水道魔導器奪還編
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ユーリ達の罪が赦免され私とエステルは紅茶を飲みながら話しをしていた
20.光と無茶と暴走と
「そっか。じゃあ帝都に戻るのね」
「はい・・・」
エステルは先程の話しでユーリ達の赦免の件とその後の話しをしてくれ最後に帝都に戻ると言う事を話してくれた
「寂しくなっちゃうね」
「でも暫くはこの街にいますからその間はリア達と一緒にいますよ」
「ええ、勿論」
「・・・あの、リア」
「ん? 何?」
急にエステルが声のトーンを下げ、カップを置き真剣な眼差しで私を見た
「わたしがお姫様だって事に何時気が付いたんです?」
「・・・・・」
私は少し黙って小さく息を吐き話しを始めた
「初めて会った時に名前を聞いて何処かで聞いた事ある名前だなって思って、その後にユーリとエステルから事情を聞いてまさかね、と思ったの。その時は確信がなかったからあまり気にはしてなかったけど、一緒に旅をして貴族や市民が知らないはずの国の事情やヨーデル様の事を知ってたから、その時に兄さんとアスラと確信したのよ」
「・・・そうだったんですか。でもリアもアスラもセイもその、」
エステルは言いにくそうな表情をしたが私は遠慮せずに話してと優しく微笑みかけるとエステルは深呼吸して私を見た
「国の一件の事、ご存じなんですよね?」
「・・・ええ。ウチはちょっと特殊な情報屋だからね。でもこの情報は他の人達や情報屋に売ったり話したりって事はないから安心して」
「はい」
私がそう言うとエステルは本当に安心した顔をして紅茶を飲んだ
「リアはこれからどうするんです? やっぱりユーリと一緒に行くんです?」
「そうね、まだ下町の魔刻が戻って来てないし色々と気になる事があるからね」
「じゃあ明日はユーリの所に行くんですね」
「ええ」
「じゃあ一緒に行っても良いです?」
「勿論よ」
「有り難う御座います!」
私はそう言って微笑むとエステルも嬉しそうな顔をした
それから私達はまた暫く話し込み、キリの良い所で切り上げ部屋に戻って行った
*
翌朝、私はエステルと待ち合わせをして、ユーリ達の所へ向かおうとしていると結界魔導器の前に見覚えのある人物達がいた
「あれ、リタじゃない?」
「本当。もしかして魔導器を調べようとしてる? あ、エステル!」
そう話しているとエステルが走ってリタの所へ行ったので私も後を追い駆けた
「リタ、待って下さい!」
「エステル! リア!」
「騎士団の方で修復の手配は整えたそうですから、此処は」
「たまには騎士団の顔、立ててやれよ」
「お願いします」
「・・・解ったわよ」
エステルはそう言って頭を下げると複雑な顔をして納得しまた魔導器を眺めだした
「ふらふら出歩いてて良いのか?」
「はい。帝都に戻るまで、一緒にいても良いです?」
「そりゃ、オレは構わないけど」
そしてユーリはエステルの隣にいた私に目を向けた
「リアはどうすんだ?」
「私も一緒に行くよ。まだ下町の魔刻戻って来てないんだし」
「そっか。んじゃ行くか」
「うん。リタ、行くよ」
「ええ」
魔導器をじっと見ていたリタに声を掛け私達はフレンの所に向かった
「なんか結界魔導器が変な音出してるけど、平気か?」
「それが気になってわざわざ顔を出したのか。相変わらず、目の前の事件をユーリは放って置けないんだな」
「オレがっていうか、こっちの・・・・」
リタはフレンの方を見ながら腰に手を当てて言う
「様子が可笑しいのは明白よ。あたしに調べさせて!」
「今、こちらでも修繕の手配はしてあるんだ。悪いが魔導器を調べさせる訳にはいかない」
「なんでよ!」
ドオォォン
リタが叫ぶと同時に外で何か大きな音がし揺れた
「何だ、今の振動?」
「まさか、魔導器か?」
リタはいち早く事に気付き外へと走って行った
「魔導器に何か遭ったのかもしれません」
「行くぞ!」
「エステリーゼ様は此処に!」
フレンはエステルにそう言い残し、私、アスラ、ユーリ、フレン、ラピード、カロルは外へと向かった
