天使と奏でるシンフォニー(TOX2)
DREAM
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「ガイアスううううう!!ふごふっ!!」
「アーストだ」
とても綺麗な回し蹴りでした。
21.ガイアスの試験
今朝、ヴェルさんからルドガーへ連絡が入った。
どうやらガイアスがトリグラフに来ているらしい。
待たせると怒りそうだからとルドガーとエルの三人で探していたら、人だかりを見つけたのだ。
ちなみにジュードくん達は買い出しで別行動中である。
私達を見て人だかりが散らばったので、今だと言わんばかりにガイアスに飛び込んだら訂正と共に回し蹴りをされた。解せぬ。
「わ、早速元気いっぱいだねユウキ」
「れ、レイア…アースト怖い…」
「…それが貴女達が言ってたユウキ?」
ズシャーっと地面を滑る私の前に、朝から見なかったレイアがいてえぐえぐと縋りついたら、聞き覚えのある声がした。
レイアの後ろ、そこにはミラがいた。
「ミラああああああ?!わあああん聞いてよアーストがあああ」
「っ!私はアナタの知ってるミラじゃないわよ!」
「ふごふっ!!」
「わーっ!ユウキがミラにお腹殴られたーっ!」
どうやら、ここにいるミラは分史世界のミラだったらしい。
思えばこちらの世界のミラは行方不明中でした。
昨日、私が気絶していたから顔合わせをし損ねていたのだ。
分史世界のミラは、衣装が少し違っていて口調もとても女性らしかった。
何故かこの世界に来てしまった分史世界のミラ。
そんなミラが街を見たいと言ったのでレイアが案内していたということだ。
「そうなんだー…分史世界のミラかー」
「…じろじろ見ないで」
「あっごめんごめん。私は優姫、よろしくねミラ!!」
「…ふん」
ミラはぷいっと顔を背けてしまった。
でも少し頬が赤いのでこれはツンデレ臭がするぞ!!ツンデレミラ!!萌え!!
「…で、俺に用があるんだって?アースト」
ルドガーがそう切り出して気がついた。そういえばアーストに呼ばれてるって話で来たんだった。
少しだけ忘れられていたアーストはムスっとした空気を出していたが、すぐにいつものキリッに戻った。
「お前と、…もう一人。ローエンから話は全て聞いた。お前が元マクスウェルだな」
「…いちいち偉そうだけど、誰なの?」
「えらいんだよ。本物の王様だし!」
エルがそう言って自慢げに笑うと、ミラはふんっと不機嫌そうに鼻を鳴らした。
「それが何?こっちは精霊の主よ」
「…なるほど、面白い。確かに分史世界というものは存在するようだな」
「……」
「単刀直入に言おう。ルドガー、お前が世界の命運を背負うに足る人間かどうかを知りたい」
「…俺が、ふさわしい人間じゃなかったら?」
「斬る」
おおおおい!!即答かいいいい!!
ああ横ではミラが「当然ね」と同意してる!!
これにはエルも驚きつつも反論する。
「ダメだよそんなのっ!」
「そうだそうだ!ルドガーは一生懸命やってんだ!第一アーストはどうやってルドガーを見極めるってのさ?!」
「俺を分子世界に連れていけ。お前の行動を見届けさせてもらう」
「んなっ?!ずるいずるい!私だって分史世界に行ってルドガーのお手伝いしたいのに!!」
わーっんとガイアスに掴みかかった瞬間、ルドガーに誰かから着信がかかった。
それにルドガーが対応している間に私はわんわんガイアスに泣きつく。
「…それもローエンから聞いている。お前だけは分子世界に飛べていないと」
「そうなんだよおおお!どうして私だけ置いてけぼりなのおおおお!!」
「…アナタ、そんなに世界を壊したいの?」
「え?」
「一緒に行きたいとか手伝いたいとか、こいつのやってることちゃんとわかってるの?こいつは私の世界を壊したのよ?私が生きてきた世界を…姉さんを…!」
ミラに、そう言われた。
そうだ、確かにそうなのだ。
ルドガーの仕事は分史世界の破壊。それは正史世界を守るために必要なこと。
でも、このミラにとっては分史世界が自分の世界だった。
それを、第三者によっていきなり破壊された。
その気持ちを、ルドガーのしていることの意味を、私は何一つ理解しないで軽率な発言をしていたのだ。
「……それでも、ミラ。私はルドガーの手伝いがしたいよ」
「……」
「たしかに私は何もわかってない。今も凄く失礼な言い方したって、反省してる。それでもさ、ルドガーは背負ってるんだ。一人で、世界なんて大きなものを。私は、それを半分でもいいから一緒に背負ってあげたいんだよ」
「……何、アナタこいつのこと好きなの?」
「もちのろんよ!!ルドガーは俺の嫁!!」
「嫁?!」
「あっでもユリウスさんとのイチャラブブラコン生活も捨てがたいです!!」
「何の話よ?!」
「……新しい分史世界が見つかったらしいんだけど……」
「ルドガー、俺も行こう。あとユウキのことは気にするな。あいつはああ見えて色々考えている…はずだ」
「断言してあげてよ!」
レイアのツッコミが聞こえて、私とミラはやっとルドガー達がこちらを見てため息を吐いていることに気がついたのだった。
「多分今回も私はついていけないから、大人しくお留守番してまーす」
進入点はカン・バルク。
座標を確認して、ルドガー、エル、レイア、そしてガイアスとミラも同行するということで私はしぶしぶ留守番を選択した。
エルは私の服を引っ張って、行かないの?とさみしそうな顔をしてくる。くうう私も行きたいよおおお!!
「どうせ足手まといになるんだからそれが懸命よ」
「があんっ!!足手…まとい…えぐえぐ…私修行して待ってる…えぐえぐ」
「ミラっ!ユウキは足手まといじゃないよっ!」
「どうだか」
どうやらミラには嫌われているらしい。うう…やっぱりさっきの失礼な発言のせいだよね…ものすごく反省してます…。
(それでも…私も何か手伝いたいよ)
でないと、今度こそ私がここにいる意味が。
「…ジュード達と一緒に待っていてくれ、ユウキ」
「うん…気をつけてね?怪我しないでね?あとあと…一人で背負わないでね?」
「…ありがとう」
「それじゃあいってきますユウキ!」
「ナァー!」
「いってらっしゃいエル!そしてルル!ガイア…じゃなかったアースト!みんなをしっかり守ってね!いよっラスボス!」
「今度家庭教師にウィンガルをつけてやろう」
「いやあああそれだけは勘弁してくださいいいいい!!」
あはは…とレイアが苦笑し、そして五人と一匹は分史世界へと飛んだ。
一人ぽつんと残されて、なんだか物悲しくなる。
ちなみにお城ではちまちま勉強をしていたのだが、家庭教師役にウィンガルが選ばれた時は大変だった。スパルタで死ぬかと思った。
「さて、それじゃあジュードくん達と合流しよっと!」
とにかく今は、私にできること…お金を貯めることをしようではないか!!
唸れ私のクエスト完遂力!!