大切な人を奪われた時、考えるのは...
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知らずうちに頬に熱いものが流れ、神主が灰になったあとも名前のすすり泣く声が本殿に響く。
思わず三蔵の胸にしがみつくーーー...
「....あれは名前さんのお兄さん、だったんですね....」
「幻影を見せる妖怪は厄介だな」
すると八戒と悟浄が話す横で天籟が名前の裾を引っ張り、今にも泣きそうな表情で見上げる。
その様子に名前は涙を拭き三蔵の胸から離れ、笑顔を作った。
「ごめんっ...。天籟くん、怪我がなくてよかった....」
「お姉ちゃん......僕のせいでごめんなさいっ......」
「ううん。お姉ちゃんたちが助けてくれたから...ありがとう」
ーーーーーーーーーー
天籟と別れたあと、5人は宿へと向かい足を進めて戻る。
そして不意に名前が立ち止まり、4人は振り返り悟空が心配そうに声を掛けた。
「名前?どうした?どっか具合悪いのか?」
「.........」
小さく首を横に振り名前はみんなを見据えてる。
その瞳は揺らぐことなく、真摯に4人を捉えていたーーー。
「......みんなに、ちゃんと話しておきたいと思って......私がどうして死んだのか...」
部屋に戻った一行はそれぞれ無言のまま名前に耳を傾ける...
「前にも言った通り、私は実の兄に殺された...。両親への腹いせに2人を刺して殺して、止めようとした私も刺されて...兄は神社に火を放ったあと、......自殺した......」
名前は泣きそうな表情で4人の顔を見ながら言うが、涙を流すことなく我慢をしているように見える。
「......昔は優しい兄だった。神主の父の仕事もよく手伝ってくれて。......どうして兄がそうなったのか自分でもわからないんだ...あのとき見た兄は優しい時の兄で......思わず手を伸ばそうっしちゃった」
ベッドに腰掛けてあはは、と悲しい笑顔を見せる名前に、腕を組んでいた三蔵が目の前に立ち見下ろすーーー...
「なんでてめぇは笑ってられる?」
「えーーー...」
また、...悲しい顔してる...
「我慢した涙なんか我慢してるのと同じだ」
見下ろされた瞳は、何故か悲しそうで名前は思わず三蔵から目を逸らして俯く。
視界が滲んだ時、八戒が三蔵の隣に立ち顔を覗き込んだ。
「...辛いこと、僕たちに話してくれてありがとうございます。とりあえず、宿に帰ってそれから話しましょう」
小さく頷き再び歩き出し、宿へと入り4人が部屋に入るが名前が前で立ち止まり悟空が首を傾げる。
「名前?入らねーのか?」
「.........」
「名前ちゃん?」
「......前に、ここにいる理由がないって言ったよね?」
名前はふぅ、と深呼吸をして俯いていた顔を上げて4人の姿を見回して、最後に三蔵を見据えた。
「最初、菩薩様にみんなと旅をしてほしいって頼まれた時は気づけなかったけど、......私のここにいる意味はみんなを守りたいって事だってわかったんだ......」
「だから、みんなはもう私の大切な仲間だし、みんなと一緒に旅をしたい......!それに...」
迷わず煙草を吸う三蔵の前に足を進め、3人が名前と三蔵を交互に見つめて、名前は手首につけた翡翠のブレスレットを突き出す。
三蔵は煙草の煙を吐き出し、目線をブレスレットに向けた。
「それに......、私の大切な人をこの手で守りたいの」
ーーーやっと気持ちも理由も見つけた...
三蔵の事もーーー...
思わず三蔵の胸にしがみつくーーー...
「....あれは名前さんのお兄さん、だったんですね....」
「幻影を見せる妖怪は厄介だな」
すると八戒と悟浄が話す横で天籟が名前の裾を引っ張り、今にも泣きそうな表情で見上げる。
その様子に名前は涙を拭き三蔵の胸から離れ、笑顔を作った。
「ごめんっ...。天籟くん、怪我がなくてよかった....」
「お姉ちゃん......僕のせいでごめんなさいっ......」
「ううん。お姉ちゃんたちが助けてくれたから...ありがとう」
ーーーーーーーーーー
天籟と別れたあと、5人は宿へと向かい足を進めて戻る。
そして不意に名前が立ち止まり、4人は振り返り悟空が心配そうに声を掛けた。
「名前?どうした?どっか具合悪いのか?」
「.........」
小さく首を横に振り名前はみんなを見据えてる。
その瞳は揺らぐことなく、真摯に4人を捉えていたーーー。
「......みんなに、ちゃんと話しておきたいと思って......私がどうして死んだのか...」
部屋に戻った一行はそれぞれ無言のまま名前に耳を傾ける...
「前にも言った通り、私は実の兄に殺された...。両親への腹いせに2人を刺して殺して、止めようとした私も刺されて...兄は神社に火を放ったあと、......自殺した......」
名前は泣きそうな表情で4人の顔を見ながら言うが、涙を流すことなく我慢をしているように見える。
「......昔は優しい兄だった。神主の父の仕事もよく手伝ってくれて。......どうして兄がそうなったのか自分でもわからないんだ...あのとき見た兄は優しい時の兄で......思わず手を伸ばそうっしちゃった」
ベッドに腰掛けてあはは、と悲しい笑顔を見せる名前に、腕を組んでいた三蔵が目の前に立ち見下ろすーーー...
「なんでてめぇは笑ってられる?」
「えーーー...」
また、...悲しい顔してる...
「我慢した涙なんか我慢してるのと同じだ」
見下ろされた瞳は、何故か悲しそうで名前は思わず三蔵から目を逸らして俯く。
視界が滲んだ時、八戒が三蔵の隣に立ち顔を覗き込んだ。
「...辛いこと、僕たちに話してくれてありがとうございます。とりあえず、宿に帰ってそれから話しましょう」
小さく頷き再び歩き出し、宿へと入り4人が部屋に入るが名前が前で立ち止まり悟空が首を傾げる。
「名前?入らねーのか?」
「.........」
「名前ちゃん?」
「......前に、ここにいる理由がないって言ったよね?」
名前はふぅ、と深呼吸をして俯いていた顔を上げて4人の姿を見回して、最後に三蔵を見据えた。
「最初、菩薩様にみんなと旅をしてほしいって頼まれた時は気づけなかったけど、......私のここにいる意味はみんなを守りたいって事だってわかったんだ......」
「だから、みんなはもう私の大切な仲間だし、みんなと一緒に旅をしたい......!それに...」
迷わず煙草を吸う三蔵の前に足を進め、3人が名前と三蔵を交互に見つめて、名前は手首につけた翡翠のブレスレットを突き出す。
三蔵は煙草の煙を吐き出し、目線をブレスレットに向けた。
「それに......、私の大切な人をこの手で守りたいの」
ーーーやっと気持ちも理由も見つけた...
三蔵の事もーーー...