TALES OF THE WORLD ~Dear Cruise~
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「・・・・・」
ランプの火がゆらゆらと揺れる薄暗い部屋で、クラースは一通の手紙を見ていた
それは先日ファラが郵便屋から貰ったと言って持ってきた、ギルド・アドリビトムの本部である聖都サイファートから届いた手紙だった
だがその手紙を読み始めて数秒後、彼の表情が変わり眉を寄せていた
「・・・これは、私達も手を打たなくてわな・・」
手紙から視線を外し、窓の外を見つめそう呟いた
04.Raid -急襲-
「ナナリー、こっちにもよろしく!」
「俺、いつものな!」
「はいよ!」
アリート村の宿は朝から大忙しだ
常連客達やこの宿に泊っている人達の食事を切り盛りをしているからだ
此処に朝から来る人達は大半が力仕事をしている男性ばかりなので、量も勿論大盛り
その光景を横目に見ながらロアはいつも通りいつもの席で朝食を取っていた
「ん・・? あれぇ・・・?」
が、見覚えのある人物が扉を閉めてこちらに向かって来ているのが見え一旦手を止めた
「クラースさん、おはよう」
「ああ、おはよう」
「クラースさんも朝食食べに来たの?」
「いや、リアに用事があって来たんだが」
「リアに?」
「ああ、見ていないか?」
「うーん・・・、今日はまだ見てないかなぁ・・・」
普段は先に此処に来ているか、廊下で会う事が多いのだが今日はまだリアとアスラに会っていなかった
「おや、クラース、珍しいね。あんたが此処に来るなんて」
丁度食事を配り終わったナナリーが戻って来てロアとクラースに目が止まり声を掛けた
「あ、ナナリー、今日ってリアとアスラ見た?」
「リアとアスラかい? あの二人なら今朝早く出掛けて行ったよ」
「出掛けた・・?」
「ああ、急用が出来たみたいでね。戻るのは夕方か夜になるかもしれないって言ってたよ」
「・・・そうか」
その言葉を聞きクラースはテーブルに置かれていた水が入ったコップを手に取り一口飲んだ
「リアに用だったのかい?」
「ああ。だがいないなら帰って来るまで待つしかないな」
「・・・?」
だが、クラースの表情は何処か硬いものだった
それに疑問を持っていると宿の入り口の扉が勢い良く開いた
「たっ、大変だ!」
皆その音と声を聴きそこを見ると血相を変えた一人の男が息を切らせていた
「おい、どうし「とっ、隣の村が魔物に襲われてるんだ!!」
「「「!?」」」
男の言葉を聞いた途端、この場にいた全員がざわついた
「しかもこの村にも数匹向かって来てるんだ!」
「なっ、なんだって!?」
「今、アドリビトムのみんなが戦ってるが・・」
「! クラースさん!」
ロアは自分の剣を持ちクラースを見るとクラースもナナリーも頷いた
「みんなは此処に居ろっ!」
「あんた達は村から絶対に出るんじゃないよ!」
「魔物は僕達が倒してくるから!!」
ナナリーも自分の弓を持ちこの場にいる全員に声を掛けロアも走りながらそう声を掛け前を向いて走り出した
「はあああ、散華猛襲脚!!」
「風雷神剣!!」
「パワー・クラフト!!」
「みんなっ!!」
村の入り口まで行くと数匹の魔物と戦っているリッド、ファラ、アニーがいた
「ロアさん、クラースさん、ナナリーさん!」
「クレスとチェスターは?」
「クレスさんとチェスターさんは隣の村の方へ向かいました。あちらの方が被害が酷いかもしれませんし」
「確かに両方の村が襲われているのなら二手に分れないといけないからね」
「でもどうして急に魔物が襲ってきたの?」
「解りません。わたし達も村の人達から話しを聞いて少し前に此処に来たので・・・」
「っ、話しは後だ。我々も加勢に向かうぞっ!」
後方支援をしていたアニーがロア達に気付き振り返り簡単に説明をしていたが、敵が近付いて来ている事に気が付き皆一斉に武器を構え魔物の方へと向かって行った
「はあああ、衝破ぁ!!」
チェスターの技が決まり数匹いた魔物は悲鳴を上げ倒れた
「クレス、頼んだぜっ!!」
「ああ! 襲爪雷斬!!!」
クレスは頷き一気に剣を振り翳すと雷撃が魔物目掛けて落ちて着た
グギャアアアアア!!!
