孤高の王子様に、ただひとつの特別を
重厚な木製のドアが静かに閉まり、放課後の賑やかさが完全に遮断された。
白薔薇高等学校の生徒会室は、洗練された調度品と格式高い書籍が並ぶ、静謐な空間だった。
放課後の執務時間が終わり、他の役員たちが立ち去った部屋には、今や三人だけの静寂が満ちている。
高い天井から吊り下げられたシャンデリアの柔らかな光が、室内に影を落としていた。
中央に置かれた革張りの応接ソファ。
片側には、白薔薇の副会長であるアルヴィーノが腰を下ろし、そのすぐ隣には、ぶかぶかのカーディガンに身を包んだルミがぴったりと寄り添うように座っていた。
そしてローテーブルを挟んだ対面には、聖リリウム女学院の純白のブレザーを纏ったセレフィアが、背筋を完璧に伸ばした姿勢で腰掛けている。
その膝の上には、大切そうに抱えられた桃色の手紙があった。
アルヴィーノは脚を組み、深く背もたれに体を預けた。
その眼差しは冷徹で、けれど眼前の不器用な少女の苦悩を正面から受け止める準備が整っていることを示していた。
「──さて、セレフィアさん」
アルヴィーノの声が、静かな室内に低く響く。
「先ほど廊下で尋ねられた質問について、まずお答えしておきましょう。……私が同性から告白されたことがあるか、そして異性からはどうであったか、でしたね」
セレフィアは微かに姿勢を正し、紫色の瞳をアルヴィーノへ向けた。
「ええ。差支えなければ、お聞かせいただきたい」
「同性から特別な好意を寄せられ、それを受け入れたのは……後にも先にも、隣にいるルミだけです」
アルヴィーノは静かな口調で言った。
隣に座るルミが、ぶかぶかの袖口から指先を覗かせ、嬉しそうにアルヴィーノの腕へそっと手を添える。
アルヴィーノはその温もりに咎める風もなく、淡々と言葉を続けた。
「そして異性──女子生徒からの告白についてですが、過去に何度かありました。ですが、私はそのすべてを断りました。理由を問われれば、シンプルです。当時の私にとって、彼女たちの好意や提案は私の人生設計や思考において何の関心も惹かず、特別な感情を抱く対象ではなかったからです。興味のない誘いに応じることは、時間と感情の無駄であり、相手にとっても不誠実以外の何物でもありませんから」
一分の隙もない、あまりにもアルヴィーノらしい客観的かつ合理的な回答。
セレフィアは納得したように深く頷き、手元にある桃色の封筒へ視線を落とした。
「興味がないから、断る……。それは、至極合理的です。ですが、私の場合は……単に『興味がない』という言葉だけで片付けることができないのです。無下に断れば相手を深く傷つけてしまう。かといって受け入れれば……私自身の心が、どこか決定的な破綻をきたしてしまうような、強い拒絶感があるのです」
その言葉を聞き、アルヴィーノは僅かに目を細めた。
「なるほど。では、あなたのその混迷の糸を解きほぐすために、いくつか質問をさせていただきます。淡々とお答えください」
「わかりました。よろしくお願いします」
アルヴィーノは一息置くと、まるで詰碁の盤面を検証するかのような静かな声で、最初の問いを投げかけた。
「第一に。あなたはその手紙をくれた下級生に対して、個人としての親愛や、特別なお付き合いをしたいという欲望を抱いていますか?」
セレフィアは即座に首を横に振った。
「いいえ。彼女の真摯な姿勢には敬意を抱きますが、個人としてそのような特別な好意を持ったことはありません」
「ならば、話は簡単です。本来であれば、断る以外の選択肢はありません。あなたが躊躇している理由は『相手を傷つけたくない』という道義的な懸念だけですか? それとも……断ること、あるいは受け入れることによって生じる『別の結果』を恐れているのですか?」
鋭い問いかけが、セレフィアの胸の奥深くに突き刺さる。
セレフィアは指先で桃色の封筒の端を強く握りしめた。紫色の瞳が、困惑と揺らぎを帯びて微かに彷徨う。
「……別の結果……」
「ええ。第二の質問です。あなたがこの告白を受け入れ、その女子生徒と『特別なお付き合い』を始めたと仮定しましょう。その時、あなたの頭に真っ先に思い浮かぶのはどのような光景ですか?」
アルヴィーノの淡々とした追求。
セレフィアは瞳を閉じ、脳裏に広がる仮定の未来を思い描こうとした。
けれど、そこに浮かび上がるのは、告白してくれた少女との甘い時間などでは断じてなかった。
思い浮かぶのは、夕暮れの寮室。
誰もいない静かな空間で、自分以外の誰かと付き合い始めたことを知ったリリアーヌの姿だった。
