星喰み編
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光に包まれ、地を踏む感覚を感じ私はゆっくりと目を開いた
そこは最初にいた場所ともユーリ達とも離れたしまった所でもなく、別の場所で街の中心部に近い所だった
「・・・移動、させてくれたのかな・・・」
私は両手を胸の前に持っていき、その手をギュッと握った
「・・・貴方達の願いは叶えてみせる」
「なら、俺の願いも叶えてくれよ」
「!」
途端、殺気と共に男の声が聞こえた
96.捏造優男
「貴方は・・・!」
殺気と男の声に振り返るとそこにいたのはザギだった
「ようやく見つけたぜ、リア・ルーティア・・・」
「残念だけど、此処にはユーリはいないわよ」
「そうか。でも、お前がいるだろう」
「え? !」
ザギの言葉に疑問を持っているとザギは勢い良く私の方に向かって来ていた
私はそれをすかさず交わした
「っ・・・。あの魔導器・・・」
ザギの左腕には闘技場で見た時よりも更に強力な魔導器を着けていた
更に身体全体も魔導器にしたのか威力も増している
そして何よりあの魔導器はヘルメス式の物だった
だけど、何処か違和感があった
「どうした? 俺の願いを叶えてくれるんじゃなかったのか?」
「っ! あれは貴方の願いを叶えるって意味じゃない」
ザギは更に攻撃を仕掛けて来る
私はそれを交わし、距離を取って地を蹴って更に距離を取った
(っ・・・。この状況で来られるのは厄介だな・・・)
星喰み解放に備えていつも以上に力を制御している為、思うように戦う事が出来ない
魔術を使う分に関しては良いのだが、剣で戦うとなると話は別だ
それでも剣を構えないとザギの攻撃を防ぐのは難しくなってくる
私は剣を抜き構えると、ザギは満足そうな顔をした
「やっと剣を抜いたな。さあ、戦 り合おうぜ!!」
「っ!」
言うや否、ザギは私に向かって来て攻撃を仕掛ける
「貴方の狙いはユーリじゃなかったの?」
「そうだ。だがお前もセイ・ルーティアも俺に傷を負わせた」
「だから、私達も貴方の標的って事?」
「そうだ! さあ、もっと楽しもうじゃねえか!」
「きゃっ!」
力も威力も更に増していて、私はそのまま力で押され体制を崩した
「っ・・・」
左腕を少し擦っただけで大した怪我は見当たらない
そしてザギの殺気と気配を感じ急いで立ち上がって詠唱し、魔術を発動させる
「フレイムドラゴン!」
魔術を発動させると、炎が辺りを包みそして一匹のドラゴンとなってザギ目掛けて行った
「ぐっっ。やるじゃねえか」
「そこを退いて・・・今は貴方の相手をしてる場合じゃないの・・・」
「つれない事言うじゃねえか」
「こっちは急いでるの!」
「世界の為、か?」
「!」
私はザギの言葉を聞いて驚いた顔をしていると、ザギはニヤリと笑った
「くっくっく。急がないと世の中ぐちゃぐちゃだからか?」
「解ってるなら、尚更退いて欲しいんだけど」
「だからこそ意味があるんだろうが!」
ザギの言葉に眉を寄せているとザギは自分の左手を掲げた
「これはこの先の封印式の構成式よ。つまり、この腕をぶっ壊さない限り、この先には進めねぇなぁ!!」
「っ・・・!」
言ってザギは更に攻撃を仕掛けて来る
「違和感が遭ったのはそれが鍵だったからなのね・・・」
「そんな事はどうでもいい! さあ、昇り詰めようぜぇ!!」
「きゃあっ!」
さっきよりも威力の強い攻撃を受け、思いっきり吹き飛ばされてしまう
「さあ、本気 で戦り合おうぜぇ!!」
「っ・・・!」
(・・・ユーリ達が来るまで持ちこたえなきゃ・・・っ、ユーリ!!)
*
「?」
昇降機の解除も終わり、セイとも連絡を取るとセイ達の方も無事に解除出来たらしい
そして合流場所も決めてその場所に向かおうとしていた時だった
誰かに呼ばれたような気がして、オレは歩みを止めた
「どうしたの? ユーリ?」
急に立ち止まったオレを見てアスラは疑問符を出していた
「いや・・・」
(ユーリ!!)
