告白の先
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「う~......」
「......何唸ってんの?」
講義室の机に頭を乗せていれば、千尋が横から渋い表情で名前の顔を覗き込む。
「なんかよく分からなくてさ.....」
「この間の電話のこと?」
「.............」
ふぅと溜息を吐いて千尋が隣に腰を下ろして、やっと名前が顔を上げて俯くーーー。
「電話、っていうか.....気持ちが分かんなくてさ」
「は?....誰の?」
「ーーー....!?」
ガタッ!
何かハッとした様に立ち上がり、キッと千尋を見据えれば後ろに少しだけ仰け反る体制になり眉を潜めて呟く。
「なに急にっ.....」
「な、何でもないっ!今のは聞かなかった事にして!」
「......ははーん。さては何かあったな~?」
「す、鋭いっーーー....」
ーーーって、.....私の態度で当たり前か.....
「まぁまぁ」と言って千尋が名前の肩に手を置いて座らせると、観念したようにポツリとニヤニヤとして頬杖をつく千尋に呟き始めた。
「じ、実はね.....タク兄のシェアハウスに蓮さんが一緒に暮らしててーーー.....」
「ええええええええーーー!!?」
いきなり千尋が立ち上がり声を上げれば、他の学生たちがチラチラと目線を向けて慌てて千尋の両肩に手を置いて座らせる。
「ちょっ.....声が大きいっ!!」
「やっと繋がったよ、名前......だからあの時、蓮さんがアンタを指名したワケね~....」
「.......黙っててごめん」
「なんで謝るの。名前のことだから、言っていいのか迷ってたんでしょ?」
「よくご存知で......」
苦笑いをしながら言う千尋に頭が上がらずに俯いていると、千尋が両頬を両手で軽くパチンと包み込み顔を上げさせたーーー。
「むぐっ......!」
「気になるの?....蓮さんのこと」
「ほれは っ......」
ジッと見つめる千尋から目が離せず、観念して口を開こうとするがそれと同時に頬が一気に燃え上がる感覚に陥ったのは言うまでもない事で....。
「ひ、ひになふ .....」
「よし!正直でよろしい!」
ニコッと笑顔でそう答えれば千尋が両手を頬から放し、優しい眼差しで見据えるが私の中で少しだけ罪悪感が生まれた。
どうしようーーー....
そういえば千尋、蓮さんのファンだって言ってた.....
「名前」
「!」
「私がファンだからって遠慮してない?」
確信を突かれて眉を下げて見据えれば呆れた表情を浮かべてすぐに苦笑いを浮かべて呟く。
「なーに心配してんの。ただのファンだし、何にも遠慮することない。名前は変なとこで気使うんだから~」
「千尋......」
「だから好きならドーンと構えて向かって行かなきゃ!」
「えっ、すっ......!?」
「え、違うの?」
驚く私に千尋も目を丸くしてしばらくの間、その場に沈黙が流れるがすぐに私は我に返り慌てて弁解したのだがーーー。
「ち、違うよ!違うっ.....なんか考えるとさ、心がモヤモヤするっていうか、放っておけないっていうかーーー.....」
「だーかーら!それが好きって事なんじゃない?気になるとか、心のモヤモヤとか、それってもう好きってことじゃん」
「私がーーー.....」
.....蓮さんのこと、好きーーー....?
........."好き".........
脳内の中で考えがまとまると、一気にボッと燃え上がる感覚が襲いその場に硬直するが、ニヤニヤ顔の千尋が不意にカバンから雑誌を取り出してあるページを捲って目の前に出せば、自然とそのページに目を向けた。
「そうだ!これ.....名前も買ってみたら?蓮さんが広告の芳香剤のハーバリウム!」
「こ、これっ......」
気を取り直して何気なく雑誌を覗き込むと、そこには自分が持っているハーバリウムと同じものが目に入り、咄嗟に机に置かれた雑誌を取り上げ呟くーーー。
「え、ど、どした!?」
「これ.....持ってる。.....って言うか、....貰った....」
「貰った.....?誰から?.....あっ!もしかして蓮さんが!?」
「.................」
「......名前?」
千尋の問いかけも耳に入らず、私はそのまま雑誌を見つめたままだった。
ーーーーーーーーーーーー
「ーーー.....名前ちゃん?大丈夫?」
バイト先のファミレスで、グラスを拭きながら不意にボーっと考えていると同じバイト仲間の瀬尾さんが顔を覗かせて問いかける。
「え、あっ......すみません!大丈夫です!」
「ならいいけど.....何かボーっとしてたからさ」
「いえ。何でもありません.....!」
再びグラスを拭き始めれば瀬尾さんが苦笑いを浮かべて、私の拭いたグラスを棚に戻し始めた。
「店長から色々あったって聞いたからさ。何かあったら相談ぐらい乗るよ?」
「ありがとうございます。でも大丈夫なので......」
..........って恋愛に関して悩んでる、なんて瀬戸さんに口が裂けても言えないよっ!!
