星喰み編
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あれからみんなと合流して怪我を治して貰いながら、凄く心配されてこっぴどく怒られた(特にリタに)
心配させたのも無理したのも事実だからしょうがないんだけど・・・ι
でも、無事にみんなと合流出来たし、これでやっと本来の目的に戻れる
そして私は正装に着替えて、みんなと昇降機に乗って頂上を目指し始めた
「あの階段は・・・」
昇降機から降りると長い長い階段が見えた
「どうやらこの上が頂上らしいな。きっとデュークの奴もそこだ」
「うん・・・」
ユーリは階段から視線を私達に向け、一通り見て口を開いた
「此処が正念場だな。みんな、覚悟は良いか?」
「とっくに出来てるわよ」
「うん。ボク達がやらなちゃいけないんだもん」
「そゆこと。おっさんも流石に頑張っちゃうわよ」
「わたし達を信じて待っている人達の為にも必ず星喰みを倒します!」
「俺達もみんなも安心して暮らせるようにな」
「フェローやベリウス・・・始祖の隷長達の想いの為にも、ね」
「ボク達も覚悟は出来てるよ」
「こっちもいけるぜ」
「ワン!」
「行きましょう。私達やみんなとあの女性 の想いを無駄にしない為にも・・・」
「あの女性・・・?」
私は長い階段を見つめて想いを固めて歩き出し、ユーリも隣に並んで、兄さん達もゆっくりと歩き出した
98.I have made up my mind to fight it out.
長い階段を登ると、タルカロン上層部に着いた
そして数十メートル先に大きな術式を展開して背を向けている銀髪の青年に目が止まる
「・・・デューク・・・」
私達はゆっくりとデュークの近くに歩み寄って行くと、デュークはちらりと私達を見た
「デューク! オレたちは四属性の精霊を得た。精霊の力は星喰みに対抗出来る」
「もう人の命を使って星喰みを討つ必要はありません」
デュークはそのまま空を覆っている星喰みへと目を向ける
「あの大きさを見るがいい。たった四体ではどうにもなるまい」
「四体は要よ。足りない分は魔導器の魔核を精霊にして補うわ」
「世界中の魔核だもん。凄い数になるはずだよ」
「ついでにおたくの嫌いな魔導器文明も今度こそ終わり。悪い話じゃないでしょ?」
「・・・人間達が大人しく魔導器を差し出すとは思えん。それとも無理矢理行うのか」
「人々が進んで応じるなんて信じられないのかしら?」
「一度手にしたものを手放せないのが人間だ」
「・・・解ってもらえねぇか。けど、俺達は俺達の選んだ方法で星喰みを討つ」
「・・・その娘の力を解放する事になるのにか?」
「それはリアもユーリ達もボク達式神も納得して覚悟は決めてるよ」
デュークは少しだけ寂しそうな目をして言葉を続けた
「・・・それで世界が元に戻ると言うのか?」
「え?」
「始祖の隷長によりエアルは調整され、あらゆる命がもっとも自然に営まれていた頃に戻るのかと聞いている」
「それは・・・」
「お前達は人間の都合の良いように、この世界を・・・テルカ・リュミレースを作り替えているにすぎん」
「世界が成長の途中だという事は考えられませんか? 始祖の隷長は精霊になる事を進化だと考えています。同じようには考えられませんか?」
「・・・彼等始祖の隷長の選択に口を挟む事はすまい。だが、私には私の選択がある」
「・・・・」
デュークの曲げられない想い
それはきっとエルシフルや始祖の隷長達、そして、彼女の事を言っているのかもしれない
「解ってくれねぇのは、それをやろうとしているオレ達が人間だからか?」
「人間が信用出来ないからって放っておいて、手遅れになったらいきなり消そうとするってどうなのよ!?」
「・・・お前達は、この塔がどういうものか知っているか?」
「元々都市だったタルカロンを古代人は、相容れない存在と思った始祖の隷長を全滅させる為に兵器に替えた・・・」
