長短編
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「待ち合わせ場所は、・・此処で良いのよね?」
「ああ、手紙にはそう書いてある」
此処はガルバンゾ国の一角にある大通り
リアとセイとアスラはその通りを歩き、少し離れた所にある時計塔に着いた
「まだ着てないみたいだね」
アスラは辺りを見渡しある人物を探すがまだ着ていないようだった
「じゃ、ちょっと待つか」
「うん」
リアは小さく息を吐き、空を見上げた
リア達がガルバンゾ国に戻って来た理由、それは数日前にリア達の元に届いたある手紙にあった
To leave the country -国を出る為に-(前編)
数日前、
リア達は隣国にあるギルドや情報屋などに情報収集に着ていた
その間は宿を借りて泊まっていてリアは市場で買い出しを済ませ部屋に戻ってきた
「ただいま」
「あ、リア、おかえり」
「・・・・」
「? 兄さん、どうしたの?」
部屋の中に入るとアスラが帰って来たリアに声を掛けたがセイは難しい顔をしてじっと手紙らしきものを見ていた
「リア、」
「何?」
「明日の仕事済ませたらガルバンゾに戻るぞ」
「え?」
セイに呼ばれ振り返ると急にそう言われリアは驚いた顔をした
「急にどうしたの?」
「これ読んでみろ」
「?」
つい先程までセイが読んでいた手紙を渡されその手紙を受け取り、封筒を見たが差出人は書いていなかった
(封筒の方に名前は・・書いてない? ・・とりあえず、読んでみよう)
封筒から手紙を取り出し、広げて手紙の内容に目を通し始めた
「・・・、え、・・・・えっ、?!」
たが段々とリアの表情が変わっていき最後には先程よりももっと驚いた顔をしていた
「・・兄さん、アスラ、この手紙の差出人って」
「ああ、そこに書いてある通りの人物だ」
リア達の元に届いた手紙、それはリアとセイの出身国であるガルバンゾ国から届いた物であり、その差出人はガルバンゾ国の王女、エステリーゼ・シデス・ヒュラッセインから届いた物だった
その手紙には今ガルバンゾ国が星晶採掘 の為に使っている土地で変な現象が起きているようでそれを確認しに行く為にガルバンゾ国にあるギルドに護衛を頼みたい、と言うものだった
「確かに立場上を考えればリアとセイみたいな情報屋に仲介に入って貰うのは正しいやり方ではあるよね」
「まあ、ね。それにガルバンゾのギルドってユーリ達の所、だろうし」
「だろうな。俺達の所に届いたなら」
ガルバンゾ国にもギルドは沢山あるが、リアとセイの元に届くギルドとの仲介をする時の大半が幼馴染みであり親友であるユーリ・ローウェルがいるギルドと決まっている
ユーリが所属しているギルドにはリア達も何度か情報を売りに行ったりしていて、顔馴染みになっていてメンバーとも親しくなっていた
「ま、手紙に書いてある内容なら俺達の耳にも入ってるんだ。後は本人に会って話しを聞いてからどうするか決めようぜ」
「うん、そうだね」
そうしてリア達は次の日の仕事を済ませ、ガルバンゾに戻って着たのだった
*
「あのぉ、」
「?」
がやがやとした人波と声がする中、女性の声が聞こえ地上に目を戻すとピンクの髪をした品の良さそうな女の子がリア達の前にいた
「手紙を送った情報屋の方、ですか?」
「ええ」
「ああ、良かった。無事に会えて」
女の子は安堵したのか大きく胸を撫で下ろした
「貴女が差出人の」
「はい、エステリーゼです。あの、手紙に書いた件なのですが」
「ちょっと待った。此処じゃ人が多すぎる。場所を変えよう」
「あ、はい」
セイに言われエステリーゼは慌てて口を紡ぎリアとセイを見た
「とりあえず俺達の家で話しを聞くか」
「あ、はい。よろしくお願いします」
ぺこりをお辞儀をしてリアの隣に並び、そのままリアとセイの家へと向かった
「どうぞ」
「お邪魔します」
リアとセイが住んでいる家にやってくると扉を開けエステリーゼを家の中に通しソファに腰掛けて貰い、リアはキッチンに行きお茶とお茶菓子を用意してセイの隣に座った
「さてと、じゃあ本題に入るか」
「そう言えば、自己紹介がまだだったわね」
『あ、そうだったね』