すると不意に店内の自動ドアが開き、厨房付近から顔を覗かせる。
「!?」
すると見知った顔が目に入り、慌ててカウンターの下へ身体をしゃがみ込ませたーーー。
え、え!?なんで蓮さんが!?
その様子に瀬戸さんが慌ててカウンターから出て蓮さんともう一人の女性に接客を進め、こっそりとカウンターから半分だけ顔を覗かせて様子を窺う。
「.....名前ちゃん?何してるの.....?」
気が付けば真後ろに店長が苦笑いを浮かべながら声をかけられ、思わず肩が跳ね上がるが振り返り同じく苦笑いで答えた。
「あー、いや.....何でもないです!あはは....」
「いや、それならいいんだけどね。.....三番テーブルに注文行ってきてね」
「あ、はい.....」
三番テーブルって言ったらーーー.....
蓮さんたちが座るテーブルの真後ろだと気づき、溜息混じりで立ち上がってポケットからハンディを出して三番テーブルへと向かう。
挨拶した方がいい?....でも仕事とかだったら邪魔だろうし.....
「.....ご、ご注文はお決まりでしょうか?」
お客様の注文を聞きながらチラリと横目で様子を窺う。一緒にいる女性は大人っぽい容姿で蓮さんととてもお似合いな雰囲気の女性で。同じくして蓮さんが不意に私に少し目線を変えて、咄嗟にハンディに目線を落とす。
「ーーー.....かしこまりました。少々お待ちください」
サッと逃げるようにその場から離れてカウンターの前に戻り、テーブルに背を向けた状態で大きく溜息をすれば瀬戸さんが同時にこちらに帰り首を傾げた。
「あれってモデルの椎名蓮だよね?向かいの女の人ってもしかして、.....彼女さんとか!?」
「さ、さぁ......どうなんですかねぇ.....」
「まぁ、イケメンだし彼女の一人や二人、居ても可笑しくはないよね~」
「ようですよねー。あはは~......」
苦笑いを浮かべつつ曖昧な返事で受け答えするが、自分の頭の中はそれどころじゃなくてーーー。
「何かさっきからどうしたの?大丈夫か?」
「いやっ。何でもーーー.....」
ふわっと突然、瀬戸さんが私の頭に優しく手を置こうとした瞬間には身体が後ろへと引っ張られて誰かに腕を引っ張られていた。
「わっ......!!」
「え.......」
瀬戸さんの驚いた表情から目線を後ろに向けると、私の腕を掴み渋い表情を浮かべる蓮さんの姿があったーーー。
「......何唸ってんの?」
講義室の机に頭を乗せていれば、千尋が横から渋い表情で名前の顔を覗き込む。
「なんかよく分からなくてさ.....」
「この間の電話のこと?」
「.............」
ふぅと溜息を吐いて千尋が隣に腰を下ろして、やっと名前が顔を上げて俯くーーー。
「電話、っていうか.....気持ちが分かんなくてさ」
「は?....誰の?」
「ーーー....!?」
ガタッ!
何かハッとした様に立ち上がり、キッと千尋を見据えれば後ろに少しだけ仰け反る体制になり眉を潜めて呟く。
「なに急にっ.....」
「な、何でもないっ!今のは聞かなかった事にして!」
「......ははーん。さては何かあったな~?」
「す、鋭いっーーー....」
ーーーって、.....私の態度で当たり前か.....
「まぁまぁ」と言って千尋が名前の肩に手を置いて座らせると、観念したようにポツリとニヤニヤとして頬杖をつく千尋に呟き始めた。
「じ、実はね.....タク兄のシェアハウスに蓮さんが一緒に暮らしててーーー.....」
「ええええええええーーー!!?」
いきなり千尋が立ち上がり声を上げれば、他の学生たちがチラチラと目線を向けて慌てて千尋の両肩に手を置いて座らせる。
「ちょっ.....声が大きいっ!!」
「やっと繋がったよ、名前......だからあの時、蓮さんがアンタを指名したワケね~....」
「.......黙っててごめん」
「なんで謝るの。名前のことだから、言っていいのか迷ってたんでしょ?」
「よくご存知で......」
苦笑いをしながら言う千尋に頭が上がらずに俯いていると、千尋が両頬を両手で軽くパチンと包み込み顔を上げさせたーーー。
「むぐっ......!」
「気になるの?....蓮さんのこと」
「
ジッと見つめる千尋から目が離せず、観念して口を開こうとするがそれと同時に頬が一気に燃え上がる感覚に陥ったのは言うまでもない事で....。
「
「よし!正直でよろしい!」
ニコッと笑顔でそう答えれば千尋が両手を頬から放し、優しい眼差しで見据えるが私の中で少しだけ罪悪感が生まれた。
どうしようーーー....
そういえば千尋、蓮さんのファンだって言ってた.....
