水道魔導器奪還編
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「三人とも、こっちこっち!」
広場からだいぶ離れた通りに行くとエステルとカロルが私達を待っていた
「みんな揃ってると言う事はアスラから連絡が届いたんですね」
「ああ。それで奴等は何処にいるんだ?」
「今、アスラとリタとラピードが後を付けてる」
「んじゃ、案内頼むわ」
「はい!」
「こっちだよ!」
エステルとカロルを先頭に私達はアスラ達がいる場所に向かい出した
26.The die is cast.
着いた場所は街外れにある一軒の酒場だった
その前にリタとラピードはいた
「リタ、ラピード」
「やっと来たわね」
「あれ? アスラは?」
「中の様子を見てるわ」
「アスラなら姿も気配も確実に消せるからな」
「・・・アスラと連絡取れたわ。入るなら今みたいよ」
「それじゃあ行きましょう」
アスラに連絡を取り、中の状況を確認すると私達は静かに扉を開け、アスラが待機している場所に向かった
「みんな、こっち」
「ご苦労様」
「それで、奴等はこの中か?」
「うん」
私達は柱の影に隠れて様子を窺った
「あ、あいつ等!!」
「成る程、これが好都合とお楽しみの正体か」
「そう言う事」
「・・・バルボス! どういう事です!」
突然怒鳴り声と机をバンっと叩く音が聞こえ私達は踏み出そうとしていた足を止めまた柱の陰に隠れた
部屋の中にはバルボスとラゴウがいた
だが、何か意見の言い合いをしていた
「何を言ってるか、ワシにはさっぱりだな」
「例の塔と魔導器の事です! 私は報告を受けていませんよ!」
「何故、そんな事を報告しなきゃならない?」
「な、何ですと!? 雇い主に黙って、あんな要塞まがいの塔を建造して・・・それに『海凶の爪 』まで勝手に使って!」
(・・・要塞まがいの塔に海凶の爪・・・?)
次々に気になる単語が出てくる
そう思いバルボスとラゴウに目を戻すと二人はまだ言い争っていた
「ワシは飼い犬になったつもりはない。ただお前の要望通り魔刻を集めたのだ。そのお陰であの天候を操る魔導器を作れたんだろう」
「誰が余った魔刻を持って行って良いと言いました!?」
ラゴウの声が一段と甲高くなると、バルボスは小馬鹿にしたように嘲笑う
「お互い不可侵が協力の条件だったはずだがな」
「な、何を・・・!」
「ワシが貴様のやる事に口出しをしたか?」
「バルボス! 貴様っ・・・」
「執政官様のお帰りだ」
「覚えておきなさい! 貴様のような腹黒い男はいつか痛い目を見ますよ!」
「その台詞、そのままあんた等に返すぜ」
「!」
いい加減痺れを切らした兄さんとユーリは立ち上がり扉を蹴破り、兄さんの台詞の後に続き私達も部屋の中に入った
中に入るとバルボスとラゴウの他に紅の絆傭兵団が数名控えていた
突然現れた私達の姿を見て武器を構えたが、ラゴウだけはこちらを気にした様子もなく窓際の椅子に腰掛けていた
「悪党が揃って特等席を独占か? 良い御身分だな」
皮肉を込めてユーリが言うと、窓の外の光景を見ていたバルボスがようやく振り向いた
「そのとっておきの舞台を邪魔するバカは何処のどいつだ? ほう、船で会った小僧共か」
「この一連の騒動は、貴方方の仕業だったんですね」
エステルはユーリの後ろから出てきてビシッと指を指すと、ラゴウがエステルの姿を見て一歩後ろに退いた
「それがどうした。所詮貴様等にワシを捕らえる事は出来まい」
「はあ、どういう理屈よ」
「悪人ってのは負ける事を考えないって事だな」
「なら、ユーリもやっぱり悪人だ」
「おう、極悪人だ」
「ユーリ・・・ι」
「ふん、ガキが吠えおって」
その合図と共に紅の絆傭兵団が周りを取り囲むとユーリは剣を抜いた
「手向かうか? 前に言ったはずだ。次は容赦しな「残念だけど、もう片付いちゃったよ」