リアの言葉でセイもアスラもまだ自己紹介していない事に気が付き、名乗ろうとした時だった
「リアさんとセイさん、ですよね」
「え、どうして私達の名前を?」
情報屋はファミリーネームである“ルーティア”としか名乗っていないはずなのに、と思っているとエステリーゼはニコリと笑って答えた
「フレンがいつもお二人の事を話してました」
「フレン?」
「はい」
「そういやあいつ、お姫様と接触出来る騎士、だったよな」
リアとセイの幼馴染みの一人であるフレンはガルバンゾ国の騎士団に所属していて隊長を勤めている
そして騎士団の中でも王族の警護を任されている隊の1つでもあった
『成る程、それでリアとセイの事を知ってたワケだ』
「じゃあ名乗る必要もないかもしれないが、一応名乗っとく。俺はセイ」
「私はリア。それで、ギルドへの仲介の件ですが、」
「あ、そんなに畏まらないで下さい」
リアが敬語を使って話しをしようとしているとエステリーゼがニコリと微笑んで言い、リアもセイも少し驚いて目を瞠ったが、此処に来る間も王族としてと言うより“貴族のお嬢様”として城を出て来たのだろうと思いリアは微笑した
「解ったわ。じゃあお言葉に甘えて敬語なしで話しを進めるね」
「知っての通りこの国にもギルドは沢山ある。けど、こう言った件なら慎重に持って行くには限られたギルドにしか話しが通らない」
エステリーゼが言っている要件、それは星晶採掘所での出来事、
採掘が行われた土地の生物が変化してる、と言う報告を受け学者達は「土地にある星晶を取り過ぎた所為ではないか」と仮説を立てて騒ぎ始めた
だが、国の評議会は何も調査をせず、ついには世間を騒がせた罪と言って学者達を逮捕した
その事はエステリーゼのみならず、ガルバンゾ国中に広がった話しだった
勿論リアとセイのように情報屋と言う仕事をしてる人間達の間にもその話は広まっていた
だからギルドも容易にこの依頼を受けようと言う所はないだろう
それはこの現象を確かめたいと思っているエステリーゼも解っている事だ
「・・・それでも、わたしは自分の目でその事実を確かめたいんです」
「「・・・・」」
エステリーゼは真剣な眼差しをリアとセイに向けた
その言葉を聞きリアとセイはお互いを見て二人の間にいるアスラをちらりと見た
(・・こう言ってるけど、どうするの?)
(・・うーん、普通なら一見さんは断ってるんだけど)
(けど、フレンの知り合いだし、国のお偉いさんだから、考えてるんだろ)
(うん・・。それにエステリーゼの気持ちも良く解るし)
((まあな(ね)))
自分達も彼女と同じ立場だったら同じ事を思い行動を起こしていただろう
そしてもう一度エステリーゼを見て何かを考えているような顔をしていた
「・・あの、やはり無理、でしょうか?」
沈黙が流れ二人の様子を見て不安そうに尋ねるとセイが小さく息を吐き答えた
「・・。普通なら、一見は断ってるんだけどな」
「・・・」
「けど、貴女の気持ちは良く解るしね」
「え?」
セイの言葉に一瞬暗い顔になったがリアの言葉を聞き顔を上げると、ニコリと笑って答えるリアの顔が見えた
「今回は特別にギルドに引き合わせてあげる」
「本当ですか」
「ああ。ま、後の事はギルドにいる連中とエステリーゼの気持ち次第、だな」
「は、はい! あ、ありがとう御座います!」
「それじゃあギルドへ向かいましょうか」
「はい。では改めてよろしくお願いします」
「「こちらこそ」」
その言葉を聞きエステリーゼは更に嬉しそうな顔をしてお礼を言い、そのままユーリがいるギルドへと向かった
後編へ続く
あとがき
やっとマイソロ3の話し出来上がりました!
最初にプレイした時にちょっとだけ思いついてた話しだったけど1周目だけじゃ本編の内容の方に集中しちゃってたからあんまり思いつかなったけど、やっとみんなの設定とかが見えてきたので書いてみようと思って書いてみました
もしルミナシアにリアちゃんとセイ兄ちゃんがいたら、こんな感じでギルドに引き合わせてあげたんだろうなぁ~ww
その続きは次回!
説明とかがあるので若干被る所がありますが、そこは仕方がないと思って下さいww
では、後編をお楽しみに!
