勝手な嫉妬心
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「話ってなんだよ。今それどころじゃねーんだ、悪いな」
「名字に何した?」
中庭で風がすり抜ける中、旭が勇人をグッと睨みつける。
「お前には関係ねぇだろ」
「じゃ、なんでさっき名字が怯えてたんだよ...お前がなんかしたからだろ?」
「お前な...なんか勘違いしてねぇか?何もしてねーって言ってんだろ。ただ挨拶しただけだっつーの」
「...挨拶?」
メンドくさそうに頭を掻きながらベンチに座る勇人を見て、旭がグッと拳に力を入れて握りしめた。
「名字は......中2の時に付き合ってた奴がいたんだよ。そいつ、名字と付き合いながら、その友達とも付き合ってた」
「はーーー...?」
「...その友達は名字には何も言わず、友達のフリしてたんだよ。相談を受けても何喰わぬ顔して...」
『"誰か裏切った"だの"誰かが誰かを奪った"だの...くだらないし面倒だから』
だからかーーー...
あの顔......
「それと同じくして...名前の両親が死んで、彼氏と友達の事も知って...人との関わりを持たなくなった」
はぁーと溜息をつき俯きながら聞いていた顔を上げ、平然を装って旭を見据える。
「...でもお前には心開いてるみてーだけど?」
「...俺はただの幼馴染だよ。だから誰の側にいたいって決めるのは名字本人だけど、お前が遊びでちょっかい出してんなら俺は許さねぇ」
「......そーかい」
そう言って勇人がベンチから立ち上がり、旭の前を通り過ぎるーーー。
「おい!!」
「悪いな。生憎、こっちは遊びじゃねぇんだよ」
「お前っ......」
「"本気だ"って言ったら?」
「......!」
「じゃーな」
ーーーーーーーーーーー
「ねぇ...さっきから名字さん、あの状態なんだけど...具合悪いとか...?」
「...心配ならアンタが話しかけてくれば?」
「ちょっ...ムリムリ!話した事もないし!」
うるさいーーー...
じゃ、放っておいてよね......
クラスの女子達の会話を横目に、机に額を乗せて蹲る。その様子を見ていた雄太が突っ込している名前の前の席に座り、両肘をついて話しかけてきた。
「なぁ、名字さん。具合でも悪いの?」
「.........」
「じゃ、勇人と何かあった?」
「!?」
ガバッと顔を上げると雄太が面白そうにお腹を抱えて笑い、名前が眉を寄せて再び机に蹲る。
「あー、ごめん!名字さん、分かりやすいと思ってさ。それに、勇人が誰かの世話焼くなんて初めてだなって思って」
「!」
世話を焼く?
私に?
ーーー違うよ...
「.........でも、あの人にとっては遊びだから...」
「は?...遊び?」
ガタッ...
蹲っていた顔を上げて立ち上がり、机に掛けていた鞄を取り歩き出すーーー。
「あれ?名字さーん、どこ行くのー?」
「......早退」
振り返らずに言って教室を出て行く名前に、雄太が頬杖をつきポツリと呟いた。
「あの焦った勇人は......どう見ても"遊び"じゃねーだろ......」
「名字に何した?」
中庭で風がすり抜ける中、旭が勇人をグッと睨みつける。
「お前には関係ねぇだろ」
「じゃ、なんでさっき名字が怯えてたんだよ...お前がなんかしたからだろ?」
「お前な...なんか勘違いしてねぇか?何もしてねーって言ってんだろ。ただ挨拶しただけだっつーの」
「...挨拶?」
メンドくさそうに頭を掻きながらベンチに座る勇人を見て、旭がグッと拳に力を入れて握りしめた。
「名字は......中2の時に付き合ってた奴がいたんだよ。そいつ、名字と付き合いながら、その友達とも付き合ってた」
「はーーー...?」
「...その友達は名字には何も言わず、友達のフリしてたんだよ。相談を受けても何喰わぬ顔して...」
『"誰か裏切った"だの"誰かが誰かを奪った"だの...くだらないし面倒だから』
だからかーーー...
あの顔......
「それと同じくして...名前の両親が死んで、彼氏と友達の事も知って...人との関わりを持たなくなった」
はぁーと溜息をつき俯きながら聞いていた顔を上げ、平然を装って旭を見据える。
「...でもお前には心開いてるみてーだけど?」
「...俺はただの幼馴染だよ。だから誰の側にいたいって決めるのは名字本人だけど、お前が遊びでちょっかい出してんなら俺は許さねぇ」
「......そーかい」
そう言って勇人がベンチから立ち上がり、旭の前を通り過ぎるーーー。
「おい!!」
「悪いな。生憎、こっちは遊びじゃねぇんだよ」
「お前っ......」
「"本気だ"って言ったら?」
「......!」
「じゃーな」
ーーーーーーーーーーー
「ねぇ...さっきから名字さん、あの状態なんだけど...具合悪いとか...?」
「...心配ならアンタが話しかけてくれば?」
「ちょっ...ムリムリ!話した事もないし!」
うるさいーーー...
じゃ、放っておいてよね......
クラスの女子達の会話を横目に、机に額を乗せて蹲る。その様子を見ていた雄太が突っ込している名前の前の席に座り、両肘をついて話しかけてきた。
「なぁ、名字さん。具合でも悪いの?」
「.........」
「じゃ、勇人と何かあった?」
「!?」
ガバッと顔を上げると雄太が面白そうにお腹を抱えて笑い、名前が眉を寄せて再び机に蹲る。
「あー、ごめん!名字さん、分かりやすいと思ってさ。それに、勇人が誰かの世話焼くなんて初めてだなって思って」
「!」
世話を焼く?
私に?
ーーー違うよ...
「.........でも、あの人にとっては遊びだから...」
「は?...遊び?」
ガタッ...
蹲っていた顔を上げて立ち上がり、机に掛けていた鞄を取り歩き出すーーー。
「あれ?名字さーん、どこ行くのー?」
「......早退」
振り返らずに言って教室を出て行く名前に、雄太が頬杖をつきポツリと呟いた。
「あの焦った勇人は......どう見ても"遊び"じゃねーだろ......」