影法師にラブコール!(krk)※抜け番あり
DREAM
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「なんだよ、オメーがわりーんじゃん」
帝光中でのことを全て話し終えた後、火神君は呆れたような顔をしてそう言った。
「間違ってると思ったんなら、とにかくぶん殴ってやりゃよかったじゃねーか」
赤司君達のしたことは正しいとは言わないが、僕も悪かったのだと。
許されたくないと思い込んでるだけだと。
僕は本当はこんな人間なんです、それでも仲間として受け入れてくれますか。そう思っていたことすら火神君は見抜いていて、その上で言ってくれた。
もうとっくに仲間だろ、と。
救われた気がした。僕は、この学校に来て、このチームに出会えて、火神君と出会えて良かった。本当に、良かった。
しばらく先輩達にもみくちゃにされた後、木吉先輩が顎に手を当ててそういえば、と僕と火神君を見た。
「赤司の話は確かにびっくりしたが、緑間はなぜ火神に言ったんだろうな?エンペラーアイという能力があることはオレ達も見ている。極端な話、二人いることを知らなくても試合はできるだろ」
「それについても、今から話そうと思っていました」
キセキの世代の能力の開花は全員二年の時。特別なきっかけがあったわけではなく、突然だったとはいえあくまで自然に花開いた。
けれど、赤司君は違う。紫原君との一対一の時、もう一人の赤司君と変わったと同時に半ば強引に開いたもの。
もし、あの時。もう一人の赤司君に変わっていなかったとしたら。
エンペラーアイはもう一人の赤司君の特有の能力で、赤司君が本来自然に開花するはずの能力が他にあったとしたら。
赤司君には、能力が二つあることになる。エンペラーアイともう一つ、同等かそれ以上の能力が。
けど、それを聞いても火神君の目には焦りだとかそんなものは浮かんではおらず、むしろ心底楽しめそうだとぎらついていた。火神君らしいですね、と笑ったら照れたようにこっちみんなと言われてしまったけれど。
「でも、さ」
降旗君が口を開く。
「なんか、今の黒子の話聞いてますます思ったっていうか、その、赤司ってさ、今はもう、昔の赤司とは違うって気がするんです、けど」
「な、何言ってんだよ降旗、そんなわけ……いや、あるかもしれねーな」
日向主将が言い直したのは、きっと今日の試合を見たからだ。降旗君がそう思ったのは開会式の日の赤司君を見ているから。
一番力強く賛同するように頷いたのは、火神君だった。
「オレもそう思う。黒子の言う赤司と同じやつなんだろうけど、多分今の赤司は中学の頃とは別物だ。だってよ、秀徳との試合も楽しそうだったし、それにあんなに誰かのために怒れるやつが、昔の赤司と同一人物とは思えねー」
全員が納得しているようだった。視線は自然と僕に集まってくる。
「その通りだと思います。開会式の収集の時からずっと思っていたけれど、今日確信しました。赤司君はもう、昔の冷酷非道な赤司君ではありません。チームとバスケを楽しむ、一人のバスケ馬鹿です」
「でもでも、なんでいきなり赤司変わっちゃってんの?中学卒業してから一年も経ってないのに、どういう心境の変化よ」
小金井先輩の疑問に答えたのは、これも火神君だ。
「多分っスけど、洛山のトレーナーのおかげじゃねえかな、です」
「洛山のトレーナーって、火神君知ってるの?!」
「うす。オレとタメで、女子っス」
「そういえば火神君、水瓶、と赤司君に言っていましたね。灰崎君との件、詳細を聞いていませんでしたがもしかして、その時に?」
「火神、話してくれよ」
伊月先輩に促されて、火神君は灰崎君と何があったのかを詳しく話してくれた。
聞いてみると、どうやら火神君と同じように飛び出してきたのが洛山のトレーナー、一年の水瓶優姫さんということらしい。赤司君が優姫と呼んでいたから、おそらく開会式の収集の時火神君を追いかけていた彼女だろう。彼女は、トレーナーだったのか。マネージャーだとばかり思っていた。