「!」
気のせいかと思っているとまた声が聞こえた
その声は紛れもなくリアの声だった
「リア!!」
「!」
オレはその声に反応するとアスラも同じように反応した
「・・・ユーリ、今・・・」
「リアの声が聞こえた・・・」
「!」
アスラはオレの言葉を聞いて更に驚いた顔をした
「? どうしたんだ?」
「・・・ボクに聞こえなかったリアの声が聞こえた・・・?」
「!」
アスラにも聞こえているだろうと思っていたけど、どうやらオレにしか聞こえていなかったらしい
「どういう・・・「今はそんな事気にしてる場合じゃないでしょ」
「「!」」
突然聞こえた声にオレとアスラは声のした方を見た
そしてオレ達はそこにいた人物に目を疑った
「リア!?」
「・・・じゃ、ない・・・」
「え?」
オレはアスラの言葉に驚いていると、リアはゆっくりとオレ達の所に歩いて来た
歩いて来たリアを見ると、リアはいつもの格好じゃなくドンを埋葬した時の格好だった
「リア、なのか?」
「似てるけど違うよ」
アスラの言葉にリアをじっと見ると確かにリアには似てるが、目の色が違った
そして纏っている雰囲気もリアのものじゃなかった
「流石式神様。仕えている主じゃないって直ぐに気付いたわね」
「あんたは一体・・・」
「説明は後。それより急いで姫様の所に向かって」
「姫様って・・・」
「リアの事か!?」
オレとアスラの言葉にリア似の姉ちゃんは頷いた
「さっき、姫様の声が聞こえなかった?」
「あ、ああ」
「貴方を呼んでる。急いで向かって」
「どういう事だ?」
「・・・厄介なのに絡まれてるわ」
「厄介・・・?」
「場所はそっちの式神様に教えるわ」
そう言うとリア似の姉ちゃんはアスラに近付いて行き何かを伝えた
「!」
途端にアスラの表情が変わった
「ユーリ! 急いで行こう!」
アスラの言葉に疑問を持っているとアスラは更に言葉を続ける
「リアが、ザギに襲われてる!」
「ザギだと!」
「じゃあ、私は伝えたから」
アスラの言葉に驚いているとリア似の姉ちゃんは踵を返して歩き出そうとしていた
「待てよ! あんた、何もんだ! 何でリアの事知ってる! 何でオレ達をリアの所に連れて行かねえ!!」
「・・・・」
オレは一息に言うとリア似の姉ちゃんはゆっくりと振り返った
「・・・姫様は貴方を待ってる。だから私は伝えに来た。連れて行きたいのは山々だけど、そんなに長くは滞在出来ないの・・・」
「! それって・・・」
アスラが何かに気が付き、リア似の姉ちゃんは悲しく微笑むと姿を消した
「・・・消えた?」
「・・・ユーリ、行こう。リアが待ってる」
「ああ」
疑問に思う事は山程あるが、今はリアを助けに行く事が優先だ
(待ってろ、リア!!)
*
「はあ・・・はぁ・・・はあ・・・」
あれから数分、私はザギと戦っていた
けど、力を制御しているからいつものように戦えない
「どうした。何故本気を出さない!!」
流石にこれだけ戦っているとザギにも私が本気で戦ってない事に気が付かれてしまう
「・・・はぁ・・・今は・・本気で戦える・・状況じゃ・・・ない・・の・・・」
私は荒い息を抑えながら何とか言葉を発した
「俺相手じゃ本気で戦れない・・・か?」
「そうじゃ・・・な・・・っ!」
息を整えているとザギが攻撃を仕掛けて来て、私はそれを止める
「そんな状態でユーリやセイが来るまで、お前一人で耐えられるか?」
「っ・・・」
確かにこの状況で戦うは難しいし、耐え抜くもの困難だ
けど、切り抜こうにも今はザギの方が力も威力も上でどうする事も出来ない
「まあいい・・・だったら」
「っ!」
更に魔導器の力を発揮し、その力に押され私は体制を崩してその場に倒れてしまった
「先にお前を始末するまでだっ!!」
「っ!」
ザギはそう言って左腕を振り翳した
続く
あとがき
あれ? この回続いちゃったよ(笑)
この回一話で終わる予定だったのにι
えーと、リアちゃんかなりピンチです!!
そしてまたあの子出て来ました!!