「・・・どうやら、こいつ等で最後みたいだな」
「ああ」
魔物が倒れたのを見て周りに気配を感じなくなったのと同時に二人は息を吐き武器を下ろした
「けど、この辺の魔物ってこんなに強かったか?」
「ああ、それは僕も感じた。こっちの魔物は一昨日リッドと退治したばかりのはずなんだけど・・・」
この村で生まれ育ったクレスとチェスターはこの魔物達を何度も目にし戦った事があったが、それが急に力が増していた
「・・・リッド達の方は大丈夫だろうか・・」
「心配しなくてあいつ等なら大丈夫だろ。それに今はロアもいるんだ」
「そうだね・・・。ん・・?」
「どうした?」
「おーーい!!」
村の事や仲間達の事を気にしているクレスを見てチェスターがそう声を掛けると聞き慣れた声が聞こえ振り返ると手を振って走って来ているロア達の姿が見えた
「良かったぁ~、二人共無事で」
「怪我はしてませんか?」
「ああ。大丈夫だよ」
「村の方も大丈夫みたいだね」
「ああ、怪我人は殆どいないぜ」
「今クラースさんとナナリーがみんなに知らせに行ってる所だよ」
その言葉を聞きクレスもチェスターもホッと息を吐いた
怪我人が出たと言っても魔物に襲われた訳ではなく、逃げている時に転んでしまったと言う程度だった
騒ぎに気付くのが早かったお陰でその人達以外、怪我人はいなかった
「そういえば、隣の村は?」
「あっちの方ならリアが抑えてるぜ」
「え、リアが?!」
「リアさんって確か今朝早くに出掛けたって聞きましたけど・・」
「丁度隣の村の近くに用があったみたいでね。向こうはリアが何とかするから中間地点を頼むってアスラが知らせに来てくれたんだ」
「そうだったんだ」
その話しを聞き皆安堵の息を吐いたが、ふと疑問が浮かんだ
「あれ・・? でもどうしてリアはクレスとチェスターが此処に居るって解ったの?」
「アスラは人や魔物の気配を察知する事が出来るんだよ」
「そういえば、入隊試験の時もそうだったかも・・・」
入隊試験の時、近くに魔物が来た時一番早く気が付いたのはアスラだった事を思い出しぽつりと呟いた
「けど被害は出ていると思うから僕達も行ってみよう」
「うん、そうだね」
先に襲われたのは隣の村なのだから被害や怪我人が出ている事は間違いないだろう
そう思い、ロア達は隣の村に向けて走り出した
*
「・・・はい、これで大丈夫ですよ」
「ああ、ありがとうございます・・・」
「おねえちゃん、パパのけがなおしてくれてありがとね!」
リアに深々と頭を下げてお礼を言う男性とその隣にいる女の子が男性と手を繋いで歩き出しリアに手を振りながらお礼を言い、リアもニコリと笑って手を振り替えした
ふう、と小さく息を吐くと背後に気配を感じリアは小さく頷いた
「・・ええ、もう平気よ。みんなも手伝ってくれてありがとう」
その言葉を聞くとふっと数個の気配が消え風がそよいだ
「・・・やっぱり、この近辺も魔物が凶暴化し始めちゃってるわね」
「・・・あっちはみんながするから良いとして、向こうにはボクが後で連絡しておくよ」
「うん、お願いね・・・」
リアが村の外に見える森の方を見て言うとアスラがリアの肩に飛び乗り少しだけ眉を寄せてそう呟いた
「リア~!!」
「? ロア、みんな」
村の入り口から聞き慣れた声が聞こえ視線を移すとロア達がリアの方にやって来ていた
「どうやらみんなの方も無事に終わったみたいだね」
「うん。それより村の人達は?」
「怪我してた人達なら私が手当したわ。・・村の方は少しだけ被害が出ちゃったけど・・・」
村の方に視線を向けると畑や柵、家の壁や塀なども少しだけ壊れていた
「けど、思ってたより被害が出て無くて良かったぜ」
「ああ。あれくらいなら俺達でも修理出来そうだしな」
「うん。明日から交代で修理だね!」
リッド達は村の被害がどれくらい出ているのか調べに行く為に一旦この場を離れた
