役人のお仕事
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お登勢の店を出て三人で歌舞伎町の街を歩く。神楽に関しては傘をさして名前の隣を歩き、大きなスーパーへと入る。
「ここら辺はスナックや居酒屋しかありませんけど、少し行った所にスーパーがあってそこで何でも揃います」
「そうなんだ。色々あるんだね」
「内緒で酢昆布、買うアル!」
ぐふふと笑いながらカゴに酢昆布を入れる神楽を苦笑いを浮かべそれを横目に、名前がメモを見ながら必要なものをカゴに入れていく。
「こんな感じですかね....。って神楽ちゃん、それバレるから」
「とりあえず買えた物は買えたから戻ろっか」
神楽に苦笑いしつつ、会計を済ませレジ袋を持ってスーパーを出る。するとすぐ出た先で何やら騒がしい声が聞こえ、三人とも振り返った。
「.....何かあったんですかね」
「あ!!バック抱えた男が女に追いかけられてるアル!!」
「名前さん!危なっーーー...」
「え?」
ドンッ!!グシャッ....
振り返った時には男が名前の肩にぶつかり、その反動で手からレジ袋が滑り落ちて地面に卵が割れる音が響く。
「...........」
「.....名前さん?....ってちょっと!?」
そのまま男が走り去り、沸々 と怒りが湧き起こりその場から走り出すーーー。
あの男っ....!!
もう!着物だから走りにくい....
これじゃ逃がしちゃう!
そう思った瞬間、ちょうど路地裏から見覚えのある人物が目の前を横切ろうとして思わず声を上げた。
「ーーー坂田さん!!その男、....捕まえて!!」
「よくわかんねぇけどっ......よっとォ!」
死角になった所から銀時が足を出すと、男が見事に引っかかり盛大にその場で転げ落ちる。その隙に名前が背後を取って男の腕を後ろ手に捻り上げ押さえつけるーーー。
「くっ.....!!」
「大人しくしなさい!!」
「......お前スゲーな。つーか、コイツ引ったくりか.....」
銀時が男の前にしゃがみ込み、女性のバックを手にして持ち主の女性に手渡すと、女性が何度も二人に頭を下げて去って行き再び男に目線を向けた。
「どこに引き渡せばいい?」
「.....仕方ねぇ。江戸のおまわりさんに預けるか」
そう呟き銀時の目線が背後に向けられ、名前もつられて振り返れば黒い隊服に身を包んだ男性二人が近づき、特に煙草を吸った男性があからさまに不機嫌な表情を互いに浮かべる。
この人たちが、真選組で.....警察....?
「協力ご苦労だった。それより万事屋、なんでテメーがここにいる?」
「おいおい、せっかく引ったくり捕まえたってのにその言い方はねぇだろ」
「テメーがいると厄介事ばっか巻き込まれんだよ!」
「よく言うぜ。引ったくりの一人も捕まえられねぇポリ公が言い訳か?」
「んだと、コラ!」
名前の頭上で言い争いを始める二人に眉を潜め、その間に新八と神楽が合流して二人を止めに入る。
「二人とも落ち着いてください。名前さんが呆れてますよ?」
「いつもの事ネ。子供の喧嘩アル」
「テメーが言うな、チャイナ娘」
「土方さん、とりあえずしょっ引きましょう。女性に気ィ利かせてくだせェ」
「総悟、てめぇ.....」
茶色い髪の男性が名前から男を引き渡すと、やっと開放された事で盛大な溜息を漏らすーーー。
「女性が全力で押さえつけてる間に喧嘩しないでくれる?」
「仕方ねぇだろ。そっちが喧嘩吹っかけてきたんだからよー。仕事しろ、仕事ー」
「うるせー。テメーが心配しなくてもこっちは真面目に仕事してんだよ」
「.....あんた達、私の話聞いてた?」
火花を散らす二人から少し離れて眉を潜めて立ち上がり、裾の砂を払い落とすと茶髪の男性が名前の顔を覗きこむように見据えて問いかけた。
「......な、なんでしょう」
「見ない顔ですねィ。旦那の知り合いですかィ?」
「お登勢さんのところでお世話になってる名前さんです」
「どーも....」
「へぇ。そうですかィ.....」
頭を軽く下げる名前に沖田が顔を覗かせる仕草に、銀時がすかさず名前の腕を引き寄せて距離を取らせる。
「ちょっ!」
「悪いが、てめぇらに構ってる暇はねぇんだ。行くぞ」
「卵、まだ買ってない!」
