね」
「物って、人・・だけどな」
フレンの苦笑混じりの言葉にセイも少しだけ苦笑して答えるとユーリが続ける
「けど、まさか本当にリアが全部引くとはなぁ」
「え?」
その言葉に疑問を持ってユーリの方に顔を向ける
「ユーリ、カードに書かれてる事知ってたの?」
「まあな。リアが出るって知って実行員が良いネタ提供してれって言ってきたからな」
「なにそれ・・・」
「リアがきっかけでこうなったのか?」
「まあな。流石に全部引くとは思ってなかったけどな」
「リアは昔から引きが良いからな」
「・・・・」
パティの言葉にユーリは頷いて答え、セイも思い当たる事を言うとリア達は唖然としてしまった
「なんだかハメられた気分・・・・」
「引いたのはリアだろ」
「そう・・なんだけど・・・」
「此処まで引きが良いと何とも言えないね」
「流石神社の娘よね・・・」
「で、でも、無事に優勝した事ですし、喜びましょう」
フレンとリタの言葉にエステルが慌ててフォローすると、みんな顔を見合わせて小さく笑った後、
「「「「「「「そうね(だな)(ですね)(じゃの)」」」」」」
と、返事を返しまた互いに笑ってチームメイト達の所へ戻って行った
体育祭後の学内新聞の見出しには
『ヴェ学の体育祭の名物、借り物競走。今年はヴェ学有名人勢揃いで大いに盛り上がり、見事優勝!!』
と、書かれていて、その後もヴェ学有名人達の人気は更に上がっていった
年々何かと盛り上がるヴェ学名物借り物競走、次の年もこれに負けずと何かがありそうな感じがしていた
「それは、ヴェ学名物だから、なのじゃ♪」
終わり
あとがき
久々の長短編の季節物~、まあ勢いネタなんですけどね~w
季節物で考えたら体育祭だろうなと思って書いたもの
場所に寄っては6月中りにやる所もあるらしいですけど、うちは基本9月10月で体育祭やってた人なのでこの時期に書いてみました(運動苦手だったし面倒だったからあんま競技出てなかったけどw)
借り物競走は出た事ないけど、こんなのあったらある意味凄そうだなと思ってヴェ学有名人勢揃いで走ってもらいましたww
きっと・・・、いや、絶対に盛り上がっただろうなぁww
だって勢揃い、ですよww
そりゃ応援ポイントも上がりますよね!
因みにヴェ学は小中高一括で体育祭やってますw
チームは・・・~組・・かな?
最後は何気にパティに締めてもらってます。だって『伝説の孫』だからね!ww
では此処まで読んで頂き有り難う御座いました!(無理矢理終わらせたww)
2010.09.05
「ああ」
「リアが出た方が絶対に盛り上がるから」
「いや、えと、その意味が良く分からないんだけど・・・ι」
体育祭 ~ヴェ学名物をヴェ学の有名人達が走る?~
夏休みも終わり9月になり新学期を迎え、久しぶりに会う友達やクラスメイト、先生や後輩達に挨拶をしたり、夏休みをどう過ごしたか話したりしていた
けど、新学期を迎えて直ぐに取りかからなくてはならない行事がある
それは体育祭
秋の名物であり、体育会系の人達が一番力の入る行事
そしてこのヴェ学もそれは例外ではない
ユーリとイサキに唐突にそう言われリアは疑問符を浮かべて首を傾げた
今リア達は自分達の教室でクラスメイト達とその体育祭に向けての話し合いをしていた
各々出場する種目が決まり、最後の一つとなったのだが・・・
「私もヴェ学の有名人のリアが出た方が盛り上がると思うなぁ」
「ヴェ学の有名人がこの学校の名物の種目に出る、か・・・」
「確かに盛り上がるよな!」
「それだけでもポイント獲得出来そうだし!」
ユーリとイサキの言葉にクラスメイト達も同意してわいわいと盛り上がる
ヴェ学の体育祭の名物、それは“借り物競走”
何故か毎年ヴェ学の借り物競走は盛り上がる
それは普通の借り物競争とは違うからだった
3週する時に7枚のカードを引き、そこに書かれているものを持って行く、と言うものだった
「みんなはこう言ってるけど、リア、どうする?」
黒板に種目と出場者を書きながら話を進行していたフレンがリアへと視線を向けると他のみんなからも視線が集まり少しだけ考えて言う
「・・・うーん・・、まあ前の種目と被ってないし、みんながそこまで言うなら・・出ても良いよ?」
「ホント!!」
「さっすがリア!!」
リアの返答を聞き更にクラスメイト達は騒ぎ出し、全部の種目も決まり後は種目に出る人達の話し合いとなるので解散となり、リア達も帰り支度を済ませ廊下を歩いていた
「リア、本当に出て良かったのかい?」
