神様の言う通り

夢小説設定

本棚全体の夢小説設定
名字
名前

ゴゴゴゴッ......




なんだろ。

身体がすごくふわふわする。

遠くで何か崩れる音ーーー...

ーーーあ、そうか。

私、神社で掃除してて突然、社が崩れて...

真っ暗で...

......何もわからない。

私...死ぬのかな...




「ーーーい...」

「ーーーおい。」
「......っ!!」


途絶えていた息が再び吹き返すように、声に反応し反射的に起き上がらせる。
男の声か女の声か似つかわしくない声と、近くに感じる気配にそっと顔を上げてみた。


「やーっと目ェ覚めたか」


その人物に目線を向ければ、少々...いや、かなり露出度の高い白い生地の服を纏い、黒色の髪に同じく瞳...
思わず見惚れてしまうほど。


「......あ」
「はっ。ここはどこだって面してるな」
「ぁ、...え!?...あ、の...」



ーーー"ここは天国?"



「少なくとも、ここは天国じゃねー。ここは天界だよ」


心が見透かされいるようで少々居心地が悪い。
それと裏腹に周りには蓮の華が池に浮かび、天国だと一瞬惑わされる。
見下ろしていた目線が、自分の目線と同じになり目を背けられない。



「...あなた、は?...私、...死んだ、んですか?」
「死んだ、か...少し違うな。俺は観世音菩薩。神の使いなら聞いた事あるだろ?」
「.....観世音菩薩、様...あなたが?」



話では聞いたことがあった。
天界を司る五大菩薩の一柱。慈愛と慈悲の象徴の神ーーー...
いつかの神主である父の話を思い出す。



「まぁ、俺がここに呼んだ...って事だな」
「...呼んだって、...私が、神の使い...だから?」
「ふ。...あながち間違いじゃねーよ。現世で言う、神に仕える"巫女"、名字名前...俺に仕える気はねーか?」



"神に仕える"?



神様は何でもお見通し。
生かされてる?
違う...ここにいる私は...



"何者"?
1/4ページ
スキ