「それにしても、やっぱりリアとアスラって凄いんだね」
「え?」
「二人だけで魔物からこの村を守ったんだから」
「ああ。なかなか出来る事じゃないよ」
その言葉にリアとアスラは少しだけ苦笑した
実際に魔物と戦ったのはリアとアスラだ
だが、村を守っていたのはリアとアスラの仲間達だった
強力な結界を張り、回復が出来る仲間を呼び怪我人の手当をし、村の中に入っていた魔物も戦える仲間を呼び人々に怪しまれないように戦っていたのだった
「でも、どうして急に魔物が強くなったんでしょう?」
「うん、僕も戦ってそう感じた。昨日までこんなに凶暴な感じじゃなかったのに・・・」
アニーもクレスも、そしてロアもそれを感じていた
勿論そう感じているのは今村の様子を見に行っているリッドもファラもチェスターもだろう
「・・・クラースさんはアリートの方?」
「ええ。ナナリーさんと一緒に村の皆さんの様子を見に行っています」
「そういえば、クラースさんがリアに用事があるって言ってたよ」
クラースの名前を聞き、朝の出来事を思い出したロアはリアにそう言うとリアは肩に乗っているアスラをちらりと見るとアスラは小さく頷き視線を戻した
「リッド達が戻って来たら私達もアリートに戻りましょう」
「そうだね。こっちの被害の事も伝えなきゃいけないからね」
続く
あとがき
前回の後書きで言った通り、今回ちょっと話し進みました
今回はさくっと書けました!
やっぱ俺はシリアス~な話しを書く方が得意なんだね、とまた改めて実感致しましたw
そして何気~に、リアちゃんとアスラの仲間が登場してますw
誰が出たのかは皆様のご想像にお任せしますw(ま、TOVの夢小説読んだら多少は解っちゃうかもだけどww)
次回はアリート村に戻って報告、そしてリアちゃんが思っている事やクラースさんのリアちゃんに用事って言うのが解りますよぉ~
2012.05.24
ランプの火がゆらゆらと揺れる薄暗い部屋で、クラースは一通の手紙を見ていた
それは先日ファラが郵便屋から貰ったと言って持ってきた、ギルド・アドリビトムの本部である聖都サイファートから届いた手紙だった
だがその手紙を読み始めて数秒後、彼の表情が変わり眉を寄せていた
「・・・これは、私達も手を打たなくてわな・・」
手紙から視線を外し、窓の外を見つめそう呟いた
04.Raid -急襲-
「ナナリー、こっちにもよろしく!」
「俺、いつものな!」
「はいよ!」
アリート村の宿は朝から大忙しだ
常連客達やこの宿に泊っている人達の食事を切り盛りをしているからだ
此処に朝から来る人達は大半が力仕事をしている男性ばかりなので、量も勿論大盛り
その光景を横目に見ながらロアはいつも通りいつもの席で朝食を取っていた
「ん・・? あれぇ・・・?」
が、見覚えのある人物が扉を閉めてこちらに向かって来ているのが見え一旦手を止めた
「クラースさん、おはよう」
「ああ、おはよう」
「クラースさんも朝食食べに来たの?」
「いや、リアに用事があって来たんだが」
「リアに?」
「ああ、見ていないか?」
「うーん・・・、今日はまだ見てないかなぁ・・・」
普段は先に此処に来ているか、廊下で会う事が多いのだが今日はまだリアとアスラに会っていなかった
「おや、クラース、珍しいね。あんたが此処に来るなんて」
丁度食事を配り終わったナナリーが戻って来てロアとクラースに目が止まり声を掛けた
「あ、ナナリー、今日ってリアとアスラ見た?」
「リアとアスラかい? あの二人なら今朝早く出掛けて行ったよ」
「出掛けた・・?」
「ああ、急用が出来たみたいでね。戻るのは夕方か夜になるかもしれないって言ってたよ」
「・・・そうか」
その言葉を聞きクラースはテーブルに置かれていた水が入ったコップを手に取り一口飲んだ
「リアに用だったのかい?」
「ああ。だがいないなら帰って来るまで待つしかないな」
「・・・?」
