水道魔導器奪還編
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クリティア族の女、ジュディス(言いにくいからオレはジュディと呼んでるが)と協力して無事に牢を脱出したオレ達はそれぞれの目的を果たす為にこの塔の最上階を目指していた
28.合流
「意外とおシャレさんなのね」
ジュディはオレの付けているソーサラーリングを見てそう言った
「コイツはおシャレってのとは違くてさ・・・」
「リアからのプレゼントかしら?」
ジュディはニコリとして言った
「そうだったらどれほど良いか・・・」
「あら? 違ったみたいね」
小声で言ったつもりだったがどうやら聞こえていたらしい
「あの子、意外と鈍い所があるから大変でしょ」
「あいつが鈍いのは今更じゃないけどな」
「それも付き合いが長いから解ってる事かしら?」
「まあな。で、リア達とはどういう知り合いなんだ? 仕事上、って訳じゃなさそうだし」
「そうね。昔、旅をしている時に出会った事があってそれから時々会っていたのよ」
「ふーん・・・だから鈍さの事とか知ってたのか」
「ええ」
そう言うとジュディはニコリと笑ってオレを見た
「ふふ。頑張ってね」
(んな事言われなくても、解っちゃいるけどな)
ジュディは踵を返し歩いて行き、オレはジュディの言葉を理解して小さく溜息を吐きジュディの後を追った
*
「カロル、右だ!」
「う、うん!」
梯子を登って更に進もうとしていると、紅の絆傭兵団や魔物が私達目掛けて襲い掛かって来て今はその相手をしている所だった
「ほい、次っと」
「こっちも終わり!」
「これで、最後!」
空から飛んで来ていた魔物にリタが攻撃魔法をぶつけ、この階の敵はいなくなった
すると扉の開く音が聞こえそちらを見るとそこから見覚えのある人物が出て来た
「おっ・・・やってるな」
「ユーリ!」
エステルはユーリを見ると急いでユーリに駆け寄り、怪我がないか確認をしていた
そしてリタもレイヴンもユーリの元に駆け寄っていき、少し遅れて私とアスラとカロルと兄さんもユーリの元に行った
「お前等も・・・。大人しくしてろって言ったのに」
「言って聞く連中じゃねえだろ」
「みんな心配だったのよ」
「そうだよ! 心配だったんだよ!」
「ちょっと、あたしは別に心配なんてないわよ」
「おっさんも心配で、心配で」
「嘘付け。そもそもおっさん、何普通に馴染んでんだ?」
ユーリはレイヴンに目を向けるとレイヴンは小さく溜息を吐いて話しを始めた
「それが、聞いてくれよ。ドンがバルボスなんぞになめられちゃいけねえとか言い出して、良い迷惑よ」
「そもそもお前達、何処から入って来てんだよ」
「しょうがないじゃん、表の扉が閉まってんだから」
「だからってなあ・・・」
そこへずっと様子を見ていたクリティア族の女性が私達の前に来た
「・・・だ、誰だ、そのクリティアッ娘は? 何処の姫様だ?」
「おっさん、食いつきすぎ」
「オレと一緒に捕まってたジュディス」
「こんにちは」
「ボク、カロル!」
「エステリーゼって言います」
「リタ・モルディオ」
「そして俺様は・・・「おっさん」
「レイヴン! レ・イ・ヴ・ン!」
「そう言う言い方する人って信用出来ない人多いよね」
「なーんか、納得いかないわ」
「ま、良いんじゃねえの、とりあえず」
「ウフフ・・・愉快な人達」
「おお? なんだか好印象?」
「バカっぽい・・・」
レイヴンはジュディスの反応を見て上機嫌になり宙返りをした後親指をグッと押っ立て、それを見てリタは呆れていて、私達も苦笑した後挨拶をした
「私はリア・ルーティアです」
「俺はセイ・ルーティアだ」
「あら、ご兄妹?」
「ああ」
「仲が良いのね」
「はい。この子はアスラとラピードです」
「よろしく」
「ワン!」
「よろしくね」
各々簡単に自己紹介をするとエステルがジュディスに此処へ何しに来てたか訪ねた
「私は魔導器を見に来たのよ」
「わざわざこんな所へ? どうして?」
「私は・・・「ふらふら研究の旅してたら、捕まったんだとさ」
「ふ~ん、研究熱心なクリティア人らしいわ」
「・・・・・・」
ユーリがジュディスの言葉を遮るようにすると、ジュディスは苦笑していた
