ゲルリッヒ砲の一撃
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夢主は
・女子高生(深陽学園の女子生徒)
・デザイナーの卵
・特殊能力の持ち主(MPLS)
・蟬ヶ沢(スクイーズ)とは昔からの知り合い
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2.類型
ゲルリッヒ砲システム。合成人間の臓器を移植することで合成を行う新たな合成人間の生成システムの一つとして開発された。しかし、合成に成功したのは三人のみで、唯一の成功として判断されたのがスクイーズだった。幾重にも素体を犠牲にして量産には不向きと判断され、それ以上の開発はされなかった。
合成人間の臓器を製造する専門の合成人間は再生能力が不足している合成人間の為に目や腕を代わりに作っている。殆どは砲撃用の合成人間の目を作っているのがほとんどだ。再生能力のない合成人間の細胞から作ってやれば済むのだが、現時点では作らせた方が早いのだ。
“そいつ”はスクイーズと同じように合成人間の臓器を作る合成人間から内蔵を移植されたやつだった。スクイーズと同じような実験がおこわなれて、これまで何人も死んだ者がいるらしいが、生き残ったのはスクイーズも含めて三人いた。
一人は素材を元に作られた合成人間で能力そのものはスクイーズよりは出力は弱いが、共鳴振動を重きにすることで対象の破壊を可能にしている。これ以上は成長しない失敗作として扱われているので、表社会で彼女に会うことはない。
問題はもう一人だ。こちらは彼女と異なり、スクイーズと同様に老い、能力も使用できる。問題なのは能力の威力が低いことで、その割に身体を常に酷使する難点があった。肺で圧縮されたエネルギーは気管を通り口から発射される。スクイーズの様に自身の体の負担を減らすように調整も出来るのだが、彼はその調整が出来ない。ほぼ最大出力と言ってもいいほどの威力を発射してしまう。
スクイーズをゲルリッヒ砲のシュヴェーレ・パンツァー・ビュクセに例えた彼ならばこの問題児をパンツァー・アプヴェァ・カノーネとでも呼ぶだろう。
彼は常にスクイーズに突っかかる。授業でも相手を指名されてうんざりしていた。
シュバルツと話している時にいきなり攻撃をしてくるものだから困る。
怒声でスクイーズの名前を叫ぶので、避けるのは簡単なことだった。砲撃するなら悟られないように潜めて攻撃すべきだろうに、彼は静かに攻撃することが出来ないらしい。
「アウトレージ、いい加減にしてくれないか」
「いいや、俺はお前に勝つまでは諦められない」
「勝つってどうやってだよ」
「授業があるだろう。それで勝負しろ。最近お前は授業はしていないだろう」
あああれかとスクイーズはため息をつく。授業そのものは積極的に参加はしていないが必要最低限はこなしている。確かにそろそろ授業を消化しないといけない時期ではあった。