だが、クラースの表情は何処か硬いものだった
それに疑問を持っていると宿の入り口の扉が勢い良く開いた
「たっ、大変だ!」
皆その音と声を聴きそこを見ると血相を変えた一人の男が息を切らせていた
「おい、どうし「とっ、隣の村が魔物に襲われてるんだ!!」
「「「!?」」」
男の言葉を聞いた途端、この場にいた全員がざわついた
「しかもこの村にも数匹向かって来てるんだ!」
「なっ、なんだって!?」
「今、アドリビトムのみんなが戦ってるが・・」
「! クラースさん!」
ロアは自分の剣を持ちクラースを見るとクラースもナナリーも頷いた
「みんなは此処に居ろっ!」
「あんた達は村から絶対に出るんじゃないよ!」
「魔物は僕達が倒してくるから!!」
ナナリーも自分の弓を持ちこの場にいる全員に声を掛けロアも走りながらそう声を掛け前を向いて走り出した
「はあああ、散華猛襲脚!!」
「風雷神剣!!」
「パワー・クラフト!!」
「みんなっ!!」
村の入り口まで行くと数匹の魔物と戦っているリッド、ファラ、アニーがいた
「ロアさん、クラースさん、ナナリーさん!」
「クレスとチェスターは?」
「クレスさんとチェスターさんは隣の村の方へ向かいました。あちらの方が被害が酷いかもしれませんし」
「確かに両方の村が襲われているのなら二手に分れないといけないからね」
「でもどうして急に魔物が襲ってきたの?」
「解りません。わたし達も村の人達から話しを聞いて少し前に此処に来たので・・・」
「っ、話しは後だ。我々も加勢に向かうぞっ!」
後方支援をしていたアニーがロア達に気付き振り返り簡単に説明をしていたが、敵が近付いて来ている事に気が付き皆一斉に武器を構え魔物の方へと向かって行った
「はあああ、衝破ぁ!!」
チェスターの技が決まり数匹いた魔物は悲鳴を上げ倒れた
「クレス、頼んだぜっ!!」
「ああ! 襲爪雷斬!!!」
クレスは頷き一気に剣を振り翳すと雷撃が魔物目掛けて落ちて着た
グギャアアアアア!!!
「・・・どうやら、こいつ等で最後みたいだな」
「ああ」
魔物が倒れたのを見て周りに気配を感じなくなったのと同時に二人は息を吐き武器を下ろした
「けど、この辺の魔物ってこんなに強かったか?」
「ああ、それは僕も感じた。こっちの魔物は一昨日リッドと退治したばかりのはずなんだけど・・・」
この村で生まれ育ったクレスとチェスターはこの魔物達を何度も目にし戦った事があったが、それが急に力が増していた
「・・・リッド達の方は大丈夫だろうか・・」
「心配しなくてあいつ等なら大丈夫だろ。それに今はロアもいるんだ」
「そうだね・・・。ん・・?」
「どうした?」
「おーーい!!」
村の事や仲間達の事を気にしているクレスを見てチェスターがそう声を掛けると聞き慣れた声が聞こえ振り返ると手を振って走って来ているロア達の姿が見えた
「良かったぁ~、二人共無事で」
「怪我はしてませんか?」
「ああ。大丈夫だよ」
「村の方も大丈夫みたいだね」
「ああ、怪我人は殆どいないぜ」
「今クラースさんとナナリーがみんなに知らせに行ってる所だよ」
その言葉を聞きクレスもチェスターもホッと息を吐いた
怪我人が出たと言っても魔物に襲われた訳ではなく、逃げている時に転んでしまったと言う程度だった
騒ぎに気付くのが早かったお陰でその人達以外、怪我人はいなかった
「そういえば、隣の村は?」
「あっちの方ならリアが抑えてるぜ」
「え、リアが?!」
「リアさんって確か今朝早くに出掛けたって聞きましたけど・・」
「丁度隣の村の近くに用があったみたいでね。向こうはリアが何とかするから中間地点を頼むってアスラが知らせに来てくれたんだ」
「そうだったんだ」
その話しを聞き皆安堵の息を吐いたが、ふと疑問が浮かんだ
「あれ・・? でもどうしてリアはクレスとチェスターが此処に居るって解ったの?」
