~The First Strike~
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「明日、遺跡の調査に向かう」
リア達が火の側に行き、暫くしてナイレンがユーリとフレンの口論を止めた後、本題に入り静かにそう告げた
そして暫くしてユーリ達は部屋に戻る事になったが、やはりフレンだけは納得出来ていない様子だった
「おじさんの事、まだ気にしてるから・・・」
フレンが納得いっていないのはそれが本部の命令ではなく単独で行動するからそれは命令違反となる事に、そしてリア達が小さい頃に下町を護る為に命を落してしまったフレンの父親の事が重なってしまったからだった
「憧れて大好きだった分、傷はボク達が思ってたより深かったって事だね」
「うん・・・」
リアとアスラはナイレンの執務室を出た後、借りている部屋に向かいながら先程の事を思い出し話しをしていた
リアもユーリもフレンも先程雨に濡れてしまった為、部屋に戻る事を言われ部屋を後にし、セイはそのまま残ってナイレンとガリスタと話しをしていた
「ま、後の事はセイから聞くとして、リアはまだ本調子じゃないからゆっくり休んでなよ」
「うん。とりあえずまずはシャワー浴びないとね」
リアは肩から落ちそうになっていたバスタオルを羽織り直し部屋の扉を開けて中に入った
10.背中を押して
トントン
「? はい」
「俺だ」
「セイ・・・?」
場所は変わって此処はユーリとフレンの部屋、二人は部屋に戻ってきて先にユーリがシャワーを浴び、その後にフレンが使い、お互いに昼間の事を謝っていた
だがフレンはまだ明日の出動に納得していない顔をしていて、ユーリが話しをしようとしていると急に扉をノックする音が聞こえ、そしてセイの声が聞こえた
セイはユーリとフレンの返事を聞き、扉を開けて中に入った
「風邪、引いてないか?」
「ああ。大丈夫だ」
「そっか」
ユーリの言葉にフレンも頷き、セイは椅子に座ってユーリとフレンに目を向ける
「セイ、昼間は・・ごめん。 ・・いや、ありがとう・・かな?」
「どっちだよ」
「どっちもだろ」
フレンは少しだけ困惑気味に言っているとセイがツッコみ、ユーリも返事を返す
「良いっての。お前等の気持ちは解らなくはないからな」
昔から面倒を見ているセイにしてみれば、当然の事をして当然の事を言った
それは二人にとって嫌な事に入るより、自分達の事を思ってやってくれたのだから感謝の方に入る
「そういや、リアは大丈夫なのか?」
「ん? ああ、まあ・・な」
「リアが、どうかしたのか?」
曖昧な返事を返すセイにユーリもフレンも表情が曇った
「そっか。フレンはまだ知らなかったんだよな」
「・・・ランバート達の事なら、聞いた」
フレンはそう言い、辛そうな顔をした
セイはそうか・・・と呟き本題に入った
「その帰りにリアが倒れたんだよ」
「!」
セイの言葉に驚きフレンは顔を上げてセイとユーリを交互に見た
「ランバート達を探しに森に入ってからリアの様子が可笑しくなったんだよ。で、その帰りに倒れた」
その時その場にいた者達は、ショックの余りに倒れてしまったと思っていた
ユーリもそう思っていたが、
『ユーリ、だめっ!!』
『アスラっ、攻撃しちゃ・・ダメっ!』
あの時のリアは何かを感じ、そう叫んでいたようだった
「・・・・」
セイはユーリが考えている事が分かり、ゆっくりと口を開く
「あの時、俺とリアとアスラの脳と心にランバート達軍用犬の感情が流れ込んできたんだよ」
「「!」」
その言葉にユーリとフレンは驚いて目を見開いた
「ランバート達を取り込んだあの魔物、エアルクリーチャーに取り込まれて自我を無くした感情、そしてランバート達の本当の感情・・・。それが俺達に伝わって来た」
「どういう・・事だ・・・?」
「それって、もしかして・・・」
「ああ。俺達の言霊使いの力だ」
言霊使いの力、ユーリもフレンもリアやセイが言霊使いと言う事を知っている
そしてアスラがリアやセイの一族に昔から仕えている特殊な存在だと言う事も
「けど・・あん時、セイとアスラはどうも無かったよな?」
「実際に無かった訳じゃねえ。けど、リアの場合は精神面の問題だ」
「精神面・・?」
「リアが俺等の中で一番力が強い。だからその分、俺達より早く異変を感じちまう。それに・・動物好きでランバート達とじゃれ合ってた分、リアには負担がデカかった。んで、まだ完全じゃねえ時に、次はお前等の事だ」
「「・・・・」」
知らされた真実、そしてセイの最後の言葉にユーリとフレンは黙ってしまう
