TALES OF THE WORLD ~Dear Cruise~
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「アリートまで後少しだね」
「うん。やっとベッドで寝れるなぁ」
緑に囲まれた小さな街道をリアは歩いていた
が、よく見るとリアの肩には白い生き物が乗っていた
その生き物の名はアスラと言ってリアの相棒だった
「此処まで来るのに野宿多かったからね。もうちょっと先まで行っても良かったんじゃない?」
「早く行っても変に思われちゃうし、それに他の所でも情報提供しなきゃだったし」
「まあね。 ・・・ん?」
リアの言いたい事も解り苦笑していたアスラだったが、ふと何かに気が付きリアの肩から飛び降りた
「どうしたの、アスラ?」
「あそこ」
「え?」
アスラの言う方を見ると、少し先の方に何かが倒れていた
何かと思い近い付いていくと
「! だ、大丈夫ですか!?」
そこに十五六の少年が倒れていた
01.出逢いは此処から
・・・・
(・・・・?)
暗闇の中、何処からか声のようなものが聞こえた
・・・さい
何処からか聞こえていた声は徐々に大きく聞こえだした
・・・私達の可愛い子。そして、希望の子。
さあ、目覚めなさい。
貴方の時間は此処から ―――
そこで言葉は途絶え、違う所に意識が引き摺られ、眩い光が目に入る
「っ・・・」
「あ、目が覚めたみたい」
その声が聞こえゆっくりと瞼を開けると木造の天井が見え、足音が近付いて来た
「良かった、目が覚めたんですね」
声が聞こえゆっくりと声が聞こえた方に向くと栗色のショートヘアーの女性と水色の長髪の二人の女性が自分を見ていた
「大丈夫? 起き上がれる?」
「あ、うん・・・」
水色の髪の女性が少し心配そうな顔をして自分を見てそう尋ね、頷いてゆっくりと身体を起こした
「良かった、ずっと目を覚まさなかったから」
「・・・えっと・・?」
安堵している二人を見て少年は首を傾げた
「貴方、この村の近くの街道で倒れてたの。・・・覚えてない?」
「うん・・・」
女性の言葉に少年は頷くと一瞬驚いた顔をされた
「怪我もしていなかったので、魔物に襲われたと言う訳ではないでしょうけど・・・」
「・・・・」
「・・ねえ二人共、とりあえず自己紹介してあげたら? 彼、困ってるよ?」
ベッドの上に飛び乗って来た白い生き物がそう言うと二人はあっと小さく呟いて自己紹介を始めた
「ごめんなさい。私はリア・ルーティア。この子は私の相棒のアスラよ」
「よろしく」
「わたしはアニー・バースと言います。此処で医者を務めています」
「僕は・・・ロア。ロア・ナシオン」
ロアは少しだけ考えた後名前を名乗り、リアとアニーとアスラを見た
「ロアね、よろしくね。それでさっきの質問に戻っちゃうんだけど・・・」
「ロアさん、本当に倒れていた事を覚えていないんですか?」
「うん・・・。ちょっと考えてみたけど・・・名前以外何も覚えてなくて・・・」
その言葉を聞きリアとアニーはまた驚いた顔をしてお互い顔を見合わせた
「やっぱり、記憶喪失・・・」
「そう、ですね・・・」
「この感じじゃ間違いないと思うよ」
「記憶・・喪失・・・?」
「記憶喪失って言うのは、何かの影響や事故に巻き込まれた時に衝撃を受けたりして記憶が無くなって自分の事を何も覚えていない状態の事を言うのよ」
「その状態が今のロアの状況と一致してるって事だよ」
「そうなんだ」
ロアはリア達の言葉を聞きショックを受けたと言うより、その言葉事態初めて聞いたような顔をして納得し頷きをした
「とにかく、まだ目が覚めたばかりなので、無理はせずゆっくりしていて下さい」
「そうね。後の事はまた後でゆっくり考えましょう」
「うん。そうだね」
リア達の言葉に頷いていると、ぐぅぅ~とお腹の鳴る音が響いた
「・・・あ、」
「ふふ、目が覚めてお腹空いちゃったみたいね」
「丁度食事の時間ですから、お腹も空きますよね」
「起き上がれるなら、下で食事にしようか」
「そうですね。ではわたしは先に下に行って準備をお願いしてきますね」
お腹が鳴った音で少しだけ照れたような顔をしたロアを見てリアとアニーとアスラは小さく笑って、アニーは先に下の階に下りて行った
