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Please tell me your name
この小説の夢小説設定簡易的な夢主設定
夢主は
・女子高生(深陽学園の女子生徒)
・デザイナーの卵
・特殊能力の持ち主(MPLS)
・蟬ヶ沢(スクイーズ)とは昔からの知り合い
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傍から見ればこの関係はいかがわしいように見えるだろう。援助交際だの、不純異性交遊と勘違いされそうだ。そう見えなければ私たちは親子か親戚だと思われるだろう。
まったく、この関係をなんと呼べばいいだろうか。初めて会ったのはイベントだったと思う。もしかしたらそれよりも昔にあったことがあるかもしれないが、幼い頃の記憶はどこまでが本当だったのか自分でも怪しい。
イベントで会った時の印象はなんとなく迷っている。寂しそうな、優しそうな、奇妙なことにこの人だけはどこかに向けているはずの考えの流れが見えない。純粋に表情からしか読み取れないので、どう思っていたのか分からない。
思えばイベントスペースに入るなんて今ではありえない行動だなと思うが、自分が手がけたものに反応をくれたことが嬉しかったのだろうなと思う。
何年も昔だとこれが確かな記憶なのか自分でも不安だが、とにかく彼と話していて楽しかったのは確かだ。
印象に残っているのはお互いがデザインしたデッサンの用紙を交換したことだろう。お互い気に入ったものを選んだのだが、それは他の人からは興味を引かれないようなもので、そこもまたお互い似ていた。
彼には一切話していないが、あのイベントで会ってからは密かに彼の活動を追いかけている。デザイナーとして有名になり、人気を博すことになってからも追いかけている。
私の部屋には何度か上げたことがあるが、押入れには彼のこれまでのイベントでの出品が入っている。誰かにも見せたことがない。見せられる訳がない。部屋の見える場所においているのは彼のイベント初参加の時に展示していたフィギュアと、アイスクリーム店のグッズの一つであるこうもりのぬいぐるみ、コラボグッズのぬいるみだ。
彼が手がけるものの何がいいのかと聞かれると困るのだが、とにかく好きなのだ。かわいいものも、かっこいいものも、奇抜なもの、少しホラーちっくなもの、苦手なジャンルはないかと思うくらい表現の幅が広い。強いて手がけるものの特徴を言うならば、コンセプトはベターなものが多いことか。王道な発想に、特殊な組み合わせをするものだから一目はとても引く。どこかのだれかさんは「慣れてくるとイケるもんなんだな」と言っていた。この人の言い方は口は悪いが言っていることは共感してしまうので少し困る。
デザイナーとしての彼も好きだが、彼個人も好きだ。どの類の好きなのかと聞かれるとこれまた困るのだが。
この人とはどこか似ている気はするのだが、好みの完全一致は滅多に起きない。小説の好みも扱う資料の出版社もまるで会うことが無い。一致しないからこそお互いこれが好きなんだそれぞれ好きなものを語り合っている。言っていることに共感はするのだ。
*****
「蝶、蝶、起きて。着いたわよ」
気がつけば寝ていた。昨晩の泊まりで海に行こうと話したのだ。そこで蟬ヶ沢はどうせなら少し遠くの海に生きましょうと意気込んで高速を飛ばして遠くの海に来たのだ。もっと近い海はあるのに、なぜか遠くに行こうと言ったことに首を傾げたものだが、今海を見て理由が分かった。落ちた夕日は丁度岩の上に収まり蝋燭に灯った炎のように揺らいでいる。
「間に合ってよかったわ」
なんでもない私に見せたいがためここまで来たことに子どもっぽさもあるが、それよりも、くそう、いつもこの扱いは狡い。
簡易的なマットを敷いて座る。日が落ちるまで眺める。
眠気にまかせて、もたれる。
今日ぐらい、親子でも相棒でもないように見られたらいいのに。