リアちゃんのピンチを知ったユーリとアスラ
果たして間に合うのか!!
次回で終わると良いなι
2009.08.27
そこは最初にいた場所ともユーリ達とも離れたしまった所でもなく、別の場所で街の中心部に近い所だった
「・・・移動、させてくれたのかな・・・」
私は両手を胸の前に持っていき、その手をギュッと握った
「・・・貴方達の願いは叶えてみせる」
「なら、俺の願いも叶えてくれよ」
「!」
途端、殺気と共に男の声が聞こえた
96.
「貴方は・・・!」
殺気と男の声に振り返るとそこにいたのはザギだった
「ようやく見つけたぜ、リア・ルーティア・・・」
「残念だけど、此処にはユーリはいないわよ」
「そうか。でも、お前がいるだろう」
「え? !」
ザギの言葉に疑問を持っているとザギは勢い良く私の方に向かって来ていた
私はそれをすかさず交わした
「っ・・・。あの魔導器・・・」
ザギの左腕には闘技場で見た時よりも更に強力な魔導器を着けていた
更に身体全体も魔導器にしたのか威力も増している
そして何よりあの魔導器はヘルメス式の物だった
だけど、何処か違和感があった
「どうした? 俺の願いを叶えてくれるんじゃなかったのか?」
「っ! あれは貴方の願いを叶えるって意味じゃない」
ザギは更に攻撃を仕掛けて来る
私はそれを交わし、距離を取って地を蹴って更に距離を取った
(っ・・・。この状況で来られるのは厄介だな・・・)
星喰み解放に備えていつも以上に力を制御している為、思うように戦う事が出来ない
魔術を使う分に関しては良いのだが、剣で戦うとなると話は別だ
それでも剣を構えないとザギの攻撃を防ぐのは難しくなってくる
私は剣を抜き構えると、ザギは満足そうな顔をした
「やっと剣を抜いたな。さあ、
「っ!」
言うや否、ザギは私に向かって来て攻撃を仕掛ける
「貴方の狙いはユーリじゃなかったの?」
「そうだ。だがお前もセイ・ルーティアも俺に傷を負わせた」
「だから、私達も貴方の標的って事?」
「そうだ! さあ、もっと楽しもうじゃねえか!」
「きゃっ!」
力も威力も更に増していて、私はそのまま力で押され体制を崩した
「っ・・・」
左腕を少し擦っただけで大した怪我は見当たらない
そしてザギの殺気と気配を感じ急いで立ち上がって詠唱し、魔術を発動させる
「フレイムドラゴン!」
魔術を発動させると、炎が辺りを包みそして一匹のドラゴンとなってザギ目掛けて行った
「ぐっっ。やるじゃねえか」
「そこを退いて・・・今は貴方の相手をしてる場合じゃないの・・・」
「つれない事言うじゃねえか」
「こっちは急いでるの!」
「世界の為、か?」
「!」
私はザギの言葉を聞いて驚いた顔をしていると、ザギはニヤリと笑った
「くっくっく。急がないと世の中ぐちゃぐちゃだからか?」
「解ってるなら、尚更退いて欲しいんだけど」
「だからこそ意味があるんだろうが!」
ザギの言葉に眉を寄せているとザギは自分の左手を掲げた
「これはこの先の封印式の構成式よ。つまり、この腕をぶっ壊さない限り、この先には進めねぇなぁ!!」
「っ・・・!」
言ってザギは更に攻撃を仕掛けて来る
「違和感が遭ったのはそれが鍵だったからなのね・・・」
「そんな事はどうでもいい! さあ、昇り詰めようぜぇ!!」
「きゃあっ!」
さっきよりも威力の強い攻撃を受け、思いっきり吹き飛ばされてしまう
「さあ、
「っ・・・!」
(・・・ユーリ達が来るまで持ちこたえなきゃ・・・っ、ユーリ!!)
*
「?」
昇降機の解除も終わり、セイとも連絡を取るとセイ達の方も無事に解除出来たらしい
そして合流場所も決めてその場所に向かおうとしていた時だった
誰かに呼ばれたような気がして、オレは歩みを止めた
「どうしたの? ユーリ?」
急に立ち止まったオレを見てアスラは疑問符を出していた
「いや・・・」
(ユーリ!!)
