【HL】水晶の燦めきに魅せられて
家に帰ってくるとウィードは色々あって疲れたのかすぐに眠ってしまった。
僕とアリアさんは二人でさっきの話の続きを始める。
彼女は聖なる御子とは何なのか、これからウィードに起こること。
そして先代から聞いていたこと。
自分がわかる範囲でと色々教えてくれた。
「さっきのやつって僕たちが飲まされた水のやつですよね?」
「おそらく……」
「つまり僕らが飲んだあの水が汲まれた泉には今まで御子を務めてきた人たちが大量に眠っている、そういうことか……」
やっぱり飲むんじゃなかったと後悔したけどでもあのまま断ればウィードは何も知らないまま見ず知らずの誰かに貰われて行った。
それだけでも避けられてよかったと思っているとアリアさんはごめんなさい……と再び謝ってきて。
僕は大丈夫ですからと彼女を宥めてこれからどうしたらいいのかを尋ねた。
彼女曰く、これから僕はウィードの付き人、つまり婚約者として見られるという。
自宅に帰ろうとしても御子様を置いて帰るなんてみたいな扱いを受ける、そんなかんじ。
「てことはつまり、僕は……」
「ここに強制的に住んでもらうことになるの……。でも、いい、でしょ……? 貴方はウィードと私を守ってくれるっていってたし……」
「いや、でも……僕も男だから……」
「フラン、お願い……」
「……っ、!」
両手を包み込むように握られ上目遣いでのお願い。
それと突然の愛称呼び。
こんなにあざとい人だったか?と思いながら僕はなんとか視線を反らすとアリアさんは目を逸らさないでと両頬を包み込むように抑えられ顔を近づけてくる。
こんな近距離で見たことのない僕は動揺してしまい何も言えなくなってしまう。
「フラン……お願い……。この子と私を怖いものから守って……? 貴方しかいないの……。お願い……」
「わ、わかりましたから……っ! ここにいますから!」
「ほんと……? うそじゃない……? 私たちから離れない……?」
「ほんとです、うそじゃないですから」
ならよかったといつもの笑みを浮かべると彼女は僕から離れて今度は貴方の番と話しを切り替えた。
僕はなんのことかわからずきょとんとしていると飴玉の話と言われてあれかと思い返しながら話せる範囲でアリアさんに話した。
「フランベルジュはもう人間ではないのよね……?」
「そうですね。僕はもう人間ではないです。でも何になったのか、それは僕にもわからなくて」
「そうなの……。でもその力があれば私もウィードもあんな辛い思い、しなくて済むのね……」
「もちろん。一番はこの国から出ることなんですけど、それは避けたい、ですよね?」
「そうね……。別の国に行っても私達に居場所があるかどうかわからないし……」
可能な限りはここにいたいと話すアリアさんにこのままいられる方法を探しましょうと答える。
どうしたらいいかなんて僕には想像つかないけど、この力を使いこなせれば必ず二人を守れるはず。
必ず守って、この地獄を三人で抜け出すんだ。
そう誓い僕たちはこれからどうするかを考えながら一日を終わらせた。
僕とアリアさんは二人でさっきの話の続きを始める。
彼女は聖なる御子とは何なのか、これからウィードに起こること。
そして先代から聞いていたこと。
自分がわかる範囲でと色々教えてくれた。
「さっきのやつって僕たちが飲まされた水のやつですよね?」
「おそらく……」
「つまり僕らが飲んだあの水が汲まれた泉には今まで御子を務めてきた人たちが大量に眠っている、そういうことか……」
やっぱり飲むんじゃなかったと後悔したけどでもあのまま断ればウィードは何も知らないまま見ず知らずの誰かに貰われて行った。
それだけでも避けられてよかったと思っているとアリアさんはごめんなさい……と再び謝ってきて。
僕は大丈夫ですからと彼女を宥めてこれからどうしたらいいのかを尋ねた。
彼女曰く、これから僕はウィードの付き人、つまり婚約者として見られるという。
自宅に帰ろうとしても御子様を置いて帰るなんてみたいな扱いを受ける、そんなかんじ。
「てことはつまり、僕は……」
「ここに強制的に住んでもらうことになるの……。でも、いい、でしょ……? 貴方はウィードと私を守ってくれるっていってたし……」
「いや、でも……僕も男だから……」
「フラン、お願い……」
「……っ、!」
両手を包み込むように握られ上目遣いでのお願い。
それと突然の愛称呼び。
こんなにあざとい人だったか?と思いながら僕はなんとか視線を反らすとアリアさんは目を逸らさないでと両頬を包み込むように抑えられ顔を近づけてくる。
こんな近距離で見たことのない僕は動揺してしまい何も言えなくなってしまう。
「フラン……お願い……。この子と私を怖いものから守って……? 貴方しかいないの……。お願い……」
「わ、わかりましたから……っ! ここにいますから!」
「ほんと……? うそじゃない……? 私たちから離れない……?」
「ほんとです、うそじゃないですから」
ならよかったといつもの笑みを浮かべると彼女は僕から離れて今度は貴方の番と話しを切り替えた。
僕はなんのことかわからずきょとんとしていると飴玉の話と言われてあれかと思い返しながら話せる範囲でアリアさんに話した。
「フランベルジュはもう人間ではないのよね……?」
「そうですね。僕はもう人間ではないです。でも何になったのか、それは僕にもわからなくて」
「そうなの……。でもその力があれば私もウィードもあんな辛い思い、しなくて済むのね……」
「もちろん。一番はこの国から出ることなんですけど、それは避けたい、ですよね?」
「そうね……。別の国に行っても私達に居場所があるかどうかわからないし……」
可能な限りはここにいたいと話すアリアさんにこのままいられる方法を探しましょうと答える。
どうしたらいいかなんて僕には想像つかないけど、この力を使いこなせれば必ず二人を守れるはず。
必ず守って、この地獄を三人で抜け出すんだ。
そう誓い僕たちはこれからどうするかを考えながら一日を終わらせた。