あまり他人に聞かれたくない事なのかも知れない
「水道魔導器の魔刻は取り返せたんですか?」
「残念ながらな」
「じゃあこの塔の何処かにあるのかなあ・・・」
「なに、バルボスの奴捕まえて聞きゃ良いさ」
ユーリはそう言って上を見上げる
恐らくバルボスはこの塔の一番上にいるのだろう
「じゃ、行くわよ」
リタの言葉頷きに私達は歩き出し、私はジュディスの隣に並んだ
「久しぶり、ジュディス」
「久しぶりね、リア。元気そうで良かったわ」
お互いにみんなに気付かれないよう小声で話し、再会の挨拶をニッコリと微笑んで交わした
そしてジュディスはユーリをちらりと見て話した
「彼が貴方が言っていた幼馴染みなのね」
「うん」
「彼、なかなか面白みがあるわね」
「・・・また無茶した?」
「いいえ。楽しかったわよ」
そう聞くとジュディスはニコニコとしていた
何が楽しかったのかは解らないが、とにかく二人共無事で良かった
ほっと安心しているとジュディスがまたニコリとして私を見た
「リアが惚れる理由が解った気がするわ」
「なっ////」
ジュディスの言葉に私は思わず大きな声を出しそうになった
「な、何言ってるの。私とユーリは幼馴染みで////」
「うふふ」
「何楽しそうに話してるの。おっさんも雑ぜてよぉ」
「わたしも雑ざって良いです?」
「リア、顔赤いよ。大丈夫?」
「なっ何でもない。気にしないで///」
「完全に遊ばれてるね」
「見てる方は楽しいけどな」
「お前等、助ける気ないだろι」
次々に話しに雑ざってきて騒いでいると先頭を歩いていたリタが怒鳴った
「あーーーもぉ! あんた達五月蠅い!!」
「あ、ご、ごめんなさい。つい・・・」
エステルが謝るとリタはジュディスが持っていた槍に目が止まった
「あんたも槍使うのね・・・」
「って事は、誰か貴女のお友達も使っているのかしら?」
「そう言う訳じゃないわ。ちょっとイヤな奴思い出しただけ」
「それって、もしかしてあの竜使い?」
「まあね・・・そう言えば、ちょっとあんた」
「え、オレ?」
「そう。肝心のバカドラは何処行ったの?」
「屋上ではぐれてな。無事だとは思うけど・・・」
「無事でいてくれないと殴れないじゃない!」
「おいおい、それが目的で此処まで来ちゃったの?」
「後、あのバルボスって奴が許せないの! 魔導器に無茶させて、可哀想じゃない!」
「だからってそっちのお姫様まで連れて来るかね、こんな危険な所にさ」
「リタは悪くありません。自分から来たいって言ったんです。人々に害をなす悪人を放っておく訳にはいきません」
「そうよね。貴女良い事言うわ」
ユーリは小さく溜息を吐いてカロルを見た
「カロル先生、頼りにしてるぜ。貴重な戦力だからな」
「うん、勿論! さあ、この調子で行こう!」
カロルはユーリの期待に応えるように走って行き、エステル達もその後に続いた
ユーリはエステル達がいなくなった事を確認するとジュディスに向かい合った
「悪いけど、あんたの素性黙っといてくれねぇか。五月蠅いのがいるんでね」
「ええ、解ってるわ。その方がお互いの目的を果たしやすいものね」
「それから、リア」
「え? 何?」
歩き出そうとしているとユーリが呼び止め、振り返った
「お前もジュディと知り合いだって事、今まで通り隠しとけよ」
「! ユーリ知って・・・」
「さっきジュディから聞いた。セイとアスラも知り合いだって事もな」
「そこまで聞いたんだ」
「ま、ユーリなら気付いてると思ったけどな」
「・・・ごめんね、黙ってて」
「気にすんなって。詳しくは聞いてねえし」
「そっか・・・」
「ええ。だから安心して」
「うん」
「そう言う事だから、セイもアスラも頼むな」
「ああ」「りょーかい」
続く
あとがき
全パーティー、これで揃ったぁ~!!
リアちゃん、アスラ、セイ兄、ジュディスが知り合いだって事ユーリに知られちゃいました
でも、どうして知り合ったかって言う事はまだまだ先で解る事です
でもって、恋愛話ちょっと入れて遊んでみました(笑)
此処はちょっと書いておきたかったので・・・///
ただ単に遊ばれてる リアちゃんを書きたかっただけです(笑)(オイι)
さて、いよいよ次で水道魔導器編完結です
次回もお楽しみに!
