満月の子編
夢主名変更
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エステルの決意が決まり私達はマンタイクの宿に1日泊まり、次の日に砂漠に向かう事にした
ただ、気がかりなのはやっぱりこの街の状況だった
街の住民は見かけず、外には商売人や騎士団しかいない
けど、商売人の側にも必ずと言って良いほど騎士の姿がある
それはこの宿も一緒だった
宿の中に一人の騎士がいて、私達は騎士がいる中明日の計画を立てていた
「・・・やっぱり何処に行っても騎士がいるね」
「しかも宿の中までいるなんてね・・・」
「見張られてる感じでやーね」
その変な雰囲気に私達は疑問を抱いていた
「何か情報入ってないのか?」
「こんな状況だからな。下手に動けねえんだよ」
「どうしてです?」
「何処で情報が漏れるか解らないからね」
「お互いに警戒して動けないって事ね」
「うん。それで情報が漏れて信用もなくなっちゃうって事もありえるしね」
「ギルドと同じって事だね」
「そう」
「とりあえず、今日はこれくらいにしようぜ」
「そうだね。砂漠に入るんだからちゃんと体力付けておかないとね」
「倒れたりしたら大変だしね」
「そそ。じゃあもう寝よ寝よ」
レイヴンはそう言って自分のベッドへと移動した
「「うーん・・・」」
「ほら、カロルもリタももう寝ろ」
ユーリに声を掛けられカロルもリタも渋々ベッドに移った
44.ちいさな宝石
「世話になったな」
翌朝、私達は宿屋の店主にお礼を言うと店主は心配そうな顔をして私達を見て言った
「あのぉ・・・どんな理由があるか、存じませんが・・・やはり砂漠へ行くのはおやめになった方が・・・」
「サンキュ、でもみんなで考えて出した結論だからな」
「そうですか、ではお約束の物を・・・」
そう言って店主はカウンターの上に人数分の水筒を置いた
「水筒、こんなに小さいの!?」
「十分じゃない?」
「そうね、砂漠に生えてるある種のサボテンは、水を多分に含んでるから」
「そこから小まめに水を補給すればこれで事足りるって事だ」
「ありがとう御座います。助かります」
「いえいえ。それらは差し上げますので遠慮無く使って下さい。街にある湖で水を汲んで行くと良いでしょう」
「解った」
「ところでさ、此処に居たあの騎士、何?」
リタは昨日から気になっていた事を切り出した
交代の時間なのか丁度此処には騎士がいない
聞けるのは今だけだろう
「・・・あれは、監視です。住民が外から来た方と勝手に話をしないように」
「どうして、そんな事を?」
「理由は分かりませんが執政官命令で、私のような商売人以外は外出禁止なのです」
「成る程・・・だから街中に住人の姿が見えないんだな」
「此処でも執政官が悪巧みしてるのかな」
カロルの言葉にユーリは頷きまた店主に視線を戻す
「つい最近まで執政官なんていなかったのに、とうとう此処に来て・・・」
「そうなんです?」
「ええ。最近、ノードポリカで騎士団が動いているとか。遂に騎士団がベリウスの捕縛に乗り出したみたいですね。この街に帝国の執政官が赴任してきたのもその波紋みたいですね」
「騎士団がベリウスを捕まえるの!?」
「なんでも闘技場の統領が人魔戦争の裏で糸を引いてたらしいですから」
「「「「「「「「「!」」」」」」」」」
店主の言葉に私達は驚いて店主を見た
「ベリウスが・・・?」
「この街ではそう言われてます。まあ戦士の殿堂がある限り、帝国はうかつに手出し出来ないはずですがね」
すると宿屋の扉が開き、見張りの騎士が入って来てカウンターの隣に立った
「・・・・・」
「ご利用有り難う御座いました」
「え・・・ちょ・・・」
「世話になったな。湖に水汲みに行くぞ」
店主は少し間を置いて商売声で挨拶するとカロルが少し焦り、ユーリはお礼だけ言って水筒を持って外へと向かいだした