「そんで、灰崎がなんか言ってる最中に水瓶の奴怒ったんだよ。みんなバスケで戦いにきてんだから、殴り合いしたいならここに来んなって。そしたら、赤司への恨みっつって水瓶にボールぶつけてきやがって。けど、優姫は痛いくせに立ち上がって灰崎に言ってやったんだ。赤司の判断は間違ってなかった、キセキの世代の中に、バスケをなんとも思ってないやつは一人もいない、って」
その後は、黄瀬君が来て一応の収束はついたようだ。
なるほど、秀徳と洛山のインターバルの時のことがようやくわかった。
火神君がずっと心配していたのは、自分がその場にいて怪我をさせてしまったことで、赤司君が怒っていたのは彼女が怪我をしたからだったのだ。きっと理由も知った上で、自分にも怒っていたのだろう。
「彼女が、赤司君を変えてくれたんですね」
「多分、な」
僕が出来なかったことを、火神君が、彼女がしてくれた。いつか、ちゃんとお礼が言えるだろうか。みんなの目を覚まさせてくれて、ありがとう、と。
火神君にしても洛山の彼女にしても、それを伝えたところで二人して首を傾げて「何が?」と言ってきそうな気はするけれど。
「で、黒子的にやっぱ赤司の彼女だと思う?その子!」
「小金井先輩それ聞いちゃうんですか!いやオレも気になるけど」
「フリは目の前で見たんだろ?どうだったんだよ?」
「いや、その…黒子…」
「福田君、河原君、今から言うことは嘘偽りのない事実です」
「「ごくり」」
「赤司君は彼女に跳び蹴りをしていたので、多分付き合ってはいないと思います」
「ごめん黒子、今なんて?」
「跳び蹴りをしていました」
「一切の躊躇ない跳び蹴りだったよな…」
「あ、そういや赤司の話聞いたときに緑間から聞かれたんだけど、赤司が水瓶に筋肉バスター?ってのやってたけどアレは付き合ってるのかいないのかどうなのだよ、って」
「「筋肉バスター?!」」
「赤司、やってることがリコと大差ないたたたたたリコ痛い」
「同じことしてやろーじゃないのよ鉄平!!」
「赤司君…一体赤司君にどういう心境の変化があってそんな技を…もしかして実はレパートリー豊富だったりするのでしょうか…」
誠凛の夜はこうして更けていった。
帝光中でのことを全て話し終えた後、火神君は呆れたような顔をしてそう言った。
「間違ってると思ったんなら、とにかくぶん殴ってやりゃよかったじゃねーか」
赤司君達のしたことは正しいとは言わないが、僕も悪かったのだと。
許されたくないと思い込んでるだけだと。
僕は本当はこんな人間なんです、それでも仲間として受け入れてくれますか。そう思っていたことすら火神君は見抜いていて、その上で言ってくれた。
もうとっくに仲間だろ、と。
救われた気がした。僕は、この学校に来て、このチームに出会えて、火神君と出会えて良かった。本当に、良かった。
しばらく先輩達にもみくちゃにされた後、木吉先輩が顎に手を当ててそういえば、と僕と火神君を見た。
「赤司の話は確かにびっくりしたが、緑間はなぜ火神に言ったんだろうな?エンペラーアイという能力があることはオレ達も見ている。極端な話、二人いることを知らなくても試合はできるだろ」
「それについても、今から話そうと思っていました」
キセキの世代の能力の開花は全員二年の時。特別なきっかけがあったわけではなく、突然だったとはいえあくまで自然に花開いた。
けれど、赤司君は違う。紫原君との一対一の時、もう一人の赤司君と変わったと同時に半ば強引に開いたもの。
もし、あの時。もう一人の赤司君に変わっていなかったとしたら。
エンペラーアイはもう一人の赤司君の特有の能力で、赤司君が本来自然に開花するはずの能力が他にあったとしたら。
赤司君には、能力が二つあることになる。エンペラーアイともう一つ、同等かそれ以上の能力が。
けど、それを聞いても火神君の目には焦りだとかそんなものは浮かんではおらず、むしろ心底楽しめそうだとぎらついていた。火神君らしいですね、と笑ったら照れたようにこっちみんなと言われてしまったけれど。
「でも、さ」
降旗君が口を開く。