下書き:2008.12.04
完成:2009.05.09
28.合流
「意外とおシャレさんなのね」
ジュディはオレの付けているソーサラーリングを見てそう言った
「コイツはおシャレってのとは違くてさ・・・」
「リアからのプレゼントかしら?」
ジュディはニコリとして言った
「そうだったらどれほど良いか・・・」
「あら? 違ったみたいね」
小声で言ったつもりだったがどうやら聞こえていたらしい
「あの子、意外と鈍い所があるから大変でしょ」
「あいつが鈍いのは今更じゃないけどな」
「それも付き合いが長いから解ってる事かしら?」
「まあな。で、リア達とはどういう知り合いなんだ? 仕事上、って訳じゃなさそうだし」
「そうね。昔、旅をしている時に出会った事があってそれから時々会っていたのよ」
「ふーん・・・だから鈍さの事とか知ってたのか」
「ええ」
そう言うとジュディはニコリと笑ってオレを見た
「ふふ。頑張ってね」
(んな事言われなくても、解っちゃいるけどな)
ジュディは踵を返し歩いて行き、オレはジュディの言葉を理解して小さく溜息を吐きジュディの後を追った
*
「カロル、右だ!」
「う、うん!」
梯子を登って更に進もうとしていると、紅の絆傭兵団や魔物が私達目掛けて襲い掛かって来て今はその相手をしている所だった
「ほい、次っと」
「こっちも終わり!」
「これで、最後!」
空から飛んで来ていた魔物にリタが攻撃魔法をぶつけ、この階の敵はいなくなった
すると扉の開く音が聞こえそちらを見るとそこから見覚えのある人物が出て来た
「おっ・・・やってるな」
「ユーリ!」
エステルはユーリを見ると急いでユーリに駆け寄り、怪我がないか確認をしていた
そしてリタもレイヴンもユーリの元に駆け寄っていき、少し遅れて私とアスラとカロルと兄さんもユーリの元に行った
「お前等も・・・。大人しくしてろって言ったのに」
「言って聞く連中じゃねえだろ」
「みんな心配だったのよ」
「そうだよ! 心配だったんだよ!」
「ちょっと、あたしは別に心配なんてないわよ」
「おっさんも心配で、心配で」
「嘘付け。そもそもおっさん、何普通に馴染んでんだ?」
ユーリはレイヴンに目を向けるとレイヴンは小さく溜息を吐いて話しを始めた
「それが、聞いてくれよ。ドンがバルボスなんぞになめられちゃいけねえとか言い出して、良い迷惑よ」
「そもそもお前達、何処から入って来てんだよ」
「しょうがないじゃん、表の扉が閉まってんだから」
「だからってなあ・・・」
そこへずっと様子を見ていたクリティア族の女性が私達の前に来た
「・・・だ、誰だ、そのクリティアッ娘は? 何処の姫様だ?」
「おっさん、食いつきすぎ」
「オレと一緒に捕まってたジュディス」
「こんにちは」
「ボク、カロル!」
「エステリーゼって言います」
「リタ・モルディオ」
「そして俺様は・・・「おっさん」
「レイヴン! レ・イ・ヴ・ン!」
「そう言う言い方する人って信用出来ない人多いよね」
「なーんか、納得いかないわ」
「ま、良いんじゃねえの、とりあえず」
「ウフフ・・・愉快な人達」
「おお? なんだか好印象?」
「バカっぽい・・・」
レイヴンはジュディスの反応を見て上機嫌になり宙返りをした後親指をグッと押っ立て、それを見てリタは呆れていて、私達も苦笑した後挨拶をした
「私はリア・ルーティアです」
「俺はセイ・ルーティアだ」
「あら、ご兄妹?」
「ああ」
「仲が良いのね」
「はい。この子はアスラとラピードです」
「よろしく」
「ワン!」
「よろしくね」
各々簡単に自己紹介をするとエステルがジュディスに此処へ何しに来てたか訪ねた
「私は魔導器を見に来たのよ」
「わざわざこんな所へ? どうして?」
「私は・・・「ふらふら研究の旅してたら、捕まったんだとさ」
「ふ~ん、研究熱心なクリティア人らしいわ」
「・・・・・・」
ユーリがジュディスの言葉を遮るようにすると、ジュディスは苦笑していた
あまり他人に聞かれたくない事なのかも知れない
「水道魔導器の魔刻は取り返せたんですか?」
「残念ながらな」
「じゃあこの塔の何処かにあるのかなあ・・・」
