~The First Strike~
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先日、ユーリから手紙が届きました
騎士団を辞めてシゾンタニアで別れた後、ユーリはラピードと少しだけ旅をした後帝都に戻ったそうです
やっぱり住み慣れていた場所に戻るのは誰しもそうなのかもしれない
それに下町はユーリにとっても私達にとってもとても大切な場所だから・・・
けど、前に住んでいた所には戻らず、違う場所に住む事になった
その場所は・・・
トントン
ユーリは窓際で下町の様子を眺めていると扉をノックする音が聞こえた
「?」
普段こうやってこの家を訪ねて来る人物はあまりいないはずなのに、と思いながら返事を返して扉を開けた
「はーい、どちらさん?」
「隣に引っ越して着たのに、挨拶なしなの?」
「!」
ユーリはその人物の声を聞き少しだけ驚いて目を瞠るが、直ぐに小さく笑って返事を返す
「挨拶も何も、今までいなかっただろ」
ユーリと同じく小さく笑ってそこで一端言葉を切り
「久しぶり、ユーリ」
「ああ」
リアはニコリと笑って言うとユーリも自然と微笑み返していた
「ホントに此処に住んでたんだね」
お互いに挨拶を交わした後、二人は部屋の中に入りベッドに腰掛けた
「手紙に書いてただろ。女将さんが行く場所ないなら此処に住めって勧めたって」
下町に戻って来たユーリは騎士団を辞めた事、これからの事などをハンクスに話した
色々と追求されそうになったが、ユーリが連れているラピードとユーリの雰囲気を見て何か遭ったのだと思い、ハンクスも下町のみんなもそれ以上は追求しなかった
そして住まいをどうするかと思っている所に宿屋の女将さんが上に空き部屋があるから使いなと言ってくれラピードと住む事にした
「その空き部屋がリアとセイの隣ってのは知らなかったけどな」
鍵を渡され部屋の前に来るまでユーリもリアとセイが住んでいる部屋の隣だと言う事は知らなかった
「私もさっき下でユーリがいるのを見るまで知らなかったけどね」
宿屋の空き部屋に越して来た事は手紙に書いていたが、リアとセイの隣の部屋、と言う事までは書いていなかった
「ユーリ、書き忘れたでしょ」
「今更書くのもなんだと思ってな」
「・・・ユーリってホント肝心な事は言わないし書かないわよね」
昔からユーリとフレンと手紙のやり取りをしていたが、フレンは細かい所まで手紙書いていたがユーリはいつも肝心な事はあまり書いていなかった
「そういうリアだって肝心な事言わねえ時あるだろ?」
「う・・、それは・・・そう・・だけど・・・」
少しだけイタい所を突かれリアは押し黙ってしまったが、予想通りの反応を見せたリアを見てユーリは小さく笑った
「何で笑うの?」
「予想通りの反応したからだよ」
「え、う・・? え?」
悪戯な笑みを浮かべて言われ、そこでようやくからかわれた事に気が付く
「ユ、ユーリ!」
「アンッ!」
「?」
リアが反論しようとしていると突然何かの鳴き声が聞こえた
その方向を見ると青い毛並みをした子犬がリアの所に走って来た
そして
「ラピード!」
「アンッ!」
「ラピード、久しぶりね」
「アンアンっ!!」
リアはその子犬があのラピードだと解り足下まで走って来たラピードを抱えてお互いに再会の挨拶を交わす
「ラピードも元気そうで安心した。ちょっと大きくなった?」
「アン!!」
「そりゃ一年もすりゃデカくなるだろ。にしても、相変わらずリアには懐いてるな」
「アンっ!」
それを聞き未だにあまり人に懐かないのだと解り、リアはラピードを抱えたままベッドに腰掛け小さく笑って頭を撫でてあげた
「・・・・」
「・・どうしたんだ?」
ラピードを撫でながら黙ってしまったリアを見てユーリはリアを見るとラピードもリアを見つめていた
「もうそんなに経つんだな、って思って」
薄く笑って言うリアだが、何処か遠くを見つめ悲しそうな目をしていた
「・・・・」
そんなリアを見てユーリもリアが思っている事があの事だと解り少しだけ思い返した後、リアの頭に手を乗せた
「・・ユーリ?」
リアはユーリの方に顔を向けるとユーリは優しく微笑みながらリアの頭を撫でだした
「「・・・・」」
その間はどちらも言葉を発する事なく無言のままだった
暫くそうしていると、リアがユーリをじっと見つめた
「ん? どうした?」
「・・・・」
リアは何も言わずじっとユーリを見つめた後、ぽつりと呟いた
「・・・ユーリ、大人になったね」
「は?」
その言葉を聞きユーリは撫でていた手が止まりリアを見る
「・・・なんだよ、突然」
(こういう気遣いは一緒だけど、前と比べるとなんだか大人の気遣いのように思えたし、雰囲気も大人になった気がするから・・・)
一年前まではやっぱり何処か子供っぽい所が面々に出ていた
