長短編
夢主名変更
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「採取、納品、修理、買い出しの手伝い・・・」
「どれも似たようなのばかりね」
「護衛もなし、か」
場所は変わって此処はユーリが所属しているギルド
その一角のテーブルで頬杖を付いてユーリ、リタ、レイヴンが手元に届いている依頼の資料を見ていた
「魔物退治もないのね。残念だわ」
「まったくだな」
「相変わらず戦闘狂よね、あんた達・・・ι」
ジュディスも手元に持っていた依頼を見終わったのか少し残念そうな顔をして言うとユーリも同意するように言った
「はあ・・。ていうか最近まともに仕事来てないんじゃないの?」
「そうねえ、採取とかは他の人達の方が得意だし」
此処数週間、ユーリ達が得意とする依頼がなかなか舞い込んで来ていない
「やっぱ戦争が近いからじゃねえのか?」
戦争、それはこの世界ルミナシアで星晶を巡って起こっている事だ
その星晶を奪い尽くそうとウリズン帝国が近隣や大国や小さな国、村などを襲っていた
そしてこのガルバンゾ国とは今緊張状態が続いてるが、ウリズン帝国がもうすぐ戦争を仕掛けてくると噂になっていた
「戦争で思い出したけど、リタっち、あの件どったの?」
「あんなの断ったに決まってるでしょ!」
「ん? 何の話しだ?」
「ユーリが依頼を受けている時にリタに軍備増強の手伝いをして欲しいって頼みに来たのよ、貴方のお友達が」
「あ、フレンが?」
「そうよ、あのカタブツで甘ちゃんが!」
「・・まあ、それは言えてるな」
「そこは否定しないのね、青年ι でも騎士団から声が掛かるなんて、さっすがリタっちねぇ~」
「あの子達をあんな風に扱う連中に声が掛かっても嬉しくとも何ともないわよ! それにあたしは自分の研究に!」
「あら、誰か来たみたいよ」
リタが文句を言おうとしていると扉が開く音が聞こえ皆一斉にそちらに視線を向けた
To leave the country -国を出る為に-(後編)
「こんにちは」
「よお」
扉を開けいつものようにニコリと笑って挨拶を交わすとリアとその後ろからセイも挨拶を交わした
「リアちゃんにセイじゃない」
「いらっしゃい、二人とも」
「あんた達、いつ戻って着たのよ?」
「ちょっと前よ」
「今回は早く終わったんだな」
「うん、まあね」
ガルバンゾを出る前にユーリ達の所に挨拶に来ていたので、いつもより早く帰って来た事に少し驚いていた
「それより、お前達に客だぞ」
「客?」
が、それはセイの言葉によって消え、セイが少しだけ横に移動すると後ろからピンクの髪をした女の子が出て来た
「こんにちは」
エステリーゼはリア達と会った時と同じようにニコリと微笑んで礼儀正しく挨拶をした
「あら、随分と礼儀の正しい子ね」
「・・この子誰なの?」
「リタっち知らないの~。ガルバンゾ国の王女のエステリーゼちゃんよ」
「初めまして、エステリーゼです」
レイヴンの言葉に驚くものの、ユーリはあんまり気にした様子もなく言葉を続ける
「で、その王女様がなんでリア達と一緒にこんなとこに来てるんだ?」
「さっきも言っただろ、客だって」
「客って、もしかして依頼って事?」
「そうよ。私と兄さんは仲介人」
エステルが挨拶するとユーリが皆疑問に思っている事を聞くと仲介人であるセイとリアが答えた
「実はお願いしたい事がありまして・・、」
エステリーゼに話しをするように目で促すとエステリーゼは頷いてユーリ達に告げた
「あの、わたしを、国の外に連れて行って下さい!」
「・・えっと、今、何て言った?」
「国の外に連れて言って欲しい、って言ったわね」
「つまり、ガルバンゾから出たいって事よね?」
「はい」
唐突に言われた言葉にユーリ達は面食らった顔をしたが、直ぐに気を取り直し話しを聞いてみる事にした
「どうしてだ?」
「皆さんもご存じだと思うのですが、星晶採掘が行われた土地の生物が変化してる、と言う話しです」
「それで学者達は世間を騒がせた罪で逮捕、でしょ?」
「はい・・。でも、わたしはその生物変化が本当に起きているのかを自分の目で確かめたいんです」
「国が動かないなら自分で確かめる、ね」
「それでリアとセイに仲介人を頼んで此処まで来たってワケか」
