~The First Strike~
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午前中、リアとセイは暫く仕事でこの駐屯地に滞在するとナイレンが隊員達に伝え、各々自己紹介した後、軍師であるガリスタ・ルオドーとも挨拶した
軍師と言うからお堅いイメージだったが、やはりフェドロック隊の一員、ナイレンと同じく穏和な人物だった
それからリアとセイとアスラはナイレンから頼まれた仕事に取りかかり、昼過ぎに街へと繰り出したのだった
06.報せ
「そう言えば、今から行くギルドってドンの使いが来てるって言ってなかったっけ?」
リアはシゾンタニアに向かっている時にしていた話を思い出してセイとアスラに振るとああ、と返事が返って来た
「あっちも仕事でこっちに来てるらしいんだよね」
「ま、俺等も何度か会った事ある奴だから心配すんな」
「そーそー、心配しなくても大丈夫よ」
セイの言葉に続くように第三者の声が聞こえた
「! レイヴン!!」
「久しぶり~、リアちゃん♡」
振り返るとそこにはボサボサヘアーの男がウインクをしてリア達の所へ歩いて来た
「久しぶり、ドンの使いってレイヴンの事だったんだ」
「そ。ちょっと野暮用でね。下っ端は色んなとこに行かされて大変だわ・・・」
レイヴンはそう言ってはぁ・・・と大きな溜息を吐いた
「何処が下っ端だよ・・」
レイヴンの事を知っているからそうツッコむが軽く流されてしまう
「まぁ、良いけどさ。それより、ギルドに案内してもらえない?」
「ん? ああ、そうね。そろそろ行かないと待ってるしね。んじゃ、行こうか」
レイヴンに案内され数分後、リア達の依頼主がいるギルドへと到着した
「大将~、例の情報屋連れて来ましたよぉ~」
いつもの軽い口調で言うと扉を開け部屋の中に入った
「来たか。俺はメルゾム・ケイダだ」
「セイ・ルーティアだ」
「リア・ルーティアです。この子はアスラです」
各々挨拶と握手をし終わるとメルゾムはにいっと笑った
「ドンが目に掛けている情報屋って言うからもっと年上かと思ってたんだがなぁ」
「俺様も初めて会った時は驚いたしなぁ」
流石にこの光景にも慣れているのかリア達は苦笑していた
ふとセイは周りにいる部下達に目を向けると、包帯を巻いている男達ばかりだった
「えらい怪我人が多いな。魔物と戦ったのか?」
「いや。昨日酒場で騎士団の奴と会ってな」
「え・・?」
「それで乱闘になっちゃったのよねぇ」
「「「・・・・」」」
その言葉を聞き、リア達は何とも言えない顔をしていた
「って、あれ? どしたの?」
「・・・あの、」
「ん?」
「その騎士って、あそこの騎士団・・か?」
セイは窓の外に見える騎士団の駐屯地を指さして言う
「ああ。威勢の良い坊主だったなぁ。確か名前は・・・ユーリ、だったな」
「・・・やっぱりι」
「・・・えっと、なんかすみませんι」
「なんで謝るんだ?」
「その・・ユーリは、私達の知り合いと言うか幼馴染みで・・・」
「付け加えるなら、その乱闘に途中から参加したフレンも、な」
「あら、そうなの」
リアは申し訳なさそうな顔をして肩を竦め、セイははぁ・・・と溜息を吐いて額に手を置いていた
「気にする事はねえよ。ユーリは帝国の犬にしておくには勿体ねえけどなあ」
メルゾムはそう言って豪快に笑った
「まあ気に入って貰えてるなら、良いんじゃないかな?」
「う、うん・・・」
それから少しだけ世間話をして、仕事の話しに入った
が、やっぱり申し訳ないと思いリアは怪我をしている人達を治癒術で治してあげたのだった
翌日、ナイレンとシャスティルはエアルについて詳しい人物を訪ねに行き、リア達は午前中はナイレンからの仕事をして、昼からはまたギルドの方へと足を運んでいた