「「「!」」」
私は静かにそう告げると、みんな驚いて一斉に私を見た
それはデュークも同じだったのか、振り返って私を見た
「・・・知っていたのか」
「ある女性 が教えてくれたの・・・。魔導器の危機を認めようとしなかった古代人にとって、魔導器を攻撃する始祖の隷長は邪魔でしかなかった・・・。そしてエアルが乱れて、星喰みが出現した・・・」
「・・・そうなって初めて人間は始祖の隷長の言葉に耳を傾けた。今の世界は多くの犠牲の上にある。なのに人間はまた過ちを犯した。必ずまた繰り返すだろう。どうしようもないところまで世界を蝕み、自分達の存続の為だけに世界のあり方さえも変えようとする。そんな存在こそ星喰みをも凌駕する破滅の使徒だ」
デュークは一旦言葉を切り、強い眼差しをして言葉を続ける
「私は友に誓ったのだ。この世界を守ると」
デュークの友、それは始祖の隷長の長エルシフル、そして彼女の事
その場面は彼女の記憶の中で見たからはっきりと解る
「エルシフル、ね」
「・・・クロームから聞いたか」
「ああ。彼女、あんたを止めてくれって言ってたぜ」
デュークを止めて欲しいと言ったのはクローム(シルフ)だけじゃない
彼女もデュークを止めて欲しい、と願っていた
「彼女もわたし達の話を聞き入れてくれて精霊に転生しました。だからどうか一緒に・・・」
「ふざけるな。始祖の隷長がその使命を放棄するというのなら私が引き継ぐ。お前達の手段を待つまでもなく私がこの術式を完成させれば世界は救われる」
「デューク・・・やめるんだ!」
「このまま人間が世を治めていけば、必ず同じ過ちを繰り返す。そうなれば人の心は荒みより辛い未来になるのではないか?」
デュークは術式の真ん中に突き刺してある宙の戒典を見ながら私達に背を向けて問う
「例えそうであっても、自分達で選んだ道です。傷ついても立ち止まっても諦めなければまた歩き出せるはずです」
「そうよ。間違ったり失敗するのを怖がっていたら、新しい事なんて何も見つからないもんね。それにあたし達はあんたみたいに勝手に決めつけてこの道を選んだんじゃない。みんなで決めたよ!」
「うん。一人じゃ難しいのかもしれない。でもボク達は一人じゃないんだ。一人で出来なかったらみんなでがんばる。そうやって歩いていけるって事に気付いたんだ。だから!」
「心が繋がっている者同士はそれでいいのだろう。だが必ず辛い未来を受け入れられぬものがいる。それが解らぬお前達ではないだろう?」
「そうね。厳しいけど、それが現実でしょうね。けど、変わろうとしていくものを受け止め、考え、また変わっていく、人も世界も、ね。だから何年、何十年、何百年掛かったとしてもいつか受け入れてくれる。今はそう思えるわ。だって、それが生きるという事なのだから」
「んだな。守らなきゃいけないもんは確かにあるだろうが・・・おっさん、次の時代に生きる奴らの将来、見てみたいわ。バカどもが変わっていくのを先に逝っちまった奴らの代わりにさ」
「・・・・」
「俺も同意見だな。魔導器が無くなって混乱する奴も多いだろう。けど、それでも精一杯暮らせるようになると思うぜ」
「ボク等も長年この世界を見てきた。だからデュークの言いたい事は解らなくはないよ。でも、変わった世界をボク等式神は今まで通り干渉せず、変わっていく世界を見守るつもりだよ」
「世界がどう変わっていくか、それを俺達がこの目で見ていくさ。何十年も、何百年もな」
エステル、リタ、カロル、ジュディス、レイヴン、兄さん、アスラ、そしてフキが、それぞれの思いをデュークに伝える
デュークはみんなの言葉を聞いて、宙の戒典からゆっくりと私達に目を向ける
「・・・相容れぬな。お互い世界を思う気持ちは変わらぬというのに不思議なものだ」
「不思議じゃねぇ。あんたとオレ達は選んだ道、未来に見ているものが違う」
