水道魔導器奪還編
夢主名変更
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
パスワードを入力して開いた部屋に入るとそこは吹き抜けになっていて、かなり広さもあった
だが、さっきの場所よりもエアルの濃度が高く私達はまた気分が悪くなりだした
17.戦闘・疑問
広い吹き抜けになった部屋の部屋の中心はなにやら青い光が絨毯のように敷いてあって、その下は穴が開いているようだった
そして天井には魔導器がくるくると回転しながら起動していてその上は水が溜まっているようだった
「水が浮いてる・・・」
「あの魔導器の仕業みたいだな」
「多分、この異常も・・・」
そう言って私達はまた魔導器に目を向けた
(・・・この感じ、やっぱり・・・)
そう思っているとリタがこの魔導器がエフミドやノール港にあった魔導器と似てると言った
リタが言っている事は間違いではないだろう
だとすればあの人が来るはず・・・
思考を巡らせていると何処からか魔物の声が聞こえその方向に目を向けると魔導器の中に先程魔狩りの剣が倒した魔物とはまた違った大きな魔物がいた
「ま、魔物ぉ!?」
魔物を見た私達は一気に緊張が走った
それもそのはず、この魔物は結界に閉じ込められているとはいえ、結界の外から見ている私達に威圧と緊張を与える程
この魔物は、今まで私達が戦ってきた魔物とは明らかに格が違うと言う事だ
「病人は休んどけ。此処に医者はいねーぞ」
「え・・・? で、でも・・・・」
すると急にどすん、と音がして同時に地面が大きく揺れ、その瞬間バチバチと結界が悲鳴を上げた
原因はあの魔物が結界を破ろうとしていたからだったが、リタ曰くあの魔物は逆結界で閉じ込めているらしい
逆結界とは魔物を閉じ込める為の強力な結界で、魔物は簡単に出て来れないという代物だそうだ
だが、リタはエアルの量が異常だと言うと再び魔物が結界を壊そうと暴れ始め、地面が揺れ、突然結界がびりびりと不気味な音を立て始めた
「こりゃ、やばいかな・・・」
「な、何か消えそう・・・!」
カロルの言葉を聞きリタは魔導器を直そうと思い走っているとラピードが吠え突然男の人の声が聞こえた
「俺様達の優しい忠告を無視したのは何処のどいつだ?」
その声の主を見ると其処には先程の魔狩りの剣首領のクリントとフードを被った男とナンがいた
「悪ぃな、こっちにゃ大人しく忠告聞くような優しい人間はいねぇんだ」
「ふん、成る程・・・。って、なんだ、クビになったカロル君もいるじゃないか。エアルに酔ってるのか。そっちはかなり濃いようだね」
「丁度良い、そのまま大人しくしていろ。こちらの用事は、このケダモノだけだ」
フードを被った男は苦しそうな私達を見て嫌味ったらしく言い、クリントはそう言って逆結界に閉じ込められている魔物を見た
「大口叩いたからにはペットは最後まで面倒見ろよ。途中で捨てられると迷惑だ」
すると急に何かの鳴き声が聞こえ皆、その声に反応する
(この鳴き声!)
(まさか・・・!?)
私とアスラは勢い良く顔を上げ魔導器を見るとそこにはラゴウの屋敷で魔導器を壊した竜使いが素早い早さで通り過ぎ魔導器を壊した
魔導器が壊れたお陰で空気は正常になり、エアル酔いも段々と無くなってきた
竜は空中を自由自在に飛び回りながら、私達を見下ろしていた
「・・・助かった」
「あの二人のお陰だね」
「うん。 ・・・でも」
私はアスラと小声で竜使いに感謝しているとリタがまた魔導器を壊された事に対し腹を立て怒鳴っていた
「リタはご立腹だけどねι」
「うんι」
そして竜使いに目を戻すと、竜がクリントに向かって炎を吐き出す
炎は直接クリントを直撃はしなかったものの、魔物との間には火柱が上がっている
そして竜使いはそれを見えると、魔物を守るように浮遊し、魔狩りの剣を正面から睨みつける
「・・・ほう?」
「『まず、オレを倒せ!』って事らしいぜ。面白れえじゃ、ねえか!!」
魔狩りの剣は戦闘態勢を取ると直ぐにナンが武器である巨大な円形の刃を投げ、竜使いは弧を描きそれを見事避けるが、フードを被った男が壁を蔦って竜に飛び乗った
「っ!」
私は一瞬名前を叫びそうになったが此処で叫んだらあの人の事がバレてしまうと思い押し黙り、その様子を見ていると逆結界に閉じ込められていた魔物が暴れ地面が揺れた