少しだけ浮かない顔をしているリアにフレンが声をかけると薄く笑って答えた
「多数決みたいなものだったからね。それに、どのみち誰かが出なきゃいけなかったし」
「それにリアが出た方が色々と盛り上がるしな」
「だからなんで私が出たら盛り上がるの?」
「さっきも言ってたじゃない。ヴェ学の有名人がヴェ学名物の種目に出るから、って」
「ヴェ学の有名人なら、私じゃなくてもユーリやフレンでも」
「なんだ、やっぱ今年はリアがヴェ学名物に出るのか」
そう声が聞こえ顔を上げると正面から歴史学教諭でありリアの兄であるセイと、物理学教諭のレイヴンが歩いて来ていた
「兄さん、レイヴン先生・・・。どうして知ってるの?」
「そりゃリアちゃんのファンの子達が騒いでたからねぇ~」
「え?」
それを聞き少しだけ辺りを見ると確かにリアのファンクラブと思われる女の子達がきゃーきゃーと騒いでいた
クラスの中にもリアファンはいるが、いつの間にか他のクラスのリアファンクラブの人達にもリアがヴェ学名物に出る、と言う事が広っていた
「・・・相変わらず、リアのファンクラブは凄いね」
「当日はもっと応援が凄そうね」
「応援ポイントはリアちゃん達のチームが持って行きそうね、これは」
「そのつもりでリアに出てもらったからな」
「さり気なく本音言ったわねι」
「ま、当日は頑張れよ」
「あはは・・・はぁ・・・ι」
そんな様子を見てセイはリアに声をかけるとリアは苦笑して小さく溜息を吐いた
そして当日、
「リア、頑張って下さい!」
「ありがとう、エステル。じゃあ行ってくるね」
リアは同じチームであるエステルに声をかけられ薄く笑って歩いて行った
「なんだかちょっと元気がなかったのお」
「まあこの競技が一番走るからね」
「借り物競走って普通はそんなに走らないと思うけど・・・」
「だからこの学校の名物でもあるんだけどね」
同じく同じチームのパティとリタも思っている事を口にするとフレンとイサキがフォローを入れる
確かにリアは運動が苦手ではないしリア自身も納得してこの競技に参加したが、“ヴェ学名物”と言われているものに参加、となり周りの応援も増し、少しだけ緊張していた
「ま、今年はいつもより面白ぇ事になるけどな」
「え? どういう意味です?」
ユーリの言葉に皆疑問を持ってユーリを見るとユーリは何故か楽しそうに笑っていた
「位置について。ヨーイ・・・・ドンッ!!!」
こうして借り物競争が始まった
一斉に走り出すと、名物と言われるだけあって今まで以上に盛り上がり応援の声も増した
「これ! ・・・」
その声を聞きながらリアは1枚目のカードを取った
1枚目のカードを見ると・・・
<令嬢>
と書かれていた
「・・・エステルー」
リアはそれを見てエステルの方を向いて名を呼ぶとエステルは首を傾げて返事をした
「なんです? リア?」
「一緒に来て」
「え、リア!?」
言うとリアはエステルの手を引いてグラウンドへと戻って行き、次のカードを引く
2枚目のカード
<天才な人>
「「・・・リターー」」
「え? 何!?」
リアとエステルはそのカードを見て少しだけ顔を見合わせて直ぐにリタを呼んだ
「一緒に来て下さい」
「は? ちょ、何よ・・・」
呼ばれたリタはエステルの時と同じように驚き、エステルに手を引かれてグラウンドの方へと向かっていく
「ちょっと、なんであたしまで」
「カードにこう書かれてたから・・・」
リアはそう言って2枚目に引いたカードを見せるとリタは少しだけぽかんとした後眉を寄せた
「・・・借り物競走・・よね?」
「はい・・・」
「・・・なんで?」
「えと・・、ごめん、私にも良く解らないι」
グランドを走りながら借り物競走で借りるものに関しての疑問をお互いに言っていたがその答えは出ないまま次のカードを引く事になる
3枚目
<クソ真面目>
「そんなの一人しかいないじゃない」
「えと、・・フレン、来て下さーい」
「え? 僕ですか?」
4枚目
<ある意味、ヴェ学の有名人>
「ユーリ、だな」
「うん、ユーリよね」
「そうなんです?」
「ちょっと、そこの! さっさと来なさい」
「へいへい、お呼びかよ」
5枚目
<無気力な教師>
「おっさーーん」
「え、俺様?」
「さっさと来る!」
6枚目
<クールで人気のある教師>
「そんなのセイしかいないでしょ!」
7枚目
<伝説の!!>
「パティだよな」
もう途中からツッコむ気にもなれずひたすらカードを引き書かれているものを当てはめていき最後の一枚を引き、リア達はゴールへと向かって走り出した
