記憶の檻に世界で一番甘い初恋を-7日ごとに貴方に恋する-
それからの日々は、かつての荒んだ記憶が嘘のように静謐に過ぎていった。
毎朝、寸分違わぬ温度のコーヒーをアルヴィーノに届け、オフィスの一角で観葉植物に水を与え、指定されたソファで午後のまどろみに身を委ねる。
そんな単調で、それでいてひどく贅沢なルーチンが、ルミの日常となっていた。
絶対記憶を持つ少年は、環境の変化にも敏感だ。
かつては常に「次なる破滅」を予測するために酷使されていた能力は、今ではこの執務室の細やかな変化――アルヴィーノがコーヒーカップを置く微かな音の調子や、窓から差し込む陽光の角度――を愛でるためだけに費やされている。
ルミの脳は、この場所こそが唯一にして絶対の『安全領域』であると、細胞の隅々にまで刻み込んでいた。
以前のような頭痛も、強制的な記憶の搾取もない。
ただアルヴィーノの支配下で守られ、飼い殺される日々。
それは、ルミにとってこれ以上ないほどの安息だった。
そんな、凪のような平穏が続くある日の午後。
コツコツと、執務室の重厚なドアが小気味よくノックされた。
「やぁ、お邪魔するよ」
聞き慣れた明るい声と共に現れたのは、アルフレッドだった。
手には、どこか有名なパティスリーのロゴが入った華やかな箱を下げている。
彼はいつもの柔らかな微笑みを湛え、仕事中の弟と、ソファで休息していたルミの元へと歩み寄ってきた。
「二人とも、お疲れ様。……ルミくん、今日は顔色が良さそうだね。アルヴィーノに囲い込まれて、少しはふっくらしたかな?」
アルフレッドはルミの傍らに寄り添うと、嬉しそうに目を細めた。アルヴィーノが視線を書類から上げ、わずかに眉を寄せたことに気づくと、「はいはい、邪魔はしないよ」と苦笑する。
「今日はね、ルミくんに少しだけ相談したいことがあってね。……アルヴィーノには内緒で、少しだけ僕と話をしないかい?」
アルフレッドの碧眼が、いたずらっぽく、それでいて何かを画策するような光を宿してルミに向けられた。
アルヴィーノの冷徹な視線が背中に突き刺さるのを感じながらも、ルミは戸惑い気味に、それでもどこか好奇心を刺激されるようにしてアルフレッドの差し出した手を見つめた。
ルミは、アルフレッドの差し出された手と、デスクで無表情にこちらを覗うアルヴィーノを交互に視線で往復させた。
アルフレッドの瞳にはどこか楽しげな悪戯心が宿り、対するアルヴィーノの紫の瞳は、静かな冷徹さを湛えたまま、ルミの決断をじっと待っている。
「……相談、とは?」
アルヴィーノが低く問いかけると、アルフレッドは「お楽しみだよ」と肩をすくめた。
「そんなに睨まないでくれよ。兄として、彼に少しばかりの『外の空気』を吸わせてやりたいだけさ、どうかな?」
「行きたいならいってもいいですよ、ルミ」
アルヴィーノの許可という名の宣告に、ルミは一度アルフレッドの手元を見た後、小さく息を呑んだ。
その瞬間、ルミの身体が反射的に動いた。
たかたか、と硬い床を小さな足音で踏みしめ、ルミはアルヴィーノのいるデスクへと駆け寄る。
そして、彼の椅子のすぐ傍で立ち止まり、その袖口を小さな手でそっと掴むと、小さく呟いた。
「……ここ、にいる」
それは、誰かに強要された言葉ではない。
かつて悪徳企業で、過酷な監視の目を掻い潜り、自らの身を守るために身につけたはずの『生存本能』が、今や全く異なる意味を持って発露していた。
この部屋は、安全だ。
このデスクの傍は、守られている。