「おわっと・・・!」「「「きゃっ・・・!」」」「「うわあっ・・・・!」」「わふぅ・・・!」
揺れたと同時に床が崩れ私達はばらばらになってしまったが、かろうじて私とアスラはユーリの近くに居た
「やべ・・・足震えてら」
ユーリにしては珍しい声音だった
「・・・こんな魔物は初めてです・・・」
「あ・・・ああっ・・・。や、やだ・・・」
それに釣られてか魔物の威圧に押されてか皆、いつも以上に震えた声で怯えていた
「結局ペットの面倒見んのは、保護者に回ってくるのな」
ユーリは剣を構え魔物に向かって行き攻撃を仕掛けた
「私達も行くよ!」
「了解!」
まだ身動きが取れないエステル達を一瞥し私は剣を抜きアスラと一緒にユーリの援護に向かった
ユーリは魔物の攻撃に吹き飛ばされ、何とか受身を取って素早く立ち上がり、その横をすり抜け一撃を与える
が、思っていたより堅くあまり攻撃を与えられない
一度体制を整えようとくるりと宙を回っていると、ラピードがユーリと一緒に戦っている姿が見えその後方でエステルとリタが攻撃魔法の詠唱をしている姿が見えた
私は地面に着地すると魔物の背後に回りながら魔物の様子を伺った
相手は巨大な分、堅さもあり更に攻撃に威力が半端ない
上手く受け身を取っても攻撃のダメージは大きく、更に相手の攻撃の振動でダメージを受けてしまう
正面から攻撃をしてもあまりダメージを与えられないし、自分達がダメージを受けてしまう
攻撃魔術ならまだダメージを与えられるが、剣でダメージを与えるとなるとまた別だろう
「はあっ!!」
剣から一閃の光が立ち、魔物の背後に攻撃を与える
すると、今まで以上にダメージを与える事が出来たのか魔物が悲鳴を上げた
「いける!」
そう確信すると私は大きな声でユーリに向かって叫んだ
「ユーリ、魔物の弱点は背後よ!」
「解った! 行くぞラピード!」
「ワン!」
「ボク等が引き付けるからエステルは回復、リタは相手が後ろ向いたら攻撃を!」
「解りました!」「解ったわ!」
それぞれに指示が渡ると、私達は体制を整え攻撃を仕掛けだした
相手の弱点を見つけたものの四人と二匹対一匹とはいえ、流石に此処まで長く戦闘が続けば体力が落ちてくる
(そろそろ、やばいかも・・・)
そう思っていると、突然魔物が攻撃を止め何故かじっとエステルを見て少し顔を近付けるとエステルは一歩後ろに退いた
「・・・・・」
が、暫くすると魔物はゆっくりと動き私とアスラを横目で見ながら踵を返しそのまま立ち去って行った
(・・・何でエステルを見てたの? それに立ち去り際に私とアスラの事も見てたよね? ・・・)
ふと上を見ると竜使いも魔物が立ち去るのをじっと見ていた
(・・・あの人がじっと見てるって事は・・・あの魔物、もしかして・・・)
(・・・・)
ガシャン
ザァァァァ
考え事をしていると突然大きな音が聞こえ何かと思い見てみると先程の魔導器が床に墜ち、そして溜まっていた水が雨のように降って来た
「全ての魔物はな、俺様に殴られる為に生まれて来たんじゃ~!」
「師匠! 危険です!」
「極上の獲物を前に! 命が惜しくて逃げ出せるか!」
男は竜使いに狙いを定めて走り出した
「っ! ダメっ!!」
「リア?」
私が叫ぶとユーリが不思議そうに私を見た
それと同時にリタが竜使いに狙いを定めて詠唱を唱えようとしていたが、天井が墜ちて来ている事に気付き詠唱を止めた
「天井が・・・。此処は危険です!」
「首領! 撤収を! 強敵に逃げられた以上、長居は無用です!」
「最近にない魔物だったが・・・興ざめだな。引き上げるぞ」
「俺達も退くぞ」
「あ~もう、あたしもあのバカドラ殴りたかったのに!」
「待って下さい、カロルは何処に!?」
「その辺にいないとこみると先に外へ出たんだろ。探しながら行くぞ」
「まだ此処から出れるよ」
「出口が塞がれないうちに行きましょ」
私達は墜ちてくる瓦礫を避けながらカロルがいるであろうと思われる外へと向かって行った
続く
あとがき
リアちゃん、危うく竜使いの名前を言いそうになりましたね
まあ知り合いがあんな状況にあったら叫びたくなりますよね
最後は叫んでユーリに気付かれちゃったけど(苦笑)
