001.~
Please tell me your name
この小説の夢小説設定簡易的な夢主設定
夢主は
・女子高生(深陽学園の女子生徒)
・デザイナーの卵
・特殊能力の持ち主(MPLS)
・蟬ヶ沢(スクイーズ)とは昔からの知り合い
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蝶が気が付くと、蟬ヶ沢が横たわって力なくページをめくっていた。今月は最低気温だと天気予報で言っていた。空調が効いた部屋でも寒さを敏感に感じて体調を崩してしまったのだろうか。蝶は蟬ヶ沢の背を撫でつつ気に掛ける。
「セミさん元気ないわね?寒くなったから?」
「苗字に蟬が付いているからって、寒さに弱い訳じゃないわよ」
「蟬は寒さに弱い訳じゃないでしょ。むしろ冬眠できる強さがある。暑い方が元気なのは確かだけどさ」
「私は暑いのも寒いのも平気よ」
「そう?それにしては平気そうに見えないんだけど。毛布を持ってこようか?」
蟬ヶ沢は手をぶらぶらと振って断る。
「それはいいわ。その代わりに、ちょっとそのままでいてくれない?」
「なんで?まあ、いいけどさ」
蟬ヶ沢はぐるりと振り返り、蝶の腕と腰に手を伸ばし、引き寄せた。またかと蝶は心の中で呟く。彼がこんなことをしてくるのは大抵ひとつしかない。
「また任務に疲れた?」
「私はそこまで軟じゃないわよ。本当に寒いから」
首に手が回され、背中がぞくりと鳥肌が立つ。手は髪の毛に絡まり、直接触れてはいないが首に空気が通い、首が冷えた。思わず顔を蟬ヶ沢の胸に埋める。
「セミさん、自分の家だと高確率で甘えてくる気がするけど、気のせい?」
「そりゃ場所は選ばないと邪魔が入るもの。ここも邪魔が来ないわけでもないケド」
「本当に邪魔が来ないようにしようか?今見たところこっちに向かおうとしている人はいないみたいだから避けさせるのは簡単」
「お願い、と、言いたいところだけど遠慮するわ。負担は掛けたくないもの」
「このくらい平気だって」
「駄目よ。それに、正直今能力使って見るのは止めて欲しいわ」
「なんでよ」
蟬ヶ沢は無言になって、首に触れている手で叩く。蟬ヶ沢だけは直接触れないと探知も操作も出来ないのだ。条件反射により、能力で蟬ヶ沢の感情の流れ見てしまう。蝶は自分の顔が急激に熱を持ったのを自覚する。確実に耳まで赤くなっているだろう。
「…………セミさん……ちょっと三メートルは離れて、ベランダに出て冬眠してきてよ」
「ちょっと!見ないでって言ったじゃない!」
「反射的に見えたんだもの。というより、意識をまんべんなく向ける奴がいるか!」
「他に考えてないだけで……。いや、他に考えていなくもないわよ。外が寒いなとか」
「ああ、そういえば雪降ってない?」
「降ってない、降ってない。まだ行っちゃ駄目よ」
彼はそういうと少しだけぎゅっとした。