「で、護衛を雇って国を出てその事実を確かめたいって事ね」
「はい」
「随分と行動力のあるお姫さんだな」
「それは俺達も思った事だけどな」
ユーリの言葉に皆同意するような雰囲気があったが、その事には触れず直ぐに話を戻した
「で、具体的にはどうしたいのよ?」
「え?」
「その生物が変化してるってのを見て、あんたがどうこう出来るの?」
「それは・・、見てみない事には何とも・・・。でも、原因を確かめて出来れば自分の力で解決したいんです! だから護衛を引き受けてはもらえないでしょうか?」
エステリーゼは先程よりも強い意志と眼差しで言うと、ユーリ達はお互いを見合わせたがジュディスが唐突に答えた
「護衛もだけれど、大事な事を忘れていないかしら?」
「え?」
「採掘地跡に向かいたいなら国から出る必要がある。勿論護衛も必要でしょうけど、まずは国を出る方法を考えないと、でしょ」
「まあそう言う事になるな」
「流石にみんなで行動する訳にはいかなしね」
ジュディスの言葉にセイもリアも同意する事を言うとリタが慌てて話しに割って入った
「え、ちょっと、それってこの依頼受けるって事?!」
「あら、そう言うリタだってその現象が気になっているんじゃないのかしら?」
「う・・、まあ、そう、だけど」
「じゃあ引き受けるって事で良いじゃなあい」
「おっさんまで何言ってんのよ!?」
「おっさんもエステリーゼちゃんの気持ち解るもの」
「・・相変わらず厄介事はウチに回してくんな」
「けど、貴方も乗る気、なのでしょう」
「・・まあな」
「じゃあ交渉成立、だな」
「え、ちょっ、」
「良かったね、エステリーゼ」
次々に乗る気になっているメンバーを見て焦っているリタだったが、セイはその光景を見てさらりと答えるとリアもニコリと笑ってエステリーゼに声を掛けていた
「ちょっと、あたしはまだ引き受けるって言ってな」
「じゃあ護衛をどうするか決めきゃなね」
「そうね」
「って、人の話聞きなさいよ!」
話しを進めていくレイヴンとジュディスに怒鳴っているリタだったがそれを気にした様子もなく二人は話しを進めていっていた
「ふふっ」
『相変わらずだよね、ユーリ達』
「らしいっちゃらしいけどな」
そんなやり取りを眺めているとお互いに自己紹介を始めていた
「私はジュディスよ」
「俺様はレイヴン、よろしくね♪」
「リタ・モルディオ」
「オレはユーリ。にしても、エステリーゼ、・・か」
「?」
「・・・言いにくいな」
「? そうです?」
ユーリの言葉にエステリーゼは首を傾げたが、ユーリは直ぐにある名で呼んだ
「んじゃエステル、な」
「?? エステル??」
「あ、それ可愛い! 良いじゃない」
「そうね。それにこれから外に向かうのだからエステリーゼって呼んでいたら、気付かれてしまうかもしれないしね」
「そうだな」
ユーリの“エステル”と言う言葉にエステルは驚いて何度もその名を口にしていると、リア達もエステルと言う名を気に入ったのか次々に口にしていた
「んじゃ、エステル嬢ちゃん、こっちにどーぞ」
「え、えっと・・・」
「ほら、エステル、早くしなさいよ」
ずっと立ったままだったエステルにレイヴンが空いてる席に促すが、エステルと言う名を繰り返し言っていたので突然聞こえたレイヴンの言葉が聞き取れずに少し慌てていると痺れを切らしたリタが声を掛けるとリアもニコリと笑ってエステルに声を掛けた
「エステル」
「はい!」
エステルはその呼び名をみんなが呼んでくれている事が嬉しくて、満面の笑みで答えてリア達の所に向かい、これからどう言った方法で国を抜け、採掘跡地まで向かうかと言う話し合いが行われ、護衛をユーリと採掘跡地の生物変化が気になっているリタが、国の外に連れ出す手引きをレイヴンとジュディスが引き受ける事になった
*
「じゃあユーリ、エステル、リタ、気を付けね」
「はい、リアもセイも色々とありがとう御座いました」
ガルバンゾを抜け出す事に成功したユーリ達は、今ガルバンゾの近くの森の中にいた
入り口まではレイヴンとジュディスが送ってくれたがもう少し護衛を付けた方が良いだろうと思い、ガルバンゾ国の外に慣れているリアとセイに近くの森まで一緒に来てもらっていた
「しっかりと護衛しろよ。此処から先、魔物相手なら何とかなるがウリズン帝国の奴等がいるかもしれないからな」