騎士団に居た頃は幼馴染みであるフレンと良く喧嘩をしていて先輩達などにも迷惑を掛けていたりもした
意地悪な所は相変わらずだが、あの事が遭ってからはユーリもフレンも、勿論リアもセイも今まで以上に成長した
手紙などを読んでいてもそれは伝わったが今直接一年前と変わった彼を見て、リアは自然と微笑んでいた
「そう思ったんだもん」
「お前はオレのお袋かよι」
嬉しそうに言うリアを見てユーリは少しだけ複雑な顔をして答えていたが、そう言われて悪い気はしないと思っていた
「そういやセイとアスラは一緒じゃねえのか?」
「兄さんなら女将さんの所に行ってるよ。アスラも一緒だと思う」
「そっか。んじゃオレ達も行くか。腹減ったしな」
「うん。あ、ラピード連れて行っても大丈夫かな?」
「平気だろ。多分オレ達から離れないと思うけどな」
「じゃ、ラピードも一緒に行こう」
「ワンワン!」
言うとリアもラピードも嬉しそうに答えユーリの隣に並ぶ
「って、ラピード抱えたまま行くのか?」
「だって久しぶりし、ね」
「アンッ!!」
可愛い、と言ってラピードを抱えるリアを見てユーリは苦笑していた
『大人になったよね ――』
そういうリアだって、大人になったと思うけどな
昔から女の方が成長が早いってのは知ってたし、下町にいた頃や他の所でリアに会った時にもそう思った事は何度かあった
けど、リアも一年前と比べたら変わった
屈託のない笑顔や鈍い所は相変わらずだが、前と比べると大人になった気がする
リアがこうならフレンもセイも同じように大人になってるのかもしれないな
オレはそう思い小さく笑って階段を下り、ラピードを抱えて下りて来るリアを待っていた
People becoming an adult ~大人になっていく者達~
end.
あとがき
劇場版1周年記念もの
フレン編書いたし劇場版1周年近いし、だったらユーリも書こうよ、と思って書いたものです
勿論仔ラピも登場ですよw
この仔は絶対にユーリとフレン、リアちゃんやセイ兄ちゃんの側を離れないと思ったのでこうしてみました。本編でもあんまり人に懐かない仔ですしね
フレン編の方でも書きましたが、きっと劇場版~ゲーム本編での間は色々と遭ったと思うんです
だからその間にまた成長して大人になったんだな、とリアちゃんもユーリもお互いに思ったんでしょうね
視点としては冒頭だけリアちゃん、最後だけユーリと言う感じです
それでは、此処まで読んで下さって有り難う御座いました!
2010.09.28
騎士団を辞めてシゾンタニアで別れた後、ユーリはラピードと少しだけ旅をした後帝都に戻ったそうです
やっぱり住み慣れていた場所に戻るのは誰しもそうなのかもしれない
それに下町はユーリにとっても私達にとってもとても大切な場所だから・・・
けど、前に住んでいた所には戻らず、違う場所に住む事になった
その場所は・・・
トントン
ユーリは窓際で下町の様子を眺めていると扉をノックする音が聞こえた
「?」
普段こうやってこの家を訪ねて来る人物はあまりいないはずなのに、と思いながら返事を返して扉を開けた
「はーい、どちらさん?」
「隣に引っ越して着たのに、挨拶なしなの?」
「!」
ユーリはその人物の声を聞き少しだけ驚いて目を瞠るが、直ぐに小さく笑って返事を返す
「挨拶も何も、今までいなかっただろ」
ユーリと同じく小さく笑ってそこで一端言葉を切り
「久しぶり、ユーリ」
「ああ」
リアはニコリと笑って言うとユーリも自然と微笑み返していた
「ホントに此処に住んでたんだね」
お互いに挨拶を交わした後、二人は部屋の中に入りベッドに腰掛けた
「手紙に書いてただろ。女将さんが行く場所ないなら此処に住めって勧めたって」
下町に戻って来たユーリは騎士団を辞めた事、これからの事などをハンクスに話した
色々と追求されそうになったが、ユーリが連れているラピードとユーリの雰囲気を見て何か遭ったのだと思い、ハンクスも下町のみんなもそれ以上は追求しなかった
そして住まいをどうするかと思っている所に宿屋の女将さんが上に空き部屋があるから使いなと言ってくれラピードと住む事にした
「その空き部屋がリアとセイの隣ってのは知らなかったけどな」
鍵を渡され部屋の前に来るまでユーリもリアとセイが住んでいる部屋の隣だと言う事は知らなかった
「私もさっき下でユーリがいるのを見るまで知らなかったけどね」
宿屋の空き部屋に越して来た事は手紙に書いていたが、リアとセイの隣の部屋、と言う事までは書いていなかった
「ユーリ、書き忘れたでしょ」
「今更書くのもなんだと思ってな」
「・・・ユーリってホント肝心な事は言わないし書かないわよね」
昔からユーリとフレンと手紙のやり取りをしていたが、フレンは細かい所まで手紙書いていたがユーリはいつも肝心な事はあまり書いていなかった