アルヴィーノの側こそが、自分の世界で唯一の『聖域』なのだと、ルミの神経系が無意識のうちに学習し、絶対的な防衛反応として刻み込んでいたのだ。
アルヴィーノの傍を離れることは、この安全な領域から外へ放り出されるに等しい恐怖をルミの心に喚起させた。
ルミはアルヴィーノの袖を掴んだまま、潤んだ瞳でこちらを振り返り、アルフレッドの提案を無言で拒絶する。
その姿を見たアルフレッドは、驚きに目を見開いた後、次第に敗北を認めるように柔らかく笑みを深めた。
「……なるほど。これは一本取られたな」
アルヴィーノの袖を握りしめ、主人の存在に全幅の信頼を寄せて寄り添うその姿は、まるで迷子になることを恐れる小鳥のようだった。
アルヴィーノは、自分の袖を掴むその小さな指先を、冷徹な満足感に満ちた眼差しで見下ろしていた。
アルフレッドは、兄として相好を崩したまま、ソファから立ち上がるとアルヴィーノに向き直った。
「じゃあ、君も一緒に行こう。秘書として君の傍にいることも大切だけど、たまにはルミくんも気分転換が必要だろう?」
その提案を耳にした瞬間、アルヴィーノの顔から笑みが完全に消え失せた。
彼はペンを置き、背もたれに深く寄りかかると、まるで毒虫でも見るような冷ややかな眼差しでアルフレッドを射抜く。
「……は?」
喉の奥から漏れたのは、単なる問いかけではなく、紛れもない威嚇だった。
アルヴィーノは、目の前の「優しすぎる」兄を好いていない。
というより、むしろその底の見えない言動を深く、本能的に嫌悪していた。
ビジネスの舞台であれば、利益のために手を組むことも厭わないが、プライベートに踏み込んでくるその「善意」は、アルヴィーノにとっては常に警戒すべき不確定要素でしかない。
(こいつは一体、何を企んでいる?)
アルヴィーノの脳内で、瞬時に複数のリスクシナリオが展開される。
ルミを連れ出し、何かの拍子にルミの記憶を刺激するのか、それとも自分とルミの支配関係に楔を打ち込もうとしているのか。
疑念は氷柱のように冷たく、アルヴィーノの思考を硬質に凍らせた。
そんな弟の殺気立った視線など意に介さず、アルフレッドは屈託のない笑みを浮かべたまま、さらりと続けた。
「そんなに疑うなよ。僕がしたいのは、ただの服選びだ。この子の持つ可憐さと、彼に相応しい気品を引き出すような、最高の一着を仕立ててやりたいだけさ。ルミくんに、最高のスーツをね」
「……」
アルヴィーノは無言のまま、袖を掴んで背後に隠れるルミを一瞥し、それからまたアルフレッドへと冷たい瞳を向けた。
その優しさは、慈悲か、それともただの余計なお世話か。
アルヴィーノの疑念は晴れることなく、かといって兄の意図を完全に突き放すこともできぬまま、静寂が執務室を支配した。
アルフレッドの言葉を聞いたルミは、ハッとして自分の足元に視線を落とした。
いま身に纏っているのは、繊細なレースと純白のフリルが幾重にも重なった、まるでお姫様のようなロリータ服だ。
アルフレッドが楽しげに選んでくれたお気に入りの一着ではあるが、改めて見回せば、ここは日本経済の枢軸を担うレイストール・ホールディングスの最高経営責任者室。
ガラスの向こうには整然とデスクが並び、行き交う社員たちは皆、隙のないビジネスウェアに身を包んでいる。
そして何より、自分のすぐ隣に立つアルヴィーノは、冷徹なまでに洗練された、寸分の乱れもないスリーピースの高級スーツ姿だ。
(俺……いくらお仕事がコーヒーを淹れることだけだからって、こんな格好、やっぱりおかしいよね……)
会社の最高権力者の傍らに立つ身として、己の風貌がいかに場違いであるか。