昼間怒っていたセイは自分達の事を思っての事もあったがそれ以上に何かを気にした様子だった
それが今分かり、ユーリとフレンは更に申し訳ない気持ちになってしまった
「セイ・・その・・・」
「別に俺はお前等を責めるつもりで此処に来た訳じゃねえよ」
「え・・?」
ユーリとフレンはセイの言葉に驚いているとセイは更に二人に向き合う
「明日大事な任務があるのに、心配事残しても仕方ねえだろ」
「「心配事・・・」」
ユーリとフレンはそう呟いて考えた
各々まだ心配に思っている事は山程ある
その内の二つは今セイが解決してくれた
だが、二人にとって一番の気掛かりな事、それは此処に居るセイの妹であり二人にとって大事な幼馴染みであり親友であり想い人であるリアの事だった
昼間の事を謝っていないうえに、聞かされた事実を知って何もしない訳にはいかない
お互いに思っている事は一緒のようで、ユーリとフレンは決意を固めた眼をしていた
それを見るとセイは小さく口角を上げて笑った
「・・・行ってこい」
「「ああ」」
セイの言葉を聞きユーリもフレンも同じように笑って頷き、そして立ち上がって部屋の出入り口へと向かって行った
「・・・フキ」
セイは二人が出て行った後、静かにそう告げるとセイの隣に一人の男が姿を現した
「アスラへの連絡はもうしたぞ」
「サンキュ」
フキは椅子から立ち上がってベッドの方に歩いて行くセイに声を掛けるとセイはベッドに腰掛けて返事を返した
「で、結局の所どうするんだ?」
「リアの方はあいつ等がやるだろ。いや、あいつ等がやんなきゃいけねぇんだよ」
セイは何かを確信しているかのように口角を上げて笑った
「俺達は俺達の仕事やってりゃ良いんだよ」
「・・・そうだな」
「じゃ、行くか」
セイの言葉にフキも何かを確信し小さく笑い、セイと共に部屋を後にした
続く
あとがき
またまたセイ兄ちゃんの見せ場でした!
やっぱりリアちゃんを含め、ユーリやフレンの事を解ってるからこそ出来る事ですよね
でも本当は此処で終わる予定じゃなかったんですけどι(またかι)
まあ次回がまた長くなりそうですし、此処で一旦区切りって事で!
そして、セイ兄の相棒であるフキもやっと登場!
本当は登場させるか迷ったんですけど、やっぱり相棒は出しておかないとって思ったのでちょこっとだったけど登場させました
さ、次、頑張って書くぞ!!
2009.11.14
リア達が火の側に行き、暫くしてナイレンがユーリとフレンの口論を止めた後、本題に入り静かにそう告げた
そして暫くしてユーリ達は部屋に戻る事になったが、やはりフレンだけは納得出来ていない様子だった
「おじさんの事、まだ気にしてるから・・・」
フレンが納得いっていないのはそれが本部の命令ではなく単独で行動するからそれは命令違反となる事に、そしてリア達が小さい頃に下町を護る為に命を落してしまったフレンの父親の事が重なってしまったからだった
「憧れて大好きだった分、傷はボク達が思ってたより深かったって事だね」
「うん・・・」
リアとアスラはナイレンの執務室を出た後、借りている部屋に向かいながら先程の事を思い出し話しをしていた
リアもユーリもフレンも先程雨に濡れてしまった為、部屋に戻る事を言われ部屋を後にし、セイはそのまま残ってナイレンとガリスタと話しをしていた
「ま、後の事はセイから聞くとして、リアはまだ本調子じゃないからゆっくり休んでなよ」
「うん。とりあえずまずはシャワー浴びないとね」
リアは肩から落ちそうになっていたバスタオルを羽織り直し部屋の扉を開けて中に入った
10.背中を押して
トントン
「? はい」
「俺だ」
「セイ・・・?」
場所は変わって此処はユーリとフレンの部屋、二人は部屋に戻ってきて先にユーリがシャワーを浴び、その後にフレンが使い、お互いに昼間の事を謝っていた
だがフレンはまだ明日の出動に納得していない顔をしていて、ユーリが話しをしようとしていると急に扉をノックする音が聞こえ、そしてセイの声が聞こえた
セイはユーリとフレンの返事を聞き、扉を開けて中に入った
「風邪、引いてないか?」
「ああ。大丈夫だ」
「そっか」
ユーリの言葉にフレンも頷き、セイは椅子に座ってユーリとフレンに目を向ける
「セイ、昼間は・・ごめん。 ・・いや、ありがとう・・かな?」
「どっちだよ」
「どっちもだろ」
フレンは少しだけ困惑気味に言っているとセイがツッコみ、ユーリも返事を返す
「良いっての。お前等の気持ちは解らなくはないからな」
昔から面倒を見ているセイにしてみれば、当然の事をして当然の事を言った