「未来は守らねばならん。守らねば破滅が待っている」
「未来は創り出すもんだろ。選んだ道を信じて創り出すもんだ」
「・・・・」
ユーリの言葉を聞いてデュークは少しだけ間を置いて浮かび上がっていた術式のモニターを消した
(・・・やっぱり、こうなっちゃうのね・・・)
私はそれを見て目を伏せていると、デュークは術式の真ん中に突き刺してあった宙の戒典を抜いた
そして、それを見た私達も互いに剣を抜いて構えていた
「・・・是非もない。来るがいい!」
いよいよ戦いが始まる
世界や人々、式神や始祖の隷長に私達の想い
そして、デュークとあの女性達の想い
お互いの想いと命運を懸けた戦いが・・・
私も顔を上げて、気を引き締めてデュークへと向かって行った
*
数分、
この場所に剣の交じり合う音と魔術が発動する音が辺りに響いていた
そしてお互いに距離を取って、見据えていた
「流石にフェローが認めた者達と言う事か」
「あんたこそ、大した強さだ」
「フッ、残念だ。お前達ともっと長き時を歩んでいれば違う形の邂逅があったかもしれぬのにな」
(・・・彼女とエルシフルのように・・・)
「今からでも遅くないぜ」
「いや、もう遅い。この空を星喰みが覆った時、私の道は決してしまったのだから」
「この分からず屋め!」
ユーリは言って剣を構えるとデュークは、身を翻し宙の戒典を地面に突き刺した
「世界の永続にとって最善の道、それは世界を自然な形に戻す事・・・それが私の選んだ道! 私はそれに殉じる。友よ! 力を!!」
「!」
「っ・・・!」
その言葉と同時に術式が空に浮かび上がり、眩い光が辺りを包んだ
そして光が消えると、デュークに新たな力が備わったのかさっきまでとは違う姿と力を持っていた
「・・・確実に力が増してる・・・」
「下手に相手出来ねえな・・・」
「気ぃ引き締めるぞ!」
「はい!」
「行くぜぇ!!」
(・・・さっきよりも手加減出来る相手じゃない。それは彼女の記憶の中で見たのもあるけど、それ以上に強い相手だという事は今のデュークを見れば一目瞭然。だから・・・、)
「・・・力は抑えてる。けど・・・私も、決意を曲げられない。だから、全力でいかせてもらうわ!」
私は顔を上げて武器を握り直し、決意を固めてデュークへと向かって行った
続く
あとがき
遂にデューク戦に来ました!!
次回で決着着けます!!
そして、星喰みに挑む事が出来るのか!?
次回で色々と決着着けたいと思います!!
次書きたいから後書きは短く(笑)
では!
I have made up my mind to fight it out. (私は最後まで戦う覚悟を決めた)
2009.08.28
心配させたのも無理したのも事実だからしょうがないんだけど・・・ι
でも、無事にみんなと合流出来たし、これでやっと本来の目的に戻れる
そして私は正装に着替えて、みんなと昇降機に乗って頂上を目指し始めた
「あの階段は・・・」
昇降機から降りると長い長い階段が見えた
「どうやらこの上が頂上らしいな。きっとデュークの奴もそこだ」
「うん・・・」
ユーリは階段から視線を私達に向け、一通り見て口を開いた
「此処が正念場だな。みんな、覚悟は良いか?」
「とっくに出来てるわよ」
「うん。ボク達がやらなちゃいけないんだもん」
「そゆこと。おっさんも流石に頑張っちゃうわよ」
「わたし達を信じて待っている人達の為にも必ず星喰みを倒します!」
「俺達もみんなも安心して暮らせるようにな」
「フェローやベリウス・・・始祖の隷長達の想いの為にも、ね」
「ボク達も覚悟は出来てるよ」
「こっちもいけるぜ」
「ワン!」
「行きましょう。私達やみんなとあの
「あの女性・・・?」
私は長い階段を見つめて想いを固めて歩き出し、ユーリも隣に並んで、兄さん達もゆっくりと歩き出した
98.I have made up my mind to fight it out.
