砂の城、看守の罪
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000.砂の盾、看守の守
両親が砂になり崩れ落ちた。
国際統治機関世界政府管轄の海底大監獄、インペルダウン。幼いころから両親の仕事の都合で来たことがある。両手を両親と手を繋ぎ歩いていた時はここに凶悪な犯罪者が閉じ込められても怖くはなかった。
今はマゼランに抱っこされて、彼から施設の中を案内してもらっている。片手で抱っこをされ、もう片方の手からも支えられてる。響き渡る怒号と悲鳴が響くたびに片方の手で塞がれる。支給されたガスマスクは付けているが、今は不必要な程彼は落ち着いている。ドクドクの実で彼が本気を出せば監獄にいる生物は全て死んでしまうほどの猛毒だというのに、ヤヒロには恐怖を感じない。ヤヒロに仇なす者から守っているのが伝わる。
歩きながらマゼランが話す。
「君の家系は優秀な医者だと聞く。君はまだ幼いが優秀だと聞いた。私の毒の調査もやってくれるかね」
ドクドクの実の能力の研究でスクナ家も携わっており、スクナ家の娘であるヤヒロもいくつか毒の調査をしたことがある。
あれこれ説明してくれているがあまり頭に入らない。視界の端に見える砂を見るたびに両親の最後が蘇る。
ようやく聞き取ることができ、マゼランが後見人として引き取るのだそう。
「ああ、彼が連れてきてくれたんだ。君もお礼をお礼を言うといい」
マゼランが振り向き、後ろにいた男に向ける。ヤヒロも知っている男だ。まだ不慣れな手つきで包帯を巻き、苦笑いをされた覚えがある。
後ろに立っていた男は左手が鍵フック、右手は大きい宝石の指輪を嵌めている。両手に海楼石の手錠と足枷が掛けられ、能力者への枷が掛けられている。
右手はすぐにコートの下に隠れたが、その右手には見覚えがある。
「わにさん……、貴方が、……貴方が私の両親を殺したの……?」
「……あァ」
彼はそっぽを向いて答えた。
両親が砂になり崩れ落ちた。
国際統治機関世界政府管轄の海底大監獄、インペルダウン。幼いころから両親の仕事の都合で来たことがある。両手を両親と手を繋ぎ歩いていた時はここに凶悪な犯罪者が閉じ込められても怖くはなかった。
今はマゼランに抱っこされて、彼から施設の中を案内してもらっている。片手で抱っこをされ、もう片方の手からも支えられてる。響き渡る怒号と悲鳴が響くたびに片方の手で塞がれる。支給されたガスマスクは付けているが、今は不必要な程彼は落ち着いている。ドクドクの実で彼が本気を出せば監獄にいる生物は全て死んでしまうほどの猛毒だというのに、ヤヒロには恐怖を感じない。ヤヒロに仇なす者から守っているのが伝わる。
歩きながらマゼランが話す。
「君の家系は優秀な医者だと聞く。君はまだ幼いが優秀だと聞いた。私の毒の調査もやってくれるかね」
ドクドクの実の能力の研究でスクナ家も携わっており、スクナ家の娘であるヤヒロもいくつか毒の調査をしたことがある。
あれこれ説明してくれているがあまり頭に入らない。視界の端に見える砂を見るたびに両親の最後が蘇る。
ようやく聞き取ることができ、マゼランが後見人として引き取るのだそう。
「ああ、彼が連れてきてくれたんだ。君もお礼をお礼を言うといい」
マゼランが振り向き、後ろにいた男に向ける。ヤヒロも知っている男だ。まだ不慣れな手つきで包帯を巻き、苦笑いをされた覚えがある。
後ろに立っていた男は左手が鍵フック、右手は大きい宝石の指輪を嵌めている。両手に海楼石の手錠と足枷が掛けられ、能力者への枷が掛けられている。
右手はすぐにコートの下に隠れたが、その右手には見覚えがある。
「わにさん……、貴方が、……貴方が私の両親を殺したの……?」
「……あァ」
彼はそっぽを向いて答えた。
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