「こんにちは」
「お、昨日のお嬢さん」
「昨日は怪我治してくれてありがとな」
「いえ、元々は知り合いの所為ですし・・・」
乱闘になった原因はユーリにもギルド員、どちらにも非はあったが、やっぱり怪我をさせてしまった事には代りはないのだからとリアは苦笑していた
「相変わらず、リアちゃんは謙虚ねぇ」
「レイヴンも少しは見習ったら?」
「アスラ君、ヒドいわね・・・」
「俺もアスラに同意だけどな」
「セイも相変わらずね・・・。まあ、いいや。それより・・・」
ドオォォン
「っ!?」
レイヴンが話しを切り替えようとしていると、突然地響きが鳴った
「なっ、何っ!?」
それは更に続き街中に音が響き渡った
「地震・・じゃなさそうだな・・?」
メルゾムもこの地響きが地震ではない事に眉を寄せていると勢い良く扉が開いた
「お、親分っ、大変です!!」
一人の男が息を切らせながらそう叫んだ
「どうした?」
「そ、それがぁ・・・」
男は息を切らせ肩で息をして思いっきり顔を上げた
「ま、魔物らしき奴が街の外で暴れてるんです!!」
「「「「「!」」」」」
「それに、街の結界目掛けて攻撃をしてるんです!!」
後ろにいた男も息を整えながら必死に目にした事を伝えていた
「メルゾムさん!」
リアはメルゾムに振り返って言うとメルゾムは頷いて壁に立て掛けてあったハンマーを手にした
「お前等、行くぞっ!!」
「「「「おうっ!!!」」」」
メルゾムの言葉を聞き、ギルド員は自分達の武器を持って立ち上がりメルゾムの後に続き、その後ろをリアとセイとアスラも続いた
そう、
この後に、
あんな悲劇が起こるだなんて
誰も想像もしてなかった ――
続く
あとがき
今回はメルゾム率いるギルド達とレイヴンメインで書いてみました
こっちとも絡ませて置かないと後々書きづらくなるので・・・ι
劇場版本編よりちょっと時間枠ずらしてますが気にしないようにι
さて、次回はいよいよあの話しです・・・
あぁ"~既に切ないです・・・
2009.11.10
軍師と言うからお堅いイメージだったが、やはりフェドロック隊の一員、ナイレンと同じく穏和な人物だった
それからリアとセイとアスラはナイレンから頼まれた仕事に取りかかり、昼過ぎに街へと繰り出したのだった
06.報せ
「そう言えば、今から行くギルドってドンの使いが来てるって言ってなかったっけ?」
リアはシゾンタニアに向かっている時にしていた話を思い出してセイとアスラに振るとああ、と返事が返って来た
「あっちも仕事でこっちに来てるらしいんだよね」
「ま、俺等も何度か会った事ある奴だから心配すんな」
「そーそー、心配しなくても大丈夫よ」
セイの言葉に続くように第三者の声が聞こえた
「! レイヴン!!」
「久しぶり~、リアちゃん♡」
振り返るとそこにはボサボサヘアーの男がウインクをしてリア達の所へ歩いて来た
「久しぶり、ドンの使いってレイヴンの事だったんだ」
「そ。ちょっと野暮用でね。下っ端は色んなとこに行かされて大変だわ・・・」
レイヴンはそう言ってはぁ・・・と大きな溜息を吐いた
「何処が下っ端だよ・・」
レイヴンの事を知っているからそうツッコむが軽く流されてしまう
「まぁ、良いけどさ。それより、ギルドに案内してもらえない?」
「ん? ああ、そうね。そろそろ行かないと待ってるしね。んじゃ、行こうか」
レイヴンに案内され数分後、リア達の依頼主がいるギルドへと到着した
「大将~、例の情報屋連れて来ましたよぉ~」
いつもの軽い口調で言うと扉を開け部屋の中に入った
「来たか。俺はメルゾム・ケイダだ」
「セイ・ルーティアだ」
「リア・ルーティアです。この子はアスラです」
各々挨拶と握手をし終わるとメルゾムはにいっと笑った
