ゲルリッヒ砲の一撃
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夢主は
・女子高生(深陽学園の女子生徒)
・デザイナーの卵
・特殊能力の持ち主(MPLS)
・蟬ヶ沢(スクイーズ)とは昔からの知り合い
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アウトレージは裏切った合成人間として最初こそ活躍を期待されたが、攻撃する度に口から血を吐く姿を見てすぐに死ぬと思われていた。だからかあまり任務を与えられることがなかった。その分彼は自由に行動し、そこそこ活躍していたが、扱いはどちらかというと裏切った合成人間とだけのお飾りの存在だった。
『ゲルリッヒ砲の歴史はとても短い。どのゲルリッヒ砲も精々一年、長くても二年ほどしかない。しかし一部の銃架は転用されて使われていた。戦争の間活躍らしい活躍ない中でお飾りといってもいい扱いとなってしまった』
J・S・パド〈狭窄な思考〉
1.将来
スクイーズとキャプテン・ウォーカーの付き合いはパールが知る限りでは長い。
経済担当の合成人間、寺月恭一郎が表舞台で成功を収めてから数年、スクイーズやキャプテン・ウォーカーも本格的に表社会での活動をしながら任務をするように言われた。パールは変身能力ゆえに他の合成人間よりも早く長期の潜入任務などをこなしていた。人間観察に於いては彼女はその筋のエキスパートだった。その経験からスクイーズに人らしく振舞う方法を助言したこともある。
ここにパールがいるのはまたスクイーズに助言をする為ではなく、今行っている任務についての相談だったのだが、潜入しているところが特殊故か表社会での仕事についての話になったのだ。
「お前はどうする?」
キャプテンは特にどの仕事でもいいと思っているそうだ。パールもどうでもいいと思っている。表社会で任務をする度に成り代わる人物の仕事をさせらえるのだがから決定権がない。決定権がないからって、仕事が選べる彼らが羨ましいとも思ったことは無い。
スクイーズはぼそりと、つぶやく。
「どうせならデザイナーがいい」
「デザイナー……ねえ。そういえば、あんたカチューシャに服渡していたわよね。ああいうの作りたいわけ?」
「いや、あれは好きでデザインした奴を来てもらっただけだ。あの服の方が似合うだろう。もしかしてお前もあんな感じに小さい子だったりするのか?」
気のせいかスクイーズの目が輝きだしたので元の話に戻すことにした。
「さあね、本当の姿なんて見せるつもりはないから、あんたに服をみつくろって貰うこともないわ。されてもどうせ姿はいくらでも変えられるんだし」
「服を合わせるんじゃなくて、服に合わせらえるなんて凄いな」
あまりにもキラキラした目を向けらえて、あまりにも気まずすぎて擬装用の仕事に戻りたいと思ったのは初めてのことだった。
任務は隊に潜伏していると疑われている人物の発見及び、その始末が目的である。主に始末はスクイーズが受け持っているが、万が一始末に失敗した際の保険としてキャプテン・ウォーカーが片づける。