「解ってるわよ。じゃ、そろそろ行きましょう」
「そうですね。リア、セイ、本当にありがとう御座いました」
ぺこりとお辞儀をするとエステルとリタは先に歩き出した
「んじゃ、オレも行くかな」
「ユーリ、」
「ん?」
二人の後に続いて歩き出そうとしていたユーリだったが、リアに呼び止められ振り返ると真剣な表情をしたリアがいた
「二人の事、しっかりと守ってね」
「何かいつもより念押ししてないか?」
「そりゃ女の子だからじゃない? いくら戦えるとは言ってもさ」
「それに、星晶採掘や跡地の近くにはウリズン帝国のあのサレって奴がいる可能性が高いからな」
「サレ、か・・」
ユーリもその名は聞いた事があるのか、険しい表情を浮かべていた
「ユーリも噂は知ってると思うから。だから、」
リアはそこで言葉を切り、ユーリの服の袖を掴んで顔を上げた
「だから、ユーリも、気を付けてね」
「ああ」
ユーリは一瞬驚いた顔をしたが、直ぐに優しく微笑んでリアの頭を撫でて、その場を離れて行った
「さてと、仕事も終わったしそろそろ帰るか」
「そうだね。ジュディスとレイヴンにも無事に終わった事伝えなきゃいけないしね」
「行くぞ、リア」
「うん」
じっとユーリが向かって行った方を見ていたリアだったが、振り返った時には先程までの心配そうな顔ではなくいつもの笑みを浮かべていた
ゲーム本編へ続く
あとがき
あ、れぇ? 何か最後甘くなってしまった!?
エステルメインの話しになるはずだったのに!?
まあ夢だから良いよね♪!(開き直ったww)
とりあえず、これで国を出る話は終わりです
さて、感想をw
マイソロ3本編でもヴェスペリア本編であったセリフとかもあったのでこっちでもエステルが名前を繰り返す所を使ってみました
後、ギルドにいる時はこんな感じだったんじゃないかなぁ~?と思って最初やギルドに来た時の会話はこんな感じで仕上がりました
最後にサレに気を付けてと言っているけど、ゲームで出てくる時追われてたからね(母親いたのに思わず「お、エステル!?」って言っちゃったし←ww)
うん、感想はこれくらいにしておこう
また思い付いたら増やすと思いますw
2011.03.30
「どれも似たようなのばかりね」
「護衛もなし、か」
場所は変わって此処はユーリが所属しているギルド
その一角のテーブルで頬杖を付いてユーリ、リタ、レイヴンが手元に届いている依頼の資料を見ていた
「魔物退治もないのね。残念だわ」
「まったくだな」
「相変わらず戦闘狂よね、あんた達・・・ι」
ジュディスも手元に持っていた依頼を見終わったのか少し残念そうな顔をして言うとユーリも同意するように言った
「はあ・・。ていうか最近まともに仕事来てないんじゃないの?」
「そうねえ、採取とかは他の人達の方が得意だし」
此処数週間、ユーリ達が得意とする依頼がなかなか舞い込んで来ていない
「やっぱ戦争が近いからじゃねえのか?」
戦争、それはこの世界ルミナシアで星晶を巡って起こっている事だ
その星晶を奪い尽くそうとウリズン帝国が近隣や大国や小さな国、村などを襲っていた
そしてこのガルバンゾ国とは今緊張状態が続いてるが、ウリズン帝国がもうすぐ戦争を仕掛けてくると噂になっていた
「戦争で思い出したけど、リタっち、あの件どったの?」
「あんなの断ったに決まってるでしょ!」
「ん? 何の話しだ?」
「ユーリが依頼を受けている時にリタに軍備増強の手伝いをして欲しいって頼みに来たのよ、貴方のお友達が」
「あ、フレンが?」
「そうよ、あのカタブツで甘ちゃんが!」
「・・まあ、それは言えてるな」
「そこは否定しないのね、青年ι でも騎士団から声が掛かるなんて、さっすがリタっちねぇ~」
「あの子達をあんな風に扱う連中に声が掛かっても嬉しくとも何ともないわよ! それにあたしは自分の研究に!」
「あら、誰か来たみたいよ」
リタが文句を言おうとしていると扉が開く音が聞こえ皆一斉にそちらに視線を向けた
To leave the country -国を出る為に-(後編)
「こんにちは」
「よお」
扉を開けいつものようにニコリと笑って挨拶を交わすとリアとその後ろからセイも挨拶を交わした
「リアちゃんにセイじゃない」
