心が通じ合い、そして離れていく《後編》
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ーーーこんな私でも、...受け入れてくれるの...?
そっと三蔵の頬に手を伸ばし手のひらで感触を確かめると、微かに身体がピクリと動く。
「......離れたく、ない......三蔵の悲しいものも一緒に...」
「受け入れる事は簡単だ。だが...背負うのは互いに苦痛を伴う...」
「...もう、...背負っちゃってるよ」
「なんだと?」
眉を潜める三蔵の問いかけに名前は酷く悲しい表情で薄く笑い言葉を続けた。
「あの時、三蔵に想いを伝える前から...私はもうとっくに背負ってたよ......三蔵もそうでしょ?」
「フっ......そうかもな...」
「私、...さっきまで三蔵に会うのも、触れられるのも怖かった...。殺そうとした自分が頭の中に残ってて......でもみんなは私を怒るより先に心配してくれてた」
名前の手首を握る強さが弱まり、その隙にもう片方の手のひらを三蔵の頬に触れる。
「みんなは信じてくれてたーーー...」
ーーー"信じてくれてた"、か...
「アイツらは単純だ」
「...そうかも、しれない...」
無理して作り笑いを浮かべる名前に三蔵がチッと舌打ちをして、空いている手で頬を軽くつねると逆に名前が皺を寄せた。
「...ひたいっ......」
「ちっぽけな事で悩んでねぇでちゃんと笑え」
「...三蔵にはなんでも分かっちゃうんだね」
ようやく頬から手が離れ、名前が眉を下げ頬を手で摩る仕草を見せて薄く笑うーーー。
その姿に心からの笑顔と受け取って、三蔵が鼻で笑い名前を抱き寄せ一緒に横になりベッドの軋む音が響く。
「えーーー、ちょっ......」
「間抜けな顔だな」
「なんでっ......」
「アイツらが静かになった間にさっさと休め。厄介女」
「...そろそろその呼び方やめてよね」
ーーーーーーーーーー
「あー...今すぐ部屋に押しかけて三蔵サマの驚いた顔拝みてーな...」
「邪魔しちゃダメですよ、悟浄」
部屋の前で壁を背にする悟浄に八戒が笑顔で釘をさすと、面白くない表情を浮かべて煙を吐き出す。
「わーってるよ。多分あとで三蔵に射殺されるな」
「名前さんを気絶させたのも含めてですよ」
「殺そうとしたクソ坊主にやられるのは納得いかねーがな」
「あははっ。それもそうですね」
八戒もドアに目線を向けてポツリと言葉を続けるーーー。
「......名前さんが落ち着きを取り戻して良かったです」
「これもあの王子サマの仕業か?」
「どうでしょう......。あの紅孩児がこんな姑息な事をするとは思いませんが...」
「俺も、そう思うぜ...つーか、あの猿この状況でよく寝れるな」
呆れる2人の隣の部屋からは悟空の気持ち良さそうに眠る寝息が聞こえていた。
そっと三蔵の頬に手を伸ばし手のひらで感触を確かめると、微かに身体がピクリと動く。
「......離れたく、ない......三蔵の悲しいものも一緒に...」
「受け入れる事は簡単だ。だが...背負うのは互いに苦痛を伴う...」
「...もう、...背負っちゃってるよ」
「なんだと?」
眉を潜める三蔵の問いかけに名前は酷く悲しい表情で薄く笑い言葉を続けた。
「あの時、三蔵に想いを伝える前から...私はもうとっくに背負ってたよ......三蔵もそうでしょ?」
「フっ......そうかもな...」
「私、...さっきまで三蔵に会うのも、触れられるのも怖かった...。殺そうとした自分が頭の中に残ってて......でもみんなは私を怒るより先に心配してくれてた」
名前の手首を握る強さが弱まり、その隙にもう片方の手のひらを三蔵の頬に触れる。
「みんなは信じてくれてたーーー...」
ーーー"信じてくれてた"、か...
「アイツらは単純だ」
「...そうかも、しれない...」
無理して作り笑いを浮かべる名前に三蔵がチッと舌打ちをして、空いている手で頬を軽くつねると逆に名前が皺を寄せた。
「...ひたいっ......」
「ちっぽけな事で悩んでねぇでちゃんと笑え」
「...三蔵にはなんでも分かっちゃうんだね」
ようやく頬から手が離れ、名前が眉を下げ頬を手で摩る仕草を見せて薄く笑うーーー。
その姿に心からの笑顔と受け取って、三蔵が鼻で笑い名前を抱き寄せ一緒に横になりベッドの軋む音が響く。
「えーーー、ちょっ......」
「間抜けな顔だな」
「なんでっ......」
「アイツらが静かになった間にさっさと休め。厄介女」
「...そろそろその呼び方やめてよね」
ーーーーーーーーーー
「あー...今すぐ部屋に押しかけて三蔵サマの驚いた顔拝みてーな...」
「邪魔しちゃダメですよ、悟浄」
部屋の前で壁を背にする悟浄に八戒が笑顔で釘をさすと、面白くない表情を浮かべて煙を吐き出す。
「わーってるよ。多分あとで三蔵に射殺されるな」
「名前さんを気絶させたのも含めてですよ」
「殺そうとしたクソ坊主にやられるのは納得いかねーがな」
「あははっ。それもそうですね」
八戒もドアに目線を向けてポツリと言葉を続けるーーー。
「......名前さんが落ち着きを取り戻して良かったです」
「これもあの王子サマの仕業か?」
「どうでしょう......。あの紅孩児がこんな姑息な事をするとは思いませんが...」
「俺も、そう思うぜ...つーか、あの猿この状況でよく寝れるな」
呆れる2人の隣の部屋からは悟空の気持ち良さそうに眠る寝息が聞こえていた。