「この時間なら、みんなもいるだろうしね」
「みんな・・?」
「ええ。とにかく下に行ってみましょう」
リアとアスラの言葉に頷きロアはベッドから降りて一階へと向かった
「うわぁ~・・・」
一階に下りると丁度昼時だったのか人がいっぱいで賑わっていた
「リアさん、ロアさん、こっちです」
人だかりに目を向けていると少し離れたカウンターの辺りからアニーの声が聞こえリアの後に続いてそこまで行く
「やあ、目が覚めたんだね」
カウンターの前まで行くと赤い髪でツインテールの女性がロアを見てそう言った
「あたしはナナリー・フレッチ。この宿を切り盛りしてる一人さ」
「僕はロア、ロア・ナシオン」
「ロアだね。よろしく」
「おーい、ナナリー、今日の昼飯なんだ~」
ロアとナナリーが挨拶をしていると元気な声が聞こえ振り返ると三人の男がこちに向かって来ていた
「あれ? そいつ目覚ましたのか」
「ええ、ついさっきね」
「目が覚めて本当に良かったよ」
「ああ、見つけた時はビクともしなかったからな」
「?」
「私とアスラがロアが倒れている所を見つけた時に、この三人が通りかかって貴方を此処まで運んでくれたの」
「そうだったんだ。ありがとう、・・えっと」
「僕はクレス・アルベイン。よろしく」
「オレはチェスター・バークライトだ」
「オレはリッド・ハーシェル。よろしくな」
「僕はロア・ナシオン。よろしく、クレス、チェスター、リッド」
「自己紹介も終わったみたいだし、じゃ、飯にするかい?」
各々の紹介が終わると同時にナナリーの声が聞こえ、見ると両手に料理が載った皿を持っていた
「お、飯、めっし~♪」
「いただきます」
空いている席に座り食事を始め、少し落ち着いた所でクレスがロアを見て質問をした
「ところで、ロアはどうしてあんな所で倒れていたんだい?」
「あー、それなんだけど・・・」
アスラの歯切れの悪い声が聞こえリアもアニーも少しだけ表情を変えて言葉を続けた
「それが、ロアさん、記憶喪失みたいで・・・」
「え?」
「だからどうしてあそこにいたのか、覚えてないみたいなの」
「そうか・・・」
「じゃあ今行く当てもねえって事だよな?」
「そう、なるのかな?」
ロアの言葉にリアは少しだけ困った顔をして頷いた
「だから暫くはこの村にいる方がいいかなって、思ってるんだけど」
「そうだな、この状況で外に出るのは危ねえだろうしな」
「僕もそうした方がいいと思うよ」
「だな。村の外はそんなに危険って訳じゃねえけど、村の中の方がまだ安全だしな」
「後は部屋ですけど・・・」
「部屋なら今使ってる所を使いな」
「え、良いんですか?」
「構わないよ。困ってる時はお互い様だろ」
「みんな・・・。ありがとう」
徐々に進んで行った話しだったが、ロアはリア達の優しさに素直に感謝した
「ありがとう、ナナリー。部屋代なら、私が後で一緒に払うから」
「気にしなくていいよ」
「でも、」
「だったら、ロアにギルドに入ってもらったら?」
言い淀むリアを見てアスラが提案すると、クレス達の目が少しだけ変わってロアに向けられる
「そういえば、ロアが倒れている時に剣を持っていたよね」
「ロア、剣士なのか?」
「え? あ、うん・・・多分」
「多分って、曖昧だなι けど、ギルドにってのは良い案かもな」
「人数少なくて困ってた所だしね」
「ギルド・・・? それに人数が少ないって・・・?」
次々に知らない事を言われロアは更に首を傾げた
「そういえばまだ言ってませんでしたね」
「オレ達全員このアリート村にあるギルドに所属してるんだよ」
「リアも?」
「私とアスラは違うわ。けど、似たようなものかもね」
「?」
「リアとアスラは情報屋で僕達のギルドや村の情報屋に情報を売りに来てくれてるんだよ」
「そうだったんだ」
「それにギルドに入れば仕事も出来るしお金も入ってくるし、もしかしたら何か思い出すかもしれないし」
「そうだな。じゃ、飯食い終わったら、ギルドに行ってみるか」
「うん」
続く
あとがき
とりあえず此処で続けますw
アリート村のメンバー選抜は意外と早くに決まりました
まだギルドに数人いるけど、大半は此処で会った感じですねw
さ、次回はいよいよギルドに行きます
あの人とあの子に会っちゃって、入隊試験ですね!