*
外に出ると結界魔導器が暴走し異常な程にエアルを出していた
「っ! 結界魔導器が暴走してる!?」
「いや、これはエアルだよ」
「エアルの暴走?」
「うん。異常な量だよ・・・。このまま放って置いたら命に関わるよ!」
「うん。魔導器の近くにいる人達を・・・きゃっ!」
「っと! 大丈夫かい」
「フレン。ありがとう」
私が走り出そうとしているとまた地面が揺れ倒れそうになったが、私の後に出て来たフレンが私を受け止めた
フレンはそのまま住民を避難させる為に部下達の所に向かい私はユーリの所へ行った
「ユーリ! リタは?」
「あそこだ」
結界魔導器の方を見るとリタが結界魔導器を調べていた
「なっ! こんなエアルが多い中調べるなんて危険するぎるよ!」
「リタ! 危険すぎるから戻って来て!」
私達が叫んでもリタはエアルの暴走を押さえようと魔導器のシステムを調べていた
「・・・そんな! この子容量を超えたエアルが流れ込んでる。このままじゃ、エアルが街を飲み込むか下手すりゃ爆発・・・」
「な、ば、爆発だって! 冗談じゃないぞ!」
「みんな、逃げろ! 急げ!」
リタから爆発と言う言葉が聞こえ魔導器の近くにいた人達は急いで街の外へと逃げて行った
すると騎士団本部に残っていたはずのエステルがリタの名前を叫びエステルと一緒にいた兄さんの横をすり抜け、リタ元へと走って行った
「リタ!!」
「おい、エステル!!」「姫様!?」
兄さんと後から来たアレクセイも呼び止めようとしたがエステルはそのまま走り私達の横をすり抜けた
「「エステル!!」」「ちっ!」「エステリーゼ様!」
私達もエステルに声を掛けたがそのまま走って行った
が、突然何か不思議な感覚に囚われた
(何? この、感覚・・・)
そう思ってエステルを見るとエステルの周りに眩い光が発していた
「エス、テル?」「あいつ!?」
「リタ、大丈夫?」
「・・・エステリーゼ・・・」
「おい・・・」
「あれって・・・」
それには此処に居た誰もが驚いていたが、兄さんとアスラだけはまた違った驚きをしていた
「! マズイ、後少しで爆発する!!」
「!? ユーリ、フレン、ちょっと後ろに下がってて」
「「リア?」」
ドオオオオオオオォォォォン
私はエアルの流れをアスラから感じ、ユーリとフレンの前に出た瞬間、結界魔導器は爆発した
暫くして辺りは静かになった
「・・・二人共、ケガしてない?」
「ああ。なんとかな」
「こっちも大丈夫だよ」
「良かった・・・」
私は安堵の息を吐くとユーリとフレンは驚いた顔をして私を見た
「リア、それ・・・」
「いつの間に・・・」
二人が驚いているのは私が二人の前に出て結界を作っていたからだ
「咄嗟だったから此処だけしか出来なかったけど」
そう話していると砂埃が消え、やっと周りが見えるようになった
「エステル、リタ!!」
アスラの声に気付き私達も二人の方を見るとリタは倒れエステルは凄く疲れ切って息を切らしていた
「二人共、大丈・・「おっと!」
二人の元に走ろうとしていると急に立ち眩みがし倒れそうになったが、ユーリが受け止めてくれた
「大丈夫か?」
「・・・うん。久しぶりに使ったから、ちょっと立ち眩みが」
私は歩き出そうとしたがまだ少し安定感がなかった
「無理すんな。肩貸しやる」
「・・・ごめん、ありがと」
そんな私を見かねてユーリは肩を借してくれた
そしてそのまま兄さんとカロルとラピードの所へ行った
「カロル、セイ、ラピード、大丈夫か?」
「ああ、こっちは平気だ」
「ワン」
「ボクも。それよりリアは大丈夫なの?」
ユーリの肩を借りて此処まで来たからカロルは心配そうな顔をして私を見ていた
「大丈夫よ。ちょっと立ち眩みがしただけだから」
「・・・たく、また無茶したな」
安心させるように微笑みかけていると兄さんは苦笑し私の頭にポンと手を置いた
するとフレンと一緒にエステルとリタの元に行っていたアスラが私達の所へ戻って来た
「アスラ、エステルとリタは?」
