001.~
Please tell me your name
この小説の夢小説設定簡易的な夢主設定
夢主は
・女子高生(深陽学園の女子生徒)
・デザイナーの卵
・特殊能力の持ち主(MPLS)
・蟬ヶ沢(スクイーズ)とは昔からの知り合い
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貴方は、憧れで、同業者で、友人で、父親で、保護者で、監視者で、相棒で、好きな人で……。
私にとって、貴方は貴方。
気がついたら空を見ていた。ぼんやりと眺めていると、身体中に痛みが走り、何が起きたのかすぐに思い出した。
任務として、反乱分子がいる組織に入り、殲滅するためにここに来たのだ。
作業は簡単だった。この場所にいる生きている者を残らず意識をひとつの場所に向けて、集まったところを彼に仕留めてもらうのだ。
そこまでは上手く言ったのは記憶している。
では、その後は?
彼、スクイーズは昔からの知り合いで、自分からも人から仲がいいと思われている。彼は自分の所属する組織に反してまで私を匿ってくれていたのだ。
結局、その組織に私も入ることになったが、私は後悔していない。
今を壊したくないのだ。
人の意識やエネルギーの向きが分かる力なら誰にも意識を向けられずに組織から逃げることも出来ただろう。
彼なら組織を裏切って一緒に逃げることも迷わないと朱巳は言っていたが、それでは駄目なのだ。
ただ生き延びるだけなんて真っ平ごめんだ。
何年も匿ってくれた彼は私を平穏に過ごさせてくれた。もう充分なほどに。
隠れて危険な目に遭うのを対処する必要はない。方向を変えるときの吐き気と頭痛なんて、耐えられる。
一瞬でもいい、平穏に暮らせる時間が増えれば、私は……。
砲撃にタイムラグがありすぎる彼の能力故か、砲撃の直後の狙撃に反応が遅れて……
ああ、だから、この体には穴が沢山空いているのだ。
いくら狙撃の玉が見えようとも、見えてからの反応速度が追い付かなければ打たれてしまう。
あまりにも遠方にした対象は視るのにも反応が遅れてしまう。
彼を突き飛ばせば打たれることはないかもしれないが、私と彼との体格差を思うとリスクがある。
距離も逸らすには適当な者がない。いや、ある。”私“がいるじゃないか。
簡単なことだ。
打たれながら、地面にでも落とせば良かったじゃないかと思ったが、まあ、彼にさえ当たらなければ構わない。
玉を一撃だけ逆に向けられたのできっと狙撃をした主に当たっているだろう。及第点をもらってもいいはずだ。
打たれた私は勢いで坂を滑り落ちる。
坂の途中で止まり、私は意識が飛び、今起きた。
私の能力では彼がどこにいるのか分からない。
「セミさん……どこ?無事?」
思わず愛称で呼んでしまう。
突如、視界が誰かの手で遮られる。
違う。ずっといたのだ。
感知すら忘れてしまうほどに貴方を意識していたからか、気づけなかったのか。
鈍いことに今さら背中から人が呼吸する
「折角セミさんから逸らしたのに、ここで庇ったんじゃあ意味がないでしょ」
「貴女が死んだらもっと意味がない」
いつもならコードネームで呼べと叱るはずなのに言ってこない。
「私がこんなところで死ぬわけないでしょ」
一瞬でもいい、平穏に暮らせる時間が増えれば、私は……。