頑張って書くぞ~!
2012.02.08
「うん。やっとベッドで寝れるなぁ」
緑に囲まれた小さな街道をリアは歩いていた
が、よく見るとリアの肩には白い生き物が乗っていた
その生き物の名はアスラと言ってリアの相棒だった
「此処まで来るのに野宿多かったからね。もうちょっと先まで行っても良かったんじゃない?」
「早く行っても変に思われちゃうし、それに他の所でも情報提供しなきゃだったし」
「まあね。 ・・・ん?」
リアの言いたい事も解り苦笑していたアスラだったが、ふと何かに気が付きリアの肩から飛び降りた
「どうしたの、アスラ?」
「あそこ」
「え?」
アスラの言う方を見ると、少し先の方に何かが倒れていた
何かと思い近い付いていくと
「! だ、大丈夫ですか!?」
そこに十五六の少年が倒れていた
01.出逢いは此処から
・・・・
(・・・・?)
暗闇の中、何処からか声のようなものが聞こえた
・・・さい
何処からか聞こえていた声は徐々に大きく聞こえだした
・・・私達の可愛い子。そして、希望の子。
さあ、目覚めなさい。
貴方の時間は此処から ―――
そこで言葉は途絶え、違う所に意識が引き摺られ、眩い光が目に入る
「っ・・・」
「あ、目が覚めたみたい」
その声が聞こえゆっくりと瞼を開けると木造の天井が見え、足音が近付いて来た
「良かった、目が覚めたんですね」
声が聞こえゆっくりと声が聞こえた方に向くと栗色のショートヘアーの女性と水色の長髪の二人の女性が自分を見ていた
「大丈夫? 起き上がれる?」
「あ、うん・・・」
水色の髪の女性が少し心配そうな顔をして自分を見てそう尋ね、頷いてゆっくりと身体を起こした
「良かった、ずっと目を覚まさなかったから」
「・・・えっと・・?」
安堵している二人を見て少年は首を傾げた
「貴方、この村の近くの街道で倒れてたの。・・・覚えてない?」
「うん・・・」
女性の言葉に少年は頷くと一瞬驚いた顔をされた
「怪我もしていなかったので、魔物に襲われたと言う訳ではないでしょうけど・・・」
「・・・・」
「・・ねえ二人共、とりあえず自己紹介してあげたら? 彼、困ってるよ?」
ベッドの上に飛び乗って来た白い生き物がそう言うと二人はあっと小さく呟いて自己紹介を始めた
「ごめんなさい。私はリア・ルーティア。この子は私の相棒のアスラよ」
「よろしく」
「わたしはアニー・バースと言います。此処で医者を務めています」
「僕は・・・ロア。ロア・ナシオン」
ロアは少しだけ考えた後名前を名乗り、リアとアニーとアスラを見た
「ロアね、よろしくね。それでさっきの質問に戻っちゃうんだけど・・・」
「ロアさん、本当に倒れていた事を覚えていないんですか?」
「うん・・・。ちょっと考えてみたけど・・・名前以外何も覚えてなくて・・・」
その言葉を聞きリアとアニーはまた驚いた顔をしてお互い顔を見合わせた
「やっぱり、記憶喪失・・・」
「そう、ですね・・・」
「この感じじゃ間違いないと思うよ」
「記憶・・喪失・・・?」
「記憶喪失って言うのは、何かの影響や事故に巻き込まれた時に衝撃を受けたりして記憶が無くなって自分の事を何も覚えていない状態の事を言うのよ」
「その状態が今のロアの状況と一致してるって事だよ」
「そうなんだ」
ロアはリア達の言葉を聞きショックを受けたと言うより、その言葉事態初めて聞いたような顔をして納得し頷きをした
「とにかく、まだ目が覚めたばかりなので、無理はせずゆっくりしていて下さい」
「そうね。後の事はまた後でゆっくり考えましょう」
「うん。そうだね」
リア達の言葉に頷いていると、ぐぅぅ~とお腹の鳴る音が響いた
「・・・あ、」
「ふふ、目が覚めてお腹空いちゃったみたいね」
「丁度食事の時間ですから、お腹も空きますよね」
「起き上がれるなら、下で食事にしようか」
「そうですね。ではわたしは先に下に行って準備をお願いしてきますね」
お腹が鳴った音で少しだけ照れたような顔をしたロアを見てリアとアニーとアスラは小さく笑って、アニーは先に下の階に下りて行った
「この時間なら、みんなもいるだろうしね」
「みんな・・?」
「ええ。とにかく下に行ってみましょう」