「爆発に巻き込まれてリタがケガしたけど、エステルが治癒術かけたお陰で安定したよ。まだ休ませないといけないから今部屋を用意してもらってるとこ」
「そっか、じゃあオレ達も行くか」
「うん」
そして私達も二人を休ませている部屋へと向かった
*
部屋に着くとエステルがずっと治癒術をかけリタの看病をしていた
ユーリがエステルに休めと言いに行ったがエステルは治癒術は止めたものの、その場から動こうとはしかなったそうだ
かく言う私も立ち眩みがした事もありユーリとフレンに心配され休むように言われ別の部屋で休んでいた
「全く、此処の女子組はホント無茶すんな・・・」
「それってもしかしなくても、私も含まれてたりする?」
「当たり前だ」
「・・・ごめんなさい」
兄さんにきっぱりと言われ私は少ししゅんとして謝った
そして先程の出来事を思い返した
「でも久々だったって言っても立ち眩みがするなんて今まで無かったんだけどな・・・」
「確かにな・・・」
「リアは一番力が強いからね」
私の言葉に兄さんもアスラも納得していると二人は訝しげな表情をした
「・・・となると、やっぱ原因はアレか」
「だろうね・・・」
「・・・原因?」
「ああ」
どうやら兄さんとアスラは私が立ち眩みがした原因を知っているらしい
その原因を聞こうとしているとノックの音が聞こえユーリが部屋に入って来た
「ん? 何か空気重いけどどうかしたのか?」
「いや、此処の女子組は無茶するなって話しをしてたんだよ」
「確かにな」
兄さんがそう言うとユーリは苦笑して私を見た
「もう大丈夫か?」
「うん、もう平気。リタの方は?」
「これから様子見に行く所だ。行くか?」
「うん」
私の返事を聞くと皆立ち上がり、リタとエステルがいる部屋へと向かった
続く
あとがき
はい、とりあえず此処で一旦終わりです
やっとストーリーの要になる物が出て来ましたね
で、何故かリアちゃんの力が少し不安定に・・・
セイ兄とアスラはその原因を知っているようだけどねぇ~
これも後々に重要なポイントになるのでお楽しみに!
さ、じゃあ次の話し書くぞ!
では~!
2008.12.03
20.光と無茶と暴走と
「そっか。じゃあ帝都に戻るのね」
「はい・・・」
エステルは先程の話しでユーリ達の赦免の件とその後の話しをしてくれ最後に帝都に戻ると言う事を話してくれた
「寂しくなっちゃうね」
「でも暫くはこの街にいますからその間はリア達と一緒にいますよ」
「ええ、勿論」
「・・・あの、リア」
「ん? 何?」
急にエステルが声のトーンを下げ、カップを置き真剣な眼差しで私を見た
「わたしがお姫様だって事に何時気が付いたんです?」
「・・・・・」
私は少し黙って小さく息を吐き話しを始めた
「初めて会った時に名前を聞いて何処かで聞いた事ある名前だなって思って、その後にユーリとエステルから事情を聞いてまさかね、と思ったの。その時は確信がなかったからあまり気にはしてなかったけど、一緒に旅をして貴族や市民が知らないはずの国の事情やヨーデル様の事を知ってたから、その時に兄さんとアスラと確信したのよ」
「・・・そうだったんですか。でもリアもアスラもセイもその、」
エステルは言いにくそうな表情をしたが私は遠慮せずに話してと優しく微笑みかけるとエステルは深呼吸して私を見た
「国の一件の事、ご存じなんですよね?」
「・・・ええ。ウチはちょっと特殊な情報屋だからね。でもこの情報は他の人達や情報屋に売ったり話したりって事はないから安心して」
「はい」
私がそう言うとエステルは本当に安心した顔をして紅茶を飲んだ
「リアはこれからどうするんです? やっぱりユーリと一緒に行くんです?」
「そうね、まだ下町の魔刻が戻って来てないし色々と気になる事があるからね」
「じゃあ明日はユーリの所に行くんですね」
「ええ」
「じゃあ一緒に行っても良いです?」
「勿論よ」
「有り難う御座います!」
私はそう言って微笑むとエステルも嬉しそうな顔をした
それから私達はまた暫く話し込み、キリの良い所で切り上げ部屋に戻って行った