「ドンが目に掛けている情報屋って言うからもっと年上かと思ってたんだがなぁ」
「俺様も初めて会った時は驚いたしなぁ」
流石にこの光景にも慣れているのかリア達は苦笑していた
ふとセイは周りにいる部下達に目を向けると、包帯を巻いている男達ばかりだった
「えらい怪我人が多いな。魔物と戦ったのか?」
「いや。昨日酒場で騎士団の奴と会ってな」
「え・・?」
「それで乱闘になっちゃったのよねぇ」
「「「・・・・」」」
その言葉を聞き、リア達は何とも言えない顔をしていた
「って、あれ? どしたの?」
「・・・あの、」
「ん?」
「その騎士って、あそこの騎士団・・か?」
セイは窓の外に見える騎士団の駐屯地を指さして言う
「ああ。威勢の良い坊主だったなぁ。確か名前は・・・ユーリ、だったな」
「・・・やっぱりι」
「・・・えっと、なんかすみませんι」
「なんで謝るんだ?」
「その・・ユーリは、私達の知り合いと言うか幼馴染みで・・・」
「付け加えるなら、その乱闘に途中から参加したフレンも、な」
「あら、そうなの」
リアは申し訳なさそうな顔をして肩を竦め、セイははぁ・・・と溜息を吐いて額に手を置いていた
「気にする事はねえよ。ユーリは帝国の犬にしておくには勿体ねえけどなあ」
メルゾムはそう言って豪快に笑った
「まあ気に入って貰えてるなら、良いんじゃないかな?」
「う、うん・・・」
それから少しだけ世間話をして、仕事の話しに入った
が、やっぱり申し訳ないと思いリアは怪我をしている人達を治癒術で治してあげたのだった
翌日、ナイレンとシャスティルはエアルについて詳しい人物を訪ねに行き、リア達は午前中はナイレンからの仕事をして、昼からはまたギルドの方へと足を運んでいた
「こんにちは」
「お、昨日のお嬢さん」
「昨日は怪我治してくれてありがとな」
「いえ、元々は知り合いの所為ですし・・・」
乱闘になった原因はユーリにもギルド員、どちらにも非はあったが、やっぱり怪我をさせてしまった事には代りはないのだからとリアは苦笑していた
「相変わらず、リアちゃんは謙虚ねぇ」
「レイヴンも少しは見習ったら?」
「アスラ君、ヒドいわね・・・」
「俺もアスラに同意だけどな」
「セイも相変わらずね・・・。まあ、いいや。それより・・・」
ドオォォン
「っ!?」
レイヴンが話しを切り替えようとしていると、突然地響きが鳴った
「なっ、何っ!?」
それは更に続き街中に音が響き渡った
「地震・・じゃなさそうだな・・?」
メルゾムもこの地響きが地震ではない事に眉を寄せていると勢い良く扉が開いた
「お、親分っ、大変です!!」
一人の男が息を切らせながらそう叫んだ
「どうした?」
「そ、それがぁ・・・」
男は息を切らせ肩で息をして思いっきり顔を上げた
「ま、魔物らしき奴が街の外で暴れてるんです!!」
「「「「「!」」」」」
「それに、街の結界目掛けて攻撃をしてるんです!!」
後ろにいた男も息を整えながら必死に目にした事を伝えていた
「メルゾムさん!」
リアはメルゾムに振り返って言うとメルゾムは頷いて壁に立て掛けてあったハンマーを手にした
「お前等、行くぞっ!!」
「「「「おうっ!!!」」」」
メルゾムの言葉を聞き、ギルド員は自分達の武器を持って立ち上がりメルゾムの後に続き、その後ろをリアとセイとアスラも続いた
そう、
この後に、
あんな悲劇が起こるだなんて
誰も想像もしてなかった ――
続く
あとがき
今回はメルゾム率いるギルド達とレイヴンメインで書いてみました
こっちとも絡ませて置かないと後々書きづらくなるので・・・ι
劇場版本編よりちょっと時間枠ずらしてますが気にしないようにι
さて、次回はいよいよあの話しです・・・
あぁ"~既に切ないです・・・
2009.11.10