それは二人にとって嫌な事に入るより、自分達の事を思ってやってくれたのだから感謝の方に入る
「そういや、リアは大丈夫なのか?」
「ん? ああ、まあ・・な」
「リアが、どうかしたのか?」
曖昧な返事を返すセイにユーリもフレンも表情が曇った
「そっか。フレンはまだ知らなかったんだよな」
「・・・ランバート達の事なら、聞いた」
フレンはそう言い、辛そうな顔をした
セイはそうか・・・と呟き本題に入った
「その帰りにリアが倒れたんだよ」
「!」
セイの言葉に驚きフレンは顔を上げてセイとユーリを交互に見た
「ランバート達を探しに森に入ってからリアの様子が可笑しくなったんだよ。で、その帰りに倒れた」
その時その場にいた者達は、ショックの余りに倒れてしまったと思っていた
ユーリもそう思っていたが、
『ユーリ、だめっ!!』
『アスラっ、攻撃しちゃ・・ダメっ!』
あの時のリアは何かを感じ、そう叫んでいたようだった
「・・・・」
セイはユーリが考えている事が分かり、ゆっくりと口を開く
「あの時、俺とリアとアスラの脳と心にランバート達軍用犬の感情が流れ込んできたんだよ」
「「!」」
その言葉にユーリとフレンは驚いて目を見開いた
「ランバート達を取り込んだあの魔物、エアルクリーチャーに取り込まれて自我を無くした感情、そしてランバート達の本当の感情・・・。それが俺達に伝わって来た」
「どういう・・事だ・・・?」
「それって、もしかして・・・」
「ああ。俺達の言霊使いの力だ」
言霊使いの力、ユーリもフレンもリアやセイが言霊使いと言う事を知っている
そしてアスラがリアやセイの一族に昔から仕えている特殊な存在だと言う事も
「けど・・あん時、セイとアスラはどうも無かったよな?」
「実際に無かった訳じゃねえ。けど、リアの場合は精神面の問題だ」
「精神面・・?」
「リアが俺等の中で一番力が強い。だからその分、俺達より早く異変を感じちまう。それに・・動物好きでランバート達とじゃれ合ってた分、リアには負担がデカかった。んで、まだ完全じゃねえ時に、次はお前等の事だ」
「「・・・・」」
知らされた真実、そしてセイの最後の言葉にユーリとフレンは黙ってしまう
昼間怒っていたセイは自分達の事を思っての事もあったがそれ以上に何かを気にした様子だった
それが今分かり、ユーリとフレンは更に申し訳ない気持ちになってしまった
「セイ・・その・・・」
「別に俺はお前等を責めるつもりで此処に来た訳じゃねえよ」
「え・・?」
ユーリとフレンはセイの言葉に驚いているとセイは更に二人に向き合う
「明日大事な任務があるのに、心配事残しても仕方ねえだろ」
「「心配事・・・」」
ユーリとフレンはそう呟いて考えた
各々まだ心配に思っている事は山程ある
その内の二つは今セイが解決してくれた
だが、二人にとって一番の気掛かりな事、それは此処に居るセイの妹であり二人にとって大事な幼馴染みであり親友であり想い人であるリアの事だった
昼間の事を謝っていないうえに、聞かされた事実を知って何もしない訳にはいかない
お互いに思っている事は一緒のようで、ユーリとフレンは決意を固めた眼をしていた
それを見るとセイは小さく口角を上げて笑った
「・・・行ってこい」
「「ああ」」
セイの言葉を聞きユーリもフレンも同じように笑って頷き、そして立ち上がって部屋の出入り口へと向かって行った
「・・・フキ」
セイは二人が出て行った後、静かにそう告げるとセイの隣に一人の男が姿を現した
「アスラへの連絡はもうしたぞ」
「サンキュ」
フキは椅子から立ち上がってベッドの方に歩いて行くセイに声を掛けるとセイはベッドに腰掛けて返事を返した
「で、結局の所どうするんだ?」
「リアの方はあいつ等がやるだろ。いや、あいつ等がやんなきゃいけねぇんだよ」
セイは何かを確信しているかのように口角を上げて笑った
「俺達は俺達の仕事やってりゃ良いんだよ」
「・・・そうだな」
「じゃ、行くか」
セイの言葉にフキも何かを確信し小さく笑い、セイと共に部屋を後にした
続く
あとがき
またまたセイ兄ちゃんの見せ場でした!
やっぱりリアちゃんを含め、ユーリやフレンの事を解ってるからこそ出来る事ですよね
でも本当は此処で終わる予定じゃなかったんですけどι(またかι)
まあ次回がまた長くなりそうですし、此処で一旦区切りって事で!
そして、セイ兄の相棒であるフキもやっと登場!
本当は登場させるか迷ったんですけど、やっぱり相棒は出しておかないとって思ったのでちょこっとだったけど登場させました
さ、次、頑張って書くぞ!!
2009.11.14