「え?」
すると周りを囲んでいた傭兵達が次々に倒れた
「なっ!」
エステル達は驚いてその様子見ると私と兄さんに目が止まった
「気絶で済む程度で終わらせてるから安心しろ」
「早い・・・」
「いつの間に・・・」
「全然気付きませんでした・・・」
「相変わらず早ぇな」
私と兄さんは剣を鞘に収めバルボスを見た
すると外から銅鑼の音の様なものが聞こえだしたが、私は気にせずバルボスとラゴウを見る
「バルボス、ラゴウ、貴方達は騎士団とギルドを戦わせて共倒れにし、ユニオンを潰し、ユニオンの要であるドンを消す」
「最後は騎士団の弱体化に乗じて、評議会が帝国を支配するってカラクリだろ」
「なんて事・・・」
「騎士団とユニオンの共倒れか。フレンの言ってた通りだ」
「はっ、良くこの短期間で調べあげたもんだ」
「それが俺達の仕事だからな」
「まあ良い。今更どう足掻いた所でこの戦いは止まらない!」
「それはどうかしら」
「何ぃ?」
「生憎とあんたの思ってる通りには行かないんだよ」
「外、見てごらんよ」
その言葉に応じ皆窓の外を見た
エステルは窓際に走って行き外を見ると、「ぁ・・・」と小さく呟いた
「・・・ったく、遅刻だぜ」
事情を知っている私達4人は口角を上げてふっと笑った
外は夕日が沈みかけていて平原には馬が走る様な音が鳴り響いていた
それは紛れもなく馬が走り、地に蹄が当たって響いている音だった
夕日が沈む平原を一頭の馬が物凄いスピードで走り、その馬に乗っていたのは紛れもなくフレンだった
「フレン!?」
エステルはその光景に驚き唖然とした
「止まれーーっ! 双方刃を引け! 退かないか!!」
フレンは騎士団とギルドの間で馬を止め、懐から一枚の手紙を出しそれを大きく掲げた
「私は騎士団のフレン・シーフォだ。ヨーデル殿下の記した書状を此処に預かり参上した! 帝国に伝えられた書状も逆臣の手によるものである! 即刻、軍を退け!!」
その声に騎士団とギルドの両方からざわめきの声が聞こえた
ギルド側からドンが出て来てフレンの前に向かう
「戻って来ねえかと思ったぜ」
「あいつを見捨てるつもりもリアの信頼を裏切るつもりも、はなからありませんので」
フレンは馬から下り、ドンに書状を渡すとドンはかかと笑いながら書状を受け取った
「ラゴウ、帝国側の根回しをしくじりやがったな!!」
「ひっ・・・・」
バルボスはそれまでの余裕から一転、鬼の形相になってラゴウに吠えるとラゴウは悲鳴を上げ頭を抱えて震え上がった
「ちっ・・・!」
一人の男が銃を構えフレンを狙おうとしていた
それに気付いたカロルが短剣を投げ付け見事に当たった
「当たった!」
「ナイスだ、カロル!」
「ガキ共! 邪魔は許さんぞ!」
バルボスは部下が落とした魔導器の銃を拾い構えて私達に向かって打った
「きゃあっ!」「うわわわっ!!」
「逃げろ、出口に向かって走れ!」
ユーリは一人バルボスに向かって行こうとしていた
「ユーリ!」
「バカ、一人で突っ走んな!」
それに気付いた私と兄さんはユーリの後に続いた
「ユーリ、リア、セイ、危ない!!」
私達はエアルの充填の隙を狙っていたが思ったよりも充填が早く攻撃を防御していると突然何かが目の前を通り過ぎ、バルボスの使っていた銃が爆発しバルボスが倒れた
「なっ・・・なんだぁっ・・・!?」
「あっ・・・!」
「また出たわね! バカドラ!」
そう、私達を助けてくれたのはまたしてもあの竜使いだった
「また助けてもらっちゃったね」
「・・・また仮が増えたな」
するとバルボスはまた新しい武器を取り出し私達に刃を向けた
「ちっ・・・。ワシの邪魔をした事。必ず後悔させてやるからな!」
そして剣を天井に向けるとエアルが集まりバルボスの身体が浮き、そのまま何処かへ飛び去ろうとしていた
だが直ぐにその剣に填め込まれている魔刻に目が止まった
(! あれって!?)