*
翌朝、私はエステルと待ち合わせをして、ユーリ達の所へ向かおうとしていると結界魔導器の前に見覚えのある人物達がいた
「あれ、リタじゃない?」
「本当。もしかして魔導器を調べようとしてる? あ、エステル!」
そう話しているとエステルが走ってリタの所へ行ったので私も後を追い駆けた
「リタ、待って下さい!」
「エステル! リア!」
「騎士団の方で修復の手配は整えたそうですから、此処は」
「たまには騎士団の顔、立ててやれよ」
「お願いします」
「・・・解ったわよ」
エステルはそう言って頭を下げると複雑な顔をして納得しまた魔導器を眺めだした
「ふらふら出歩いてて良いのか?」
「はい。帝都に戻るまで、一緒にいても良いです?」
「そりゃ、オレは構わないけど」
そしてユーリはエステルの隣にいた私に目を向けた
「リアはどうすんだ?」
「私も一緒に行くよ。まだ下町の魔刻戻って来てないんだし」
「そっか。んじゃ行くか」
「うん。リタ、行くよ」
「ええ」
魔導器をじっと見ていたリタに声を掛け私達はフレンの所に向かった
「なんか結界魔導器が変な音出してるけど、平気か?」
「それが気になってわざわざ顔を出したのか。相変わらず、目の前の事件をユーリは放って置けないんだな」
「オレがっていうか、こっちの・・・・」
リタはフレンの方を見ながら腰に手を当てて言う
「様子が可笑しいのは明白よ。あたしに調べさせて!」
「今、こちらでも修繕の手配はしてあるんだ。悪いが魔導器を調べさせる訳にはいかない」
「なんでよ!」
ドオォォン
リタが叫ぶと同時に外で何か大きな音がし揺れた
「何だ、今の振動?」
「まさか、魔導器か?」
リタはいち早く事に気付き外へと走って行った
「魔導器に何か遭ったのかもしれません」
「行くぞ!」
「エステリーゼ様は此処に!」
フレンはエステルにそう言い残し、私、アスラ、ユーリ、フレン、ラピード、カロルは外へと向かった
*
外に出ると結界魔導器が暴走し異常な程にエアルを出していた
「っ! 結界魔導器が暴走してる!?」
「いや、これはエアルだよ」
「エアルの暴走?」
「うん。異常な量だよ・・・。このまま放って置いたら命に関わるよ!」
「うん。魔導器の近くにいる人達を・・・きゃっ!」
「っと! 大丈夫かい」
「フレン。ありがとう」
私が走り出そうとしているとまた地面が揺れ倒れそうになったが、私の後に出て来たフレンが私を受け止めた
フレンはそのまま住民を避難させる為に部下達の所に向かい私はユーリの所へ行った
「ユーリ! リタは?」
「あそこだ」
結界魔導器の方を見るとリタが結界魔導器を調べていた
「なっ! こんなエアルが多い中調べるなんて危険するぎるよ!」
「リタ! 危険すぎるから戻って来て!」
私達が叫んでもリタはエアルの暴走を押さえようと魔導器のシステムを調べていた
「・・・そんな! この子容量を超えたエアルが流れ込んでる。このままじゃ、エアルが街を飲み込むか下手すりゃ爆発・・・」
「な、ば、爆発だって! 冗談じゃないぞ!」
「みんな、逃げろ! 急げ!」
リタから爆発と言う言葉が聞こえ魔導器の近くにいた人達は急いで街の外へと逃げて行った
すると騎士団本部に残っていたはずのエステルがリタの名前を叫びエステルと一緒にいた兄さんの横をすり抜け、リタ元へと走って行った
「リタ!!」
「おい、エステル!!」「姫様!?」
兄さんと後から来たアレクセイも呼び止めようとしたがエステルはそのまま走り私達の横をすり抜けた
「「エステル!!」」「ちっ!」「エステリーゼ様!」
私達もエステルに声を掛けたがそのまま走って行った
が、突然何か不思議な感覚に囚われた
(何? この、感覚・・・)
そう思ってエステルを見るとエステルの周りに眩い光が発していた
「エス、テル?」「あいつ!?」
「リタ、大丈夫?」
「・・・エステリーゼ・・・」
「おい・・・」
「あれって・・・」
それには此処に居た誰もが驚いていたが、兄さんとアスラだけはまた違った驚きをしていた