設定はヴェスペリア夢の設定とあんまり変わりませんが、アスラはユーリとフレン、そしてディセンダーであるアルディ君と精霊のセルシウスしか見えません
ユーリとフレンの場合、アスラが二人だけに見えるようにしている
神将達の扱いは一応“人工精霊”という事でww
2011.03.30
「ああ、手紙にはそう書いてある」
此処はガルバンゾ国の一角にある大通り
リアとセイとアスラはその通りを歩き、少し離れた所にある時計塔に着いた
「まだ着てないみたいだね」
アスラは辺りを見渡しある人物を探すがまだ着ていないようだった
「じゃ、ちょっと待つか」
「うん」
リアは小さく息を吐き、空を見上げた
リア達がガルバンゾ国に戻って来た理由、それは数日前にリア達の元に届いたある手紙にあった
To leave the country -国を出る為に-(前編)
数日前、
リア達は隣国にあるギルドや情報屋などに情報収集に着ていた
その間は宿を借りて泊まっていてリアは市場で買い出しを済ませ部屋に戻ってきた
「ただいま」
「あ、リア、おかえり」
「・・・・」
「? 兄さん、どうしたの?」
部屋の中に入るとアスラが帰って来たリアに声を掛けたがセイは難しい顔をしてじっと手紙らしきものを見ていた
「リア、」
「何?」
「明日の仕事済ませたらガルバンゾに戻るぞ」
「え?」
セイに呼ばれ振り返ると急にそう言われリアは驚いた顔をした
「急にどうしたの?」
「これ読んでみろ」
「?」
つい先程までセイが読んでいた手紙を渡されその手紙を受け取り、封筒を見たが差出人は書いていなかった
(封筒の方に名前は・・書いてない? ・・とりあえず、読んでみよう)
封筒から手紙を取り出し、広げて手紙の内容に目を通し始めた
「・・・、え、・・・・えっ、?!」
たが段々とリアの表情が変わっていき最後には先程よりももっと驚いた顔をしていた
「・・兄さん、アスラ、この手紙の差出人って」
「ああ、そこに書いてある通りの人物だ」
リア達の元に届いた手紙、それはリアとセイの出身国であるガルバンゾ国から届いた物であり、その差出人はガルバンゾ国の王女、エステリーゼ・シデス・ヒュラッセインから届いた物だった
その手紙には今ガルバンゾ国が
「確かに立場上を考えればリアとセイみたいな情報屋に仲介に入って貰うのは正しいやり方ではあるよね」
「まあ、ね。それにガルバンゾのギルドってユーリ達の所、だろうし」
「だろうな。俺達の所に届いたなら」
ガルバンゾ国にもギルドは沢山あるが、リアとセイの元に届くギルドとの仲介をする時の大半が幼馴染みであり親友であるユーリ・ローウェルがいるギルドと決まっている
ユーリが所属しているギルドにはリア達も何度か情報を売りに行ったりしていて、顔馴染みになっていてメンバーとも親しくなっていた
「ま、手紙に書いてある内容なら俺達の耳にも入ってるんだ。後は本人に会って話しを聞いてからどうするか決めようぜ」
「うん、そうだね」
そうしてリア達は次の日の仕事を済ませ、ガルバンゾに戻って着たのだった
*
「あのぉ、」
「?」
がやがやとした人波と声がする中、女性の声が聞こえ地上に目を戻すとピンクの髪をした品の良さそうな女の子がリア達の前にいた
「手紙を送った情報屋の方、ですか?」
「ええ」
「ああ、良かった。無事に会えて」
女の子は安堵したのか大きく胸を撫で下ろした
「貴女が差出人の」
「はい、エステリーゼです。あの、手紙に書いた件なのですが」
「ちょっと待った。此処じゃ人が多すぎる。場所を変えよう」
「あ、はい」
セイに言われエステリーゼは慌てて口を紡ぎリアとセイを見た
「とりあえず俺達の家で話しを聞くか」
「あ、はい。よろしくお願いします」
ぺこりをお辞儀をしてリアの隣に並び、そのままリアとセイの家へと向かった
「どうぞ」
「お邪魔します」
リアとセイが住んでいる家にやってくると扉を開けエステリーゼを家の中に通しソファに腰掛けて貰い、リアはキッチンに行きお茶とお茶菓子を用意してセイの隣に座った
「さてと、じゃあ本題に入るか」
「そう言えば、自己紹介がまだだったわね」
『あ、そうだったね』
リアの言葉でセイもアスラもまだ自己紹介していない事に気が付き、名乗ろうとした時だった
「リアさんとセイさん、ですよね」
「え、どうして私達の名前を?」