それを確認したと同時に竜がバルボスが飛び去って行った方に向きを変えて飛び立とうとしていた
「あ! 待て! バカドラ! あんたは逃がさないんだから!」
竜使いの元へ駆け出そうとしているリタを腕を出して止めるとユーリが竜使いの所へ行った
「奴を追うなら一緒に頼む! 羽の生えたのがいないんでね」
「あんた、何言ってんの! こいつは敵よ!」
「オレは何としても奴を捕まえなきゃなんねぇ・・・頼む!」
そして竜使いはみんなに気付かれない様に私を見てきたので私もみんなに気付かれない様に頷くと、竜使いは窓際に寄り、ユーリに乗れと合図した
「助かる!」
バルコニーの手摺りに足を掛け、ユーリは竜使いの背後に跨った
「待って! ボク達も・・・!」
「こりゃどう見ても定員オーバーだ!」
「でも、ボク達も・・・!」
カロルとエステルが急いでバルコニーに寄るが、その前に竜はバルコニーを離れ宙に浮いていた
「お前等は留守番してろ!」
「そんな・・・・!」
「ちゃんと歯磨いて、街の連中にも迷惑かけるなよ!」
「ユーリのバカぁっ!」
「リア、セイ、アスラ、こいつ等の面倒よろしくな」
「りょーかい」
「フレンにもちょっと行って来るって伝えといてくれ」
「任せとけ」
私は竜使いをじっと見ているとそれに竜使いもユーリも気付き私を見た
「ユーリの事、お願いします」
その言葉を聞くと竜使いは飛び立って行った
(・・・頼んだよ、ユーリ、ジュディス、バウル・・・)
私達は暫く竜使いが飛び立って行った空を見つめていた
続く
あとがき
リアちゃん、セイ兄、アスラ、今回めっちゃカッコイイ!!
んでもってついに最後ジュディスとバウルの名前が出て来ました!
さあ水道魔導器編も後3話で終わりです
ストック分は大量にあるのでじゃんじゃんアップしていきたいと思います
え? 本編の感想ちょっとしか言ってない?
まあほら次書きたいからさ(誤魔化した(笑))
じゃ、次書きますのでまた
The die is cast.(賽は投げられた{もうあとへは引けない})
下書き:2008.12.04
完成:2009.05.08
広場からだいぶ離れた通りに行くとエステルとカロルが私達を待っていた
「みんな揃ってると言う事はアスラから連絡が届いたんですね」
「ああ。それで奴等は何処にいるんだ?」
「今、アスラとリタとラピードが後を付けてる」
「んじゃ、案内頼むわ」
「はい!」
「こっちだよ!」
エステルとカロルを先頭に私達はアスラ達がいる場所に向かい出した
26.The die is cast.
着いた場所は街外れにある一軒の酒場だった
その前にリタとラピードはいた
「リタ、ラピード」
「やっと来たわね」
「あれ? アスラは?」
「中の様子を見てるわ」
「アスラなら姿も気配も確実に消せるからな」
「・・・アスラと連絡取れたわ。入るなら今みたいよ」
「それじゃあ行きましょう」
アスラに連絡を取り、中の状況を確認すると私達は静かに扉を開け、アスラが待機している場所に向かった
「みんな、こっち」
「ご苦労様」
「それで、奴等はこの中か?」
「うん」
私達は柱の影に隠れて様子を窺った
「あ、あいつ等!!」
「成る程、これが好都合とお楽しみの正体か」
「そう言う事」
「・・・バルボス! どういう事です!」
突然怒鳴り声と机をバンっと叩く音が聞こえ私達は踏み出そうとしていた足を止めまた柱の陰に隠れた
部屋の中にはバルボスとラゴウがいた
だが、何か意見の言い合いをしていた
「何を言ってるか、ワシにはさっぱりだな」
「例の塔と魔導器の事です! 私は報告を受けていませんよ!」
「何故、そんな事を報告しなきゃならない?」
「な、何ですと!? 雇い主に黙って、あんな要塞まがいの塔を建造して・・・それに『
(・・・要塞まがいの塔に海凶の爪・・・?)
