星喰み編
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フィエルティア号に戻って来た私達は次の目的地エレアルーミンへ向かって行った
エレアルーミンはトルビキア大陸の北東の海に浮かぶ水晶化した島だった
そしてその中心に洞窟があり、私達はその入り口に立っていた
「此処が結晶化の中心みたいだな」
「綺麗・・・」
「夢の中に居るみたいです」
「低密度で結晶化したエアルか。・・・むしろマナ? サンプルを採取しておかなきゃ」
洞窟に足を踏み入れた瞬間、私とエステルは洞窟内の至る所にあるクリスタルのような結晶を見て歓声の声を出していると、リタも声を出し、サンプルを採取しだした
「なんでああも反応に差があるかねえ」
「まるで天と地、だな・・・」
「バリバリ砕けるよ、あはは面白い」
「こっちはこっちではしゃいでるし・・・」
私達の反応を見てレイヴンと兄さんは苦笑していると、カロルが足下にある結晶を踏み声をあげるとアスラも苦笑していた
「呑気なもんね。これ自然に出来たんじゃないわよ?」
「え、どういう事?」
「結晶化によって新たに生まれた地の中心・・・此処にそれを行った何者かがいる」
「それとエアルクレーネもね」
「ワン! ワン!」
「どうしたラピード、なんか見つけたか」
ラピードが声を発した方を見ると、踏み荒らした跡が幾つもあった
「どうやら先客がいるらしいな」
「ああ。みんな、用心しろよ」
私達は一斉に頷き、警戒を強めて先に進み出した
83.エレアルーミン石英林
「それにしても、本当に綺麗な所ですね」
洞窟の中を歩いていると、エステルがぽつりと呟いた
「うん。幻想的で良い所よね」
「おやおや、嬢ちゃんとリアちゃんは気に入っちゃったの?」
「ええ」「はい」
私とエステルはニコリとして言うと兄さんとユーリはぼそりと呟いた
「俺は目ぇ痛いんだが・・・」
「同じく」
「女の子はこういう綺麗な物が好きだからね」
「でもジュディスは冷静だよね」
「そう? 私も結構気に入ってるのだけれど」
「リタは・・・って、聞くまでもないか」
リタは辺りにある結晶を見てはメモを取りぶつぶつと言っていた
「じゃあ此処の結晶をちょっとだけ貰ってリアちゃんにプレゼントしたら?」
「はあ? なんだよいきなり」
突然話しを振られユーリは疑問符を出していると、レイヴンがニヤニヤしながらユーリと私を見た
「またまたぁ~、隠しても駄目よ。おっさん達もう知ってるんだから」
「知ってるって、何を?」
「ユーリとリアちゃんが付き合いだしたって事」
「「!」」
その言葉を聞いて私は驚いてみんなを見るとエステル、カロル、レイヴン、ジュディスがニッコリと笑っていた
「えっ、な、何で///」
「ゾフェル氷刃海にいる時に、アスラとセイから聞きました」
「ア、アスラ、兄さん///!!」
「今更隠す必要ねえだろ」
「もうみんな知ってるんだから諦めなよ」
「良かったわね、青年!」
「おめでとう、ユーリ、リア!」
「おめでとうございます!」
「おめでとう」
「お、おめでとう///」
次々に祝われてどうしたものかと思って、会話に参加していないだろうと思っていたリタを見るとリタも小さい声で顔を赤らめながら言った
「やれやれ、そういう事らしいぜ」
「・・・・///」
ユーリは苦笑しながら私の頭に手を置き、私はみんなの言葉を聞いて照れてしまい顔を俯けてしまった
「! みんな伏せて!」
途端、アスラがそう叫び、私達は伏せると頭の上を何かが通り過ぎ、それは私達の横の結晶に突き刺さる
「この武器・・・!」
ジュディスの声が聞こえ顔を上げると、巨大な円形の刃が結晶に突き刺さっていた
「ナン!」
カロルは私達の前を見てそう叫び、私達も前を見ると荒い息を吐きながら私達を見ているナンがいた
「・・・警告する。此処は魔狩りの剣が活動中だ。直ぐに立ち去り・・・」
「ナン!」
ナンはそのまま倒れ、直ぐにカロルとエステルが駆け寄りエステルが治癒術を掛け始めた
「ひどいケガ・・・」
「しっかり! ナン!」
「カロル・・・」
「一人でどうしたんだよ! 首領やティソン達は?」
「・・・師匠達は奥に・・・」
「え? ナンを置いて!? 首領はともかく、ティソンがナンを連れてかないなんて・・・一体何が遭ったのさ!」
「不意に標的と此処で戦いになって、あたし、いつもみたいに出来なくて・・・師匠が迷いがあるからだって」
「迷い?」
