学校であった怖い話
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曽我くんと麻耶さん、荒井さんと夢主の四人で海に行こう!というダブルデートの話(の起の部分だけ)
「海、ですか」
お昼休み。曽我くんの机の周りには僕、夢子さん、早乙女さんの三人が集まっていた。それぞれ僕と夢子さん、曽我くんと麻耶さんが交際していたので、友達同士である僕と曽我くんを交えてこの四人で集まることが多かった。今日もいつものように仲良し四人組で集まって他愛もない会話をしていたところ、早乙女さんが唐突に海に行きたいと言い出したのだ。
「もうすぐ夏休みでしょう?今年はこの四人で海に行きたいの。ね、いいでしょ?秀雄くん」
早乙女さんは指を組み上目遣いで曽我くんを見つめる。アイドルと言われても納得するような美少女だ、そんなともすればあざとさを感じてしまうような動作でも彼女には嫌味になるどころかとても似合っている。そんなおねだり攻撃を受けた曽我くんはというと困った顔をしていた。
「海かあ……。僕は苦手なんだ、ああいう場所が」
そう。曽我くんも僕もどちらかと言わずともインドア派である。出来るだけ外に出たくないし、趣味はほぼ家の中で完結する物ばかりだ。彼女とのデートの時は流石に外に出ていたが、本音を言うと自室で彼女とのんびり過ごすのが理想だった。ただ外に出ると彼女が喜ぶから色々な所に連れて行くのであって。いや、そんな僕の理想は今はどうでもいい。
「荒井くんはどうだい?」
曽我くんが僕の方に顔を向けた。
「僕もああいった場所は苦手です」
似た物同士の僕達はやはり意見も一致していた。ああいったところは騒がしい人間や羽目を外した愚かな人間たちで埋め尽くされている。何よりこの日差しの強い時期に何も好き好んで外に出なてもと思う。それより冷房の効いた図書館に行って彼女におすすめの本をレクチャーしたい。そうだ、きっとその方がいい。
「何よ二人とも」
早乙女さんが口を尖らせ拗ねる。そういえば夢子さんもどちらかというとインドア派だった気がする。これは三対一で決着がついたかと思っているとそれまで黙っていた夢子さんがぽつりとつぶやいた。
「せっかく水着買ったのに……」
水着……?今水着と言った?夢子さんの水着姿が見られる…………!?
「もういいよ、秀雄くんと荒井くんは外に出たくないみたいだし、私達二人で出かけよう」
「うん、そうだね。せっかく買ったんだし。楽しみ」
「ね!私も楽しみだよ」
二人だけで出かける……?女の子二人で、水着で……。
僕の頭の中に映像が流れ始める。
「そこの二人、カワイイね〜。連れはいないの? じゃあ俺たちと遊ぼうよ」
「食べ物奢ってあげるからさ、あっちで遊ぼうぜ」
声をかけて来たのは日焼けした身体に筋肉質な身体、そして髪を染めた見るからに軽薄そうな印象の男共。
戸惑う二人。しかし男達は慣れた手付きでさりげなく彼女らに触れると手を背中に添わせ歩を進めさせる。
「あ、あの……」
「ちょっと!」
彼女らの控えめな抵抗は虚しく、男達には何の意味も持たない。そうこうしている内に人気のない岩場まで連れてこられた二人。明らかに様子がおかしい。恐る恐る口をひらく夢子さん。
「あの、遊びって……」
「そら遊びっていうのはイイコトするんだよ、俺らと」
そういい男が彼女の腕を強い力で掴む。思わず眉を顰めた彼女、次の瞬間男は彼女の水着に手をかけると一気にーーーー。
「ダメだ!!」
「ダメです!!」
叫んだ声は同時だった。
僕と曽我くんは思わず叫んでいた。曽我くんの顔を見るといつにも増して真剣な顔をしていた。言葉にしなくてもわかる。きっと彼は僕と同じことを考え、危機を感じたのだ。このままではマズイ。彼女達が軽薄男の餌食になってしまう。
「もう、何なの?二人で遊びに行くんだから好きにしてよ。秀雄くんも荒井くんも行かないんだし」
「いや、行くよ、行くとも」
「えっ?」
「やっぱり夏といえば海だよね。たまには遠出もいいんじゃない?荒井くんもそう思うよね」
「ええ、本当に。僕も海は風情を感じられるので好きなんですよ」
曽我くんから“圧“を感じたものの、そんなことをせずとも僕はもう既に海へ行かねばと思っていた。
「二人とも……さっきと言ってることが違うような」
夢子さんが戸惑ったような眼差しで僕と曽我くんを交互に見る。
「人間というものは意外と一貫性の無いものなんですよ。ましてや口にしたことが本音であったとは言い切れませんから」
「ふーん……?」
何だか納得いかないとでも言いたげな表情の彼女であったが、四人で海に行けることになったのが嬉しいらしくその疑念はすぐどこかへ消え去ったようだった。
手を合わせながらきゃあきゃあはしゃぐ彼女らを横に、僕と曽我くんはお互い目配せをして頷いた。
彼女らを軽薄男から守ること、そしてお互いの彼女の水着姿が楽しみすぎるということ、その紳士の真摯な想いを共有したのだった。