「・・・ねえ、さっきの話し本当なのかな?」
宿屋を出て騎士がいない辺りに来るとカロルは俯いて言った
「ベリウスが人魔戦争の裏で糸を引いてたってやつか?」
「うん・・・」
「どうなんだろうな。おっさん何か知らねえか?」
「さあてね。俺様も会った事ないしドンもそんな事は言ってなかったしねぇ・・・」
「私達もそんな話し聞いた事ないし」
「うん・・・」
「でもこの街の人はそう思ってるんでしょ?」
「みたいですね・・・」
「・・・・・」
皆、さっきの話しが気になるのかどことなく浮かない顔をしていた
それは勿論私もだけど、一番ジュディスが怪訝そうな顔をしていた
「やだよぉ、はなしてよぉ!」
思いに耽っていると不意に幼い女の子の声が耳に入り、私達は足を止めその場所を見ると、石造りの小さな家の前の横で幼い女の子と男の子、そして帝国騎士が二人いた
騎士の一人は女の子の手を掴み、女の子はその手を振り払おうとジタバタと暴れていた
「外出禁止を破る悪い子は執政官様に叱って頂かないとな」
「いやだ、ぼくたち、お父さんとお母さんを探しに行くんだよ・・・!」
その言葉を聞いてユーリの眉がぴくりと動いた
ユーリはそのまま足を動かし騎士達の方へと向かって行き、その後に私もラピードも続いた
「執政官様とやらの代わりにオレが叱っといてやるよ」
「よそ者は口出しするな」
突然のユーリと私達の登場に騎士は振り返り言うが、
「許してあげて下さい。わたしが直接、この子達に代わって執政官に頭を下げます」
私の後ろからエステルが出て来てそう言うと騎士は顔色を変えた
「おや・・・もしや、この方・・・」
この様子からしてこの騎士達はエステルがあのエステリーゼ姫だという事を知っているようだった
「し、失礼しました・・・!」
騎士達は敬礼すると直ぐさまその場から立ち去って行った
「もしかしてマズかったでしょうか?」
エステルはそう言って私とユーリを見るとユーリは苦笑して答えた
「結果オーライだな」
「二人共ケガしてないか?」
ふと兄さんの声が聞こえそこに顔を向けると兄さんが女の子と男の子の目線に会うようにしゃがんで聞いていた
「うん、だいじょうぶ。お兄ちゃん達が助けてくれたから」
「そっか。それなら良かった」
兄さんはそう言うと優しく笑って二人の頭を撫でてやると二人共にっこりと笑った
「貴方達、お名前は?」
私は二人の前に行くと兄さん同様目線に合うようにしゃがみニッコリと笑って言った
「ぼくはアルフ、妹はライラって言うんだ」
「お父さんとお母さん、どうしたのかしら?」
騒ぎが落ち着き、ジュディス達もこちらに歩みよりジュディスは男の子に聞いた
「んーとね、シッセイカン様の馬車に乗せられて砂漠に連れてかれちゃった・・・フェローのチョーサするんだって」
沈んだ声で男の子は答え、次に出て来たのはフェローの名だった
「! フェローって・・・!」
「ああ・・・」
エステルの言葉にユーリも私達も真剣な表情で頷いた
「でも、フェローの調査って何をする気よ?」
「それに街の人を利用してって事だよね? 酷くない?」
「ねぇ・・・お兄ちゃん、お父さんたちさがしにいかないの?」
すると、黙っていたライラが悲しそうな顔をしてアルフの服の袖を引っ張った
アルフが言葉を発する前に、ジュディスが口を挟んだ
「やめなさい。貴方達が砂漠に行っても死ぬだけよ」
「えっ」
「ジュディス!」
ジュディスの言葉にエステルは非難の声を上げるが、ジュディスは笑顔で答える
「私達が探すわ。だから、砂漠に行ってはダメ」
「ほんとに?」
「私、ウソはつかないわ。 ・・・良いでしょ? カロル」
「うん、良いよ」
アルフは嬉しそうに問い返すとジュディスは頷き、カロルも即座に賛成した
「いやにあっさりしてるわね」