次々に気になる単語が出てくる
そう思いバルボスとラゴウに目を戻すと二人はまだ言い争っていた
「ワシは飼い犬になったつもりはない。ただお前の要望通り魔刻を集めたのだ。そのお陰であの天候を操る魔導器を作れたんだろう」
「誰が余った魔刻を持って行って良いと言いました!?」
ラゴウの声が一段と甲高くなると、バルボスは小馬鹿にしたように嘲笑う
「お互い不可侵が協力の条件だったはずだがな」
「な、何を・・・!」
「ワシが貴様のやる事に口出しをしたか?」
「バルボス! 貴様っ・・・」
「執政官様のお帰りだ」
「覚えておきなさい! 貴様のような腹黒い男はいつか痛い目を見ますよ!」
「その台詞、そのままあんた等に返すぜ」
「!」
いい加減痺れを切らした兄さんとユーリは立ち上がり扉を蹴破り、兄さんの台詞の後に続き私達も部屋の中に入った
中に入るとバルボスとラゴウの他に紅の絆傭兵団が数名控えていた
突然現れた私達の姿を見て武器を構えたが、ラゴウだけはこちらを気にした様子もなく窓際の椅子に腰掛けていた
「悪党が揃って特等席を独占か? 良い御身分だな」
皮肉を込めてユーリが言うと、窓の外の光景を見ていたバルボスがようやく振り向いた
「そのとっておきの舞台を邪魔するバカは何処のどいつだ? ほう、船で会った小僧共か」
「この一連の騒動は、貴方方の仕業だったんですね」
エステルはユーリの後ろから出てきてビシッと指を指すと、ラゴウがエステルの姿を見て一歩後ろに退いた
「それがどうした。所詮貴様等にワシを捕らえる事は出来まい」
「はあ、どういう理屈よ」
「悪人ってのは負ける事を考えないって事だな」
「なら、ユーリもやっぱり悪人だ」
「おう、極悪人だ」
「ユーリ・・・ι」
「ふん、ガキが吠えおって」
その合図と共に紅の絆傭兵団が周りを取り囲むとユーリは剣を抜いた
「手向かうか? 前に言ったはずだ。次は容赦しな「残念だけど、もう片付いちゃったよ」
「え?」
すると周りを囲んでいた傭兵達が次々に倒れた
「なっ!」
エステル達は驚いてその様子見ると私と兄さんに目が止まった
「気絶で済む程度で終わらせてるから安心しろ」
「早い・・・」
「いつの間に・・・」
「全然気付きませんでした・・・」
「相変わらず早ぇな」
私と兄さんは剣を鞘に収めバルボスを見た
すると外から銅鑼の音の様なものが聞こえだしたが、私は気にせずバルボスとラゴウを見る
「バルボス、ラゴウ、貴方達は騎士団とギルドを戦わせて共倒れにし、ユニオンを潰し、ユニオンの要であるドンを消す」
「最後は騎士団の弱体化に乗じて、評議会が帝国を支配するってカラクリだろ」
「なんて事・・・」
「騎士団とユニオンの共倒れか。フレンの言ってた通りだ」
「はっ、良くこの短期間で調べあげたもんだ」
「それが俺達の仕事だからな」
「まあ良い。今更どう足掻いた所でこの戦いは止まらない!」
「それはどうかしら」
「何ぃ?」
「生憎とあんたの思ってる通りには行かないんだよ」
「外、見てごらんよ」
その言葉に応じ皆窓の外を見た
エステルは窓際に走って行き外を見ると、「ぁ・・・」と小さく呟いた
「・・・ったく、遅刻だぜ」
事情を知っている私達4人は口角を上げてふっと笑った
外は夕日が沈みかけていて平原には馬が走る様な音が鳴り響いていた
それは紛れもなく馬が走り、地に蹄が当たって響いている音だった
夕日が沈む平原を一頭の馬が物凄いスピードで走り、その馬に乗っていたのは紛れもなくフレンだった
「フレン!?」
エステルはその光景に驚き唖然とした
「止まれーーっ! 双方刃を引け! 退かないか!!」
フレンは騎士団とギルドの間で馬を止め、懐から一枚の手紙を出しそれを大きく掲げた
「私は騎士団のフレン・シーフォだ。ヨーデル殿下の記した書状を此処に預かり参上した! 帝国に伝えられた書状も逆臣の手によるものである! 即刻、軍を退け!!」
その声に騎士団とギルドの両方からざわめきの声が聞こえた