長い階段を登ると、タルカロン上層部に着いた
そして数十メートル先に大きな術式を展開して背を向けている銀髪の青年に目が止まる
「・・・デューク・・・」
私達はゆっくりとデュークの近くに歩み寄って行くと、デュークはちらりと私達を見た
「デューク! オレたちは四属性の精霊を得た。精霊の力は星喰みに対抗出来る」
「もう人の命を使って星喰みを討つ必要はありません」
デュークはそのまま空を覆っている星喰みへと目を向ける
「あの大きさを見るがいい。たった四体ではどうにもなるまい」
「四体は要よ。足りない分は魔導器の魔核を精霊にして補うわ」
「世界中の魔核だもん。凄い数になるはずだよ」
「ついでにおたくの嫌いな魔導器文明も今度こそ終わり。悪い話じゃないでしょ?」
「・・・人間達が大人しく魔導器を差し出すとは思えん。それとも無理矢理行うのか」
「人々が進んで応じるなんて信じられないのかしら?」
「一度手にしたものを手放せないのが人間だ」
「・・・解ってもらえねぇか。けど、俺達は俺達の選んだ方法で星喰みを討つ」
「・・・その娘の力を解放する事になるのにか?」
「それはリアもユーリ達もボク達式神も納得して覚悟は決めてるよ」
デュークは少しだけ寂しそうな目をして言葉を続けた
「・・・それで世界が元に戻ると言うのか?」
「え?」
「始祖の隷長によりエアルは調整され、あらゆる命がもっとも自然に営まれていた頃に戻るのかと聞いている」
「それは・・・」
「お前達は人間の都合の良いように、この世界を・・・テルカ・リュミレースを作り替えているにすぎん」
「世界が成長の途中だという事は考えられませんか? 始祖の隷長は精霊になる事を進化だと考えています。同じようには考えられませんか?」
「・・・彼等始祖の隷長の選択に口を挟む事はすまい。だが、私には私の選択がある」
「・・・・」
デュークの曲げられない想い
それはきっとエルシフルや始祖の隷長達、そして、彼女の事を言っているのかもしれない
「解ってくれねぇのは、それをやろうとしているオレ達が人間だからか?」
「人間が信用出来ないからって放っておいて、手遅れになったらいきなり消そうとするってどうなのよ!?」
「・・・お前達は、この塔がどういうものか知っているか?」
「元々都市だったタルカロンを古代人は、相容れない存在と思った始祖の隷長を全滅させる為に兵器に替えた・・・」
「「「!」」」
私は静かにそう告げると、みんな驚いて一斉に私を見た
それはデュークも同じだったのか、振り返って私を見た
「・・・知っていたのか」
「ある
「・・・そうなって初めて人間は始祖の隷長の言葉に耳を傾けた。今の世界は多くの犠牲の上にある。なのに人間はまた過ちを犯した。必ずまた繰り返すだろう。どうしようもないところまで世界を蝕み、自分達の存続の為だけに世界のあり方さえも変えようとする。そんな存在こそ星喰みをも凌駕する破滅の使徒だ」
デュークは一旦言葉を切り、強い眼差しをして言葉を続ける
「私は友に誓ったのだ。この世界を守ると」
デュークの友、それは始祖の隷長の長エルシフル、そして彼女の事
その場面は彼女の記憶の中で見たからはっきりと解る
「エルシフル、ね」
「・・・クロームから聞いたか」
「ああ。彼女、あんたを止めてくれって言ってたぜ」
デュークを止めて欲しいと言ったのはクローム(シルフ)だけじゃない
彼女もデュークを止めて欲しい、と願っていた
「彼女もわたし達の話を聞き入れてくれて精霊に転生しました。だからどうか一緒に・・・」
「ふざけるな。始祖の隷長がその使命を放棄するというのなら私が引き継ぐ。お前達の手段を待つまでもなく私がこの術式を完成させれば世界は救われる」
「デューク・・・やめるんだ!」
「このまま人間が世を治めていけば、必ず同じ過ちを繰り返す。そうなれば人の心は荒みより辛い未来になるのではないか?」
デュークは術式の真ん中に突き刺してある宙の戒典を見ながら私達に背を向けて問う
「例えそうであっても、自分達で選んだ道です。傷ついても立ち止まっても諦めなければまた歩き出せるはずです」
「そうよ。間違ったり失敗するのを怖がっていたら、新しい事なんて何も見つからないもんね。それにあたし達はあんたみたいに勝手に決めつけてこの道を選んだんじゃない。みんなで決めたよ!」
