天使と奏でるシンフォニー(TOX2)
DREAM
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「ジュードくん!」
「!ユウキ、よかった…」
クラン社の正面の建物にもたれていたのは、私の天使ジュードくんだった。
「どしたのジュードくん」
「…あのね、僕ユウキと話したいことがあって…」
「うん?」
隣に立って、同じように建物にもたれかかる。
ジュードくんは言おうかどうしようか悩んでいる様子で、なんだか一年前のジュードくんを思い出した。
(今ではすっかり鬼嫁化しちゃってるもんなあ…いやそこもたまらんのですけども!)
それでも、こうやって子供っぽいところを見せられるとちょっとだけホッとする。だって、私だけが時の流れに置いて行かれてるような気がしているのだ。みんなやりたいことを見つけて、動いて、成長して。
私だけが何も変わってない。それが無性に切なくて、つらくなるときもあった。
「…あの、ね。僕考えてみたんだ。ルドガーがクルスニクの鍵で、カナンの地に行かないといけなくて…それってなんだか、できすぎてるよね?」
「うん?どゆこと?」
「まるで、また大きな物語の中にいるような……ううん、気のせいかもしれない。変な事言ってごめんね」
たとえばこれが物語だとして、私がするべきこととはなんだろう。
また、誰かの代わりになること?それとも、本来の使命が何かも知らないまま自分が決めた使命にすがりつく?
今の私にはわからないけど、これだけは言える。
「私はジュードくんが好きだから、何があっても守るよ」
「え?」
「私に何ができるかとか、そういうの全然わかんないけど、この世界に来て私はずっとジュードくんのために生きてきた。これからもそうだよ。私は、ジュードくんが笑っていられる世界がいい」
そう、思ってることをありのまま伝えたら、ジュードくんはなぜだか顔を赤くしてしまった。
「ジュードくん?おーい?」
「~っ、もう、ユウキはそうやって…僕にも守らせてよ」
私の正面に立って、ジュードくんはそう言った。
「守られて、また目の前で失うのは嫌なんだ。だから、今度は僕が守るよ。僕だってユウキが笑っていられる世界が良いんだ」
まっすぐな瞳だ。
あんなに綺麗な目で見つめられては、思わず心臓がばくばくと鳴ってしまう。顔も熱くなってきて、なんだかジュードくんの顔がまっすぐ見れない。
一体どうしたと言うのだろう。
「ユウキ?」
「あ、う…ジュードくんの小悪魔っ!そうやってアルヴィンを誑かしたのね!」
「ええっ?!なんで?!」
「だがそこもいい!もうジュードくん大好き愛してるーっ!私の天使ー!」
がばっと抱きついたら、いとも容易く抱きとめられ、はいはいと適当な返事が返ってくる。
「僕ももっと頑張らないとな…ちゃんと男として見てもらえるように」
「え?何?」
「なんでもないよ。それじゃあ、宿に行こう。明日ルドガー達と合流してから次どうするか考えよう?」
「うん!」
守らせて。
そう言ったジュードくんの表情も声も、風景だって。
私はずっと、忘れないよ。