情報屋はファミリーネームである“ルーティア”としか名乗っていないはずなのに、と思っているとエステリーゼはニコリと笑って答えた
「フレンがいつもお二人の事を話してました」
「フレン?」
「はい」
「そういやあいつ、お姫様と接触出来る騎士、だったよな」
リアとセイの幼馴染みの一人であるフレンはガルバンゾ国の騎士団に所属していて隊長を勤めている
そして騎士団の中でも王族の警護を任されている隊の1つでもあった
『成る程、それでリアとセイの事を知ってたワケだ』
「じゃあ名乗る必要もないかもしれないが、一応名乗っとく。俺はセイ」
「私はリア。それで、ギルドへの仲介の件ですが、」
「あ、そんなに畏まらないで下さい」
リアが敬語を使って話しをしようとしているとエステリーゼがニコリと微笑んで言い、リアもセイも少し驚いて目を瞠ったが、此処に来る間も王族としてと言うより“貴族のお嬢様”として城を出て来たのだろうと思いリアは微笑した
「解ったわ。じゃあお言葉に甘えて敬語なしで話しを進めるね」
「知っての通りこの国にもギルドは沢山ある。けど、こう言った件なら慎重に持って行くには限られたギルドにしか話しが通らない」
エステリーゼが言っている要件、それは星晶採掘所での出来事、
採掘が行われた土地の生物が変化してる、と言う報告を受け学者達は「土地にある星晶を取り過ぎた所為ではないか」と仮説を立てて騒ぎ始めた
だが、国の評議会は何も調査をせず、ついには世間を騒がせた罪と言って学者達を逮捕した
その事はエステリーゼのみならず、ガルバンゾ国中に広がった話しだった
勿論リアとセイのように情報屋と言う仕事をしてる人間達の間にもその話は広まっていた
だからギルドも容易にこの依頼を受けようと言う所はないだろう
それはこの現象を確かめたいと思っているエステリーゼも解っている事だ
「・・・それでも、わたしは自分の目でその事実を確かめたいんです」
「「・・・・」」
エステリーゼは真剣な眼差しをリアとセイに向けた
その言葉を聞きリアとセイはお互いを見て二人の間にいるアスラをちらりと見た
(・・こう言ってるけど、どうするの?)
(・・うーん、普通なら一見さんは断ってるんだけど)
(けど、フレンの知り合いだし、国のお偉いさんだから、考えてるんだろ)
(うん・・。それにエステリーゼの気持ちも良く解るし)
((まあな(ね)))
自分達も彼女と同じ立場だったら同じ事を思い行動を起こしていただろう
そしてもう一度エステリーゼを見て何かを考えているような顔をしていた
「・・あの、やはり無理、でしょうか?」
沈黙が流れ二人の様子を見て不安そうに尋ねるとセイが小さく息を吐き答えた
「・・。普通なら、一見は断ってるんだけどな」
「・・・」
「けど、貴女の気持ちは良く解るしね」
「え?」
セイの言葉に一瞬暗い顔になったがリアの言葉を聞き顔を上げると、ニコリと笑って答えるリアの顔が見えた
「今回は特別にギルドに引き合わせてあげる」
「本当ですか」
「ああ。ま、後の事はギルドにいる連中とエステリーゼの気持ち次第、だな」
「は、はい! あ、ありがとう御座います!」
「それじゃあギルドへ向かいましょうか」
「はい。では改めてよろしくお願いします」
「「こちらこそ」」
その言葉を聞きエステリーゼは更に嬉しそうな顔をしてお礼を言い、そのままユーリがいるギルドへと向かった
後編へ続く
あとがき
やっとマイソロ3の話し出来上がりました!
最初にプレイした時にちょっとだけ思いついてた話しだったけど1周目だけじゃ本編の内容の方に集中しちゃってたからあんまり思いつかなったけど、やっとみんなの設定とかが見えてきたので書いてみようと思って書いてみました
もしルミナシアにリアちゃんとセイ兄ちゃんがいたら、こんな感じでギルドに引き合わせてあげたんだろうなぁ~ww
その続きは次回!
説明とかがあるので若干被る所がありますが、そこは仕方がないと思って下さいww
では、後編をお楽しみに!
設定はヴェスペリア夢の設定とあんまり変わりませんが、アスラはユーリとフレン、そしてディセンダーであるアルディ君と精霊のセルシウスしか見えません
ユーリとフレンの場合、アスラが二人だけに見えるようにしている
神将達の扱いは一応“人工精霊”という事でww
2011.03.30