「んなもん、どうでもいいんだよ」
四人の背中を二人に見送られながら、お登勢の店まで歩き出すーーー。
「銀さん!まだ買い物の途中ですよ?」
「.....アイツらに感ずかれたらめんどくせぇだろ?肩身はなさず持ってる、その手錠と手帳見られたら何て言い訳する気だ?」
「見られるって....私が出さなきゃいいだけのっーーー....」
立ち止まり懐の中を探るが、出てきたのは手錠だけで。括り付けていた紐がプツリと切れているのが目に入った。
「う、嘘っ!?ない!?」
「もしかして....あの引ったくりとぶつかった時、落としたアルか?」
「......そう、かも.....」
サーッと血の気が引くのを感じ、咄嗟に来た道を振り返った。
「わ、私....探してくる!!」
「僕達も一緒に探します!」
「定春に匂い嗅がせれば一発ネ!」
「ありがとう、二人とも....」
新八と神楽が引き返そうとした時、銀時だけが反対側の道を歩く。それを見た名前が眉を潜めて立ち止まる。
「探すんならてめぇらで探せ。依頼じゃあるまいし付き合うつもりはねぇよ」
「ちょ、銀さん!」
「いいよ。坂田さんの言うとおりだし....行こう?」
「名前さん....」
ヒラヒラと手を振り去って行く銀時を名前は一瞬見つめて同じく背を向けて歩き出したーーー。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ーーー土方さん、これ何ですかねィ?」
「あ?」
沖田が足元にあった手帳を拾い上げて手帳を広げ、二人で覗き見ると土方が煙草の煙を吐いて眉間に皺を寄せた。
「これ....あの女か?」
「そうみたいですね....しかし、この手帳見たことありませんよ。天人なんですかねィ?」
「いや、天人でも同じ組織なら俺たちが知らねぇはずはねぇ....」
「武術にも懸けてましたし、ただ者じゃねぇのはわかりやす」
土方が煙草を地面に捨てて靴で消すと、沖田から手帳を受け取り眺めながらポツリと呟く。
「......あの女、何者だ.....?」
「ここら辺はスナックや居酒屋しかありませんけど、少し行った所にスーパーがあってそこで何でも揃います」
「そうなんだ。色々あるんだね」
「内緒で酢昆布、買うアル!」
ぐふふと笑いながらカゴに酢昆布を入れる神楽を苦笑いを浮かべそれを横目に、名前がメモを見ながら必要なものをカゴに入れていく。
「こんな感じですかね....。って神楽ちゃん、それバレるから」
「とりあえず買えた物は買えたから戻ろっか」
神楽に苦笑いしつつ、会計を済ませレジ袋を持ってスーパーを出る。するとすぐ出た先で何やら騒がしい声が聞こえ、三人とも振り返った。
「.....何かあったんですかね」
「あ!!バック抱えた男が女に追いかけられてるアル!!」
「名前さん!危なっーーー...」
「え?」
ドンッ!!グシャッ....
振り返った時には男が名前の肩にぶつかり、その反動で手からレジ袋が滑り落ちて地面に卵が割れる音が響く。
「...........」
「.....名前さん?....ってちょっと!?」
そのまま男が走り去り、
あの男っ....!!
もう!着物だから走りにくい....
これじゃ逃がしちゃう!
そう思った瞬間、ちょうど路地裏から見覚えのある人物が目の前を横切ろうとして思わず声を上げた。
「ーーー坂田さん!!その男、....捕まえて!!」
「よくわかんねぇけどっ......よっとォ!」
死角になった所から銀時が足を出すと、男が見事に引っかかり盛大にその場で転げ落ちる。その隙に名前が背後を取って男の腕を後ろ手に捻り上げ押さえつけるーーー。
「くっ.....!!」
「大人しくしなさい!!」
「......お前スゲーな。つーか、コイツ引ったくりか.....」
銀時が男の前にしゃがみ込み、女性のバックを手にして持ち主の女性に手渡すと、女性が何度も二人に頭を下げて去って行き再び男に目線を向けた。
「どこに引き渡せばいい?」
「.....仕方ねぇ。江戸のおまわりさんに預けるか」
そう呟き銀時の目線が背後に向けられ、名前もつられて振り返れば黒い隊服に身を包んだ男性二人が近づき、特に煙草を吸った男性があからさまに不機嫌な表情を互いに浮かべる。
この人たちが、真選組で.....警察....?