「なんか、今の黒子の話聞いてますます思ったっていうか、その、赤司ってさ、今はもう、昔の赤司とは違うって気がするんです、けど」
「な、何言ってんだよ降旗、そんなわけ……いや、あるかもしれねーな」
日向主将が言い直したのは、きっと今日の試合を見たからだ。降旗君がそう思ったのは開会式の日の赤司君を見ているから。
一番力強く賛同するように頷いたのは、火神君だった。
「オレもそう思う。黒子の言う赤司と同じやつなんだろうけど、多分今の赤司は中学の頃とは別物だ。だってよ、秀徳との試合も楽しそうだったし、それにあんなに誰かのために怒れるやつが、昔の赤司と同一人物とは思えねー」
全員が納得しているようだった。視線は自然と僕に集まってくる。
「その通りだと思います。開会式の収集の時からずっと思っていたけれど、今日確信しました。赤司君はもう、昔の冷酷非道な赤司君ではありません。チームとバスケを楽しむ、一人のバスケ馬鹿です」
「でもでも、なんでいきなり赤司変わっちゃってんの?中学卒業してから一年も経ってないのに、どういう心境の変化よ」
小金井先輩の疑問に答えたのは、これも火神君だ。
「多分っスけど、洛山のトレーナーのおかげじゃねえかな、です」
「洛山のトレーナーって、火神君知ってるの?!」
「うす。オレとタメで、女子っス」
「そういえば火神君、水瓶、と赤司君に言っていましたね。灰崎君との件、詳細を聞いていませんでしたがもしかして、その時に?」
「火神、話してくれよ」
伊月先輩に促されて、火神君は灰崎君と何があったのかを詳しく話してくれた。
聞いてみると、どうやら火神君と同じように飛び出してきたのが洛山のトレーナー、一年の水瓶優姫さんということらしい。赤司君が優姫と呼んでいたから、おそらく開会式の収集の時火神君を追いかけていた彼女だろう。彼女は、トレーナーだったのか。マネージャーだとばかり思っていた。
「そんで、灰崎がなんか言ってる最中に水瓶の奴怒ったんだよ。みんなバスケで戦いにきてんだから、殴り合いしたいならここに来んなって。そしたら、赤司への恨みっつって水瓶にボールぶつけてきやがって。けど、優姫は痛いくせに立ち上がって灰崎に言ってやったんだ。赤司の判断は間違ってなかった、キセキの世代の中に、バスケをなんとも思ってないやつは一人もいない、って」
その後は、黄瀬君が来て一応の収束はついたようだ。
なるほど、秀徳と洛山のインターバルの時のことがようやくわかった。
火神君がずっと心配していたのは、自分がその場にいて怪我をさせてしまったことで、赤司君が怒っていたのは彼女が怪我をしたからだったのだ。きっと理由も知った上で、自分にも怒っていたのだろう。
「彼女が、赤司君を変えてくれたんですね」
「多分、な」
僕が出来なかったことを、火神君が、彼女がしてくれた。いつか、ちゃんとお礼が言えるだろうか。みんなの目を覚まさせてくれて、ありがとう、と。
火神君にしても洛山の彼女にしても、それを伝えたところで二人して首を傾げて「何が?」と言ってきそうな気はするけれど。
「で、黒子的にやっぱ赤司の彼女だと思う?その子!」
「小金井先輩それ聞いちゃうんですか!いやオレも気になるけど」
「フリは目の前で見たんだろ?どうだったんだよ?」
「いや、その…黒子…」
「福田君、河原君、今から言うことは嘘偽りのない事実です」
「「ごくり」」
「赤司君は彼女に跳び蹴りをしていたので、多分付き合ってはいないと思います」
「ごめん黒子、今なんて?」
「跳び蹴りをしていました」
「一切の躊躇ない跳び蹴りだったよな…」
「あ、そういや赤司の話聞いたときに緑間から聞かれたんだけど、赤司が水瓶に筋肉バスター?ってのやってたけどアレは付き合ってるのかいないのかどうなのだよ、って」
「「筋肉バスター?!」」
「赤司、やってることがリコと大差ないたたたたたリコ痛い」
「同じことしてやろーじゃないのよ鉄平!!」
「赤司君…一体赤司君にどういう心境の変化があってそんな技を…もしかして実はレパートリー豊富だったりするのでしょうか…」
誠凛の夜はこうして更けていった。