それは後に明かします
てか、段々タイトルが某S・Aっぽくなってきてるよ(笑)
2008.11.19
だが、さっきの場所よりもエアルの濃度が高く私達はまた気分が悪くなりだした
17.戦闘・疑問
広い吹き抜けになった部屋の部屋の中心はなにやら青い光が絨毯のように敷いてあって、その下は穴が開いているようだった
そして天井には魔導器がくるくると回転しながら起動していてその上は水が溜まっているようだった
「水が浮いてる・・・」
「あの魔導器の仕業みたいだな」
「多分、この異常も・・・」
そう言って私達はまた魔導器に目を向けた
(・・・この感じ、やっぱり・・・)
そう思っているとリタがこの魔導器がエフミドやノール港にあった魔導器と似てると言った
リタが言っている事は間違いではないだろう
だとすればあの人が来るはず・・・
思考を巡らせていると何処からか魔物の声が聞こえその方向に目を向けると魔導器の中に先程魔狩りの剣が倒した魔物とはまた違った大きな魔物がいた
「ま、魔物ぉ!?」
魔物を見た私達は一気に緊張が走った
それもそのはず、この魔物は結界に閉じ込められているとはいえ、結界の外から見ている私達に威圧と緊張を与える程
この魔物は、今まで私達が戦ってきた魔物とは明らかに格が違うと言う事だ
「病人は休んどけ。此処に医者はいねーぞ」
「え・・・? で、でも・・・・」
すると急にどすん、と音がして同時に地面が大きく揺れ、その瞬間バチバチと結界が悲鳴を上げた
原因はあの魔物が結界を破ろうとしていたからだったが、リタ曰くあの魔物は逆結界で閉じ込めているらしい
逆結界とは魔物を閉じ込める為の強力な結界で、魔物は簡単に出て来れないという代物だそうだ
だが、リタはエアルの量が異常だと言うと再び魔物が結界を壊そうと暴れ始め、地面が揺れ、突然結界がびりびりと不気味な音を立て始めた
「こりゃ、やばいかな・・・」
「な、何か消えそう・・・!」
カロルの言葉を聞きリタは魔導器を直そうと思い走っているとラピードが吠え突然男の人の声が聞こえた
「俺様達の優しい忠告を無視したのは何処のどいつだ?」
その声の主を見ると其処には先程の魔狩りの剣首領のクリントとフードを被った男とナンがいた
「悪ぃな、こっちにゃ大人しく忠告聞くような優しい人間はいねぇんだ」
「ふん、成る程・・・。って、なんだ、クビになったカロル君もいるじゃないか。エアルに酔ってるのか。そっちはかなり濃いようだね」
「丁度良い、そのまま大人しくしていろ。こちらの用事は、このケダモノだけだ」
フードを被った男は苦しそうな私達を見て嫌味ったらしく言い、クリントはそう言って逆結界に閉じ込められている魔物を見た
「大口叩いたからにはペットは最後まで面倒見ろよ。途中で捨てられると迷惑だ」
すると急に何かの鳴き声が聞こえ皆、その声に反応する
(この鳴き声!)
(まさか・・・!?)
私とアスラは勢い良く顔を上げ魔導器を見るとそこにはラゴウの屋敷で魔導器を壊した竜使いが素早い早さで通り過ぎ魔導器を壊した
魔導器が壊れたお陰で空気は正常になり、エアル酔いも段々と無くなってきた
竜は空中を自由自在に飛び回りながら、私達を見下ろしていた
「・・・助かった」
「あの二人のお陰だね」
「うん。 ・・・でも」
私はアスラと小声で竜使いに感謝しているとリタがまた魔導器を壊された事に対し腹を立て怒鳴っていた
「リタはご立腹だけどねι」
「うんι」
そして竜使いに目を戻すと、竜がクリントに向かって炎を吐き出す
炎は直接クリントを直撃はしなかったものの、魔物との間には火柱が上がっている
そして竜使いはそれを見えると、魔物を守るように浮遊し、魔狩りの剣を正面から睨みつける
「・・・ほう?」
「『まず、オレを倒せ!』って事らしいぜ。面白れえじゃ、ねえか!!」
魔狩りの剣は戦闘態勢を取ると直ぐにナンが武器である巨大な円形の刃を投げ、竜使いは弧を描きそれを見事避けるが、フードを被った男が壁を蔦って竜に飛び乗った
「っ!」
私は一瞬名前を叫びそうになったが此処で叫んだらあの人の事がバレてしまうと思い押し黙り、その様子を見ていると逆結界に閉じ込められていた魔物が暴れ地面が揺れた