ナンは身体を起こして少し寂しそうな悔しそうな顔をしてカロルにそう話し、さっきよりも表情を強めて話しを続けた
「魔物は憎い。許せない。その気持ちは変わらない」
その目は本当に憎いものを恨んでいるような目だったが、直ぐに悲しい目に戻る
「でも今はこんなとこに来て魔物を狩る事よりもしなきゃいけない事があるんじゃないかって・・・それを話したら・・・」
「置いて行かれたってか」
「愚かね。この期に及んで生き方を見つめ直せないなんて」
「ひどいよ! ナンは間違ってないのに!」
「ま、落ち着け、カロル。なぁ、魔狩りの剣の狙いは始祖の隷長だろ」
その言葉にナンは答えようとしないが黙っている事はそれを認めていると言う事だ
「急いだ方が良さそうね」
「ああ」
「さぁ、ナン、歩ける?」
「え? う、うん。けど・・・」
「こんな所に一人でいる方がもっと危険よ」
「一緒に行こう、ナン」
「カロル・・・。うん」
私はナンの前まで移動して目線を合わせ優しく微笑みながら言うと、カロルがナンの手を引いて立たせてやった
私は微笑んで二人の様子を見ているとユーリが私の横に移動して来て、私も立ち上がってエステル、ラピード、カロル、ナンの後を追って歩き出した
「なーんかちょっと甘ーい空気じゃなあい?」
「カロルとナン、それにユーリとリア、ね」
「たく、今はそれどころじゃないでしょうに」
「周りの雰囲気に呑まれたか?」
「そうかもね。でも、さっきのカロル格好良かったと思うよ」
「そうね。あの子も惚れ直しちゃったんじゃない?」
「此処はカロルの見せ場ね」
「無駄口叩いてないであたし等も行きましょ」
「・・・相変わらずだな、リタは」
「そうねぇ・・・」
「ま、でも、そろそろ行かないとね」
「ええ。行きましょう」
そう言ってセイ達は先に歩いて行ったリタの後を追い駆けた
続く
あとがき
今回はちょっとだけ恋バナ入れてみました
いやだってさ、ユーリとリアちゃんの事もうみんな知ってる訳だからこの辺で本人達にも~とか思ってね
でも、ユーリはゾフェル氷刃海ん時にあの会話は聞こえてました(笑)
アスラも言ってたけど、此処のカロルは本当カッコイイよね
で、絶対ナンは此処で惚れ直したよね!って友達と話してたので会話でそれを入れてみた(笑)
さて、次回はいよいよ最深部に到着です
下書き:2009.01.04
完成:2009.08.17
エレアルーミンはトルビキア大陸の北東の海に浮かぶ水晶化した島だった
そしてその中心に洞窟があり、私達はその入り口に立っていた
「此処が結晶化の中心みたいだな」
「綺麗・・・」
「夢の中に居るみたいです」
「低密度で結晶化したエアルか。・・・むしろマナ? サンプルを採取しておかなきゃ」
洞窟に足を踏み入れた瞬間、私とエステルは洞窟内の至る所にあるクリスタルのような結晶を見て歓声の声を出していると、リタも声を出し、サンプルを採取しだした
「なんでああも反応に差があるかねえ」
「まるで天と地、だな・・・」
「バリバリ砕けるよ、あはは面白い」
「こっちはこっちではしゃいでるし・・・」
私達の反応を見てレイヴンと兄さんは苦笑していると、カロルが足下にある結晶を踏み声をあげるとアスラも苦笑していた
「呑気なもんね。これ自然に出来たんじゃないわよ?」
「え、どういう事?」
「結晶化によって新たに生まれた地の中心・・・此処にそれを行った何者かがいる」
「それとエアルクレーネもね」
「ワン! ワン!」
「どうしたラピード、なんか見つけたか」
ラピードが声を発した方を見ると、踏み荒らした跡が幾つもあった
「どうやら先客がいるらしいな」
「ああ。みんな、用心しろよ」
私達は一斉に頷き、警戒を強めて先に進み出した
83.エレアルーミン石英林
「それにしても、本当に綺麗な所ですね」
洞窟の中を歩いていると、エステルがぽつりと呟いた
「うん。幻想的で良い所よね」
「おやおや、嬢ちゃんとリアちゃんは気に入っちゃったの?」
「ええ」「はい」
私とエステルはニコリとして言うと兄さんとユーリはぼそりと呟いた
「俺は目ぇ痛いんだが・・・」
「同じく」
「女の子はこういう綺麗な物が好きだからね」
「でもジュディスは冷静だよね」
「そう? 私も結構気に入ってるのだけれど」
「リタは・・・って、聞くまでもないか」
リタは辺りにある結晶を見てはメモを取りぶつぶつと言っていた
「じゃあ此処の結晶をちょっとだけ貰ってリアちゃんにプレゼントしたら?」
「はあ? なんだよいきなり」