「名前」
「!」
「私がファンだからって遠慮してない?」
確信を突かれて眉を下げて見据えれば呆れた表情を浮かべてすぐに苦笑いを浮かべて呟く。
「なーに心配してんの。ただのファンだし、何にも遠慮することない。名前は変なとこで気使うんだから~」
「千尋......」
「だから好きならドーンと構えて向かって行かなきゃ!」
「えっ、すっ......!?」
「え、違うの?」
驚く私に千尋も目を丸くしてしばらくの間、その場に沈黙が流れるがすぐに私は我に返り慌てて弁解したのだがーーー。
「ち、違うよ!違うっ.....なんか考えるとさ、心がモヤモヤするっていうか、放っておけないっていうかーーー.....」
「だーかーら!それが好きって事なんじゃない?気になるとか、心のモヤモヤとか、それってもう好きってことじゃん」
「私がーーー.....」
.....蓮さんのこと、好きーーー....?
........."好き".........
脳内の中で考えがまとまると、一気にボッと燃え上がる感覚が襲いその場に硬直するが、ニヤニヤ顔の千尋が不意にカバンから雑誌を取り出してあるページを捲って目の前に出せば、自然とそのページに目を向けた。
「そうだ!これ.....名前も買ってみたら?蓮さんが広告の芳香剤のハーバリウム!」
「こ、これっ......」
気を取り直して何気なく雑誌を覗き込むと、そこには自分が持っているハーバリウムと同じものが目に入り、咄嗟に机に置かれた雑誌を取り上げ呟くーーー。
「え、ど、どした!?」
「これ.....持ってる。.....って言うか、....貰った....」
「貰った.....?誰から?.....あっ!もしかして蓮さんが!?」
「.................」
「......名前?」
千尋の問いかけも耳に入らず、私はそのまま雑誌を見つめたままだった。
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「ーーー.....名前ちゃん?大丈夫?」
バイト先のファミレスで、グラスを拭きながら不意にボーっと考えていると同じバイト仲間の瀬尾さんが顔を覗かせて問いかける。
「え、あっ......すみません!大丈夫です!」
「ならいいけど.....何かボーっとしてたからさ」
「いえ。何でもありません.....!」
再びグラスを拭き始めれば瀬尾さんが苦笑いを浮かべて、私の拭いたグラスを棚に戻し始めた。
「店長から色々あったって聞いたからさ。何かあったら相談ぐらい乗るよ?」
「ありがとうございます。でも大丈夫なので......」
..........って恋愛に関して悩んでる、なんて瀬戸さんに口が裂けても言えないよっ!!
すると不意に店内の自動ドアが開き、厨房付近から顔を覗かせる。
「!?」
すると見知った顔が目に入り、慌ててカウンターの下へ身体をしゃがみ込ませたーーー。
え、え!?なんで蓮さんが!?
その様子に瀬戸さんが慌ててカウンターから出て蓮さんともう一人の女性に接客を進め、こっそりとカウンターから半分だけ顔を覗かせて様子を窺う。
「.....名前ちゃん?何してるの.....?」
気が付けば真後ろに店長が苦笑いを浮かべながら声をかけられ、思わず肩が跳ね上がるが振り返り同じく苦笑いで答えた。
「あー、いや.....何でもないです!あはは....」
「いや、それならいいんだけどね。.....三番テーブルに注文行ってきてね」
「あ、はい.....」
三番テーブルって言ったらーーー.....
蓮さんたちが座るテーブルの真後ろだと気づき、溜息混じりで立ち上がってポケットからハンディを出して三番テーブルへと向かう。
挨拶した方がいい?....でも仕事とかだったら邪魔だろうし.....
「.....ご、ご注文はお決まりでしょうか?」
お客様の注文を聞きながらチラリと横目で様子を窺う。一緒にいる女性は大人っぽい容姿で蓮さんととてもお似合いな雰囲気の女性で。同じくして蓮さんが不意に私に少し目線を変えて、咄嗟にハンディに目線を落とす。
「ーーー.....かしこまりました。少々お待ちください」
サッと逃げるようにその場から離れてカウンターの前に戻り、テーブルに背を向けた状態で大きく溜息をすれば瀬戸さんが同時にこちらに帰り首を傾げた。
「あれってモデルの椎名蓮だよね?向かいの女の人ってもしかして、.....彼女さんとか!?」
「さ、さぁ......どうなんですかねぇ.....」
「まぁ、イケメンだし彼女の一人や二人、居ても可笑しくはないよね~」
「ようですよねー。あはは~......」
苦笑いを浮かべつつ曖昧な返事で受け答えするが、自分の頭の中はそれどころじゃなくてーーー。
「何かさっきからどうしたの?大丈夫か?」
「いやっ。何でもーーー.....」
ふわっと突然、瀬戸さんが私の頭に優しく手を置こうとした瞬間には身体が後ろへと引っ張られて誰かに腕を引っ張られていた。
「わっ......!!」
「え.......」
瀬戸さんの驚いた表情から目線を後ろに向けると、私の腕を掴み渋い表情を浮かべる蓮さんの姿があったーーー。
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