「いらっしゃい、二人とも」
「あんた達、いつ戻って着たのよ?」
「ちょっと前よ」
「今回は早く終わったんだな」
「うん、まあね」
ガルバンゾを出る前にユーリ達の所に挨拶に来ていたので、いつもより早く帰って来た事に少し驚いていた
「それより、お前達に客だぞ」
「客?」
が、それはセイの言葉によって消え、セイが少しだけ横に移動すると後ろからピンクの髪をした女の子が出て来た
「こんにちは」
エステリーゼはリア達と会った時と同じようにニコリと微笑んで礼儀正しく挨拶をした
「あら、随分と礼儀の正しい子ね」
「・・この子誰なの?」
「リタっち知らないの~。ガルバンゾ国の王女のエステリーゼちゃんよ」
「初めまして、エステリーゼです」
レイヴンの言葉に驚くものの、ユーリはあんまり気にした様子もなく言葉を続ける
「で、その王女様がなんでリア達と一緒にこんなとこに来てるんだ?」
「さっきも言っただろ、客だって」
「客って、もしかして依頼って事?」
「そうよ。私と兄さんは仲介人」
エステルが挨拶するとユーリが皆疑問に思っている事を聞くと仲介人であるセイとリアが答えた
「実はお願いしたい事がありまして・・、」
エステリーゼに話しをするように目で促すとエステリーゼは頷いてユーリ達に告げた
「あの、わたしを、国の外に連れて行って下さい!」
「・・えっと、今、何て言った?」
「国の外に連れて言って欲しい、って言ったわね」
「つまり、ガルバンゾから出たいって事よね?」
「はい」
唐突に言われた言葉にユーリ達は面食らった顔をしたが、直ぐに気を取り直し話しを聞いてみる事にした
「どうしてだ?」
「皆さんもご存じだと思うのですが、星晶採掘が行われた土地の生物が変化してる、と言う話しです」
「それで学者達は世間を騒がせた罪で逮捕、でしょ?」
「はい・・。でも、わたしはその生物変化が本当に起きているのかを自分の目で確かめたいんです」
「国が動かないなら自分で確かめる、ね」
「それでリアとセイに仲介人を頼んで此処まで来たってワケか」
「で、護衛を雇って国を出てその事実を確かめたいって事ね」
「はい」
「随分と行動力のあるお姫さんだな」
「それは俺達も思った事だけどな」
ユーリの言葉に皆同意するような雰囲気があったが、その事には触れず直ぐに話を戻した
「で、具体的にはどうしたいのよ?」
「え?」
「その生物が変化してるってのを見て、あんたがどうこう出来るの?」
「それは・・、見てみない事には何とも・・・。でも、原因を確かめて出来れば自分の力で解決したいんです! だから護衛を引き受けてはもらえないでしょうか?」
エステリーゼは先程よりも強い意志と眼差しで言うと、ユーリ達はお互いを見合わせたがジュディスが唐突に答えた
「護衛もだけれど、大事な事を忘れていないかしら?」
「え?」
「採掘地跡に向かいたいなら国から出る必要がある。勿論護衛も必要でしょうけど、まずは国を出る方法を考えないと、でしょ」
「まあそう言う事になるな」
「流石にみんなで行動する訳にはいかなしね」
ジュディスの言葉にセイもリアも同意する事を言うとリタが慌てて話しに割って入った
「え、ちょっと、それってこの依頼受けるって事?!」
「あら、そう言うリタだってその現象が気になっているんじゃないのかしら?」
「う・・、まあ、そう、だけど」
「じゃあ引き受けるって事で良いじゃなあい」
「おっさんまで何言ってんのよ!?」
「おっさんもエステリーゼちゃんの気持ち解るもの」
「・・相変わらず厄介事はウチに回してくんな」
「けど、貴方も乗る気、なのでしょう」
「・・まあな」
「じゃあ交渉成立、だな」
「え、ちょっ、」
「良かったね、エステリーゼ」
次々に乗る気になっているメンバーを見て焦っているリタだったが、セイはその光景を見てさらりと答えるとリアもニコリと笑ってエステリーゼに声を掛けていた
「ちょっと、あたしはまだ引き受けるって言ってな」
「じゃあ護衛をどうするか決めきゃなね」
「そうね」
「って、人の話聞きなさいよ!」
話しを進めていくレイヴンとジュディスに怒鳴っているリタだったがそれを気にした様子もなく二人は話しを進めていっていた
「ふふっ」
『相変わらずだよね、ユーリ達』
「らしいっちゃらしいけどな」
