護られるモノ
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落ち着いたところで三蔵が名前の代わりに簡潔に事の事情を話すと三人の表情が一変したのが分かったーーー。
「ーーー要は、名前ちゃんはその人形に操られてたって事か?」
「俺たちは何もなかったけどなー.....」
「私......操られてた事も、全然気づかなかったんだよね.....」
悟空がポツリと呟けば八戒が少し考え込み、すぐにハッと何かに気づいた様子で名前を見るとその姿に三蔵が八戒に目を向ける。
「名前さん、少し首筋を見せてもらいませんか?」
「え.....う、うん」
名前もそうだが悟浄も悟空も何のことだか分からないといった様子で見つめ、名前がチャイナのボタンを外して首筋をあらわにするーーー。
「この模様はーーー.....鱗模様 、ですね」
「鱗模様......?」
「......女の心に住む鬼を戒めるための女の厄除け、か」
八戒の言葉に三蔵が付け加えるように静かに呟けば、名前が首筋に手を当てながら俯き顔を曇らせた。
「鬼ーーー.......」
「そもそも何で名前の首にそんなモンがついてんだー?」
「さぁ.....やはり、この人形とこの村の至上者様と何か関係がありそうですね」
「ーーーそれは至上者様に気に入られた証拠だよ」
不意にドアの方から聞き慣れた声が聞こえ全員が振り返れば、いつの間にか宿屋のおばさんが立ち、すぐに三蔵が不機嫌な表情へと変わったのが分かり少し苦笑いしながら八戒が問うーーー。
「どういう事ですか?」
「この村では心に住む鬼じゃなく、心の弱さと解釈されてるのさ。心が弱い人ほど、心が弱っている時ほど怖い夢を見るもの.....だから至上者様はその人にずっといい夢を見させるのさ。自分が望んだ見たい夢を」
「ふん、馬鹿馬鹿しい。いい夢などずっと見たところで何も救われんだろ」
おばさんの説明に一番呆れた表情を見せたのが三蔵で、フンと鼻で笑い名前の座るベッドの端に腰を下ろす。
が、横目で見る名前の表情は先ほどより深刻そうで不意に自分の手を首筋に当てる仕草をする。
「村も変わりゃ、信仰心も変わるってことか~」
「ーーー私.........、いい夢なんて見れなくてもいい。弱い心を持ってるのは誰にでもあることだし、悪いことじゃないと思う.....だからその至上者様に気に入られようが、私はその人の元には行かない......」
俯いて話す名前を尻目に八戒と悟浄、三蔵がふと口角を上げて笑い、八戒が二人の言葉を読み取るかのようにおばさんに笑顔で問いかけた。
「ーーーだそうですよ。いい加減、姿を現したらどうですか?」
一瞬、八戒の言うことが名前には理解出来ず、顔を上げて三人の様子を窺えば同じく悟空も首を傾げて眉を潜める。一瞬にして紅い髪の女性に変わり、名前はその女性に目を見開きポツリと呟くーーー。
「あなたはーーー....」
その様子に全員が名前から女性に目を向ければ、数秒ほど沈黙が流れ、最初に口にしたのはやはりと言っていいほど悟浄だった。
「俺と同じ、か......綺麗なお姉さんがなんで名前ちゃんを?」
「ーーー至上者様は救いを求める人たちを救おうとしています。悪夢を見るのはその人の心の弱さゆえのこと.....至上者様はあなたを救おうとしているのです」
そう言って眉を潜める悟浄から名前に目を移せば、名前がそばにいた三蔵の後ろに隠れるように身を少しだけ隠す。そしてそれを見た三蔵が
「生憎だが、てめぇらに救われる筋合いなんてねーんだよ。余計なお節介だな」
「......そうですね。人の心の弱さなんてみんな持ち合わせているものです。なぜ名前さんに固着するのですか?」
「...........」
二人が表情を変えずに問いかけ、その女性はそれを見て呆れた様子で深い溜息を漏らすーーー。
「ーーー特別だからです」
「私が、........特別.......?」
「そうです。他の人間より特別な存在.....あなたが至上者様にお会いするまでこの村からは出ることは許されないでしょう」