「そういうリアだって肝心な事言わねえ時あるだろ?」
「う・・、それは・・・そう・・だけど・・・」
少しだけイタい所を突かれリアは押し黙ってしまったが、予想通りの反応を見せたリアを見てユーリは小さく笑った
「何で笑うの?」
「予想通りの反応したからだよ」
「え、う・・? え?」
悪戯な笑みを浮かべて言われ、そこでようやくからかわれた事に気が付く
「ユ、ユーリ!」
「アンッ!」
「?」
リアが反論しようとしていると突然何かの鳴き声が聞こえた
その方向を見ると青い毛並みをした子犬がリアの所に走って来た
そして
「ラピード!」
「アンッ!」
「ラピード、久しぶりね」
「アンアンっ!!」
リアはその子犬があのラピードだと解り足下まで走って来たラピードを抱えてお互いに再会の挨拶を交わす
「ラピードも元気そうで安心した。ちょっと大きくなった?」
「アン!!」
「そりゃ一年もすりゃデカくなるだろ。にしても、相変わらずリアには懐いてるな」
「アンっ!」
それを聞き未だにあまり人に懐かないのだと解り、リアはラピードを抱えたままベッドに腰掛け小さく笑って頭を撫でてあげた
「・・・・」
「・・どうしたんだ?」
ラピードを撫でながら黙ってしまったリアを見てユーリはリアを見るとラピードもリアを見つめていた
「もうそんなに経つんだな、って思って」
薄く笑って言うリアだが、何処か遠くを見つめ悲しそうな目をしていた
「・・・・」
そんなリアを見てユーリもリアが思っている事があの事だと解り少しだけ思い返した後、リアの頭に手を乗せた
「・・ユーリ?」
リアはユーリの方に顔を向けるとユーリは優しく微笑みながらリアの頭を撫でだした
「「・・・・」」
その間はどちらも言葉を発する事なく無言のままだった
暫くそうしていると、リアがユーリをじっと見つめた
「ん? どうした?」
「・・・・」
リアは何も言わずじっとユーリを見つめた後、ぽつりと呟いた
「・・・ユーリ、大人になったね」
「は?」
その言葉を聞きユーリは撫でていた手が止まりリアを見る
「・・・なんだよ、突然」
(こういう気遣いは一緒だけど、前と比べるとなんだか大人の気遣いのように思えたし、雰囲気も大人になった気がするから・・・)
一年前まではやっぱり何処か子供っぽい所が面々に出ていた
騎士団に居た頃は幼馴染みであるフレンと良く喧嘩をしていて先輩達などにも迷惑を掛けていたりもした
意地悪な所は相変わらずだが、あの事が遭ってからはユーリもフレンも、勿論リアもセイも今まで以上に成長した
手紙などを読んでいてもそれは伝わったが今直接一年前と変わった彼を見て、リアは自然と微笑んでいた
「そう思ったんだもん」
「お前はオレのお袋かよι」
嬉しそうに言うリアを見てユーリは少しだけ複雑な顔をして答えていたが、そう言われて悪い気はしないと思っていた
「そういやセイとアスラは一緒じゃねえのか?」
「兄さんなら女将さんの所に行ってるよ。アスラも一緒だと思う」
「そっか。んじゃオレ達も行くか。腹減ったしな」
「うん。あ、ラピード連れて行っても大丈夫かな?」
「平気だろ。多分オレ達から離れないと思うけどな」
「じゃ、ラピードも一緒に行こう」
「ワンワン!」
言うとリアもラピードも嬉しそうに答えユーリの隣に並ぶ
「って、ラピード抱えたまま行くのか?」
「だって久しぶりし、ね」
「アンッ!!」
可愛い、と言ってラピードを抱えるリアを見てユーリは苦笑していた
『大人になったよね ――』
そういうリアだって、大人になったと思うけどな
昔から女の方が成長が早いってのは知ってたし、下町にいた頃や他の所でリアに会った時にもそう思った事は何度かあった
けど、リアも一年前と比べたら変わった
屈託のない笑顔や鈍い所は相変わらずだが、前と比べると大人になった気がする
リアがこうならフレンもセイも同じように大人になってるのかもしれないな
オレはそう思い小さく笑って階段を下り、ラピードを抱えて下りて来るリアを待っていた
People becoming an adult ~大人になっていく者達~
end.
あとがき
劇場版1周年記念もの
フレン編書いたし劇場版1周年近いし、だったらユーリも書こうよ、と思って書いたものです
勿論仔ラピも登場ですよw
この仔は絶対にユーリとフレン、リアちゃんやセイ兄ちゃんの側を離れないと思ったのでこうしてみました。本編でもあんまり人に懐かない仔ですしね
フレン編の方でも書きましたが、きっと劇場版~ゲーム本編での間は色々と遭ったと思うんです
だからその間にまた成長して大人になったんだな、とリアちゃんもユーリもお互いに思ったんでしょうね
視点としては冒頭だけリアちゃん、最後だけユーリと言う感じです
それでは、此処まで読んで下さって有り難う御座いました!
2010.09.28