「! マズイ、後少しで爆発する!!」
「!? ユーリ、フレン、ちょっと後ろに下がってて」
「「リア?」」
ドオオオオオオオォォォォン
私はエアルの流れをアスラから感じ、ユーリとフレンの前に出た瞬間、結界魔導器は爆発した
暫くして辺りは静かになった
「・・・二人共、ケガしてない?」
「ああ。なんとかな」
「こっちも大丈夫だよ」
「良かった・・・」
私は安堵の息を吐くとユーリとフレンは驚いた顔をして私を見た
「リア、それ・・・」
「いつの間に・・・」
二人が驚いているのは私が二人の前に出て結界を作っていたからだ
「咄嗟だったから此処だけしか出来なかったけど」
そう話していると砂埃が消え、やっと周りが見えるようになった
「エステル、リタ!!」
アスラの声に気付き私達も二人の方を見るとリタは倒れエステルは凄く疲れ切って息を切らしていた
「二人共、大丈・・「おっと!」
二人の元に走ろうとしていると急に立ち眩みがし倒れそうになったが、ユーリが受け止めてくれた
「大丈夫か?」
「・・・うん。久しぶりに使ったから、ちょっと立ち眩みが」
私は歩き出そうとしたがまだ少し安定感がなかった
「無理すんな。肩貸しやる」
「・・・ごめん、ありがと」
そんな私を見かねてユーリは肩を借してくれた
そしてそのまま兄さんとカロルとラピードの所へ行った
「カロル、セイ、ラピード、大丈夫か?」
「ああ、こっちは平気だ」
「ワン」
「ボクも。それよりリアは大丈夫なの?」
ユーリの肩を借りて此処まで来たからカロルは心配そうな顔をして私を見ていた
「大丈夫よ。ちょっと立ち眩みがしただけだから」
「・・・たく、また無茶したな」
安心させるように微笑みかけていると兄さんは苦笑し私の頭にポンと手を置いた
するとフレンと一緒にエステルとリタの元に行っていたアスラが私達の所へ戻って来た
「アスラ、エステルとリタは?」
「爆発に巻き込まれてリタがケガしたけど、エステルが治癒術かけたお陰で安定したよ。まだ休ませないといけないから今部屋を用意してもらってるとこ」
「そっか、じゃあオレ達も行くか」
「うん」
そして私達も二人を休ませている部屋へと向かった
*
部屋に着くとエステルがずっと治癒術をかけリタの看病をしていた
ユーリがエステルに休めと言いに行ったがエステルは治癒術は止めたものの、その場から動こうとはしかなったそうだ
かく言う私も立ち眩みがした事もありユーリとフレンに心配され休むように言われ別の部屋で休んでいた
「全く、此処の女子組はホント無茶すんな・・・」
「それってもしかしなくても、私も含まれてたりする?」
「当たり前だ」
「・・・ごめんなさい」
兄さんにきっぱりと言われ私は少ししゅんとして謝った
そして先程の出来事を思い返した
「でも久々だったって言っても立ち眩みがするなんて今まで無かったんだけどな・・・」
「確かにな・・・」
「リアは一番力が強いからね」
私の言葉に兄さんもアスラも納得していると二人は訝しげな表情をした
「・・・となると、やっぱ原因はアレか」
「だろうね・・・」
「・・・原因?」
「ああ」
どうやら兄さんとアスラは私が立ち眩みがした原因を知っているらしい
その原因を聞こうとしているとノックの音が聞こえユーリが部屋に入って来た
「ん? 何か空気重いけどどうかしたのか?」
「いや、此処の女子組は無茶するなって話しをしてたんだよ」
「確かにな」
兄さんがそう言うとユーリは苦笑して私を見た
「もう大丈夫か?」
「うん、もう平気。リタの方は?」
「これから様子見に行く所だ。行くか?」
「うん」
私の返事を聞くと皆立ち上がり、リタとエステルがいる部屋へと向かった
続く
あとがき
はい、とりあえず此処で一旦終わりです
やっとストーリーの要になる物が出て来ましたね
で、何故かリアちゃんの力が少し不安定に・・・
セイ兄とアスラはその原因を知っているようだけどねぇ~
これも後々に重要なポイントになるのでお楽しみに!
さ、じゃあ次の話し書くぞ!
では~!
2008.12.03