転生パロのダイポプ。 -再会して恋をして-
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『俺自身』の話をしよう。
世界一の大魔道士様はあの激戦の後は、ひたすら勇者を探す日々に明け暮れた。
毎日魔法力を切らすまで飛び回り、人が立ち入らない領域にも足を運んだ。
世界で見て回れる範囲を一周したら、二周目、三周目と周回を重ねていく。
天界も魔界も地の果てまで探して回った。それも一周したら二周、三周。
何度訪れても情報は更新されなかった。
気が付けば二人の師が死に、兄弟子が死に、惚れた女が死に、一国の王妃が死に。
しぶとく歳を重ねて長生きした師匠の年齢を遥かに超えても、相棒は見つからなかった。
ただ一目見たかった。
会いたかった。
説教も、してやりたかったかもしれない。
俺達を置いていったことを。自分だけを犠牲にしたことを。
俺の覚悟を、一緒に持って行ってくれなかったことを。
お前とならどこにでも逝けたのに。
お前とならその先がなんだって構わないのに。
蹴飛ばされた痛みより、何よりも心の奥底で刺となって残り続けた小さくも大きな痛み。
最期の記憶は曖昧だ。
姫さんと同じで、光り輝く剣の元にいた事だけは覚えている。
そこにただ佇む剣に話しかける。
「元気にやってんなら、きっとそれでいいんだけどさ」
最後に涙したのは一体いつだっただろう?
「せめて守った世界くらいは見てくれてるよな」
空と海の青がいつまでも眩しい。
「相棒。先に逝くかもしれねぇ」
ゆっくりと目を閉じる。閉じても溢れ込む、陽の光。
「待っててやれなくて悪いが、いつでも帰り、待ってるぜ」
くるん、と視界が周り、暗転。
きっとそれが最期だった。
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『俺自身』の話をしよう。
世界一の大魔道士様はあの激戦の後は、ひたすら勇者を探す日々に明け暮れた。
毎日魔法力を切らすまで飛び回り、人が立ち入らない領域にも足を運んだ。
世界で見て回れる範囲を一周したら、二周目、三周目と周回を重ねていく。
天界も魔界も地の果てまで探して回った。それも一周したら二周、三周。
何度訪れても情報は更新されなかった。
気が付けば二人の師が死に、兄弟子が死に、惚れた女が死に、一国の王妃が死に。
しぶとく歳を重ねて長生きした師匠の年齢を遥かに超えても、相棒は見つからなかった。
ただ一目見たかった。
会いたかった。
説教も、してやりたかったかもしれない。
俺達を置いていったことを。自分だけを犠牲にしたことを。
俺の覚悟を、一緒に持って行ってくれなかったことを。
お前とならどこにでも逝けたのに。
お前とならその先がなんだって構わないのに。
蹴飛ばされた痛みより、何よりも心の奥底で刺となって残り続けた小さくも大きな痛み。
最期の記憶は曖昧だ。
姫さんと同じで、光り輝く剣の元にいた事だけは覚えている。
そこにただ佇む剣に話しかける。
「元気にやってんなら、きっとそれでいいんだけどさ」
最後に涙したのは一体いつだっただろう?
「せめて守った世界くらいは見てくれてるよな」
空と海の青がいつまでも眩しい。
「相棒。先に逝くかもしれねぇ」
ゆっくりと目を閉じる。閉じても溢れ込む、陽の光。
「待っててやれなくて悪いが、いつでも帰り、待ってるぜ」
くるん、と視界が周り、暗転。
きっとそれが最期だった。
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