「おおっ!!」
「きゃ~~、リアせんぱーい、頑張って下さ~い!!」
「きゃ~~、ユーリ先輩~~、フレン先輩~~~!!」
「セイ先生~、レイヴン先生~、頑張って下さ~い!!」
グラウンドを走っているのはヴェ学で有名な人達ばかり、その全員が勢揃いして走っているのだから、外野がきゃーきゃーと騒ぐのも無理はない
「学園の有名人が勢揃い、ね」
それを見てイサキはユーリの言っていた言葉が分かりくすくすと笑っていた
「・・・なんか、すっごい目立ってるんだけど」
「仕方ないよ」
「このメンツで走ってるんだからな」
「先頭走ってる私が一番恥ずかしいんだけど///」
リタの言葉にフレンは苦笑して、ユーリは楽しそうにして答え、リアは少しだけ顔を赤くして答えた
「ほら、もう少しでゴールだから頑張れよ」
「は、はい」
「一番は俺様達が頂きよぉ!」
「ゴーーール!! なのじゃ!」
「「「「おぉ~~~~!!!」」」」
セイは息を切らせて走っているエステルに声をかけエステルは返事を返し、レイヴンとパティのかけ声と共にリア達はゴールテープを切って、ゴールした
「リア達のお陰でうちのチームも見事優勝。みんな、本当にお疲れ様」
戻って来たリア達にイサキはニコリと笑って出迎え、一人一人にペットボトルとタオルを渡した
「ありがとう、イサキ」
「・・・借り物競走が、ヴェ学名物って言うの、なんとなく、解った気がするわ」
「・・・です・・」
未だに息を切らせているリタとエステルの言葉に皆同意する
「けど、今年は一番盛り上がった気がするのじゃ」
「ヴェ学の有名人が勢揃いしてグラウンド走ってたからな」
「俺様もその中に入ってるのはちょっと嬉しいわね!」
ユーリの言葉にレイヴンは嬉しそうな顔をしていた
普段ならリタ辺りがツッコむが今はまだ走り疲れがあるのかツッコむ気にもなれないのだろう
「でも、今年の借り物は凄かったね」
「物って、人・・だけどな」
フレンの苦笑混じりの言葉にセイも少しだけ苦笑して答えるとユーリが続ける
「けど、まさか本当にリアが全部引くとはなぁ」
「え?」
その言葉に疑問を持ってユーリの方に顔を向ける
「ユーリ、カードに書かれてる事知ってたの?」
「まあな。リアが出るって知って実行員が良いネタ提供してれって言ってきたからな」
「なにそれ・・・」
「リアがきっかけでこうなったのか?」
「まあな。流石に全部引くとは思ってなかったけどな」
「リアは昔から引きが良いからな」
「・・・・」
パティの言葉にユーリは頷いて答え、セイも思い当たる事を言うとリア達は唖然としてしまった
「なんだかハメられた気分・・・・」
「引いたのはリアだろ」
「そう・・なんだけど・・・」
「此処まで引きが良いと何とも言えないね」
「流石神社の娘よね・・・」
「で、でも、無事に優勝した事ですし、喜びましょう」
フレンとリタの言葉にエステルが慌ててフォローすると、みんな顔を見合わせて小さく笑った後、
「「「「「「「そうね(だな)(ですね)(じゃの)」」」」」」
と、返事を返しまた互いに笑ってチームメイト達の所へ戻って行った
体育祭後の学内新聞の見出しには
『ヴェ学の体育祭の名物、借り物競走。今年はヴェ学有名人勢揃いで大いに盛り上がり、見事優勝!!』
と、書かれていて、その後もヴェ学有名人達の人気は更に上がっていった
年々何かと盛り上がるヴェ学名物借り物競走、次の年もこれに負けずと何かがありそうな感じがしていた
「それは、ヴェ学名物だから、なのじゃ♪」
終わり
あとがき
久々の長短編の季節物~、まあ勢いネタなんですけどね~w
季節物で考えたら体育祭だろうなと思って書いたもの
場所に寄っては6月中りにやる所もあるらしいですけど、うちは基本9月10月で体育祭やってた人なのでこの時期に書いてみました(運動苦手だったし面倒だったからあんま競技出てなかったけどw)
借り物競走は出た事ないけど、こんなのあったらある意味凄そうだなと思ってヴェ学有名人勢揃いで走ってもらいましたww
きっと・・・、いや、絶対に盛り上がっただろうなぁww
だって勢揃い、ですよww
そりゃ応援ポイントも上がりますよね!
因みにヴェ学は小中高一括で体育祭やってますw
チームは・・・~組・・かな?
最後は何気にパティに締めてもらってます。だって『伝説の孫』だからね!ww
では此処まで読んで頂き有り難う御座いました!(無理矢理終わらせたww)
2010.09.05