「義を持って事を成せ、ですよね」
その言葉に私達も笑って頷いた
「ありがとう! お姉ちゃんたち」
「お礼にこれ、あげる!」
アルフが懐から何かを取り出し、それをジュディスに手渡して走って行った
何を渡されたのだろうかと思いジュディスの手を見ると、ぴかぴかとした輝きを放つ小さなガラス玉だった
「・・・ガラス玉?」
「素敵な宝石だわ」
「仕事の報酬ですね」
二人にとってこれは本当に価値のある宝石なのだろう
そう思い私もエステルもにこりと笑った
「先払いしてもらった分、きっちり働かないとな、カロル」
「そうだね」
ユーリも笑って返すとカロルも笑みを浮かべた
「・・・にしても・・・帝国がフェローの調査、か・・・」
「なーんか引っかかるわよね」
兄さんの言葉にレイヴンも怪訝そうな顔をする
「ああ。此処の執政官は何を企んでるんだろうな。フェローを探したりしてさ」
「帝国としては姫様を狙う化け物は排除したいんじゃないの?」
「でもあいつ等、エステルが狙われてる事も気付いてないんじゃない?」
「いや、あん時見てるから気付いてはいるだろうな」
「じゃあ、何の為よ」
「あたしが知る訳ないでしょ」
「外出禁止と言うのも解らないわね」
「とにかく、まずはコゴール砂漠でしょ」
「ああ、この街の事を調べるにしても帰って来てからだ」
「早くあの二人の親を助けてやんないと、この暑さでぶっ倒れちまうわよ」
「・・・そうですね」
「じゃあ話しは此処で切り上げて、湖に水汲んだら砂漠に行くぞ」
兄さんの言葉に私達は頷き、湖へと向かい宿屋で貰った水筒に各自水を入れると私達は砂漠へ続く出口へと向かって行った
続く
あとがき
砂漠入る前で終わっちゃったよ(笑)
今回はユーリ、セイ兄、リアちゃん、ジュディスちゃんが完全にお兄ちゃんお姉ちゃんでしたね
この四人お兄ちゃんお姉ちゃんで欲しい・・・(おい(笑))
次回こそ砂漠です(笑)
さぁ~頑張って書くぞぉ~!!
下書き:2008.12.15
完成:2009.07.14
ただ、気がかりなのはやっぱりこの街の状況だった
街の住民は見かけず、外には商売人や騎士団しかいない
けど、商売人の側にも必ずと言って良いほど騎士の姿がある
それはこの宿も一緒だった
宿の中に一人の騎士がいて、私達は騎士がいる中明日の計画を立てていた
「・・・やっぱり何処に行っても騎士がいるね」
「しかも宿の中までいるなんてね・・・」
「見張られてる感じでやーね」
その変な雰囲気に私達は疑問を抱いていた
「何か情報入ってないのか?」
「こんな状況だからな。下手に動けねえんだよ」
「どうしてです?」
「何処で情報が漏れるか解らないからね」
「お互いに警戒して動けないって事ね」
「うん。それで情報が漏れて信用もなくなっちゃうって事もありえるしね」
「ギルドと同じって事だね」
「そう」
「とりあえず、今日はこれくらいにしようぜ」
「そうだね。砂漠に入るんだからちゃんと体力付けておかないとね」
「倒れたりしたら大変だしね」
「そそ。じゃあもう寝よ寝よ」
レイヴンはそう言って自分のベッドへと移動した
「「うーん・・・」」
「ほら、カロルもリタももう寝ろ」
ユーリに声を掛けられカロルもリタも渋々ベッドに移った
44.ちいさな宝石
「世話になったな」
翌朝、私達は宿屋の店主にお礼を言うと店主は心配そうな顔をして私達を見て言った
「あのぉ・・・どんな理由があるか、存じませんが・・・やはり砂漠へ行くのはおやめになった方が・・・」
「サンキュ、でもみんなで考えて出した結論だからな」
「そうですか、ではお約束の物を・・・」
そう言って店主はカウンターの上に人数分の水筒を置いた
「水筒、こんなに小さいの!?」
「十分じゃない?」
「そうね、砂漠に生えてるある種のサボテンは、水を多分に含んでるから」