「協力ご苦労だった。それより万事屋、なんでテメーがここにいる?」
「おいおい、せっかく引ったくり捕まえたってのにその言い方はねぇだろ」
「テメーがいると厄介事ばっか巻き込まれんだよ!」
「よく言うぜ。引ったくりの一人も捕まえられねぇポリ公が言い訳か?」
「んだと、コラ!」
名前の頭上で言い争いを始める二人に眉を潜め、その間に新八と神楽が合流して二人を止めに入る。
「二人とも落ち着いてください。名前さんが呆れてますよ?」
「いつもの事ネ。子供の喧嘩アル」
「テメーが言うな、チャイナ娘」
「土方さん、とりあえずしょっ引きましょう。女性に気ィ利かせてくだせェ」
「総悟、てめぇ.....」
茶色い髪の男性が名前から男を引き渡すと、やっと開放された事で盛大な溜息を漏らすーーー。
「女性が全力で押さえつけてる間に喧嘩しないでくれる?」
「仕方ねぇだろ。そっちが喧嘩吹っかけてきたんだからよー。仕事しろ、仕事ー」
「うるせー。テメーが心配しなくてもこっちは真面目に仕事してんだよ」
「.....あんた達、私の話聞いてた?」
火花を散らす二人から少し離れて眉を潜めて立ち上がり、裾の砂を払い落とすと茶髪の男性が名前の顔を覗きこむように見据えて問いかけた。
「......な、なんでしょう」
「見ない顔ですねィ。旦那の知り合いですかィ?」
「お登勢さんのところでお世話になってる名前さんです」
「どーも....」
「へぇ。そうですかィ.....」
頭を軽く下げる名前に沖田が顔を覗かせる仕草に、銀時がすかさず名前の腕を引き寄せて距離を取らせる。
「ちょっ!」
「悪いが、てめぇらに構ってる暇はねぇんだ。行くぞ」
「卵、まだ買ってない!」
「んなもん、どうでもいいんだよ」
四人の背中を二人に見送られながら、お登勢の店まで歩き出すーーー。
「銀さん!まだ買い物の途中ですよ?」
「.....アイツらに感ずかれたらめんどくせぇだろ?肩身はなさず持ってる、その手錠と手帳見られたら何て言い訳する気だ?」
「見られるって....私が出さなきゃいいだけのっーーー....」
立ち止まり懐の中を探るが、出てきたのは手錠だけで。括り付けていた紐がプツリと切れているのが目に入った。
「う、嘘っ!?ない!?」
「もしかして....あの引ったくりとぶつかった時、落としたアルか?」
「......そう、かも.....」
サーッと血の気が引くのを感じ、咄嗟に来た道を振り返った。
「わ、私....探してくる!!」
「僕達も一緒に探します!」
「定春に匂い嗅がせれば一発ネ!」
「ありがとう、二人とも....」
新八と神楽が引き返そうとした時、銀時だけが反対側の道を歩く。それを見た名前が眉を潜めて立ち止まる。
「探すんならてめぇらで探せ。依頼じゃあるまいし付き合うつもりはねぇよ」
「ちょ、銀さん!」
「いいよ。坂田さんの言うとおりだし....行こう?」
「名前さん....」
ヒラヒラと手を振り去って行く銀時を名前は一瞬見つめて同じく背を向けて歩き出したーーー。
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「ーーー土方さん、これ何ですかねィ?」
「あ?」
沖田が足元にあった手帳を拾い上げて手帳を広げ、二人で覗き見ると土方が煙草の煙を吐いて眉間に皺を寄せた。
「これ....あの女か?」
「そうみたいですね....しかし、この手帳見たことありませんよ。天人なんですかねィ?」
「いや、天人でも同じ組織なら俺たちが知らねぇはずはねぇ....」
「武術にも懸けてましたし、ただ者じゃねぇのはわかりやす」
土方が煙草を地面に捨てて靴で消すと、沖田から手帳を受け取り眺めながらポツリと呟く。
「......あの女、何者だ.....?」