それを自覚した途端、ルミの白い頬にじわじわと羞恥の赤みが差していく。
そんなルミの困惑を察したように、アルフレッドが肩をすくめて苦笑した。
「ほらね? いくら可愛いからって、一応ここは会社だからね、アルヴィーノ。僕としては、秘書としての彼に、最高にエレガントで隙のない『戦闘服』を着せてあげたいんだよ」
「……」
アルヴィーノは不愉快そうに目を細め、しばらく無言で兄を睨みつけていた。
しかし、自分の袖を掴んだまま、居心地悪そうに身を縮めているルミの様子を視界に収めると、ふう、と静かに息を吐き出す。
ルミに場違いな恥をかかせ続けることも、自分の秘書として不完全な姿のままにしておくことも、彼のプライドが許さなかった。
「……そういうことなら、仕方がありませんね」
アルヴィーノはそれだけ冷淡に告げると、重い腰を上げてデスクへと戻った。
長い指先が、起動していたマスターPCのシャットダウンを無造作に選択する。画面の明かりが完全に落ち、静寂が部屋を支配した。
「行くぞ、ルミ。兄上の無駄話に付き合うのは時間の浪費ですが、あなたに相応しい装いを整えるという一点においてのみ、同行を許可します」
「あ、うん……! ありがとうございます、アルヴィーノさん」
自分を置いていかないのだと分かり、ルミの表情にぱっと安堵の光が灯る。
アルヴィーノは脱いでいたジャケットを羽織り、ルミの手首を優しく、けれど引き離す隙を与えない強さで握り直した。
アルフレッドは「やれやれ、お熱いことで」とでも言いたげに両手を上げ、先頭に立って歩き出す。
役員専用のエレベーターを降り、地下のプライベートパーキングへ向かうと、そこにはアルヴィーノの黒いセダンとは対照的な、磨き上げられたアルフレッド所有の白い高級外車が静かに佇んでいた。
三人はその白い車へと乗り込み、ルミに新たな「鎧」を与えるための街へと、滑るように走り出すのだった。
毎朝、寸分違わぬ温度のコーヒーをアルヴィーノに届け、オフィスの一角で観葉植物に水を与え、指定されたソファで午後のまどろみに身を委ねる。
そんな単調で、それでいてひどく贅沢なルーチンが、ルミの日常となっていた。
絶対記憶を持つ少年は、環境の変化にも敏感だ。
かつては常に「次なる破滅」を予測するために酷使されていた能力は、今ではこの執務室の細やかな変化――アルヴィーノがコーヒーカップを置く微かな音の調子や、窓から差し込む陽光の角度――を愛でるためだけに費やされている。
ルミの脳は、この場所こそが唯一にして絶対の『安全領域』であると、細胞の隅々にまで刻み込んでいた。
以前のような頭痛も、強制的な記憶の搾取もない。
ただアルヴィーノの支配下で守られ、飼い殺される日々。
それは、ルミにとってこれ以上ないほどの安息だった。
そんな、凪のような平穏が続くある日の午後。
コツコツと、執務室の重厚なドアが小気味よくノックされた。
「やぁ、お邪魔するよ」
聞き慣れた明るい声と共に現れたのは、アルフレッドだった。
手には、どこか有名なパティスリーのロゴが入った華やかな箱を下げている。
彼はいつもの柔らかな微笑みを湛え、仕事中の弟と、ソファで休息していたルミの元へと歩み寄ってきた。
「二人とも、お疲れ様。……ルミくん、今日は顔色が良さそうだね。アルヴィーノに囲い込まれて、少しはふっくらしたかな?」
アルフレッドはルミの傍らに寄り添うと、嬉しそうに目を細めた。アルヴィーノが視線を書類から上げ、わずかに眉を寄せたことに気づくと、「はいはい、邪魔はしないよ」と苦笑する。
