天使と奏でるシンフォニー(TOX2)
DREAM
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「おいで~…怖くないよ~」
「何してるのレイア…」
「ひぃっ?!私は怪しい者ではっ…て、ジュード?!」
10.路地裏に潜む魔
「ユリウスを探し回ってる、ってレイアだったんですね」
「まぎらわしー!」
エリーとティポのそう言われると、にゃあと鳴く猫を抱えながらレイアが苦笑する。
ヴェルさんから連絡を受け、マクスバードでユリウスを捜し回っている人物がいるという情報を得た私達は、ささっと移動制限を解除してマクスバードへとやってきた。
ここは二カ国を繋ぐ街で、港から断界殻の破片を見ることが出来る。一年経った今でも見るためにやってくる人は多いという。
で、ユリウスを捜し回っているというのが女性で、可愛い子だという情報を得た私達は、もとい私はテンションハイになって捜していたら、船の荷が積み重なった場所で蹲って、おいでおいでと何かしている背中を見つけたのだ。それがレイアだったというわけである。
「このユリウス・ニャンスタンティン三世はうちのスポンサーの猫なの。で、みんなは何してるの?」
「ルドガーの同棲相手を捜してます」
「ユウキ言い方。合ってるけど何か違う。ほら見ろ、ルドガーが顔を赤くしたり青くしたり忙しそうだぞ」
「えっと…彼はルドガー・ウィル・クルスニク。彼のお兄さんの名前がユリウスって言って、その人を捜してるんだ」
ジュードくんが丁寧にレイアに事情を説明すると、ふむふむと頷いてちょっと待ってて、とGHSで誰かに連絡をし始めた。
「ねえユウキ、ドーセー相手ってどういう意味なの?」
「一つ屋根の下で暮らしてて、そこから始まるラブとか近親相か」
「子供に変なこと教えんなっつの!!」
「ぎゃいん!!」
アルヴィンに怒られた。げんこつで頭部を打撃されて、ぐおおおおと蹲っていたら、エルが「よくわかんないけど、ユウキはヘンタイさんなんだよね!」と笑顔で言ってきた。ちょっと泣いた。
「もう…ほんとごめんねルドガー。ユウキっていつもこんなテンションで…。いい加減にしろって思ったら迷わず鳴時雨していいからね?」
「ジュードくんそれ死ぬ」
「少し考えてみる」
「ルドガー?!」
思わず突っ込んだら、ルドガーはにっと笑った。
とうとうルドガーまでもが私をからかうように…!しかし可愛いからよしとする!ルドガーマジ妖精さん!
「よしおっけ!これからドヴォールで私の知ってる腕利きの情報屋と会うことになったからいこ!」
「レイア、いつの間に情報屋と知り合いに…?」
「ふふん!私も一年駆け出しの記者でいたわけじゃないのよ!」
「ていうか自分から巻き込まれてくるし…」
「アルヴィンいちいちうるさい!大体ジュードとユウキが関わってて、しかもみんな勢揃いしてるなんてこれはもう厄介事の香りしかしないし、スクープになるし!あ、私はレイア・ロランド、よろしくね!」
「ところで、猫逃げたぞ」
「ああーーッ?!!」
いつの間にかレイアの腕の中には猫はおらず、ユリウスにゃんはどこかへと消えていた。ユリウスにゃん…!
「それにしてもユウキ!あの手配書はどういうこと?!」
「ぐ、ぐへー……」
どう説明したものかと思いながら歩きだしたら、どこからか声がした。
「ふむふむ…束縛される生活に嫌気がさし、自由を求めて旅に出たと…気持ちはわかるが、浮世の風は冷たいぞ?」
「イバル?」
「なんとか三世としゃべってる!」
「わあっ!その子捕まえてっ!」
「えっ?」
今度は街の隅でユリウスにゃんと話をしていたイバル。レイアが声をかけると驚いたらしく、手に持っていた何かを落として、さらに驚いたユリウスにゃんはニャーッ!!と叫んでたったと逃げてしまった。
「あーあ…なんとか三世逃げちゃった…」
「……み、見たかルドガー!猫もまっしぐらに逃げ出す新装備だ!ありがたく受け取るといい!」
「なんで偉そうなのあのアホ巫女?!」
うるさい偽物二号!と言われる間に、ルドガーはおそるおそる受け取り、つかみ心地を確かめている。イバルの持ってきた新装備は鎚だった。
ていうかなんで毎度武器持ってくるんだ?別に剣だけでもいけそうなものだけど…。
「き、基本は理解しているようだな…だが一つ言っておく…街中で遠慮なく振り回すな!!」
案の定ルドガーに遠慮なくこいと言っておいてぼこぼこにされ、そんな負けセリフとともにイバルは去っていった。ほんとなんなんだ…。
「けどレイア、猫はどうするの?」
「うーん…」
「俺とエリーゼ姫で探しとくよ。おたくらは情報屋ってのと会って話聞いてこいよ」
と、いきなりアルヴィンが大人っぽい判断をしたではないか!
「アルヴィン一体何があったの?!ひいアルヴィンに革命が!」
「あ、ルル借りていいか?同じ猫同士の方が捕まえやすいだろ。ついでにこっちも何か情報はないか探ってみる。いいよなエリーゼ?」
「はい。ティポもいますから大丈夫です」
「あれ、俺とじゃ不安って言われてるこれ?」
「いだだだだどうでもいいからアルヴィンはよ腕離してういだだだだ!!」
というわけで、アルヴィンとエリーとルルはマクスバードで猫探し。私とジュードくんとルドガー、エル、レイアはドヴォールで情報屋似会うことになったのだった。