「おいおい。それってどっちにしろその神様んとこに行かなきゃいけないってことじゃん?」
悟浄が女性に呆れた様子で窺えば女性が薄っすらと笑みを浮かべて言葉を続けた。
「どう捉えていただいてもかまいません。一生ここで過ごすのか、至上者様にお会いするのか......待っていますよ。名字名前さん」
「.........!」
名前を呼ばれ名前が驚いた表情を浮かべる間に、その女性はすっと姿が消えてその場に数秒間だけ沈黙が下りるーーー。
その沈黙を破ったのは微かに震える名前の声だった。
「なんで、私の名前.......」
その表情は少し怯えた様子でより一層、三蔵の白衣の裾を強く掴む。
「.......どうして至上者様は名前さんにそこまで固着するのでしょうか......」
「もしかして、その神様って名前が俺たちの世界に来た人だって知ってんじゃねーのか!?」
「まさか。その事は俺たちしか知らねーだろーが」
八戒と悟空、そして悟浄が互いに言葉を交わせば黙っていた三蔵が少し考えた素振りから顔を上げて立ち上がる。名前の手から白衣の裾が滑り落ちて心配そうに三蔵を見上げ、三人も目線を三蔵に向けた。
「三蔵......?」
「くだらん。名前の名前を知っていようがいまいが、知ったこっちゃねぇんだよ。さっさと片付けるぞ」
そう言って銃に弾を込め始める三蔵を見て、八戒が苦笑いを浮かべて納得した仕草を見せる。
「.......そうですね。ここで足止めしている場合じゃないですよ」
「名前ちゃんのために人肌脱ぐか~」
「俺も賛成ー!」
みんなが立ち上がり支度を進める中、名前だけは苦い表情をしたままスッと三人から目を逸らす。
「てめぇもさっさと立て」
三蔵が名前の前に立ち逸らした顔の頬を片手で持って自身に向かせるーーー。
その表情はいつもと変わらない表情で、それが名前にはなぜか安堵の気持ちにさせたのは言うまでもない。
「行かないって言ったけど......私、みんなの事信じてるから.....」
ーーー私が行かないと、.....ここから出られない.......
だからーーー........
「ーーー要は、名前ちゃんはその人形に操られてたって事か?」
「俺たちは何もなかったけどなー.....」
「私......操られてた事も、全然気づかなかったんだよね.....」
悟空がポツリと呟けば八戒が少し考え込み、すぐにハッと何かに気づいた様子で名前を見るとその姿に三蔵が八戒に目を向ける。
「名前さん、少し首筋を見せてもらいませんか?」
「え.....う、うん」
名前もそうだが悟浄も悟空も何のことだか分からないといった様子で見つめ、名前がチャイナのボタンを外して首筋をあらわにするーーー。
「この模様はーーー.....
「鱗模様......?」
「......女の心に住む鬼を戒めるための女の厄除け、か」
八戒の言葉に三蔵が付け加えるように静かに呟けば、名前が首筋に手を当てながら俯き顔を曇らせた。
「鬼ーーー.......」
「そもそも何で名前の首にそんなモンがついてんだー?」
「さぁ.....やはり、この人形とこの村の至上者様と何か関係がありそうですね」
「ーーーそれは至上者様に気に入られた証拠だよ」
不意にドアの方から聞き慣れた声が聞こえ全員が振り返れば、いつの間にか宿屋のおばさんが立ち、すぐに三蔵が不機嫌な表情へと変わったのが分かり少し苦笑いしながら八戒が問うーーー。
「どういう事ですか?」
「この村では心に住む鬼じゃなく、心の弱さと解釈されてるのさ。心が弱い人ほど、心が弱っている時ほど怖い夢を見るもの.....だから至上者様はその人にずっといい夢を見させるのさ。自分が望んだ見たい夢を」
「ふん、馬鹿馬鹿しい。いい夢などずっと見たところで何も救われんだろ」
おばさんの説明に一番呆れた表情を見せたのが三蔵で、フンと鼻で笑い名前の座るベッドの端に腰を下ろす。
が、横目で見る名前の表情は先ほどより深刻そうで不意に自分の手を首筋に当てる仕草をする。