「今日はね、ルミくんに少しだけ相談したいことがあってね。……アルヴィーノには内緒で、少しだけ僕と話をしないかい?」
アルフレッドの碧眼が、いたずらっぽく、それでいて何かを画策するような光を宿してルミに向けられた。
アルヴィーノの冷徹な視線が背中に突き刺さるのを感じながらも、ルミは戸惑い気味に、それでもどこか好奇心を刺激されるようにしてアルフレッドの差し出した手を見つめた。
ルミは、アルフレッドの差し出された手と、デスクで無表情にこちらを覗うアルヴィーノを交互に視線で往復させた。
アルフレッドの瞳にはどこか楽しげな悪戯心が宿り、対するアルヴィーノの紫の瞳は、静かな冷徹さを湛えたまま、ルミの決断をじっと待っている。
「……相談、とは?」
アルヴィーノが低く問いかけると、アルフレッドは「お楽しみだよ」と肩をすくめた。
「そんなに睨まないでくれよ。兄として、彼に少しばかりの『外の空気』を吸わせてやりたいだけさ、どうかな?」
「行きたいならいってもいいですよ、ルミ」
アルヴィーノの許可という名の宣告に、ルミは一度アルフレッドの手元を見た後、小さく息を呑んだ。
その瞬間、ルミの身体が反射的に動いた。
たかたか、と硬い床を小さな足音で踏みしめ、ルミはアルヴィーノのいるデスクへと駆け寄る。
そして、彼の椅子のすぐ傍で立ち止まり、その袖口を小さな手でそっと掴むと、小さく呟いた。
「……ここ、にいる」
それは、誰かに強要された言葉ではない。
かつて悪徳企業で、過酷な監視の目を掻い潜り、自らの身を守るために身につけたはずの『生存本能』が、今や全く異なる意味を持って発露していた。
この部屋は、安全だ。
このデスクの傍は、守られている。
アルヴィーノの側こそが、自分の世界で唯一の『聖域』なのだと、ルミの神経系が無意識のうちに学習し、絶対的な防衛反応として刻み込んでいたのだ。
アルヴィーノの傍を離れることは、この安全な領域から外へ放り出されるに等しい恐怖をルミの心に喚起させた。
ルミはアルヴィーノの袖を掴んだまま、潤んだ瞳でこちらを振り返り、アルフレッドの提案を無言で拒絶する。
その姿を見たアルフレッドは、驚きに目を見開いた後、次第に敗北を認めるように柔らかく笑みを深めた。
「……なるほど。これは一本取られたな」
アルヴィーノの袖を握りしめ、主人の存在に全幅の信頼を寄せて寄り添うその姿は、まるで迷子になることを恐れる小鳥のようだった。
アルヴィーノは、自分の袖を掴むその小さな指先を、冷徹な満足感に満ちた眼差しで見下ろしていた。
アルフレッドは、兄として相好を崩したまま、ソファから立ち上がるとアルヴィーノに向き直った。
「じゃあ、君も一緒に行こう。秘書として君の傍にいることも大切だけど、たまにはルミくんも気分転換が必要だろう?」
その提案を耳にした瞬間、アルヴィーノの顔から笑みが完全に消え失せた。
彼はペンを置き、背もたれに深く寄りかかると、まるで毒虫でも見るような冷ややかな眼差しでアルフレッドを射抜く。
「……は?」
喉の奥から漏れたのは、単なる問いかけではなく、紛れもない威嚇だった。
アルヴィーノは、目の前の「優しすぎる」兄を好いていない。
というより、むしろその底の見えない言動を深く、本能的に嫌悪していた。
ビジネスの舞台であれば、利益のために手を組むことも厭わないが、プライベートに踏み込んでくるその「善意」は、アルヴィーノにとっては常に警戒すべき不確定要素でしかない。
(こいつは一体、何を企んでいる?)
