長短編
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「ちょっ・・・ゆ、ユーリ・・・///!?」
その言葉が聞こえているのかいないのか、どんどん彼との距離が縮まっていっていた
Romantic Stage(前編)
晴れた日の昼下がり、今日はリアの仕事が早く終わりイサキと一緒に帝都の露店街に着ていた
「此処はいつ来ても賑やかよね」
「イサキ、帝都に来るの久しぶりだしね」
「前に来た時より賑やかになってる気はするけどね」
星喰みとの戦いが終わりもう1年以上が経つ
戦い後はこの露店街も今ほど賑わってなかったが、皆今まで通りの生活を取り戻し商売に力を入れる人達も増え露店街は前以上に賑やかになったのだった
「あれ・・・?」
「どうしたの?」
「よ、お二人さん」
「え?」
ふとある場所に目が止まりイサキは足を止めリアが疑問を持っていると、今度は聞き覚えのある声が聞こえリアはゆっくりと声の聞こえた方へと視線を向けると
「ユーリ!」
ユーリが人並みを抜けてリアとイサキの方に向かってきていた
「久しぶりね、ユーリ」
「おう。にしてもイサキが帝都にいるなんて珍しいな」
「リアとデート中よ」
イサキは小さく笑ってリアを見るとリアは驚いた顔のままじっとユーリを見ていた
「ユーリ、いつ帰って来たの?」
「今だよ」
「さてと、じゃあ私はそろそろお暇しようかな」
「え?」
イサキは二人の様子を見て小さく笑ってそう言うとリアが首を傾げた
「せっかく旦那が迎えに着たんだから此処は譲らなきゃでしょ」
「イ、イサキっ、旦那って///」
「んじゃありがたく」
「ちょっと、ユーリ///」
イサキはニコリとして言うとリアは顔を赤くして慌てだしたが、ユーリは気にせずそのままリアの肩を抱き自分の方に引き寄せリアは更に慌て、イサキは思わず笑ってしまった
「ま、この後に何もなかったら良かったんだけどな」
「「?」」
ユーリの言葉にリアもイサキも疑問を持ちユーリを見る
「時間もねえし、とっとと行くぞ」
「行くって何処に?」
「フィエルティア号だよ。あ、イサキもな」
「私も?」
「ほら行くぞ」
急に自分の名前まで言われ少し驚いていたがユーリが歩き出し、リアもイサキもそのまま一緒に街の外へと向かった
「あ、リア、イサキ」
「お二人とも、お久しぶりです」
「エステル、カロル、みんな!」
「それにセイとアスラまで・・・」
フィエルティア号に乗ると、凛々の明星のメンバーが勢揃いしていた
「みんなどうして此処に? それに兄さんとアスラも?」
「実はみんなに協力して欲しい事があって・・・」
カロルは全員が揃った事を確認するとゆっくりと説明を始めた
先日ギルドの仕事でナム孤島を訪れた凛々の明星、その時に以前ユーリ達に劇に出て欲しいと頼んだ演劇ギルドショータイムの人と会い、その時にまた劇に出て欲しいと頼まれたそうだ
その時丁度一緒にいたエステルが以前劇に出た時の楽しさを思い出し、ユーリ達に頼んで引き受けたのだった
が、今回は凛々の明星オリジナル作品をやって欲しいと言われ、エステルが書いている物語を劇にしてみては? と言うジュディスの提案でエステルが書いた物語を劇でやる事になり、各地にいる凛々の明星の面々を迎えに行っていたのだった
「セイとアスラからリアがイサキと一緒に帝都にいるって聞いてユーリに迎えに行ってもらっていたのよ」
「なるほどね。でもどうして私も?」
彼等とはあまり接触がないイサキはリアと一緒に疑問を持って尋ねる
「それが、人数が足りなくてね」
「それで出来ればリアとイサキにも協力して欲しくて」
そこまで言われリアもイサキもようやく自分達が此処に呼ばれた理由が解ったのだった