「なに、バルボスの奴捕まえて聞きゃ良いさ」
ユーリはそう言って上を見上げる
恐らくバルボスはこの塔の一番上にいるのだろう
「じゃ、行くわよ」
リタの言葉頷きに私達は歩き出し、私はジュディスの隣に並んだ
「久しぶり、ジュディス」
「久しぶりね、リア。元気そうで良かったわ」
お互いにみんなに気付かれないよう小声で話し、再会の挨拶をニッコリと微笑んで交わした
そしてジュディスはユーリをちらりと見て話した
「彼が貴方が言っていた幼馴染みなのね」
「うん」
「彼、なかなか面白みがあるわね」
「・・・また無茶した?」
「いいえ。楽しかったわよ」
そう聞くとジュディスはニコニコとしていた
何が楽しかったのかは解らないが、とにかく二人共無事で良かった
ほっと安心しているとジュディスがまたニコリとして私を見た
「リアが惚れる理由が解った気がするわ」
「なっ////」
ジュディスの言葉に私は思わず大きな声を出しそうになった
「な、何言ってるの。私とユーリは幼馴染みで////」
「うふふ」
「何楽しそうに話してるの。おっさんも雑ぜてよぉ」
「わたしも雑ざって良いです?」
「リア、顔赤いよ。大丈夫?」
「なっ何でもない。気にしないで///」
「完全に遊ばれてるね」
「見てる方は楽しいけどな」
「お前等、助ける気ないだろι」
次々に話しに雑ざってきて騒いでいると先頭を歩いていたリタが怒鳴った
「あーーーもぉ! あんた達五月蠅い!!」
「あ、ご、ごめんなさい。つい・・・」
エステルが謝るとリタはジュディスが持っていた槍に目が止まった
「あんたも槍使うのね・・・」
「って事は、誰か貴女のお友達も使っているのかしら?」
「そう言う訳じゃないわ。ちょっとイヤな奴思い出しただけ」
「それって、もしかしてあの竜使い?」
「まあね・・・そう言えば、ちょっとあんた」
「え、オレ?」
「そう。肝心のバカドラは何処行ったの?」
「屋上ではぐれてな。無事だとは思うけど・・・」
「無事でいてくれないと殴れないじゃない!」
「おいおい、それが目的で此処まで来ちゃったの?」
「後、あのバルボスって奴が許せないの! 魔導器に無茶させて、可哀想じゃない!」
「だからってそっちのお姫様まで連れて来るかね、こんな危険な所にさ」
「リタは悪くありません。自分から来たいって言ったんです。人々に害をなす悪人を放っておく訳にはいきません」
「そうよね。貴女良い事言うわ」
ユーリは小さく溜息を吐いてカロルを見た
「カロル先生、頼りにしてるぜ。貴重な戦力だからな」
「うん、勿論! さあ、この調子で行こう!」
カロルはユーリの期待に応えるように走って行き、エステル達もその後に続いた
ユーリはエステル達がいなくなった事を確認するとジュディスに向かい合った
「悪いけど、あんたの素性黙っといてくれねぇか。五月蠅いのがいるんでね」
「ええ、解ってるわ。その方がお互いの目的を果たしやすいものね」
「それから、リア」
「え? 何?」
歩き出そうとしているとユーリが呼び止め、振り返った
「お前もジュディと知り合いだって事、今まで通り隠しとけよ」
「! ユーリ知って・・・」
「さっきジュディから聞いた。セイとアスラも知り合いだって事もな」
「そこまで聞いたんだ」
「ま、ユーリなら気付いてると思ったけどな」
「・・・ごめんね、黙ってて」
「気にすんなって。詳しくは聞いてねえし」
「そっか・・・」
「ええ。だから安心して」
「うん」
「そう言う事だから、セイもアスラも頼むな」
「ああ」「りょーかい」
続く
あとがき
全パーティー、これで揃ったぁ~!!
リアちゃん、アスラ、セイ兄、ジュディスが知り合いだって事ユーリに知られちゃいました
でも、どうして知り合ったかって言う事はまだまだ先で解る事です
でもって、恋愛話ちょっと入れて遊んでみました(笑)
此処はちょっと書いておきたかったので・・・///
ただ単に遊ばれてる リアちゃんを書きたかっただけです(笑)(オイι)
さて、いよいよ次で水道魔導器編完結です
次回もお楽しみに!
下書き:2008.12.04
完成:2009.05.09