突然話しを振られユーリは疑問符を出していると、レイヴンがニヤニヤしながらユーリと私を見た
「またまたぁ~、隠しても駄目よ。おっさん達もう知ってるんだから」
「知ってるって、何を?」
「ユーリとリアちゃんが付き合いだしたって事」
「「!」」
その言葉を聞いて私は驚いてみんなを見るとエステル、カロル、レイヴン、ジュディスがニッコリと笑っていた
「えっ、な、何で///」
「ゾフェル氷刃海にいる時に、アスラとセイから聞きました」
「ア、アスラ、兄さん///!!」
「今更隠す必要ねえだろ」
「もうみんな知ってるんだから諦めなよ」
「良かったわね、青年!」
「おめでとう、ユーリ、リア!」
「おめでとうございます!」
「おめでとう」
「お、おめでとう///」
次々に祝われてどうしたものかと思って、会話に参加していないだろうと思っていたリタを見るとリタも小さい声で顔を赤らめながら言った
「やれやれ、そういう事らしいぜ」
「・・・・///」
ユーリは苦笑しながら私の頭に手を置き、私はみんなの言葉を聞いて照れてしまい顔を俯けてしまった
「! みんな伏せて!」
途端、アスラがそう叫び、私達は伏せると頭の上を何かが通り過ぎ、それは私達の横の結晶に突き刺さる
「この武器・・・!」
ジュディスの声が聞こえ顔を上げると、巨大な円形の刃が結晶に突き刺さっていた
「ナン!」
カロルは私達の前を見てそう叫び、私達も前を見ると荒い息を吐きながら私達を見ているナンがいた
「・・・警告する。此処は魔狩りの剣が活動中だ。直ぐに立ち去り・・・」
「ナン!」
ナンはそのまま倒れ、直ぐにカロルとエステルが駆け寄りエステルが治癒術を掛け始めた
「ひどいケガ・・・」
「しっかり! ナン!」
「カロル・・・」
「一人でどうしたんだよ! 首領やティソン達は?」
「・・・師匠達は奥に・・・」
「え? ナンを置いて!? 首領はともかく、ティソンがナンを連れてかないなんて・・・一体何が遭ったのさ!」
「不意に標的と此処で戦いになって、あたし、いつもみたいに出来なくて・・・師匠が迷いがあるからだって」
「迷い?」
ナンは身体を起こして少し寂しそうな悔しそうな顔をしてカロルにそう話し、さっきよりも表情を強めて話しを続けた
「魔物は憎い。許せない。その気持ちは変わらない」
その目は本当に憎いものを恨んでいるような目だったが、直ぐに悲しい目に戻る
「でも今はこんなとこに来て魔物を狩る事よりもしなきゃいけない事があるんじゃないかって・・・それを話したら・・・」
「置いて行かれたってか」
「愚かね。この期に及んで生き方を見つめ直せないなんて」
「ひどいよ! ナンは間違ってないのに!」
「ま、落ち着け、カロル。なぁ、魔狩りの剣の狙いは始祖の隷長だろ」
その言葉にナンは答えようとしないが黙っている事はそれを認めていると言う事だ
「急いだ方が良さそうね」
「ああ」
「さぁ、ナン、歩ける?」
「え? う、うん。けど・・・」
「こんな所に一人でいる方がもっと危険よ」
「一緒に行こう、ナン」
「カロル・・・。うん」
私はナンの前まで移動して目線を合わせ優しく微笑みながら言うと、カロルがナンの手を引いて立たせてやった
私は微笑んで二人の様子を見ているとユーリが私の横に移動して来て、私も立ち上がってエステル、ラピード、カロル、ナンの後を追って歩き出した
「なーんかちょっと甘ーい空気じゃなあい?」
「カロルとナン、それにユーリとリア、ね」
「たく、今はそれどころじゃないでしょうに」
「周りの雰囲気に呑まれたか?」
「そうかもね。でも、さっきのカロル格好良かったと思うよ」
「そうね。あの子も惚れ直しちゃったんじゃない?」
「此処はカロルの見せ場ね」
「無駄口叩いてないであたし等も行きましょ」
「・・・相変わらずだな、リタは」
「そうねぇ・・・」
「ま、でも、そろそろ行かないとね」
「ええ。行きましょう」
そう言ってセイ達は先に歩いて行ったリタの後を追い駆けた
続く
あとがき
今回はちょっとだけ恋バナ入れてみました
いやだってさ、ユーリとリアちゃんの事もうみんな知ってる訳だからこの辺で本人達にも~とか思ってね
でも、ユーリはゾフェル氷刃海ん時にあの会話は聞こえてました(笑)
アスラも言ってたけど、此処のカロルは本当カッコイイよね
で、絶対ナンは此処で惚れ直したよね!って友達と話してたので会話でそれを入れてみた(笑)
さて、次回はいよいよ最深部に到着です
下書き:2009.01.04
完成:2009.08.17