「そういう事なら私は構わないけど、イサキはどうする?」
「ちょっと面白そうだから私も良いわよ」
「ホント、ありがとう!」
思ってたよりあっさりと了承した事にエステルとカロルは嬉しくなりリアとイサキの所に行って喜んでいた
「で、その劇の内容ってのはどんな話しなの?」
「あ、それはですね・・・」
リタの問いにエステルはニコリと笑って一冊の本を取り出した
どうやらその本に書かれている物語を劇でやるようだ
「では、簡単に物語を説明しますね」
そしてその内容をエステルが読み始めたのだった
数分後・・・
「・・・と言うお話です」
「へえ、良い話しじゃない」
「ありがとう御座います」
「女の子が好きそうな話よね」
「そういう方が客受けは良いんじゃないか」
各々物語の内容の感想を述べているとアスラが話しを進める
「じゃあこれから配役を決めないとね」
「あ、そうだね。じゃあどうしようか?」
「オレは何でも良いけどな」
「俺も。お前等に任せるよ」
「相変わらずユーリもセイも投げやりねえ」
「こういうのはやっぱりリアちゃんや嬢ちゃんの方が良いんじゃない?」
「まああんた達なら妥当な線じゃない」
「けどリタだって可愛かったじゃない」
「あ、あたしは絶対にイヤよ///」
前の劇でリタがお姫様をやったのを思い出して言うとリタは頬を赤く染め焦りながら否定した
「じゃあくじで配役を決めましょう」
言ってジュディスはくじを出した
「相変わらずジュディは準備が良いなι」
「確かにくじの方が手っ取り早く決まるしね」
「けど、これって俺様達があの役になる可能性もあるんでしょ?」
「それはそれで客受けすると思うけどな」
「え~ボクはヤだなぁ~」
「まあ時間もないみたいだし早く決めちゃいましょう」
「そうね、誰がどの役に当たっても恨みっこなし、ね」
「ええ。それじゃあ・・・」
「「「「「せーの!」」」」」
掛け声と共に皆一斉にくじを引いた
数十分後、
「皆さん、来て頂いて有り難う御座います!」
ナム孤島へ到着した凛々の明星はそのまま体育館へと向かい、演劇ギルドのメンバーと会った
「皆さんのお話は伺ってます」
「迫力があって凄いギルドだって」
「どんな劇をやるのか楽しみにしてますね!」
ショータイムの一員が以前凛々の明星がやった劇が好評だった事を聞き、楽しみにしていると言う感想を述べそのまま立ち去って行った
「・・・絶対に凛々の明星は演劇ギルドだって思われてるよ、あれ」
「だろうな」
アスラとセイの言葉にカロルは複雑な表情を浮かべて大きな溜息を吐き、そんなやり取りを見てリアは苦笑していた
「ところで、演目と配役の方は決まりましたか?」
「ええ、それなら心配ないわ」
「後はみんなで読み合わせや準備をすれば大丈夫だと思います」
「そうですか。私も楽しみにしています。では、私達は裏の仕事に回りますから、必要な物があれば何でも言って下さい」
「ああ、解った」
「さてと、じゃあ此処で劇の再確認をしておこうか」
ショータイムのギルド員がいなくなったのを見ると、アスラはリア達に向き合いリアが頷く
「演目はエステルの物語『眠りのプリンセス』。配役はさっきくじで決めた通りよ」
・お姫様:ジュディス
・王子様:ユーリ
・良い魔女:エステル、カロル、リタ
・悪い魔女:リア
・悪い魔女の使い魔:レイヴン、ラピード
・協力者:セイ
・お后様:イサキ
「けど、王様が決まってないよ?」
「それに脇役もいるし、どうするの?」
「ショータイムの人達は裏方の仕事で手が離せないしねえ」
「そういうだろうと思って、もう手は打ってある」
「え?」
セイの言葉に驚きリアがニコリと笑うと、リアとセイの周りに神将達が現れる
「うわぁ!」
「あ、あんた達」
「久しぶりだな、みんな」
「「皆さん、お久しぶりです」」