アルヴィーノの脳内で、瞬時に複数のリスクシナリオが展開される。
ルミを連れ出し、何かの拍子にルミの記憶を刺激するのか、それとも自分とルミの支配関係に楔を打ち込もうとしているのか。
疑念は氷柱のように冷たく、アルヴィーノの思考を硬質に凍らせた。
そんな弟の殺気立った視線など意に介さず、アルフレッドは屈託のない笑みを浮かべたまま、さらりと続けた。
「そんなに疑うなよ。僕がしたいのは、ただの服選びだ。この子の持つ可憐さと、彼に相応しい気品を引き出すような、最高の一着を仕立ててやりたいだけさ。ルミくんに、最高のスーツをね」
「……」
アルヴィーノは無言のまま、袖を掴んで背後に隠れるルミを一瞥し、それからまたアルフレッドへと冷たい瞳を向けた。
その優しさは、慈悲か、それともただの余計なお世話か。
アルヴィーノの疑念は晴れることなく、かといって兄の意図を完全に突き放すこともできぬまま、静寂が執務室を支配した。
アルフレッドの言葉を聞いたルミは、ハッとして自分の足元に視線を落とした。
いま身に纏っているのは、繊細なレースと純白のフリルが幾重にも重なった、まるでお姫様のようなロリータ服だ。
アルフレッドが楽しげに選んでくれたお気に入りの一着ではあるが、改めて見回せば、ここは日本経済の枢軸を担うレイストール・ホールディングスの最高経営責任者室。
ガラスの向こうには整然とデスクが並び、行き交う社員たちは皆、隙のないビジネスウェアに身を包んでいる。
そして何より、自分のすぐ隣に立つアルヴィーノは、冷徹なまでに洗練された、寸分の乱れもないスリーピースの高級スーツ姿だ。
(俺……いくらお仕事がコーヒーを淹れることだけだからって、こんな格好、やっぱりおかしいよね……)
会社の最高権力者の傍らに立つ身として、己の風貌がいかに場違いであるか。
それを自覚した途端、ルミの白い頬にじわじわと羞恥の赤みが差していく。
そんなルミの困惑を察したように、アルフレッドが肩をすくめて苦笑した。
「ほらね? いくら可愛いからって、一応ここは会社だからね、アルヴィーノ。僕としては、秘書としての彼に、最高にエレガントで隙のない『戦闘服』を着せてあげたいんだよ」
「……」
アルヴィーノは不愉快そうに目を細め、しばらく無言で兄を睨みつけていた。
しかし、自分の袖を掴んだまま、居心地悪そうに身を縮めているルミの様子を視界に収めると、ふう、と静かに息を吐き出す。
ルミに場違いな恥をかかせ続けることも、自分の秘書として不完全な姿のままにしておくことも、彼のプライドが許さなかった。
「……そういうことなら、仕方がありませんね」
アルヴィーノはそれだけ冷淡に告げると、重い腰を上げてデスクへと戻った。
長い指先が、起動していたマスターPCのシャットダウンを無造作に選択する。画面の明かりが完全に落ち、静寂が部屋を支配した。
「行くぞ、ルミ。兄上の無駄話に付き合うのは時間の浪費ですが、あなたに相応しい装いを整えるという一点においてのみ、同行を許可します」
「あ、うん……! ありがとうございます、アルヴィーノさん」
自分を置いていかないのだと分かり、ルミの表情にぱっと安堵の光が灯る。
アルヴィーノは脱いでいたジャケットを羽織り、ルミの手首を優しく、けれど引き離す隙を与えない強さで握り直した。
アルフレッドは「やれやれ、お熱いことで」とでも言いたげに両手を上げ、先頭に立って歩き出す。
役員専用のエレベーターを降り、地下のプライベートパーキングへ向かうと、そこにはアルヴィーノの黒いセダンとは対照的な、磨き上げられたアルフレッド所有の白い高級外車が静かに佇んでいた。
三人はその白い車へと乗り込み、ルミに新たな「鎧」を与えるための街へと、滑るように走り出すのだった。