そんなやり取りを眺めているとお互いに自己紹介を始めていた
「私はジュディスよ」
「俺様はレイヴン、よろしくね♪」
「リタ・モルディオ」
「オレはユーリ。にしても、エステリーゼ、・・か」
「?」
「・・・言いにくいな」
「? そうです?」
ユーリの言葉にエステリーゼは首を傾げたが、ユーリは直ぐにある名で呼んだ
「んじゃエステル、な」
「?? エステル??」
「あ、それ可愛い! 良いじゃない」
「そうね。それにこれから外に向かうのだからエステリーゼって呼んでいたら、気付かれてしまうかもしれないしね」
「そうだな」
ユーリの“エステル”と言う言葉にエステルは驚いて何度もその名を口にしていると、リア達もエステルと言う名を気に入ったのか次々に口にしていた
「んじゃ、エステル嬢ちゃん、こっちにどーぞ」
「え、えっと・・・」
「ほら、エステル、早くしなさいよ」
ずっと立ったままだったエステルにレイヴンが空いてる席に促すが、エステルと言う名を繰り返し言っていたので突然聞こえたレイヴンの言葉が聞き取れずに少し慌てていると痺れを切らしたリタが声を掛けるとリアもニコリと笑ってエステルに声を掛けた
「エステル」
「はい!」
エステルはその呼び名をみんなが呼んでくれている事が嬉しくて、満面の笑みで答えてリア達の所に向かい、これからどう言った方法で国を抜け、採掘跡地まで向かうかと言う話し合いが行われ、護衛をユーリと採掘跡地の生物変化が気になっているリタが、国の外に連れ出す手引きをレイヴンとジュディスが引き受ける事になった
*
「じゃあユーリ、エステル、リタ、気を付けね」
「はい、リアもセイも色々とありがとう御座いました」
ガルバンゾを抜け出す事に成功したユーリ達は、今ガルバンゾの近くの森の中にいた
入り口まではレイヴンとジュディスが送ってくれたがもう少し護衛を付けた方が良いだろうと思い、ガルバンゾ国の外に慣れているリアとセイに近くの森まで一緒に来てもらっていた
「しっかりと護衛しろよ。此処から先、魔物相手なら何とかなるがウリズン帝国の奴等がいるかもしれないからな」
「解ってるわよ。じゃ、そろそろ行きましょう」
「そうですね。リア、セイ、本当にありがとう御座いました」
ぺこりとお辞儀をするとエステルとリタは先に歩き出した
「んじゃ、オレも行くかな」
「ユーリ、」
「ん?」
二人の後に続いて歩き出そうとしていたユーリだったが、リアに呼び止められ振り返ると真剣な表情をしたリアがいた
「二人の事、しっかりと守ってね」
「何かいつもより念押ししてないか?」
「そりゃ女の子だからじゃない? いくら戦えるとは言ってもさ」
「それに、星晶採掘や跡地の近くにはウリズン帝国のあのサレって奴がいる可能性が高いからな」
「サレ、か・・」
ユーリもその名は聞いた事があるのか、険しい表情を浮かべていた
「ユーリも噂は知ってると思うから。だから、」
リアはそこで言葉を切り、ユーリの服の袖を掴んで顔を上げた
「だから、ユーリも、気を付けてね」
「ああ」
ユーリは一瞬驚いた顔をしたが、直ぐに優しく微笑んでリアの頭を撫でて、その場を離れて行った
「さてと、仕事も終わったしそろそろ帰るか」
「そうだね。ジュディスとレイヴンにも無事に終わった事伝えなきゃいけないしね」
「行くぞ、リア」
「うん」
じっとユーリが向かって行った方を見ていたリアだったが、振り返った時には先程までの心配そうな顔ではなくいつもの笑みを浮かべていた
ゲーム本編へ続く
あとがき
あ、れぇ? 何か最後甘くなってしまった!?
エステルメインの話しになるはずだったのに!?
まあ夢だから良いよね♪!(開き直ったww)
とりあえず、これで国を出る話は終わりです
さて、感想をw
マイソロ3本編でもヴェスペリア本編であったセリフとかもあったのでこっちでもエステルが名前を繰り返す所を使ってみました
後、ギルドにいる時はこんな感じだったんじゃないかなぁ~?と思って最初やギルドに来た時の会話はこんな感じで仕上がりました
最後にサレに気を付けてと言っているけど、ゲームで出てくる時追われてたからね(母親いたのに思わず「お、エステル!?」って言っちゃったし←ww)
うん、感想はこれくらいにしておこう
また思い付いたら増やすと思いますw
2011.03.30