フキがユーリ達に挨拶するとハクスイとナセアが礼儀正しくお辞儀をして挨拶する
「もしかして、フキ達に手伝ってもらうの?」
「船で役決めた後に人数が足りないってなった時に神将達に協力してもらうのはどうかって話してな」
「それでアスラがフキに知らせて来て貰ったって訳よ」
「なるほどね」
ユーリ達は驚きつつも何処か納得がいった
「にしても、まさか人間の政に俺達が出る事になるなんてな」
「思いもしなかったよね」
「確かに。でもあたしはちょっと興味あるな」
「私も」
「ごめんね、みんな急に来てもらっちゃって」
「ううん。良いのよ」
「だって、リアの頼みだもん」
神将達の各々の反応を見てリアは微笑み、リンコウがリアを見て言う
「それで私達は何をすれば良いんだ?」
「王様役と脇役とナレーションをやって欲しいの」
「確かにそれくらいなら、あまり姿を見せないで済むしな」
普段彼等がこうやって揃って言霊使い以外の前に出てくるという事はあまりないし、彼等自身も言霊使いや主以外の人間と関わりを持ちたくない、と言う事もあるし、見える人間も多くはない
今は見えるようにしているだけだが、彼等が力を出せばリア達ですら見えないかもしれない
「それでフキに王様役を、アスラとナセアにナレーションをやってほしいの」
「ナレーションが二人?」
「こういうのは前半後半で変えた方が盛り上がり方が違うのよ」
「なるほどね」
「オレは構わないぜ」
「ボクも」
「わたしも構いませんよ」
「じゃあこれで役は決まったな」
「時間もあんまりない事だし、そろそろ準備しなくちゃね」
セイとリアの言葉にユーリ達は頷き、カロルは全員を見て意気込む
「それじゃあ、みんな張り切って行こう!」
「「「「ええ」」」」「「おう」」「はい!」「「ああ」」「うん」「ワン!」
皆一斉に返事を返し、数時間後に始まる劇に向けて準備を始めたのだった
*
「にしても、リアが悪い魔女に当たるとはなぁ」
「そういうユーリだって王子様、でしょ?」
「どう考えたって、似合わないわね」
各々読み合わせを終わらせ、最終確認の為にユーリとリアは魔女と王子の戦いの所を話し合いをしていた
脇役であるユイカとタイリンはリアとユーリの所に来ていたが、やはりリアとユーリの配役に納得がいっていなかった
「これって代えられないの?」
「恨みっこなしのくじで決まった事だしね」
「そうは言うけど、戦うシーンがあるんでしょ?」
「まあな。けど、オレ達だって本気でやる訳じゃねえしな」
「うん。でもユーリ戦 るのって久しぶりよね」
ユーリもリアが相手なら本気で戦う訳じゃないと言うのは解ってはいるがリアが大事なユイカとタイリンは納得いっていない顔をしている
「でもやっぱり心配!」
「ユーリ、リアに怪我させたらただじゃおかないからね!」
言うとユイカとタイリンは姿を消して何処かへ行ってしまった
「・・・相変わらずだな、あいつ等は」
「あの二人らしいけど」
相変わらずの二人を見てユーリは呆れ、リアは苦笑していた
「リア、そろそろ準備を始めるわ」
「ユーリ、こっちの方も練習始めるぞ」
「はーい。じゃあユーリ、お互いに頑張ろうね」
「ああ。じゃあ後でな」
「うん」
同時にジュディスとセイがリアとユーリを呼ぶ声が聞こえ返事を返し、別々の方向へと向かった
だが、ユーリとリアはまだ知らない
この劇がもう既に一部変わっている、と言う事を
続く
あとがき
箱版ED後設定で凛々の明星+αで劇に挑戦w
せっかくなので神将達も出しちゃいましたww(この子達の出番も増やしたかったからww)
眠りのプリンセスですが、多少オリジナル設定が入ると思います
その辺は後半を読んでからのお楽しみww
けど久々に長い話しになると思いますι