「うん。一人じゃ難しいのかもしれない。でもボク達は一人じゃないんだ。一人で出来なかったらみんなでがんばる。そうやって歩いていけるって事に気付いたんだ。だから!」
「心が繋がっている者同士はそれでいいのだろう。だが必ず辛い未来を受け入れられぬものがいる。それが解らぬお前達ではないだろう?」
「そうね。厳しいけど、それが現実でしょうね。けど、変わろうとしていくものを受け止め、考え、また変わっていく、人も世界も、ね。だから何年、何十年、何百年掛かったとしてもいつか受け入れてくれる。今はそう思えるわ。だって、それが生きるという事なのだから」
「んだな。守らなきゃいけないもんは確かにあるだろうが・・・おっさん、次の時代に生きる奴らの将来、見てみたいわ。バカどもが変わっていくのを先に逝っちまった奴らの代わりにさ」
「・・・・」
「俺も同意見だな。魔導器が無くなって混乱する奴も多いだろう。けど、それでも精一杯暮らせるようになると思うぜ」
「ボク等も長年この世界を見てきた。だからデュークの言いたい事は解らなくはないよ。でも、変わった世界をボク等式神は今まで通り干渉せず、変わっていく世界を見守るつもりだよ」
「世界がどう変わっていくか、それを俺達がこの目で見ていくさ。何十年も、何百年もな」
エステル、リタ、カロル、ジュディス、レイヴン、兄さん、アスラ、そしてフキが、それぞれの思いをデュークに伝える
デュークはみんなの言葉を聞いて、宙の戒典からゆっくりと私達に目を向ける
「・・・相容れぬな。お互い世界を思う気持ちは変わらぬというのに不思議なものだ」
「不思議じゃねぇ。あんたとオレ達は選んだ道、未来に見ているものが違う」
「未来は守らねばならん。守らねば破滅が待っている」
「未来は創り出すもんだろ。選んだ道を信じて創り出すもんだ」
「・・・・」
ユーリの言葉を聞いてデュークは少しだけ間を置いて浮かび上がっていた術式のモニターを消した
(・・・やっぱり、こうなっちゃうのね・・・)
私はそれを見て目を伏せていると、デュークは術式の真ん中に突き刺してあった宙の戒典を抜いた
そして、それを見た私達も互いに剣を抜いて構えていた
「・・・是非もない。来るがいい!」
いよいよ戦いが始まる
世界や人々、式神や始祖の隷長に私達の想い
そして、デュークとあの女性達の想い
お互いの想いと命運を懸けた戦いが・・・
私も顔を上げて、気を引き締めてデュークへと向かって行った
*
数分、
この場所に剣の交じり合う音と魔術が発動する音が辺りに響いていた
そしてお互いに距離を取って、見据えていた
「流石にフェローが認めた者達と言う事か」
「あんたこそ、大した強さだ」
「フッ、残念だ。お前達ともっと長き時を歩んでいれば違う形の邂逅があったかもしれぬのにな」
(・・・彼女とエルシフルのように・・・)
「今からでも遅くないぜ」
「いや、もう遅い。この空を星喰みが覆った時、私の道は決してしまったのだから」
「この分からず屋め!」
ユーリは言って剣を構えるとデュークは、身を翻し宙の戒典を地面に突き刺した
「世界の永続にとって最善の道、それは世界を自然な形に戻す事・・・それが私の選んだ道! 私はそれに殉じる。友よ! 力を!!」
「!」
「っ・・・!」
その言葉と同時に術式が空に浮かび上がり、眩い光が辺りを包んだ
そして光が消えると、デュークに新たな力が備わったのかさっきまでとは違う姿と力を持っていた
「・・・確実に力が増してる・・・」
「下手に相手出来ねえな・・・」
「気ぃ引き締めるぞ!」
「はい!」
「行くぜぇ!!」
(・・・さっきよりも手加減出来る相手じゃない。それは彼女の記憶の中で見たのもあるけど、それ以上に強い相手だという事は今のデュークを見れば一目瞭然。だから・・・、)
「・・・力は抑えてる。けど・・・私も、決意を曲げられない。だから、全力でいかせてもらうわ!」
私は顔を上げて武器を握り直し、決意を固めてデュークへと向かって行った
続く
あとがき
遂にデューク戦に来ました!!
次回で決着着けます!!
そして、星喰みに挑む事が出来るのか!?
次回で色々と決着着けたいと思います!!
次書きたいから後書きは短く(笑)
では!
I have made up my mind to fight it out. (私は最後まで戦う覚悟を決めた)
2009.08.28