chapter 04
DREAM
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ならねばならないこと。
己の使命。
いつだって僕達は、自分に何ができるか模索しながら生きている。
41.エピローグ
【連絡来たぜ。
俺の方は、さして報告することもないかな。ただ、ひとつだけ。
知り合いに誘われて商売を始めたよ。リーゼ・マクシアとエレンピオスを繋げれば、なんて……柄にもないこと考えたわけ。
あのバカにあてられたかもな。
そういえば、あいつからの友達の証とやら、腕に嵌めとくことにしたわ。髪結ばねーしな。
じゃ、たまには遊びに来いよ
アルヴィン】
【重大報告ー!
わたし、看護師やめちゃった。だから無職っていうか家事手伝い?
だけど、夢はあるよ。
お父さんとお母さんみたいな仲のいい幸せな家庭をいつか築きたい。
だから、がんばる。叶わないかもしれないけど、がんばるから!
ちなみに、最近みんなに髪結んでること言われるの。色気づいたって!
次会う時は色気づいたわたし、見せてあげるね!
レイア】
【私は今、
ドロッセルが卒業した学校に通っています。学校では友達ができました。
おしゃべりはまだあんまり得意じゃありません。
けど、友達と一緒にいるのは大好きです。
たまに『もちのろんよ』って返事をしてしまって、少し恥ずかしいです。
でもこの間、髪を結んで学校に行ったら、似合ってると言われました。すごく嬉しかったです。
エリーゼ】
【ガイアスさんは、
私達との約束が実現される日を待ち望んでいます。士官学校で教鞭を取る傍ら、ガイアスさんのそばで補佐役とし国政に関わっています。やはり私はこうありたい。
傍にはウィンガルさん達もいます。最近はアグリアさんに髪留めを取られかけたりしました。何だかんだで、彼女達も友達になりたかったのかもしれませんね。
ローエン】
【みんな、元気にしてるみたいでよかった。
僕は毎日、源霊匣の研究に追われてるよ。成果は……まだ実ってない。
けど、少しずつだけど、色々な人が源霊匣を理解し始めてくれてるよ。
あと、たまにミラが来るんだ。お腹がすいたって。
食べなくてもいいみたいなんだけど、食事の楽しみを覚えてしまったから食べたいんだってさ。ミラらしいよね。
見る度ミラは色んな髪型をしてるんだ。サイドテールや、ツインテール、それからポニーテール。
僕は、アルヴィンと同じで腕に嵌めてるよ。たまに結んでみるんだけど、なんか似合わなくて。
またみんなで集まれたらいいね。
ジュード】
医学校に復学し、卒業をした僕は医学者として源霊匣の研究を始めた。
源霊匣の研究はなかなか難しく、著しい評価を得られないけど、最近は理解をし始めてくれる人が増えてきた。
少しずつ、前に進んでいる。
変わっていけるはずだ、世界も……僕も。
研究室でみんなからの手紙を読み終えた僕は、それを纏めて、ミラの社へ飛ぶようにシルフモドキの背中に託す。
夜域のなくなったイル・ファンの空は、今日も明るい。
コンコン
「ジュード先生、そろそろ診察のお時間です」
「あ、はい!」
腕に嵌めた、優姫からの友達の証の髪留めをそっと撫でる。
優姫は、消滅する前日にエリーゼと一緒に僕達へ友達の証を買っていた。
世精ノ途がなくなり、人間界に戻った僕達にエリーゼが泣きながら渡してくれたのだ。
(結局僕は、優姫に何もあげられなかったな)
今までの旅を通して後悔があるとしたら、きっとそれだろう。
感傷を振り払い、僕は白衣を羽織り診察室へと駆け出した。
―――――――…
「お疲れ様でした、ジュード先生」
「お疲れ様でした」
後を他の人に任せ、僕は私服に着替え帰路につく。
夜になるとイル・ファンは夜域のような暗さになり、懐かしく思えた。
街を歩きながらふと視線に入ったのは、すべての始まりの場所。
研究を始めてから頻繁に行くことになった、ラフォート研究所へ続く道。
優姫を、見つけた場所だ。
『君は…?』
『あっ、えと、私は』
声をかけたその時、風が吹いたんだ。
あれはきっと、ミラがシルフの力を使ってここへ来たから巻き起こった風だったのだろう。
風が吹いても、もう優姫は現れない。
パッ
「……え?」
不意に、街から光が消えた。
足はラフォート研究所へ続く道へと駆け出す。
胸がざわついた。
行かなきゃと思った。
早く、早く、早く。
そして、僕は足を止めた。
呼吸の仕方を忘れてしまったかと思った。
「……優姫……?」
暗い道の真ん中で、佇む後ろ姿に声をかける。
見慣れた後ろ姿は、一瞬肩を震わせ、ゆっくりこちらを振り向いた。
また泣きそうな顔をしていた。
でも、優姫だ。
本当に、優姫だ。
夢じゃない。
今、目の前にいるのは、他でもない優姫だ。
優姫はグスグスと目を擦りながら、「めちゃくちゃ焦った」と肩を震わせる。
「い、一瞬、またふりだしに戻ったかと思って…でも、今ジュードくんが名前を呼んでくれたから…」
「…言ったでしょ、優姫」
優姫の正面に立って、ハンカチを差し出す。
優姫の、ハンカチと僕を交互に見つめてキョトンとする姿すら嬉しくて、僕は微笑んだ。
「優姫が助けを求めたら、見つけるって」
「っ!ジュードくんの天使!小悪魔!あーもうっ大好きだっ!!」
「その前に、言うことあるでしょ優姫」
「ふへ?」
「おかえり、優姫」
そう言って優姫が受け取らなかったハンカチで涙を拭ってあげたら、優姫は今までで一番綺麗に笑ってくれた。
天使に捧げるラブソング
「ただいま、ジュードくん!!」
fin
12/12ページ