いつも太陽のように明るく自分を引っ張ってくれたあの金髪の少女が、傷ついたように瞳を伏せ、悲しげに微笑みながら自分から離れていく光景。
これまで当たり前のように共に摂っていた温かな食卓が、冷たい沈黙に支配される未来。
「……っ」
セレフィアの口から、掠れた息が漏れた。
胸の奥が、物理的な痛みを伴って激しく軋んだ。
「……リリアーヌが、去っていく光景です。彼女が……悲しそうに私を見つめ、二度とあのような眩しい笑顔を見せてくれなくなる未来です」
「やはり」
アルヴィーノは当然の帰結であるかのように深く頷いた。
傍らで聞いていたルミも、悲しそうに、けれど優しくセレフィアを見つめている。
「では、第三の質問です、セレフィアさん。あなたが今、もっとも恐れているのは『下級生の女子生徒を傷つけること』ですか? それとも『リリアーヌさんを傷つけ、彼女との関係が損なわれること』ですか?」
「それは――」
答えは、最初から決まっていた。
比較することすら愚かしいほど、圧倒的な重量差をもって、セレフィアの心はすでに傾いていたのだ。
下級生を傷つけたくないというのは、生徒会長としての正論であり、上辺の飾りに過ぎなかった。
彼女の魂の底を真に引き裂こうとしていたのは、リリアーヌを失うことへの狂おしいほどの恐怖だった。
「……リリアーヌです」
セレフィアは意を決したように目を開き、はっきりと絞り出すような声で告げた。
「私は……リリアーヌが傷つくことが、何よりも恐ろしい。彼女が私のもとから離れ、私を特別な存在として見てくれなくなることが……耐え難いのです」
「それが、あなたの答えですよ」
アルヴィーノは静かに言い放った。
「あなたは『人を好きになる感情の定義が分からない』と仰いましたね。ですが、あなたはすでに特定の一人に対して、代替の効かない強い執着と、失うことへの恐怖を抱いている。それを世間では『特別な感情』――あるいは『愛着』と呼ぶのです」
アルヴィーノの言葉が、暗闇の中で迷子になっていたセレフィアの心に、冷たくも確かな光を投げかける。
「あなたが下級生の告白に応えられないのは、無知だからではありません。あなたの心の中心には、すでにリリアーヌさんという不可侵の存在が居座っているからです。その状態で他の誰かの好意を受け入れることこそ、相手に対する最大の不誠実であり、冒涜ではありませんか?」
「不誠実……」
「ええ。断ることは、時に残酷に見えますが、誠実さの裏返しでもあります。あなたがリリアーヌさんを一番に大切にしたいと願うのであれば、その手紙に対して出すべき答えは、最初から一つしかなかったはずだ」
静まり返る生徒会室。
アルヴィーノの淡々とした、けれど寸分の狂いもない論理の提示に、セレフィアは言葉を失っていた。
ずっと自分を苛んでいた不快な迷い。
手紙を見るたびに生じていた名付けようのない苦しみ。
その正体は、自分自身がリリアーヌに対して抱いている感情の重さに、自分自身が気づいていなかったことによる歪みだったのだ。
「……そっかぁ」
沈黙を破ったのは、ルミの柔らかく温かな声だった。
ルミはソファから少し身を乗り出し、ぶかぶかの袖口から伸ばした小さな手を、ローテーブル越しにセレフィアの膝の上へそっと重ねた。
「セレフィアちゃん。セレフィアちゃんはね、もうちゃんと『答え』を持ってるんだよ。リリアーヌちゃんのこと、それだけ大好きなんだもん。自分の本当の気持ちに嘘をついて、誰かとお付き合いなんてできないよね」
「私……は……」
「手紙をくれた子にもね、ちゃんと本当の気持ちを話してあげたらいいと思うな。『あなたのお気持ちは嬉しいけれど、私には大切にしたい人がいます』って。それが、セレフィアちゃんの誠実さだよ」
ルミの優しい眼差しと、アルヴィーノの冷徹ながらも真摯な導き。
二人の言葉が、セレフィアの胸の中に溜まっていた重く冷たい霧を、ゆっくりと溶かしていった。
膝の上にある桃色の手紙を見つめるセレフィアの瞳に、かつての迷いはもうなかった。
そこに宿っていたのは、一人の少女として、己の切実な想いを自覚した者の、静かで強い光だった。
「……アルヴィーノさん、ルミさん。……ありがとうございました」
セレフィアは深々と頭を下げた。
「私は……自分の滑稽なほどの無知さに、今ようやく気づかされました。私は、彼女に……リリアーヌに向き合わねばなりません」
「ええ。早くお帰りなさい。あなたの待つべき場所へ。そして、あなたを待っている人のもとへ」
夕暮れの光が窓から差し込み、生徒会室を赤く染め上げていた。
セレフィアは手紙をしっかりと握り直し、自らの真実の感情を確かめるように、力強い足取りで部屋を後にするのだった。
