傾慕の裏側
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先ほどの事が頭から離れつつも、足早になんとか源外庵に足を運べば何かの作業をしていた源外がこちらに気づき、作業の手を止めて二カッと笑みを見せた。
「お~。待ってたぜ、お嬢ちゃん。その隊服も様になってんじゃねぇか」
「伺うのが遅くなってすみません.....ちょっと色々あって.....」
苦笑いを浮かべれば源外はさほど気にしていない仕草を見せ、作業をしながら言葉を続けた。
「噂は聞いてる。江戸の何かを狙ってる奴らがいるんだってな」
「.....私が聞いたのは、江戸の"装置"を狙っているとしか。多分それってーーー.....」
「ーーーこの装置の事だろうな」
続けようとした言葉を遮り、作業の手を止めて装置に手のひらを添え遠い目をする源外に名前は少し眉を潜める.....
「.....気づいてたんですか?」
「噂が流れてきてから薄々は気づいていたさ。何度か狙われた事があったからな.....まぁ、それほど貴重なモンなんだろうな.....」
「ーーーじゃ.....狙ってる人たちは、これが違う次元に移動できる事を知ってるって事になりますよね?.....でもどうしてーーー.....」
次の瞬間、不意に源外に腕を引かれ裏の作業場に押し込まれ尻もちをついてしまう。
「ちょっ..........」
「しばらく黙ってな。勘づかれたら厄介だ」
いつもより真剣な源外の声に思わずグッと言葉を飲み込み息を潜めるーーー.....
すると目視は出来ないものの、人の気配がして一層耳を傾かせた。
「まさか来るとは思っていたがーー.....あいにくアンタに手を貸すつもりはねぇな」
「誰もあんたの手は借りたりしねぇよ。ただ黙ってその装置を渡してくれればいい」
微かな煙管の香りと低い声が聞こえるが名前には誰か予想はつかず.....
誰.....?装置の事、知ってる.....?
「まぁ、いい。そこの女にもいずれ話は聞く」
「ーーー.....!」
反射的に体が動き、裏の作業場から出た時にはその男の姿はなくーーー.....
煙管の香りが鼻をくすぐりぼう然と立ち尽くす。
「.....なんで.....私のこと.....あの人はいったいーーー.....」
「.....高杉晋助。鬼兵隊の頭だ」
「あの人がっ.....」
.....高杉.....晋助ーーー.....
あ然としたまま出て行った入口を見つめれば源外が少し眉を下げて、申し訳なそうに呟く。
「.....用心に越したことはねぇ。まぁ、お嬢ちゃんには真選組がついてるだろうし、何かあれば銀の字にすぐ言うんだぞ」
「ありがとうございます。源外さんも.....何かあったらすぐに伝えてください」
源外さんの気持ちに答えつつも、名前の胸には大きくモヤモヤとしたものが取り巻いていた.....。
「お~。待ってたぜ、お嬢ちゃん。その隊服も様になってんじゃねぇか」
「伺うのが遅くなってすみません.....ちょっと色々あって.....」
苦笑いを浮かべれば源外はさほど気にしていない仕草を見せ、作業をしながら言葉を続けた。
「噂は聞いてる。江戸の何かを狙ってる奴らがいるんだってな」
「.....私が聞いたのは、江戸の"装置"を狙っているとしか。多分それってーーー.....」
「ーーーこの装置の事だろうな」
続けようとした言葉を遮り、作業の手を止めて装置に手のひらを添え遠い目をする源外に名前は少し眉を潜める.....
「.....気づいてたんですか?」
「噂が流れてきてから薄々は気づいていたさ。何度か狙われた事があったからな.....まぁ、それほど貴重なモンなんだろうな.....」
「ーーーじゃ.....狙ってる人たちは、これが違う次元に移動できる事を知ってるって事になりますよね?.....でもどうしてーーー.....」
次の瞬間、不意に源外に腕を引かれ裏の作業場に押し込まれ尻もちをついてしまう。
「ちょっ..........」
「しばらく黙ってな。勘づかれたら厄介だ」
いつもより真剣な源外の声に思わずグッと言葉を飲み込み息を潜めるーーー.....
すると目視は出来ないものの、人の気配がして一層耳を傾かせた。
「まさか来るとは思っていたがーー.....あいにくアンタに手を貸すつもりはねぇな」
「誰もあんたの手は借りたりしねぇよ。ただ黙ってその装置を渡してくれればいい」
微かな煙管の香りと低い声が聞こえるが名前には誰か予想はつかず.....
誰.....?装置の事、知ってる.....?
「まぁ、いい。そこの女にもいずれ話は聞く」
「ーーー.....!」
反射的に体が動き、裏の作業場から出た時にはその男の姿はなくーーー.....
煙管の香りが鼻をくすぐりぼう然と立ち尽くす。
「.....なんで.....私のこと.....あの人はいったいーーー.....」
「.....高杉晋助。鬼兵隊の頭だ」
「あの人がっ.....」
.....高杉.....晋助ーーー.....
あ然としたまま出て行った入口を見つめれば源外が少し眉を下げて、申し訳なそうに呟く。
「.....用心に越したことはねぇ。まぁ、お嬢ちゃんには真選組がついてるだろうし、何かあれば銀の字にすぐ言うんだぞ」
「ありがとうございます。源外さんも.....何かあったらすぐに伝えてください」
源外さんの気持ちに答えつつも、名前の胸には大きくモヤモヤとしたものが取り巻いていた.....。