「そこから小まめに水を補給すればこれで事足りるって事だ」
「ありがとう御座います。助かります」
「いえいえ。それらは差し上げますので遠慮無く使って下さい。街にある湖で水を汲んで行くと良いでしょう」
「解った」
「ところでさ、此処に居たあの騎士、何?」
リタは昨日から気になっていた事を切り出した
交代の時間なのか丁度此処には騎士がいない
聞けるのは今だけだろう
「・・・あれは、監視です。住民が外から来た方と勝手に話をしないように」
「どうして、そんな事を?」
「理由は分かりませんが執政官命令で、私のような商売人以外は外出禁止なのです」
「成る程・・・だから街中に住人の姿が見えないんだな」
「此処でも執政官が悪巧みしてるのかな」
カロルの言葉にユーリは頷きまた店主に視線を戻す
「つい最近まで執政官なんていなかったのに、とうとう此処に来て・・・」
「そうなんです?」
「ええ。最近、ノードポリカで騎士団が動いているとか。遂に騎士団がベリウスの捕縛に乗り出したみたいですね。この街に帝国の執政官が赴任してきたのもその波紋みたいですね」
「騎士団がベリウスを捕まえるの!?」
「なんでも闘技場の統領が人魔戦争の裏で糸を引いてたらしいですから」
「「「「「「「「「!」」」」」」」」」
店主の言葉に私達は驚いて店主を見た
「ベリウスが・・・?」
「この街ではそう言われてます。まあ戦士の殿堂がある限り、帝国はうかつに手出し出来ないはずですがね」
すると宿屋の扉が開き、見張りの騎士が入って来てカウンターの隣に立った
「・・・・・」
「ご利用有り難う御座いました」
「え・・・ちょ・・・」
「世話になったな。湖に水汲みに行くぞ」
店主は少し間を置いて商売声で挨拶するとカロルが少し焦り、ユーリはお礼だけ言って水筒を持って外へと向かいだした
「・・・ねえ、さっきの話し本当なのかな?」
宿屋を出て騎士がいない辺りに来るとカロルは俯いて言った
「ベリウスが人魔戦争の裏で糸を引いてたってやつか?」
「うん・・・」
「どうなんだろうな。おっさん何か知らねえか?」
「さあてね。俺様も会った事ないしドンもそんな事は言ってなかったしねぇ・・・」
「私達もそんな話し聞いた事ないし」
「うん・・・」
「でもこの街の人はそう思ってるんでしょ?」
「みたいですね・・・」
「・・・・・」
皆、さっきの話しが気になるのかどことなく浮かない顔をしていた
それは勿論私もだけど、一番ジュディスが怪訝そうな顔をしていた
「やだよぉ、はなしてよぉ!」
思いに耽っていると不意に幼い女の子の声が耳に入り、私達は足を止めその場所を見ると、石造りの小さな家の前の横で幼い女の子と男の子、そして帝国騎士が二人いた
騎士の一人は女の子の手を掴み、女の子はその手を振り払おうとジタバタと暴れていた
「外出禁止を破る悪い子は執政官様に叱って頂かないとな」
「いやだ、ぼくたち、お父さんとお母さんを探しに行くんだよ・・・!」
その言葉を聞いてユーリの眉がぴくりと動いた
ユーリはそのまま足を動かし騎士達の方へと向かって行き、その後に私もラピードも続いた
「執政官様とやらの代わりにオレが叱っといてやるよ」
「よそ者は口出しするな」
突然のユーリと私達の登場に騎士は振り返り言うが、
「許してあげて下さい。わたしが直接、この子達に代わって執政官に頭を下げます」
私の後ろからエステルが出て来てそう言うと騎士は顔色を変えた
「おや・・・もしや、この方・・・」
この様子からしてこの騎士達はエステルがあのエステリーゼ姫だという事を知っているようだった
「し、失礼しました・・・!」
騎士達は敬礼すると直ぐさまその場から立ち去って行った
「もしかしてマズかったでしょうか?」
エステルはそう言って私とユーリを見るとユーリは苦笑して答えた
