一行達は部屋を出て自分達の部屋へと戻っていた。


「結局どうすんのさー」
「どうしましょうねぇ」
「ずっとここにいる訳にはいかねぇだろ」


3人が一斉に三蔵を見据え、本人はピクッと眉を釣り上げる。


「なんだ」
「あーあ。誰かさんが意地ばっかはってるから」
「そうですね...誰かさんが頑固ですからね」
「なー、三蔵！意地っぱり張っても仕方ねーだろ？なー、なー？」
「てめぇらうるせーーー！！」



パァン！パァン！



銃声が何発か響き、悟空、悟浄は八戒の後ろに身を隠し、八戒は笑顔で両手を上げる。
チッと舌打ちをした後に再び椅子に座り煙草に火をつけ紫煙をくゆらす。



放っておけばいいだろ、あの女なんざ。

どこの馬の骨とも知らねぇ女なんざ...



言葉とは裏腹に、沈黙の中で紫煙の吐く音が響き渡る。


「...勝手にしろ。俺は女の面倒は見ん」
「もちろん勝手にしますよ。ただ、僕達と一緒に行く事は三蔵が伝えてくださいね」
「は？」
「だって実際、三蔵だけ反対してたんだしー」
「だよな。ちゃんと誠意みせなきゃ、三蔵サマ」
「......てめぇらっ......」
「と、言う事でよろしくお願いします」


3人に畳み込まれ、三蔵は苦虫を噛み殺した表情を浮かべ煙草を灰皿へと押し付けたーーー。