金色のコルダ2 火原 和樹 キャラクターソング Romantic Stage より
2010.07.17
その言葉が聞こえているのかいないのか、どんどん彼との距離が縮まっていっていた
Romantic Stage(前編)
晴れた日の昼下がり、今日はリアの仕事が早く終わりイサキと一緒に帝都の露店街に着ていた
「此処はいつ来ても賑やかよね」
「イサキ、帝都に来るの久しぶりだしね」
「前に来た時より賑やかになってる気はするけどね」
星喰みとの戦いが終わりもう1年以上が経つ
戦い後はこの露店街も今ほど賑わってなかったが、皆今まで通りの生活を取り戻し商売に力を入れる人達も増え露店街は前以上に賑やかになったのだった
「あれ・・・?」
「どうしたの?」
「よ、お二人さん」
「え?」
ふとある場所に目が止まりイサキは足を止めリアが疑問を持っていると、今度は聞き覚えのある声が聞こえリアはゆっくりと声の聞こえた方へと視線を向けると
「ユーリ!」
ユーリが人並みを抜けてリアとイサキの方に向かってきていた
「久しぶりね、ユーリ」
「おう。にしてもイサキが帝都にいるなんて珍しいな」
「リアとデート中よ」
イサキは小さく笑ってリアを見るとリアは驚いた顔のままじっとユーリを見ていた
「ユーリ、いつ帰って来たの?」
「今だよ」
「さてと、じゃあ私はそろそろお暇しようかな」
「え?」
イサキは二人の様子を見て小さく笑ってそう言うとリアが首を傾げた
「せっかく旦那が迎えに着たんだから此処は譲らなきゃでしょ」
「イ、イサキっ、旦那って///」
「んじゃありがたく」
「ちょっと、ユーリ///」
イサキはニコリとして言うとリアは顔を赤くして慌てだしたが、ユーリは気にせずそのままリアの肩を抱き自分の方に引き寄せリアは更に慌て、イサキは思わず笑ってしまった
「ま、この後に何もなかったら良かったんだけどな」
「「?」」
ユーリの言葉にリアもイサキも疑問を持ちユーリを見る
「時間もねえし、とっとと行くぞ」
「行くって何処に?」
「フィエルティア号だよ。あ、イサキもな」
「私も?」
「ほら行くぞ」
急に自分の名前まで言われ少し驚いていたがユーリが歩き出し、リアもイサキもそのまま一緒に街の外へと向かった
「あ、リア、イサキ」
「お二人とも、お久しぶりです」
「エステル、カロル、みんな!」
「それにセイとアスラまで・・・」
フィエルティア号に乗ると、凛々の明星のメンバーが勢揃いしていた
「みんなどうして此処に? それに兄さんとアスラも?」
「実はみんなに協力して欲しい事があって・・・」
カロルは全員が揃った事を確認するとゆっくりと説明を始めた
先日ギルドの仕事でナム孤島を訪れた凛々の明星、その時に以前ユーリ達に劇に出て欲しいと頼んだ演劇ギルドショータイムの人と会い、その時にまた劇に出て欲しいと頼まれたそうだ
その時丁度一緒にいたエステルが以前劇に出た時の楽しさを思い出し、ユーリ達に頼んで引き受けたのだった
が、今回は凛々の明星オリジナル作品をやって欲しいと言われ、エステルが書いている物語を劇にしてみては? と言うジュディスの提案でエステルが書いた物語を劇でやる事になり、各地にいる凛々の明星の面々を迎えに行っていたのだった
「セイとアスラからリアがイサキと一緒に帝都にいるって聞いてユーリに迎えに行ってもらっていたのよ」
「なるほどね。でもどうして私も?」
彼等とはあまり接触がないイサキはリアと一緒に疑問を持って尋ねる
「それが、人数が足りなくてね」
「それで出来ればリアとイサキにも協力して欲しくて」
そこまで言われリアもイサキもようやく自分達が此処に呼ばれた理由が解ったのだった
「そういう事なら私は構わないけど、イサキはどうする?」
「ちょっと面白そうだから私も良いわよ」