「!」
気のせいかと思っているとまた声が聞こえた
その声は紛れもなくリアの声だった
「リア!!」
「!」
オレはその声に反応するとアスラも同じように反応した
「・・・ユーリ、今・・・」
「リアの声が聞こえた・・・」
「!」
アスラはオレの言葉を聞いて更に驚いた顔をした
「? どうしたんだ?」
「・・・ボクに聞こえなかったリアの声が聞こえた・・・?」
「!」
アスラにも聞こえているだろうと思っていたけど、どうやらオレにしか聞こえていなかったらしい
「どういう・・・「今はそんな事気にしてる場合じゃないでしょ」
「「!」」
突然聞こえた声にオレとアスラは声のした方を見た
そしてオレ達はそこにいた人物に目を疑った
「リア!?」
「・・・じゃ、ない・・・」
「え?」
オレはアスラの言葉に驚いていると、リアはゆっくりとオレ達の所に歩いて来た
歩いて来たリアを見ると、リアはいつもの格好じゃなくドンを埋葬した時の格好だった
「リア、なのか?」
「似てるけど違うよ」
アスラの言葉にリアをじっと見ると確かにリアには似てるが、目の色が違った
そして纏っている雰囲気もリアのものじゃなかった
「流石式神様。仕えている主じゃないって直ぐに気付いたわね」
「あんたは一体・・・」
「説明は後。それより急いで姫様の所に向かって」
「姫様って・・・」
「リアの事か!?」
オレとアスラの言葉にリア似の姉ちゃんは頷いた
「さっき、姫様の声が聞こえなかった?」
「あ、ああ」
「貴方を呼んでる。急いで向かって」
「どういう事だ?」
「・・・厄介なのに絡まれてるわ」
「厄介・・・?」
「場所はそっちの式神様に教えるわ」
そう言うとリア似の姉ちゃんはアスラに近付いて行き何かを伝えた
「!」
途端にアスラの表情が変わった
「ユーリ! 急いで行こう!」
アスラの言葉に疑問を持っているとアスラは更に言葉を続ける
「リアが、ザギに襲われてる!」
「ザギだと!」
「じゃあ、私は伝えたから」
アスラの言葉に驚いているとリア似の姉ちゃんは踵を返して歩き出そうとしていた
「待てよ! あんた、何もんだ! 何でリアの事知ってる! 何でオレ達をリアの所に連れて行かねえ!!」
「・・・・」
オレは一息に言うとリア似の姉ちゃんはゆっくりと振り返った
「・・・姫様は貴方を待ってる。だから私は伝えに来た。連れて行きたいのは山々だけど、そんなに長くは滞在出来ないの・・・」
「! それって・・・」
アスラが何かに気が付き、リア似の姉ちゃんは悲しく微笑むと姿を消した
「・・・消えた?」
「・・・ユーリ、行こう。リアが待ってる」
「ああ」
疑問に思う事は山程あるが、今はリアを助けに行く事が優先だ
(待ってろ、リア!!)
*
「はあ・・・はぁ・・・はあ・・・」
あれから数分、私はザギと戦っていた
けど、力を制御しているからいつものように戦えない
「どうした。何故本気を出さない!!」
流石にこれだけ戦っているとザギにも私が本気で戦ってない事に気が付かれてしまう
「・・・はぁ・・・今は・・本気で戦える・・状況じゃ・・・ない・・の・・・」
私は荒い息を抑えながら何とか言葉を発した
「俺相手じゃ本気で戦れない・・・か?」
「そうじゃ・・・な・・・っ!」
息を整えているとザギが攻撃を仕掛けて来て、私はそれを止める
「そんな状態でユーリやセイが来るまで、お前一人で耐えられるか?」
「っ・・・」
確かにこの状況で戦うは難しいし、耐え抜くもの困難だ
けど、切り抜こうにも今はザギの方が力も威力も上でどうする事も出来ない
「まあいい・・・だったら」
「っ!」
更に魔導器の力を発揮し、その力に押され私は体制を崩してその場に倒れてしまった
「先にお前を始末するまでだっ!!」
「っ!」
ザギはそう言って左腕を振り翳した
続く
あとがき
あれ? この回続いちゃったよ(笑)
この回一話で終わる予定だったのにι
えーと、リアちゃんかなりピンチです!!
そしてまたあの子出て来ました!!
リアちゃんのピンチを知ったユーリとアスラ
果たして間に合うのか!!
次回で終わると良いなι
2009.08.27