「アスラは人や魔物の気配を察知する事が出来るんだよ」
「そういえば、入隊試験の時もそうだったかも・・・」
入隊試験の時、近くに魔物が来た時一番早く気が付いたのはアスラだった事を思い出しぽつりと呟いた
「けど被害は出ていると思うから僕達も行ってみよう」
「うん、そうだね」
先に襲われたのは隣の村なのだから被害や怪我人が出ている事は間違いないだろう
そう思い、ロア達は隣の村に向けて走り出した
*
「・・・はい、これで大丈夫ですよ」
「ああ、ありがとうございます・・・」
「おねえちゃん、パパのけがなおしてくれてありがとね!」
リアに深々と頭を下げてお礼を言う男性とその隣にいる女の子が男性と手を繋いで歩き出しリアに手を振りながらお礼を言い、リアもニコリと笑って手を振り替えした
ふう、と小さく息を吐くと背後に気配を感じリアは小さく頷いた
「・・ええ、もう平気よ。みんなも手伝ってくれてありがとう」
その言葉を聞くとふっと数個の気配が消え風がそよいだ
「・・・やっぱり、この近辺も魔物が凶暴化し始めちゃってるわね」
「・・・あっちはみんながするから良いとして、向こうにはボクが後で連絡しておくよ」
「うん、お願いね・・・」
リアが村の外に見える森の方を見て言うとアスラがリアの肩に飛び乗り少しだけ眉を寄せてそう呟いた
「リア~!!」
「? ロア、みんな」
村の入り口から聞き慣れた声が聞こえ視線を移すとロア達がリアの方にやって来ていた
「どうやらみんなの方も無事に終わったみたいだね」
「うん。それより村の人達は?」
「怪我してた人達なら私が手当したわ。・・村の方は少しだけ被害が出ちゃったけど・・・」
村の方に視線を向けると畑や柵、家の壁や塀なども少しだけ壊れていた
「けど、思ってたより被害が出て無くて良かったぜ」
「ああ。あれくらいなら俺達でも修理出来そうだしな」
「うん。明日から交代で修理だね!」
リッド達は村の被害がどれくらい出ているのか調べに行く為に一旦この場を離れた
「それにしても、やっぱりリアとアスラって凄いんだね」
「え?」
「二人だけで魔物からこの村を守ったんだから」
「ああ。なかなか出来る事じゃないよ」
その言葉にリアとアスラは少しだけ苦笑した
実際に魔物と戦ったのはリアとアスラだ
だが、村を守っていたのはリアとアスラの仲間達だった
強力な結界を張り、回復が出来る仲間を呼び怪我人の手当をし、村の中に入っていた魔物も戦える仲間を呼び人々に怪しまれないように戦っていたのだった
「でも、どうして急に魔物が強くなったんでしょう?」
「うん、僕も戦ってそう感じた。昨日までこんなに凶暴な感じじゃなかったのに・・・」
アニーもクレスも、そしてロアもそれを感じていた
勿論そう感じているのは今村の様子を見に行っているリッドもファラもチェスターもだろう
「・・・クラースさんはアリートの方?」
「ええ。ナナリーさんと一緒に村の皆さんの様子を見に行っています」
「そういえば、クラースさんがリアに用事があるって言ってたよ」
クラースの名前を聞き、朝の出来事を思い出したロアはリアにそう言うとリアは肩に乗っているアスラをちらりと見るとアスラは小さく頷き視線を戻した
「リッド達が戻って来たら私達もアリートに戻りましょう」
「そうだね。こっちの被害の事も伝えなきゃいけないからね」
続く
あとがき
前回の後書きで言った通り、今回ちょっと話し進みました
今回はさくっと書けました!
やっぱ俺はシリアス~な話しを書く方が得意なんだね、とまた改めて実感致しましたw
そして何気~に、リアちゃんとアスラの仲間が登場してますw
誰が出たのかは皆様のご想像にお任せしますw(ま、TOVの夢小説読んだら多少は解っちゃうかもだけどww)
次回はアリート村に戻って報告、そしてリアちゃんが思っている事やクラースさんのリアちゃんに用事って言うのが解りますよぉ~
2012.05.24