白薔薇高等学校の生徒会室は、洗練された調度品と格式高い書籍が並ぶ、静謐な空間だった。
放課後の執務時間が終わり、他の役員たちが立ち去った部屋には、今や三人だけの静寂が満ちている。
高い天井から吊り下げられたシャンデリアの柔らかな光が、室内に影を落としていた。
中央に置かれた革張りの応接ソファ。
片側には、白薔薇の副会長であるアルヴィーノが腰を下ろし、そのすぐ隣には、ぶかぶかのカーディガンに身を包んだルミがぴったりと寄り添うように座っていた。
そしてローテーブルを挟んだ対面には、聖リリウム女学院の純白のブレザーを纏ったセレフィアが、背筋を完璧に伸ばした姿勢で腰掛けている。
その膝の上には、大切そうに抱えられた桃色の手紙があった。
アルヴィーノは脚を組み、深く背もたれに体を預けた。
その眼差しは冷徹で、けれど眼前の不器用な少女の苦悩を正面から受け止める準備が整っていることを示していた。
「──さて、セレフィアさん」
アルヴィーノの声が、静かな室内に低く響く。
「先ほど廊下で尋ねられた質問について、まずお答えしておきましょう。……私が同性から告白されたことがあるか、そして異性からはどうであったか、でしたね」
セレフィアは微かに姿勢を正し、紫色の瞳をアルヴィーノへ向けた。
「ええ。差支えなければ、お聞かせいただきたい」
「同性から特別な好意を寄せられ、それを受け入れたのは……後にも先にも、隣にいるルミだけです」
アルヴィーノは静かな口調で言った。
隣に座るルミが、ぶかぶかの袖口から指先を覗かせ、嬉しそうにアルヴィーノの腕へそっと手を添える。
アルヴィーノはその温もりに咎める風もなく、淡々と言葉を続けた。
「そして異性──女子生徒からの告白についてですが、過去に何度かありました。ですが、私はそのすべてを断りました。理由を問われれば、シンプルです。当時の私にとって、彼女たちの好意や提案は私の人生設計や思考において何の関心も惹かず、特別な感情を抱く対象ではなかったからです。興味のない誘いに応じることは、時間と感情の無駄であり、相手にとっても不誠実以外の何物でもありませんから」
一分の隙もない、あまりにもアルヴィーノらしい客観的かつ合理的な回答。
セレフィアは納得したように深く頷き、手元にある桃色の封筒へ視線を落とした。
「興味がないから、断る……。それは、至極合理的です。ですが、私の場合は……単に『興味がない』という言葉だけで片付けることができないのです。無下に断れば相手を深く傷つけてしまう。かといって受け入れれば……私自身の心が、どこか決定的な破綻をきたしてしまうような、強い拒絶感があるのです」
その言葉を聞き、アルヴィーノは僅かに目を細めた。
「なるほど。では、あなたのその混迷の糸を解きほぐすために、いくつか質問をさせていただきます。淡々とお答えください」
「わかりました。よろしくお願いします」
アルヴィーノは一息置くと、まるで詰碁の盤面を検証するかのような静かな声で、最初の問いを投げかけた。
「第一に。あなたはその手紙をくれた下級生に対して、個人としての親愛や、特別なお付き合いをしたいという欲望を抱いていますか?」
セレフィアは即座に首を横に振った。
「いいえ。彼女の真摯な姿勢には敬意を抱きますが、個人としてそのような特別な好意を持ったことはありません」
「ならば、話は簡単です。本来であれば、断る以外の選択肢はありません。あなたが躊躇している理由は『相手を傷つけたくない』という道義的な懸念だけですか? それとも……断ること、あるいは受け入れることによって生じる『別の結果』を恐れているのですか?」
鋭い問いかけが、セレフィアの胸の奥深くに突き刺さる。
セレフィアは指先で桃色の封筒の端を強く握りしめた。紫色の瞳が、困惑と揺らぎを帯びて微かに彷徨う。
「……別の結果……」
「ええ。第二の質問です。あなたがこの告白を受け入れ、その女子生徒と『特別なお付き合い』を始めたと仮定しましょう。その時、あなたの頭に真っ先に思い浮かぶのはどのような光景ですか?」
アルヴィーノの淡々とした追求。
セレフィアは瞳を閉じ、脳裏に広がる仮定の未来を思い描こうとした。
けれど、そこに浮かび上がるのは、告白してくれた少女との甘い時間などでは断じてなかった。
思い浮かぶのは、夕暮れの寮室。
誰もいない静かな空間で、自分以外の誰かと付き合い始めたことを知ったリリアーヌの姿だった。
いつも太陽のように明るく自分を引っ張ってくれたあの金髪の少女が、傷ついたように瞳を伏せ、悲しげに微笑みながら自分から離れていく光景。