リアとアスラの言葉に頷きロアはベッドから降りて一階へと向かった
「うわぁ~・・・」
一階に下りると丁度昼時だったのか人がいっぱいで賑わっていた
「リアさん、ロアさん、こっちです」
人だかりに目を向けていると少し離れたカウンターの辺りからアニーの声が聞こえリアの後に続いてそこまで行く
「やあ、目が覚めたんだね」
カウンターの前まで行くと赤い髪でツインテールの女性がロアを見てそう言った
「あたしはナナリー・フレッチ。この宿を切り盛りしてる一人さ」
「僕はロア、ロア・ナシオン」
「ロアだね。よろしく」
「おーい、ナナリー、今日の昼飯なんだ~」
ロアとナナリーが挨拶をしていると元気な声が聞こえ振り返ると三人の男がこちに向かって来ていた
「あれ? そいつ目覚ましたのか」
「ええ、ついさっきね」
「目が覚めて本当に良かったよ」
「ああ、見つけた時はビクともしなかったからな」
「?」
「私とアスラがロアが倒れている所を見つけた時に、この三人が通りかかって貴方を此処まで運んでくれたの」
「そうだったんだ。ありがとう、・・えっと」
「僕はクレス・アルベイン。よろしく」
「オレはチェスター・バークライトだ」
「オレはリッド・ハーシェル。よろしくな」
「僕はロア・ナシオン。よろしく、クレス、チェスター、リッド」
「自己紹介も終わったみたいだし、じゃ、飯にするかい?」
各々の紹介が終わると同時にナナリーの声が聞こえ、見ると両手に料理が載った皿を持っていた
「お、飯、めっし~♪」
「いただきます」
空いている席に座り食事を始め、少し落ち着いた所でクレスがロアを見て質問をした
「ところで、ロアはどうしてあんな所で倒れていたんだい?」
「あー、それなんだけど・・・」
アスラの歯切れの悪い声が聞こえリアもアニーも少しだけ表情を変えて言葉を続けた
「それが、ロアさん、記憶喪失みたいで・・・」
「え?」
「だからどうしてあそこにいたのか、覚えてないみたいなの」
「そうか・・・」
「じゃあ今行く当てもねえって事だよな?」
「そう、なるのかな?」
ロアの言葉にリアは少しだけ困った顔をして頷いた
「だから暫くはこの村にいる方がいいかなって、思ってるんだけど」
「そうだな、この状況で外に出るのは危ねえだろうしな」
「僕もそうした方がいいと思うよ」
「だな。村の外はそんなに危険って訳じゃねえけど、村の中の方がまだ安全だしな」
「後は部屋ですけど・・・」
「部屋なら今使ってる所を使いな」
「え、良いんですか?」
「構わないよ。困ってる時はお互い様だろ」
「みんな・・・。ありがとう」
徐々に進んで行った話しだったが、ロアはリア達の優しさに素直に感謝した
「ありがとう、ナナリー。部屋代なら、私が後で一緒に払うから」
「気にしなくていいよ」
「でも、」
「だったら、ロアにギルドに入ってもらったら?」
言い淀むリアを見てアスラが提案すると、クレス達の目が少しだけ変わってロアに向けられる
「そういえば、ロアが倒れている時に剣を持っていたよね」
「ロア、剣士なのか?」
「え? あ、うん・・・多分」
「多分って、曖昧だなι けど、ギルドにってのは良い案かもな」
「人数少なくて困ってた所だしね」
「ギルド・・・? それに人数が少ないって・・・?」
次々に知らない事を言われロアは更に首を傾げた
「そういえばまだ言ってませんでしたね」
「オレ達全員このアリート村にあるギルドに所属してるんだよ」
「リアも?」
「私とアスラは違うわ。けど、似たようなものかもね」
「?」
「リアとアスラは情報屋で僕達のギルドや村の情報屋に情報を売りに来てくれてるんだよ」
「そうだったんだ」
「それにギルドに入れば仕事も出来るしお金も入ってくるし、もしかしたら何か思い出すかもしれないし」
「そうだな。じゃ、飯食い終わったら、ギルドに行ってみるか」
「うん」
続く
あとがき
とりあえず此処で続けますw
アリート村のメンバー選抜は意外と早くに決まりました
まだギルドに数人いるけど、大半は此処で会った感じですねw
さ、次回はいよいよギルドに行きます
あの人とあの子に会っちゃって、入隊試験ですね!
頑張って書くぞ~!
2012.02.08