「海、ですか」
お昼休み。曽我くんの机の周りには僕、夢子さん、早乙女さんの三人が集まっていた。それぞれ僕と夢子さん、曽我くんと麻耶さんが交際していたので、友達同士である僕と曽我くんを交えてこの四人で集まることが多かった。今日もいつものように仲良し四人組で集まって他愛もない会話をしていたところ、早乙女さんが唐突に海に行きたいと言い出したのだ。
「もうすぐ夏休みでしょう?今年はこの四人で海に行きたいの。ね、いいでしょ?秀雄くん」
早乙女さんは指を組み上目遣いで曽我くんを見つめる。アイドルと言われても納得するような美少女だ、そんなともすればあざとさを感じてしまうような動作でも彼女には嫌味になるどころかとても似合っている。そんなおねだり攻撃を受けた曽我くんはというと困った顔をしていた。
「海かあ……。僕は苦手なんだ、ああいう場所が」
そう。曽我くんも僕もどちらかと言わずともインドア派である。出来るだけ外に出たくないし、趣味はほぼ家の中で完結する物ばかりだ。彼女とのデートの時は流石に外に出ていたが、本音を言うと自室で彼女とのんびり過ごすのが理想だった。ただ外に出ると彼女が喜ぶから色々な所に連れて行くのであって。いや、そんな僕の理想は今はどうでもいい。
「荒井くんはどうだい?」
曽我くんが僕の方に顔を向けた。
「僕もああいった場所は苦手です」
似た物同士の僕達はやはり意見も一致していた。ああいったところは騒がしい人間や羽目を外した愚かな人間たちで埋め尽くされている。何よりこの日差しの強い時期に何も好き好んで外に出なてもと思う。それより冷房の効いた図書館に行って彼女におすすめの本をレクチャーしたい。そうだ、きっとその方がいい。
「何よ二人とも」
早乙女さんが口を尖らせ拗ねる。そういえば夢子さんもどちらかというとインドア派だった気がする。これは三対一で決着がついたかと思っているとそれまで黙っていた夢子さんがぽつりとつぶやいた。
「せっかく水着買ったのに……」
水着……?今水着と言った?夢子さんの水着姿が見られる…………!?
「もういいよ、秀雄くんと荒井くんは外に出たくないみたいだし、私達二人で出かけよう」
「うん、そうだね。せっかく買ったんだし。楽しみ」
「ね!私も楽しみだよ」
二人だけで出かける……?女の子二人で、水着で……。
僕の頭の中に映像が流れ始める。
「そこの二人、カワイイね〜。連れはいないの? じゃあ俺たちと遊ぼうよ」
「食べ物奢ってあげるからさ、あっちで遊ぼうぜ」
声をかけて来たのは日焼けした身体に筋肉質な身体、そして髪を染めた見るからに軽薄そうな印象の男共。
戸惑う二人。しかし男達は慣れた手付きでさりげなく彼女らに触れると手を背中に添わせ歩を進めさせる。
「あ、あの……」
「ちょっと!」
彼女らの控えめな抵抗は虚しく、男達には何の意味も持たない。そうこうしている内に人気のない岩場まで連れてこられた二人。明らかに様子がおかしい。恐る恐る口をひらく夢子さん。
「あの、遊びって……」
「そら遊びっていうのはイイコトするんだよ、俺らと」
そういい男が彼女の腕を強い力で掴む。思わず眉を顰めた彼女、次の瞬間男は彼女の水着に手をかけると一気にーーーー。
「ダメだ!!」
「ダメです!!」
叫んだ声は同時だった。
僕と曽我くんは思わず叫んでいた。曽我くんの顔を見るといつにも増して真剣な顔をしていた。言葉にしなくてもわかる。きっと彼は僕と同じことを考え、危機を感じたのだ。このままではマズイ。彼女達が軽薄男の餌食になってしまう。
「もう、何なの?二人で遊びに行くんだから好きにしてよ。秀雄くんも荒井くんも行かないんだし」
「いや、行くよ、行くとも」
「えっ?」
「やっぱり夏といえば海だよね。たまには遠出もいいんじゃない?荒井くんもそう思うよね」
「ええ、本当に。僕も海は風情を感じられるので好きなんですよ」
曽我くんから“圧“を感じたものの、そんなことをせずとも僕はもう既に海へ行かねばと思っていた。
「二人とも……さっきと言ってることが違うような」
夢子さんが戸惑ったような眼差しで僕と曽我くんを交互に見る。
「人間というものは意外と一貫性の無いものなんですよ。ましてや口にしたことが本音であったとは言い切れませんから」
「ふーん……?」
何だか納得いかないとでも言いたげな表情の彼女であったが、四人で海に行けることになったのが嬉しいらしくその疑念はすぐどこかへ消え去ったようだった。
手を合わせながらきゃあきゃあはしゃぐ彼女らを横に、僕と曽我くんはお互い目配せをして頷いた。
彼女らを軽薄男から守ること、そしてお互いの彼女の水着姿が楽しみすぎるということ、その紳士の真摯な想いを共有したのだった。
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