「村も変わりゃ、信仰心も変わるってことか~」
「ーーー私.........、いい夢なんて見れなくてもいい。弱い心を持ってるのは誰にでもあることだし、悪いことじゃないと思う.....だからその至上者様に気に入られようが、私はその人の元には行かない......」
俯いて話す名前を尻目に八戒と悟浄、三蔵がふと口角を上げて笑い、八戒が二人の言葉を読み取るかのようにおばさんに笑顔で問いかけた。
「ーーーだそうですよ。いい加減、姿を現したらどうですか?」
一瞬、八戒の言うことが名前には理解出来ず、顔を上げて三人の様子を窺えば同じく悟空も首を傾げて眉を潜める。一瞬にして紅い髪の女性に変わり、名前はその女性に目を見開きポツリと呟くーーー。
「あなたはーーー....」
その様子に全員が名前から女性に目を向ければ、数秒ほど沈黙が流れ、最初に口にしたのはやはりと言っていいほど悟浄だった。
「俺と同じ、か......綺麗なお姉さんがなんで名前ちゃんを?」
「ーーー至上者様は救いを求める人たちを救おうとしています。悪夢を見るのはその人の心の弱さゆえのこと.....至上者様はあなたを救おうとしているのです」
そう言って眉を潜める悟浄から名前に目を移せば、名前がそばにいた三蔵の後ろに隠れるように身を少しだけ隠す。そしてそれを見た三蔵が
「生憎だが、てめぇらに救われる筋合いなんてねーんだよ。余計なお節介だな」
「......そうですね。人の心の弱さなんてみんな持ち合わせているものです。なぜ名前さんに固着するのですか?」
「...........」
二人が表情を変えずに問いかけ、その女性はそれを見て呆れた様子で深い溜息を漏らすーーー。
「ーーー特別だからです」
「私が、........特別.......?」
「そうです。他の人間より特別な存在.....あなたが至上者様にお会いするまでこの村からは出ることは許されないでしょう」
「おいおい。それってどっちにしろその神様んとこに行かなきゃいけないってことじゃん?」
悟浄が女性に呆れた様子で窺えば女性が薄っすらと笑みを浮かべて言葉を続けた。
「どう捉えていただいてもかまいません。一生ここで過ごすのか、至上者様にお会いするのか......待っていますよ。名字名前さん」
「.........!」
名前を呼ばれ名前が驚いた表情を浮かべる間に、その女性はすっと姿が消えてその場に数秒間だけ沈黙が下りるーーー。
その沈黙を破ったのは微かに震える名前の声だった。
「なんで、私の名前.......」
その表情は少し怯えた様子でより一層、三蔵の白衣の裾を強く掴む。
「.......どうして至上者様は名前さんにそこまで固着するのでしょうか......」
「もしかして、その神様って名前が俺たちの世界に来た人だって知ってんじゃねーのか!?」
「まさか。その事は俺たちしか知らねーだろーが」
八戒と悟空、そして悟浄が互いに言葉を交わせば黙っていた三蔵が少し考えた素振りから顔を上げて立ち上がる。名前の手から白衣の裾が滑り落ちて心配そうに三蔵を見上げ、三人も目線を三蔵に向けた。
「三蔵......?」
「くだらん。名前の名前を知っていようがいまいが、知ったこっちゃねぇんだよ。さっさと片付けるぞ」
そう言って銃に弾を込め始める三蔵を見て、八戒が苦笑いを浮かべて納得した仕草を見せる。
「.......そうですね。ここで足止めしている場合じゃないですよ」
「名前ちゃんのために人肌脱ぐか~」
「俺も賛成ー!」
みんなが立ち上がり支度を進める中、名前だけは苦い表情をしたままスッと三人から目を逸らす。
「てめぇもさっさと立て」
三蔵が名前の前に立ち逸らした顔の頬を片手で持って自身に向かせるーーー。
その表情はいつもと変わらない表情で、それが名前にはなぜか安堵の気持ちにさせたのは言うまでもない。
「行かないって言ったけど......私、みんなの事信じてるから.....」
ーーー私が行かないと、.....ここから出られない.......
だからーーー........