001.~
Please tell me your name
この小説の夢小説設定簡易的な夢主設定
夢主は
・女子高生(深陽学園の女子生徒)
・デザイナーの卵
・特殊能力の持ち主(MPLS)
・蟬ヶ沢(スクイーズ)とは昔からの知り合い
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残業ばかりで疲れた蟬ヶ沢は家に着くとすぐにベッドに倒れこんだ。
ふわっと枕が置かれている場所に頭がある。先に待ってもらっていた蝶である。蟬ヶ沢が帰るまで起きていようとしたのか、手元に携帯電話が転がっていた。
携帯電話を充電器に差し込むと、蟬ヶ沢は布団をめくり、一緒に布団に入り蝶の隣で寝転がる。
疲れているはずなのに眠気は全く来ない。不眠症なら困るなと思いながら、蝶の頬に掛かった髪の毛に触れる。
髪の毛を耳に掛けてようやく顔が拝めるかと思いきや、ごろんとうつ伏せになってしまった。おまけに香合座りの猫のように手を首ともに持ってきているのでもっと顔が見えない。
無意識にしているにしても意地悪だわと蟬ヶ沢はため息をつく。
うつ伏せで寝るのは危ないので、そっと横に戻す。ようやく顔が拝めた。
「………………」
頬に手を当てて、顔を近づける。首もとから柑橘類の香水が薫る。近くに蟬ヶ沢が忘れてきた香水のボトルが置かれていた。上唇が軽く触れた時、蝶が動いた。
さっと上半身を十センチほど反らした。
「うう……おかえり?」
寝ぼけ眼で起き上がる。ぺたぺたと何かを探すような手振りをすると蟬ヶ沢の手を握った。
「ごはんは?」
「食べてきた」
「…………。お風呂は?」
心なしか声が少しだけ低い。
「ちょっと浴びてくる……」
「それと……」
「なあに?」
蝶はそっと手を蟬ヶ沢の瞼に触れて閉じさせる。
何をするのだろうと思っていると目の回りをマッサージしてきた。能力も使っているのだろう。ただのマッサージよりも効果がある気がする。目の筋肉が解れて、疲れが取れるのが分かる。
「ありがと……」
蝶は頷いてマッサージを続ける。
暫くするとマッサージは終わるが手は離れなかった。
「あの……目、開けていいかしら……?」
「ちょっとまって」
瞼に柔らかい感触があった。
「おつかれさま」
その声は照れ臭そうだった。
瞼に添えられた彼女の手を取り、目を開ける。
やはり照れ臭そうにして、そっぽを向いている。
「ただいま」