天使と奏でるシンフォニー(TOX2)
DREAM
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「どや!!」
「…髪下ろしただけだね」
07.旅の準備は万端
「すごい…髪下ろしただけで別人に見えるなんて…」
「え、うそ、ユウキ?!エル知ってる、こういうのサギっていうんだよね!」
「三者三様の反応ありがとう。とりあえず泣いていい?」
ルドガーの部屋の姿見でせっせと髪を整えてから出てきたら、ジュードくんは見慣れてるためかうーんと唸るし、ルドガーは純粋に驚いてくれてるし、エルには詐欺だと言われた。
自慢でもないのだが、どうやら私は髪を下ろすと別人に見えるらしい。
この姿で私だと認識できるのは今のところジュードくん達とガイアスと四象刃とドロッセルくらいだ。
「でも…たしかにそれなら僕達以外にはわからないし、変装って言っても自然だし、大丈夫かも」
「でしょ?!」
ジュードくんにオッケーサインをもらい、ルドガーもエルもこれならばれないと頷いている。なんか解せないけどオールオッケーだ。
「じゃあ早速移動だー!」
「待って、多分移動制限かかってるからその分借金返済しないと」
「マジでか」
その時、ベストはタイミングでルドガーのGHSが鳴った。ルドガーはぴ、とそれに出て、こちらにも聞こえるように音量を上げてくれた。
《ヴェルです。さっそくですがユリウス室長の行方を捜していただきます》
「クールビューティさん?」
《くっ…?!……こほん、マクスバードでユリウスを探しているという怪しい人物の情報が一つ、ヘリオボーグ基地にユリウス室長と親しい人物がいると情報を得ています。どちらから先に向かわれますか?》
「…ヘリオボーグから先に行く」
《かしこまりました。彼と親しい人物はバランという男です。ご武運を》
ぴ、と通話が切れる。
まさかのバランさん。ジュードくんは早々とバランさんにGHSで連絡を取ろうとしている。
「それにしてもクールビューティさんってヴェルさんっていうのかー」
「内心でなんて呼び方を…」
「ちなみにルドガーは妖精さんな!天使はジュードくんだから!」
「聞いてないけど?!」
「ダメだ、バランさん連絡が取れないや。やっぱり直接行った方が良さそうだね」
「痛い痛いまさかの関節技!!ジュードくん最近アルヴィンに似てきた…ぎゃあああ!!」
「ユウキがいると賑やかだねールル!」
「ナァ~」
「最近のクエストは色んな内容があるんだね。まさか料理を持ってきてほしいとかあるなんて…」
「私は身体動かしたいから大体街道歩く人の護衛してるけどねー。……あれこれ前のアルヴィンじゃね?」
借金も返済するためにお金を稼ごう、ということでクエストを受託してから街道を歩く私達。
ジュードくんは相変わらずキレのいい動きで魔物を倒しているが、それよりもすごいのがルドガーだ。
二本の剣を、流れるように扱って魔物を倒していた。バク転で魔物の攻撃を避け、そのまま背後の魔物を切り、そして正面の魔物を切る。
駅のコックになろうとした男とは思えない動きだった。ジュードくんも改めて思ったらしく、魔物を倒し終えた後驚いていた。
「ルドガーすっごーい!わりと頼りになるね!」
エルに拍手をされて、ルドガーはこくりと頷く。
私もエルを見習って純粋に褒めることにした。
「ルドガーマジすごいよ!!動きもなめらかで…ところで夜も身体は柔らかいんですぎゃああごめんなさいジュードくん冗談だからああああ!!」
ルドガーは無言でエルの耳を塞いで、ジュードくんは私に関節技をしてセクハラはやめなさいと言ってくる。
これはセクハラじゃない!セクハラじゃないけどそう言われるとしたくなる不思議!
と叫んだらますます技をきつくされた。ジュードくんマジ鬼嫁。