ゲルリッヒ砲の一撃
Please tell me your name
この小説の夢小説設定簡易的な夢主設定
夢主は
・女子高生(深陽学園の女子生徒)
・デザイナーの卵
・特殊能力の持ち主(MPLS)
・蟬ヶ沢(スクイーズ)とは昔からの知り合い
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8.少女
スクイーズは気がつけば浜に打ち上げらえていた。覚醒と同時に誰かが頭を撫でている感触がある。
「だいじょうぶ?」
少女がしゃがみ込んでスクイーズの顔や髪の毛についていた砂を掃っている。ロリータ服が好きな子が付けていそうなワインレッドのリボンを付けている。コスプレじみたリボンにも見えるがよく似合っていた。
「……あ……ああ」
スクイーズは起き上がり状況を確認する。やや遠方に「いそかぜ」が見える。しかし甲板の上には誰もいない。
まさかキャプテンもパールもやられてしまったのだろうか。
「おじさん何している人?」
少女は首を傾げて聞いてくる。
スクイーズは遠方にいる仲間のことも気に掛けながらも、一般の人間のふりをして答える。
「う、おじ、おじさん、そうだな……。おじさんは訳合って今は自衛隊にいるんだ」
「今は?」
「本当は、いや、厳密にはそっちの仕事はまだないに等しいけど、デザイナーをしている、しているのよ」
「デザイナー?」
「そうねえ。例えば、貴女が見つけているようなリボンがあるじゃい?そういうもののを考えるのがデザイナーのお仕事。デザイナーと言ってもひとくくりには出来ないのよ。お家に、お洋服、靴や文房具、あげていけばきりがないわね」
「じゃあ、私もしていることなんだね」
にっこりと笑った。
「貴女も何か作ったり描いたりしているの?」
大きく頷く。
「良いわねえ。じゃあ将来はデザイナーかしら。ふふ、楽しみね」
スクイーズがくすくす笑っていると、
「あぶない!」
少女が叫んだ。叫びに反応してスクイーズは少女を抱えて跳躍する。自分たちがいた地面は深く抉られていた。
聞き慣れた怒声が響く。
「見つけたぜスクイーズ!」
ねっとりと口の中が血まみれになりながらも喋るアウトレージが崖の受けに立っていた。