これまで当たり前のように共に摂っていた温かな食卓が、冷たい沈黙に支配される未来。
「……っ」
セレフィアの口から、掠れた息が漏れた。
胸の奥が、物理的な痛みを伴って激しく軋んだ。
「……リリアーヌが、去っていく光景です。彼女が……悲しそうに私を見つめ、二度とあのような眩しい笑顔を見せてくれなくなる未来です」
「やはり」
アルヴィーノは当然の帰結であるかのように深く頷いた。
傍らで聞いていたルミも、悲しそうに、けれど優しくセレフィアを見つめている。
「では、第三の質問です、セレフィアさん。あなたが今、もっとも恐れているのは『下級生の女子生徒を傷つけること』ですか? それとも『リリアーヌさんを傷つけ、彼女との関係が損なわれること』ですか?」
「それは――」
答えは、最初から決まっていた。
比較することすら愚かしいほど、圧倒的な重量差をもって、セレフィアの心はすでに傾いていたのだ。
下級生を傷つけたくないというのは、生徒会長としての正論であり、上辺の飾りに過ぎなかった。
彼女の魂の底を真に引き裂こうとしていたのは、リリアーヌを失うことへの狂おしいほどの恐怖だった。
「……リリアーヌです」
セレフィアは意を決したように目を開き、はっきりと絞り出すような声で告げた。
「私は……リリアーヌが傷つくことが、何よりも恐ろしい。彼女が私のもとから離れ、私を特別な存在として見てくれなくなることが……耐え難いのです」
「それが、あなたの答えですよ」
アルヴィーノは静かに言い放った。
「あなたは『人を好きになる感情の定義が分からない』と仰いましたね。ですが、あなたはすでに特定の一人に対して、代替の効かない強い執着と、失うことへの恐怖を抱いている。それを世間では『特別な感情』――あるいは『愛着』と呼ぶのです」
アルヴィーノの言葉が、暗闇の中で迷子になっていたセレフィアの心に、冷たくも確かな光を投げかける。
「あなたが下級生の告白に応えられないのは、無知だからではありません。あなたの心の中心には、すでにリリアーヌさんという不可侵の存在が居座っているからです。その状態で他の誰かの好意を受け入れることこそ、相手に対する最大の不誠実であり、冒涜ではありませんか?」
「不誠実……」
「ええ。断ることは、時に残酷に見えますが、誠実さの裏返しでもあります。あなたがリリアーヌさんを一番に大切にしたいと願うのであれば、その手紙に対して出すべき答えは、最初から一つしかなかったはずだ」
静まり返る生徒会室。
アルヴィーノの淡々とした、けれど寸分の狂いもない論理の提示に、セレフィアは言葉を失っていた。
ずっと自分を苛んでいた不快な迷い。
手紙を見るたびに生じていた名付けようのない苦しみ。
その正体は、自分自身がリリアーヌに対して抱いている感情の重さに、自分自身が気づいていなかったことによる歪みだったのだ。
「……そっかぁ」
沈黙を破ったのは、ルミの柔らかく温かな声だった。
ルミはソファから少し身を乗り出し、ぶかぶかの袖口から伸ばした小さな手を、ローテーブル越しにセレフィアの膝の上へそっと重ねた。
「セレフィアちゃん。セレフィアちゃんはね、もうちゃんと『答え』を持ってるんだよ。リリアーヌちゃんのこと、それだけ大好きなんだもん。自分の本当の気持ちに嘘をついて、誰かとお付き合いなんてできないよね」
「私……は……」
「手紙をくれた子にもね、ちゃんと本当の気持ちを話してあげたらいいと思うな。『あなたのお気持ちは嬉しいけれど、私には大切にしたい人がいます』って。それが、セレフィアちゃんの誠実さだよ」
ルミの優しい眼差しと、アルヴィーノの冷徹ながらも真摯な導き。
二人の言葉が、セレフィアの胸の中に溜まっていた重く冷たい霧を、ゆっくりと溶かしていった。
膝の上にある桃色の手紙を見つめるセレフィアの瞳に、かつての迷いはもうなかった。
そこに宿っていたのは、一人の少女として、己の切実な想いを自覚した者の、静かで強い光だった。
「……アルヴィーノさん、ルミさん。……ありがとうございました」
セレフィアは深々と頭を下げた。
「私は……自分の滑稽なほどの無知さに、今ようやく気づかされました。私は、彼女に……リリアーヌに向き合わねばなりません」
「ええ。早くお帰りなさい。あなたの待つべき場所へ。そして、あなたを待っている人のもとへ」
夕暮れの光が窓から差し込み、生徒会室を赤く染め上げていた。
セレフィアは手紙をしっかりと握り直し、自らの真実の感情を確かめるように、力強い足取りで部屋を後にするのだった。