ギルド側からドンが出て来てフレンの前に向かう
「戻って来ねえかと思ったぜ」
「あいつを見捨てるつもりもリアの信頼を裏切るつもりも、はなからありませんので」
フレンは馬から下り、ドンに書状を渡すとドンはかかと笑いながら書状を受け取った
「ラゴウ、帝国側の根回しをしくじりやがったな!!」
「ひっ・・・・」
バルボスはそれまでの余裕から一転、鬼の形相になってラゴウに吠えるとラゴウは悲鳴を上げ頭を抱えて震え上がった
「ちっ・・・!」
一人の男が銃を構えフレンを狙おうとしていた
それに気付いたカロルが短剣を投げ付け見事に当たった
「当たった!」
「ナイスだ、カロル!」
「ガキ共! 邪魔は許さんぞ!」
バルボスは部下が落とした魔導器の銃を拾い構えて私達に向かって打った
「きゃあっ!」「うわわわっ!!」
「逃げろ、出口に向かって走れ!」
ユーリは一人バルボスに向かって行こうとしていた
「ユーリ!」
「バカ、一人で突っ走んな!」
それに気付いた私と兄さんはユーリの後に続いた
「ユーリ、リア、セイ、危ない!!」
私達はエアルの充填の隙を狙っていたが思ったよりも充填が早く攻撃を防御していると突然何かが目の前を通り過ぎ、バルボスの使っていた銃が爆発しバルボスが倒れた
「なっ・・・なんだぁっ・・・!?」
「あっ・・・!」
「また出たわね! バカドラ!」
そう、私達を助けてくれたのはまたしてもあの竜使いだった
「また助けてもらっちゃったね」
「・・・また仮が増えたな」
するとバルボスはまた新しい武器を取り出し私達に刃を向けた
「ちっ・・・。ワシの邪魔をした事。必ず後悔させてやるからな!」
そして剣を天井に向けるとエアルが集まりバルボスの身体が浮き、そのまま何処かへ飛び去ろうとしていた
だが直ぐにその剣に填め込まれている魔刻に目が止まった
(! あれって!?)
それを確認したと同時に竜がバルボスが飛び去って行った方に向きを変えて飛び立とうとしていた
「あ! 待て! バカドラ! あんたは逃がさないんだから!」
竜使いの元へ駆け出そうとしているリタを腕を出して止めるとユーリが竜使いの所へ行った
「奴を追うなら一緒に頼む! 羽の生えたのがいないんでね」
「あんた、何言ってんの! こいつは敵よ!」
「オレは何としても奴を捕まえなきゃなんねぇ・・・頼む!」
そして竜使いはみんなに気付かれない様に私を見てきたので私もみんなに気付かれない様に頷くと、竜使いは窓際に寄り、ユーリに乗れと合図した
「助かる!」
バルコニーの手摺りに足を掛け、ユーリは竜使いの背後に跨った
「待って! ボク達も・・・!」
「こりゃどう見ても定員オーバーだ!」
「でも、ボク達も・・・!」
カロルとエステルが急いでバルコニーに寄るが、その前に竜はバルコニーを離れ宙に浮いていた
「お前等は留守番してろ!」
「そんな・・・・!」
「ちゃんと歯磨いて、街の連中にも迷惑かけるなよ!」
「ユーリのバカぁっ!」
「リア、セイ、アスラ、こいつ等の面倒よろしくな」
「りょーかい」
「フレンにもちょっと行って来るって伝えといてくれ」
「任せとけ」
私は竜使いをじっと見ているとそれに竜使いもユーリも気付き私を見た
「ユーリの事、お願いします」
その言葉を聞くと竜使いは飛び立って行った
(・・・頼んだよ、ユーリ、ジュディス、バウル・・・)
私達は暫く竜使いが飛び立って行った空を見つめていた
続く
あとがき
リアちゃん、セイ兄、アスラ、今回めっちゃカッコイイ!!
んでもってついに最後ジュディスとバウルの名前が出て来ました!
さあ水道魔導器編も後3話で終わりです
ストック分は大量にあるのでじゃんじゃんアップしていきたいと思います
え? 本編の感想ちょっとしか言ってない?
まあほら次書きたいからさ(誤魔化した(笑))
じゃ、次書きますのでまた
The die is cast.(賽は投げられた{もうあとへは引けない})
下書き:2008.12.04
完成:2009.05.08