「ホント、ありがとう!」
思ってたよりあっさりと了承した事にエステルとカロルは嬉しくなりリアとイサキの所に行って喜んでいた
「で、その劇の内容ってのはどんな話しなの?」
「あ、それはですね・・・」
リタの問いにエステルはニコリと笑って一冊の本を取り出した
どうやらその本に書かれている物語を劇でやるようだ
「では、簡単に物語を説明しますね」
そしてその内容をエステルが読み始めたのだった
数分後・・・
「・・・と言うお話です」
「へえ、良い話しじゃない」
「ありがとう御座います」
「女の子が好きそうな話よね」
「そういう方が客受けは良いんじゃないか」
各々物語の内容の感想を述べているとアスラが話しを進める
「じゃあこれから配役を決めないとね」
「あ、そうだね。じゃあどうしようか?」
「オレは何でも良いけどな」
「俺も。お前等に任せるよ」
「相変わらずユーリもセイも投げやりねえ」
「こういうのはやっぱりリアちゃんや嬢ちゃんの方が良いんじゃない?」
「まああんた達なら妥当な線じゃない」
「けどリタだって可愛かったじゃない」
「あ、あたしは絶対にイヤよ///」
前の劇でリタがお姫様をやったのを思い出して言うとリタは頬を赤く染め焦りながら否定した
「じゃあくじで配役を決めましょう」
言ってジュディスはくじを出した
「相変わらずジュディは準備が良いなι」
「確かにくじの方が手っ取り早く決まるしね」
「けど、これって俺様達があの役になる可能性もあるんでしょ?」
「それはそれで客受けすると思うけどな」
「え~ボクはヤだなぁ~」
「まあ時間もないみたいだし早く決めちゃいましょう」
「そうね、誰がどの役に当たっても恨みっこなし、ね」
「ええ。それじゃあ・・・」
「「「「「せーの!」」」」」
掛け声と共に皆一斉にくじを引いた
数十分後、
「皆さん、来て頂いて有り難う御座います!」
ナム孤島へ到着した凛々の明星はそのまま体育館へと向かい、演劇ギルドのメンバーと会った
「皆さんのお話は伺ってます」
「迫力があって凄いギルドだって」
「どんな劇をやるのか楽しみにしてますね!」
ショータイムの一員が以前凛々の明星がやった劇が好評だった事を聞き、楽しみにしていると言う感想を述べそのまま立ち去って行った
「・・・絶対に凛々の明星は演劇ギルドだって思われてるよ、あれ」
「だろうな」
アスラとセイの言葉にカロルは複雑な表情を浮かべて大きな溜息を吐き、そんなやり取りを見てリアは苦笑していた
「ところで、演目と配役の方は決まりましたか?」
「ええ、それなら心配ないわ」
「後はみんなで読み合わせや準備をすれば大丈夫だと思います」
「そうですか。私も楽しみにしています。では、私達は裏の仕事に回りますから、必要な物があれば何でも言って下さい」
「ああ、解った」
「さてと、じゃあ此処で劇の再確認をしておこうか」
ショータイムのギルド員がいなくなったのを見ると、アスラはリア達に向き合いリアが頷く
「演目はエステルの物語『眠りのプリンセス』。配役はさっきくじで決めた通りよ」
・お姫様:ジュディス
・王子様:ユーリ
・良い魔女:エステル、カロル、リタ
・悪い魔女:リア
・悪い魔女の使い魔:レイヴン、ラピード
・協力者:セイ
・お后様:イサキ
「けど、王様が決まってないよ?」
「それに脇役もいるし、どうするの?」
「ショータイムの人達は裏方の仕事で手が離せないしねえ」
「そういうだろうと思って、もう手は打ってある」
「え?」
セイの言葉に驚きリアがニコリと笑うと、リアとセイの周りに神将達が現れる
「うわぁ!」
「あ、あんた達」
「久しぶりだな、みんな」
「「皆さん、お久しぶりです」」
フキがユーリ達に挨拶するとハクスイとナセアが礼儀正しくお辞儀をして挨拶する