「おわっと・・・!」「「「きゃっ・・・!」」」「「うわあっ・・・・!」」「わふぅ・・・!」
揺れたと同時に床が崩れ私達はばらばらになってしまったが、かろうじて私とアスラはユーリの近くに居た
「やべ・・・足震えてら」
ユーリにしては珍しい声音だった
「・・・こんな魔物は初めてです・・・」
「あ・・・ああっ・・・。や、やだ・・・」
それに釣られてか魔物の威圧に押されてか皆、いつも以上に震えた声で怯えていた
「結局ペットの面倒見んのは、保護者に回ってくるのな」
ユーリは剣を構え魔物に向かって行き攻撃を仕掛けた
「私達も行くよ!」
「了解!」
まだ身動きが取れないエステル達を一瞥し私は剣を抜きアスラと一緒にユーリの援護に向かった
ユーリは魔物の攻撃に吹き飛ばされ、何とか受身を取って素早く立ち上がり、その横をすり抜け一撃を与える
が、思っていたより堅くあまり攻撃を与えられない
一度体制を整えようとくるりと宙を回っていると、ラピードがユーリと一緒に戦っている姿が見えその後方でエステルとリタが攻撃魔法の詠唱をしている姿が見えた
私は地面に着地すると魔物の背後に回りながら魔物の様子を伺った
相手は巨大な分、堅さもあり更に攻撃に威力が半端ない
上手く受け身を取っても攻撃のダメージは大きく、更に相手の攻撃の振動でダメージを受けてしまう
正面から攻撃をしてもあまりダメージを与えられないし、自分達がダメージを受けてしまう
攻撃魔術ならまだダメージを与えられるが、剣でダメージを与えるとなるとまた別だろう
「はあっ!!」
剣から一閃の光が立ち、魔物の背後に攻撃を与える
すると、今まで以上にダメージを与える事が出来たのか魔物が悲鳴を上げた
「いける!」
そう確信すると私は大きな声でユーリに向かって叫んだ
「ユーリ、魔物の弱点は背後よ!」
「解った! 行くぞラピード!」
「ワン!」
「ボク等が引き付けるからエステルは回復、リタは相手が後ろ向いたら攻撃を!」
「解りました!」「解ったわ!」
それぞれに指示が渡ると、私達は体制を整え攻撃を仕掛けだした
相手の弱点を見つけたものの四人と二匹対一匹とはいえ、流石に此処まで長く戦闘が続けば体力が落ちてくる
(そろそろ、やばいかも・・・)
そう思っていると、突然魔物が攻撃を止め何故かじっとエステルを見て少し顔を近付けるとエステルは一歩後ろに退いた
「・・・・・」
が、暫くすると魔物はゆっくりと動き私とアスラを横目で見ながら踵を返しそのまま立ち去って行った
(・・・何でエステルを見てたの? それに立ち去り際に私とアスラの事も見てたよね? ・・・)
ふと上を見ると竜使いも魔物が立ち去るのをじっと見ていた
(・・・あの人がじっと見てるって事は・・・あの魔物、もしかして・・・)
(・・・・)
ガシャン
ザァァァァ
考え事をしていると突然大きな音が聞こえ何かと思い見てみると先程の魔導器が床に墜ち、そして溜まっていた水が雨のように降って来た
「全ての魔物はな、俺様に殴られる為に生まれて来たんじゃ~!」
「師匠! 危険です!」
「極上の獲物を前に! 命が惜しくて逃げ出せるか!」
男は竜使いに狙いを定めて走り出した
「っ! ダメっ!!」
「リア?」
私が叫ぶとユーリが不思議そうに私を見た
それと同時にリタが竜使いに狙いを定めて詠唱を唱えようとしていたが、天井が墜ちて来ている事に気付き詠唱を止めた
「天井が・・・。此処は危険です!」
「首領! 撤収を! 強敵に逃げられた以上、長居は無用です!」
「最近にない魔物だったが・・・興ざめだな。引き上げるぞ」
「俺達も退くぞ」
「あ~もう、あたしもあのバカドラ殴りたかったのに!」
「待って下さい、カロルは何処に!?」
「その辺にいないとこみると先に外へ出たんだろ。探しながら行くぞ」
「まだ此処から出れるよ」
「出口が塞がれないうちに行きましょ」
私達は墜ちてくる瓦礫を避けながらカロルがいるであろうと思われる外へと向かって行った
続く
あとがき
リアちゃん、危うく竜使いの名前を言いそうになりましたね
まあ知り合いがあんな状況にあったら叫びたくなりますよね
最後は叫んでユーリに気付かれちゃったけど(苦笑)
それは後に明かします
てか、段々タイトルが某S・Aっぽくなってきてるよ(笑)
2008.11.19