６．シャワー

　次の停泊の日になったが、それは中止になった。艦内で暴行事件が起きたのだ。小さな諍いだったが、争いの元となったのは耳を疑うようなものだった。
　ある隊員が自分の寝床に戻ろうとしたときのことだ。シャワーの音が聞こえた。彼は不審に思った。この時間は大きな音を立てることは厳禁で、シャワーなんてもっての他である。
　勝手に使うこともだが、音を立てることの方が問題である。
　注意をしようとシャワー室を覗くと誰もいなかったが、どう考えてもついさっきまで使っていたのは確かなことだった。
　この隊員は他の者に相談したが、まともに話しを聞いてはくれず、それどころかお前が使ったんだろうと言われた。

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　アウトレージは慌てて半裸のネストを抱えて甲板に出る。停泊は急遽中止になったとはいえ、浮上する予定であった為に戦艦の半分は出ている。無理をすることになるが、出られるはずだ。
　甲板に出れば。
　外に出ると、三人の男がアウトレージを迎えた。