「結果オーライだな」
「二人共ケガしてないか?」
ふと兄さんの声が聞こえそこに顔を向けると兄さんが女の子と男の子の目線に会うようにしゃがんで聞いていた
「うん、だいじょうぶ。お兄ちゃん達が助けてくれたから」
「そっか。それなら良かった」
兄さんはそう言うと優しく笑って二人の頭を撫でてやると二人共にっこりと笑った
「貴方達、お名前は?」
私は二人の前に行くと兄さん同様目線に合うようにしゃがみニッコリと笑って言った
「ぼくはアルフ、妹はライラって言うんだ」
「お父さんとお母さん、どうしたのかしら?」
騒ぎが落ち着き、ジュディス達もこちらに歩みよりジュディスは男の子に聞いた
「んーとね、シッセイカン様の馬車に乗せられて砂漠に連れてかれちゃった・・・フェローのチョーサするんだって」
沈んだ声で男の子は答え、次に出て来たのはフェローの名だった
「! フェローって・・・!」
「ああ・・・」
エステルの言葉にユーリも私達も真剣な表情で頷いた
「でも、フェローの調査って何をする気よ?」
「それに街の人を利用してって事だよね? 酷くない?」
「ねぇ・・・お兄ちゃん、お父さんたちさがしにいかないの?」
すると、黙っていたライラが悲しそうな顔をしてアルフの服の袖を引っ張った
アルフが言葉を発する前に、ジュディスが口を挟んだ
「やめなさい。貴方達が砂漠に行っても死ぬだけよ」
「えっ」
「ジュディス!」
ジュディスの言葉にエステルは非難の声を上げるが、ジュディスは笑顔で答える
「私達が探すわ。だから、砂漠に行ってはダメ」
「ほんとに?」
「私、ウソはつかないわ。 ・・・良いでしょ? カロル」
「うん、良いよ」
アルフは嬉しそうに問い返すとジュディスは頷き、カロルも即座に賛成した
「いやにあっさりしてるわね」
「義を持って事を成せ、ですよね」
その言葉に私達も笑って頷いた
「ありがとう! お姉ちゃんたち」
「お礼にこれ、あげる!」
アルフが懐から何かを取り出し、それをジュディスに手渡して走って行った
何を渡されたのだろうかと思いジュディスの手を見ると、ぴかぴかとした輝きを放つ小さなガラス玉だった
「・・・ガラス玉?」
「素敵な宝石だわ」
「仕事の報酬ですね」
二人にとってこれは本当に価値のある宝石なのだろう
そう思い私もエステルもにこりと笑った
「先払いしてもらった分、きっちり働かないとな、カロル」
「そうだね」
ユーリも笑って返すとカロルも笑みを浮かべた
「・・・にしても・・・帝国がフェローの調査、か・・・」
「なーんか引っかかるわよね」
兄さんの言葉にレイヴンも怪訝そうな顔をする
「ああ。此処の執政官は何を企んでるんだろうな。フェローを探したりしてさ」
「帝国としては姫様を狙う化け物は排除したいんじゃないの?」
「でもあいつ等、エステルが狙われてる事も気付いてないんじゃない?」
「いや、あん時見てるから気付いてはいるだろうな」
「じゃあ、何の為よ」
「あたしが知る訳ないでしょ」
「外出禁止と言うのも解らないわね」
「とにかく、まずはコゴール砂漠でしょ」
「ああ、この街の事を調べるにしても帰って来てからだ」
「早くあの二人の親を助けてやんないと、この暑さでぶっ倒れちまうわよ」
「・・・そうですね」
「じゃあ話しは此処で切り上げて、湖に水汲んだら砂漠に行くぞ」
兄さんの言葉に私達は頷き、湖へと向かい宿屋で貰った水筒に各自水を入れると私達は砂漠へ続く出口へと向かって行った
続く
あとがき
砂漠入る前で終わっちゃったよ(笑)
今回はユーリ、セイ兄、リアちゃん、ジュディスちゃんが完全にお兄ちゃんお姉ちゃんでしたね
この四人お兄ちゃんお姉ちゃんで欲しい・・・(おい(笑))
次回こそ砂漠です(笑)
さぁ~頑張って書くぞぉ~!!
下書き:2008.12.15
完成:2009.07.14