「もしかして、フキ達に手伝ってもらうの?」
「船で役決めた後に人数が足りないってなった時に神将達に協力してもらうのはどうかって話してな」
「それでアスラがフキに知らせて来て貰ったって訳よ」
「なるほどね」
ユーリ達は驚きつつも何処か納得がいった
「にしても、まさか人間の政に俺達が出る事になるなんてな」
「思いもしなかったよね」
「確かに。でもあたしはちょっと興味あるな」
「私も」
「ごめんね、みんな急に来てもらっちゃって」
「ううん。良いのよ」
「だって、リアの頼みだもん」
神将達の各々の反応を見てリアは微笑み、リンコウがリアを見て言う
「それで私達は何をすれば良いんだ?」
「王様役と脇役とナレーションをやって欲しいの」
「確かにそれくらいなら、あまり姿を見せないで済むしな」
普段彼等がこうやって揃って言霊使い以外の前に出てくるという事はあまりないし、彼等自身も言霊使いや主以外の人間と関わりを持ちたくない、と言う事もあるし、見える人間も多くはない
今は見えるようにしているだけだが、彼等が力を出せばリア達ですら見えないかもしれない
「それでフキに王様役を、アスラとナセアにナレーションをやってほしいの」
「ナレーションが二人?」
「こういうのは前半後半で変えた方が盛り上がり方が違うのよ」
「なるほどね」
「オレは構わないぜ」
「ボクも」
「わたしも構いませんよ」
「じゃあこれで役は決まったな」
「時間もあんまりない事だし、そろそろ準備しなくちゃね」
セイとリアの言葉にユーリ達は頷き、カロルは全員を見て意気込む
「それじゃあ、みんな張り切って行こう!」
「「「「ええ」」」」「「おう」」「はい!」「「ああ」」「うん」「ワン!」
皆一斉に返事を返し、数時間後に始まる劇に向けて準備を始めたのだった
*
「にしても、リアが悪い魔女に当たるとはなぁ」
「そういうユーリだって王子様、でしょ?」
「どう考えたって、似合わないわね」
各々読み合わせを終わらせ、最終確認の為にユーリとリアは魔女と王子の戦いの所を話し合いをしていた
脇役であるユイカとタイリンはリアとユーリの所に来ていたが、やはりリアとユーリの配役に納得がいっていなかった
「これって代えられないの?」
「恨みっこなしのくじで決まった事だしね」
「そうは言うけど、戦うシーンがあるんでしょ?」
「まあな。けど、オレ達だって本気でやる訳じゃねえしな」
「うん。でもユーリ
ユーリもリアが相手なら本気で戦う訳じゃないと言うのは解ってはいるがリアが大事なユイカとタイリンは納得いっていない顔をしている
「でもやっぱり心配!」
「ユーリ、リアに怪我させたらただじゃおかないからね!」
言うとユイカとタイリンは姿を消して何処かへ行ってしまった
「・・・相変わらずだな、あいつ等は」
「あの二人らしいけど」
相変わらずの二人を見てユーリは呆れ、リアは苦笑していた
「リア、そろそろ準備を始めるわ」
「ユーリ、こっちの方も練習始めるぞ」
「はーい。じゃあユーリ、お互いに頑張ろうね」
「ああ。じゃあ後でな」
「うん」
同時にジュディスとセイがリアとユーリを呼ぶ声が聞こえ返事を返し、別々の方向へと向かった
だが、ユーリとリアはまだ知らない
この劇がもう既に一部変わっている、と言う事を
続く
あとがき
箱版ED後設定で凛々の明星+αで劇に挑戦w
せっかくなので神将達も出しちゃいましたww(この子達の出番も増やしたかったからww)
眠りのプリンセスですが、多少オリジナル設定が入ると思います
その辺は後半を読んでからのお楽しみww
けど久々に長い話しになると思いますι
金色のコルダ2 火原 和樹 キャラクターソング Romantic Stage より
2010.07.17