何者でもない自分って?
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知らない村を駆け抜けて探し回ったが見つからず。
村の外れに来たところで、不意に懐のお札が一枚飛び出す。
よく見ると、そのお札には陰陽太極図の模様が入れてあった。
そういえば、
三蔵さんが持ってた銃にもこの模様が入ってた...
『これは俺からの餞別だ。今は何も書かれてねーが、役に立つだろ』
「...役に立つ...もしかしてワンちゃんの場所、教えてくれてるの?」
刹那、お札が目の前で燃え尽きハラハラと地面に落ちると、目の前には数人の妖怪が現れたーーー...
「嘘でしょっ...またこのパターン...?」
「ここで1人で遊んでたら危ねぇぞ、姉ちゃん」
「見たことねぇ服着てんなぁ。そこの村のモンじゃねーのか?」
確かに巫女の装いはこの世界に相応しくない服装だ。
「まぁ、いい。いい声で鳴かせるまでだ」
マズイと思い目を閉じた瞬間、数発の銃声が響いて左右を誰かが横切った。
そっと目を開けると、三蔵一行が妖怪と対峙している...
「良かった...間に合いましたね。怪我はないですか?」
「ぇ...あ、...はぃっ...」
八戒の声に安心したのかその場に座り込み呆然とその様子を見張る。
あんなに早くーーー...
普通じゃないよ...
気づいた時には妖怪達は全員地面に倒れ込み、悟浄と悟空が私に駆け寄る。
「名前!大丈夫か!?」
「ほら、服が汚れちまう」
手を差し伸べられゆっくり立ち上がり、チラリと三蔵を見据えた。
無言のまま、シリンダーに弾を込めて煙草に火をつけたかと思えば、名前の手首をぐっと掴んだ。
「...っ...!」
「てめぇっ...自分で自分を守れるって言ったよな?」
「三蔵っ...落ち着いてください!名前さんにも何か事情があったのかもしれないですし...」
若紫色の瞳が鋭く名前を捉え、思わず顔を背けてしまう。
「...私はっ...!」
名前がキッと三蔵を睨みかえすとその表現に目を見開く。
何故なら頬を伝う涙が地面に流れ落ちていたから。
「ひとりで家族も神社も守ってきたんです!寂れた神社もっ、家庭崩壊の家族も......でも守れなかった......ここでも守れないなんて嫌っ...!気安く頼りたくないのっ...」
「言いたい事はそれだけか?」
「......!」
「命がいくつあっても足りねぇだろ。自分で身守れなきゃ、誰かを頼らなきゃならねぇ。んな事はバカでもわかるだろ。頼るのが嫌なら、そこで野垂れ死ぬだけだ」
「......っ」
「ヴゥ~...ワン!ワン!」
犬の鳴き声でふと下を見ると、探していたワンちゃんが三蔵の衣の足元の裾を口で引っ張り、警戒したように吠えていた。
まるで喧嘩を辞めさせるように...
村の外れに来たところで、不意に懐のお札が一枚飛び出す。
よく見ると、そのお札には陰陽太極図の模様が入れてあった。
そういえば、
三蔵さんが持ってた銃にもこの模様が入ってた...
『これは俺からの餞別だ。今は何も書かれてねーが、役に立つだろ』
「...役に立つ...もしかしてワンちゃんの場所、教えてくれてるの?」
刹那、お札が目の前で燃え尽きハラハラと地面に落ちると、目の前には数人の妖怪が現れたーーー...
「嘘でしょっ...またこのパターン...?」
「ここで1人で遊んでたら危ねぇぞ、姉ちゃん」
「見たことねぇ服着てんなぁ。そこの村のモンじゃねーのか?」
確かに巫女の装いはこの世界に相応しくない服装だ。
「まぁ、いい。いい声で鳴かせるまでだ」
マズイと思い目を閉じた瞬間、数発の銃声が響いて左右を誰かが横切った。
そっと目を開けると、三蔵一行が妖怪と対峙している...
「良かった...間に合いましたね。怪我はないですか?」
「ぇ...あ、...はぃっ...」
八戒の声に安心したのかその場に座り込み呆然とその様子を見張る。
あんなに早くーーー...
普通じゃないよ...
気づいた時には妖怪達は全員地面に倒れ込み、悟浄と悟空が私に駆け寄る。
「名前!大丈夫か!?」
「ほら、服が汚れちまう」
手を差し伸べられゆっくり立ち上がり、チラリと三蔵を見据えた。
無言のまま、シリンダーに弾を込めて煙草に火をつけたかと思えば、名前の手首をぐっと掴んだ。
「...っ...!」
「てめぇっ...自分で自分を守れるって言ったよな?」
「三蔵っ...落ち着いてください!名前さんにも何か事情があったのかもしれないですし...」
若紫色の瞳が鋭く名前を捉え、思わず顔を背けてしまう。
「...私はっ...!」
名前がキッと三蔵を睨みかえすとその表現に目を見開く。
何故なら頬を伝う涙が地面に流れ落ちていたから。
「ひとりで家族も神社も守ってきたんです!寂れた神社もっ、家庭崩壊の家族も......でも守れなかった......ここでも守れないなんて嫌っ...!気安く頼りたくないのっ...」
「言いたい事はそれだけか?」
「......!」
「命がいくつあっても足りねぇだろ。自分で身守れなきゃ、誰かを頼らなきゃならねぇ。んな事はバカでもわかるだろ。頼るのが嫌なら、そこで野垂れ死ぬだけだ」
「......っ」
「ヴゥ~...ワン!ワン!」
犬の鳴き声でふと下を見ると、探していたワンちゃんが三蔵の衣の足元の裾を口で引っ張り、警戒したように吠えていた。
まるで喧嘩を辞めさせるように...